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もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら14

1 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 13:25:25 ID:???
新シャアでZガンダムについて語るならここでよろしく
現在SS連載中 & 職人さん随時募集中!

・投下が来たら支援は読感・編集の邪魔になるからやめよう
・気に食わないレスに噛み付かない、噛み付く前に天体観測を
・他のスレに迷惑をかけないようにしよう

前スレ(残念ながらほぼ即死)
もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら13
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1218096973/
前々スレ(実質前スレ)
もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら12
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1210180876/

まとめサイト
http://arte.wikiwiki.jp/

荒し、粘着すると無駄死にするだけだって、何でわからないんだ!!
分かるはずだ、こういう奴は透明あぼーんしなきゃいけないって、みんなには分かるはずだ!
職人さんは力なんだ、このスレを支える力なんだ、
それをこうも簡単に荒らしで失っていくのは、それは、それは酷いことなんだよ!
荒らしはいつも傍観者でスレを弄ぶだけの人ではないですか
その傲慢はスレの住人を家畜にすることだ
それは一番、人間が人間にやっちゃあいけないことなんだ!

毎週土曜日はage進行でお願いします

2 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 13:40:12 ID:???
2げっと

>>1乙!

3 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 19:12:29 ID:???
即死会費

>>1

4 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 20:07:11 ID:???
>>1

↓以下即死回避のため30レスまでしりとり開始

5 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:32:49 ID:wU7QZcZU
しりとり

6 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:33:19 ID:???
りす

7 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:34:20 ID:???
すり

8 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:34:51 ID:???
りょうり

9 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:37:22 ID:???
リ・ガズィ

10 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:41:14 ID:???
イリア

11 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:42:42 ID:9EIVanSY


12 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:43:19 ID:wU7QZcZU


13 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:43:50 ID:wU7QZcZU


14 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:44:20 ID:wU7QZcZU


15 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:44:53 ID:wU7QZcZU


16 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21:45:24 ID:wU7QZcZU


17 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 00:12:20 ID:???
アムロ・レイ

18 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 00:28:22 ID:???
カミーユビダン

19 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 01:18:56 ID:???
>>1
保守足んなかったなあ
投下がないスレではないから皆気を付けてこまめにレスしようぜ

20 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 01:37:01 ID:???
おk

21 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 02:31:13 ID:???
オッケ〜イ我が命にかえても

22 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 04:00:40 ID:???


23 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 04:05:30 ID:???
俺のレスをみんなに貸すぞ

24 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 04:15:46 ID:???
即死って何?

25 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 07:18:36 ID:???
朝保守

26 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 07:58:57 ID:???
むう、即死か。聞いたことがある
立ったはいいが、誰からも相手にされず、あるいは極少数にしかレスをもらえなかったスレは自動的に消されるのだと
だから立ったばかりのスレは、ある程度保守してやらねばいかんのジャよ

27 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 10:55:43 ID:???
たった8レスしかつかなかったからなw

28 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 12:07:19 ID:8CvZALMx
あげ

29 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 12:08:00 ID:???
実質カミーユ氏が連載をやめたらもうこのスレも終了だろうしな

30 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 12:27:15 ID:???
遊びでやってんじゃないんだよ

31 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 14:02:31 ID:???
          _,、 -‐''''""~~""''''‐- 、_
        ,.-'"             ゙ヽ,
       ,r"                    ゙、
     _,/                       ゙、
.   ,r'"                       ゙、
   {     {                      ヽ
    {     {     ..,,_              ヽ
.   ノ     ,'゙'、ヾ、レ‐---、ヾ゙)ノ)   -、         ゙,
  /     {  ,、-:::::..  :. :::ツ ノ     ゙、゙'、       }
  ,"      _!,,ソ:::::::::::::::.. :. :::::ノ{     } }      ノ
  {     r'':::::::::r-、;_::::::::  :. :/ ゙'‐-、,   }.ノ      {
  ゙、    { ::::::::;'   `''ー-‐'"     ノ  リ       ゙ヽ
.  ゙'‐-、 ゙'、 ::::/           、,クノハ         }
     ゙'‐`'{'゙iヽ、'   __,,,.、    ,.,.,.,,,_/_ハ       {
        `'ヽ  r,"-''"     | ┌ー-゙-ニっ     ヽ、
         {ヽ  r"      | .|      } ト)    ヒ`ゝ
         `~}ヽ      /.| |      -‐"  ヽ、 マ
     l'''ニニニニ{、、,゙'、.,__-‐"  | |            ヽ'
.      | i     ノ     l,.、-'"| |
      | i     `つ   ζ   .| |
      ヽ,ヽ     `''ー'l
.       ヽ,゙、         !
無事>>30を越えたか
まだ人類に絶望するには早いようだな…

32 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 19:54:25 ID:???
ハマーンの人期待

33 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 01:00:49 ID:???
hosyu

34 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 08:51:54 ID:???
保守!

35 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 21:00:30 ID:PGvG7NrO
age

36 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 22:10:52 ID:???
即死はないわ

37 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 18:25:52 ID:???
保守

38 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 22:46:32 ID:???
投下は、まだか…保守だな?
バァーン♪

39 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 23:33:34 ID:???
ヤザン厨閣下も待ってます

40 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 15:09:47 ID:GmCIijR+


41 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 21:36:31 ID:???
ヤザン厨さんは息災なんだろうか。

42 :ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. :2008/08/23(土) 23:43:08 ID:???
何とか生きてます…。 ええと、アルテミスでバックパックのコンテナ回収したところで切れてました。
その続きを投下!

43 :ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. :2008/08/23(土) 23:44:43 ID:???
 
 「これが…【ヤタガラス】か…」
 
 コンテナをアークエンジェルに運び込み、パスワードを入力してハッチを開くと、中には4機の、地球空間戦闘用の
戦闘機のようなものが固定されていた。MS、それもG兵器・GATシリーズにどう接続するのか正直、始末に迷う形状だ。
これはもう聞くしかない。そう思った俺は、周囲に誰も居ないことを確かめてから、ナハトに向かって右拳を突き上げる
ハンドサインをしてから、整備用の携帯端末の電源の灯を入れた。……間髪入れずに、ニヤニヤ笑いの白衣を着た、
オーブで言う、【翠の黒髪の】ロングヘアの理知的なやや吊り気味に目をした女が現われる。その表情はなぜか狐…
FOXを連想させた。ミオ在りし日の、雑談で聞いたナインテールの伝説を思い出す。狐が化けた美姫の伝説だ。

 『素直なものだな、ゲーブル? こうも簡単に、人に教えを請うとは思わなかったぞ』
 「事は一刻を争うんだよ! 一体コイツはなんだ? 戦闘機か? 」
 『ヤタガラス。高高度襲撃用ストライカーパック。イザヨイ…いやナハトのためだけに創られたと言っても過言では無い』
 「もう少し、具体的に説明をしてくれないか?」

 端末の画面のミオの部分が小さくなり、【ヤタガラス】のワイアーフレームが表示された。どうやら戦闘機の機首に見えた
部分が外れる仕様で、分割してシールドになった。あとの残りの部分は、逆三角形のような形でバックパックに装着される。

 『一度見せてやったはずだが、忘れたのか…? 』
 「気が抜けない狸親爺と化かし合いをして来たんでな。今度は優しい雌狐に慰めて貰いたいのさ、覚えてるだろ?
  いつかのナインテールの話を? 」
 『そんな事も……あったな。それでは餓狼…いや野獣に餌をやるとしようか』

 途端に【ヤタガラス】のワイヤーフレームに色が付き、画面が縮小される。そして、現状のナハトのポリゴンモデルが新しく表示された。

44 :ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. :2008/08/23(土) 23:47:50 ID:???
 
 この携帯端末のスペックをフルに使う気らしい。多分、ミオの喋りのレイトレの口パクだけでも結構な容量を喰っているはずだ。
そんな俺の内心の意に介せず、画面が表示されていく。ナハトにヤタガラスが装着されるのだが、武骨な外見のナハトには
似合わず、珍妙でチグハグな印象を与えてしまう。……ウィンドウのミオがムッとした表情を見せる。端末にはカメラなぞ無い。
ナハトから俺の様子を各種手段で監視していることに気付いた俺は、背筋に戦慄を覚える。ヤバイ。コイツは怒らせない方が
いい。きっと見ている。恐らく、アークエンジェル艦内で、俺の全てを。途端に、画面の中のナハトの各部分装甲やら関節やら
から部品が離れていく。

 「な…! 胸部装甲までハリボテだと?! これだけパージしたら…! 」
 『そのための【ヤタノカガミ】装甲だったが、当たらなければ良いのだろう? ゲーブル?』
 「そんなにいやらしく笑うなよ、雌狐め…。一体、何のためのパー…」

 何のためのパージだ、と言おうとして、俺は眼を見張った。痩身になったナハトが、なんと【変形】して行き、MA然とした形状に
なって行く。バインダー、テールバインダー、シールドにすっぽりMS機体本体が覆われる形になり、最終的に変形が終了する。

 『このためのパージだ。単体だとほぼ垂直に大気圏に鋭体突入出来るはずだ。鈍体突入だとこの上にMSを載せて突入……』
 「…シミュレーターの理論上、だろ?」
 『まあそうなるな。やってみないと解らん。ヤタガラスを装着すれば、ナハトをGAT−X105ストライクに偽装したカバーパーツの
 ロックを任意で外せる。判断は任せるぞ、ゲーブル』

 やってみたらシミュレーター通りに行かず死にました、と言う結果だったらどうする心算だ、と腹の中で思いきり毒づいていたら、
端末画面一杯に戻ったミオが優しく微笑み、俺を見ていた。そうだった。ストン、と腑に落ちた。何もコイツに怒ることはないのだ。

 「失敗したら心中だぞ? ミオ…」
 『それこそ開発者冥利に尽きると言うモノだ。打ち上げから打ち止めまで見守れる。そのときは黙って一緒に星になるだけさ』

 ……冗談じゃない。折角弄(イジ)り甲斐のある玩具を手に入れたのだ。愉しまなければ嘘だろう。そして、その時はそう遠くない。
ZAFTの奴等がアルテミス要塞に襲撃を掛けるまでにナハトへの装着を終えなければならん。……そして背後の僅かな人間の気配に
ようやく俺は気が付いた。マードックの親爺さんがウンウン、と頷いていた。無償に暴れたい衝動に駆られる俺だったが、我慢する。

 「さあ、取り付けにかかるぞ! …勿論、手伝うよな? ヤ・ザ・ン」
 「…ああ。手伝うよ」

 時間は有効に使うべきだ。一刻たりとも、無駄には出来ない。今頃はカズィの奴も映像分析・編集に掛かりきりになっていることだろう。

45 :ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. :2008/08/23(土) 23:50:04 ID:???
投下終了! …すっかり長文が投下しにくくなったなぁ…。
アク禁やらなんかがあって疎遠になり、そして00で裏切られ…。
いいさ、理想は常に胸にあり! ではまたいつか…。

46 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 06:43:26 ID:???
誰?

47 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 06:54:31 ID:???
イヤッハァァァァァーーーーーー!!!!!
ヤザン厨氏復活ッ!
ヤザン厨氏復活ッ!
ヤザン厨氏復活ッ!
ヤザン厨氏復活ッッ!!
しかも新機能はZっぽい可変機能ときたもんだ!
待ち続けた甲斐があったぜ

48 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 12:56:11 ID:???
>>46
ZのヤザンがSeedの世界に来たならば
ttp://www16.atwiki.jp/yazangable/
通の知る人ぞ知るスレだったからなぁ


49 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 13:32:41 ID:???
うわー、懐かしいってレベルじゃねーぞ
でもお帰りなさい。

50 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 17:36:52 ID:???
>>46
誰?って言ってる時点でもう)ry実はクロススレでは2番目に古いのに。
みんなここだけは語るスレとかの話題や餌食にしなかったからな。

51 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 23:13:10 ID:???
ヤザン厨閣下投下乙であります>

52 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 23:47:30 ID:???
魔乳が乳揉まれるヤツだっけか?

53 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 23:56:04 ID:???
そう揉まれて乳首立ってたw

54 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 11:14:05 ID:???
ヤザン厨さん、ご無事でなによりです(´;ω;`)

55 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 21:02:39 ID:???
ヤザンのss WIKIで見てきた。超カッコいいなヤザン!

ところで、42まで更新されてるけど上に投下されてるやつの間の話しってないの?
すっげー気になるんだが

56 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 01:13:12 ID:???
つ過去ログ

57 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 11:12:22 ID:???
>>55 発掘してきた

774 名前: ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. [sage] 投稿日: 2007/09/09(日) 10:59:34 ID:???

 「そこ! ミストラルくらい満足に扱えんのか! 」
 『…僕達カレッジの学生だったんですよぉ…』
 「今言ったのバスカークだな? …帰ったら3時間の強制サイクリングがいいか? それとも修正2発か? んぅ? 」
 『ヒぃ! 済みません、すみませんからぁ! 』
 「修正だな、楽しみにしていろよ」
 
 泣き言を散々ほざいてくれる「元」学生連中に俺は軽く檄(げき)を飛ばすが、情けない口答えが帰って来たのでニンマリ
する。まだ口答えをする元気があるだけマシだ。各種残骸が漂う要塞の一部区域に案内され、ヤマト2等兵を除く『元』
学生連中を連れて『お宝探し』に洒落込んでいた。外壁から隔壁を開けて入ると、凄い船の残骸の山だ。所々弾痕に血痕
が残っていたりするのはご愛嬌で、中には水分を失ったノーマルスーツのままの死体、真空中に突然さらされた死体やら
そのまま漂っていたりして、中々のワンダーランドぶりだった。アルスター2等兵なんぞミストラル内で反吐を吐いてしまい、
アーガイル2等兵が慌てて始末した程だ。……死体が残るだけマシな死に方なんだぞと言ったが、お嬢様には解らんだろうな。

 『…ゲーブル、手元のカメラをもう少し先に向けてくれ。そう、そこだ』
 「ミオ、あれか? 」
 『…十中八九、ヤタガラス在中のコンテナだ。レーザートーチを使った後があるだろう?』

 ナハトに『居る』ミオに見せるためリアルタイムで連動させたヴィデオカメラをあちこちに向ける。出所はミリアリア・ハウ2等兵が
ヘリオポリスの半壊したショッピングモールで拝借して来た奴だ。拝み倒して借りた俺に「絶対に傷を付けるな」との注文で渋々貸して
くれるタマなのだから、トールよ、貴様は絶対尻に敷かれるぞ…。それを空間内のあちこちに向けていたのだが、オーブの国籍徽章の
入った丈夫そうなコンテナを発見する。コンテナにはこじ開けようとして失敗したのか、所々焦げ目やら破砕孔やらが残っていた。


58 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 11:13:29 ID:???
775 名前: ヤザン厨 ◆fACt0Nk7D. [sage] 投稿日: 2007/09/09(日) 11:00:02 ID:???

 「よおし、俺のお宝は見つけた。貴様等は何か見つけたか? 」
 
 新兵連中に呼びかけると、収穫は0だと言う。ま、こんなモンだろう。…値打ちものなら要塞駐在の奴等がとっくに拝借済みだからな。
ここに保管してあるのは基本的にこれらが『表沙汰に出来ない廃棄物』であるからだ。撤退を呼びかけようとした俺にカズィから連絡が入る。

 『ゲーブル大尉、船外活動してもいいですか? 船の中にはまだ『灯』が点いてるものもあります』
 「同乗者に聞け。ケーニヒ2等兵、操縦を換わってミストラルの姿勢を保ちつつ、カズィを待っていられるか? 」
 『は、はい! やってみます! 』
 「努力する奴は、俺は好きだぞケーニヒ2等兵」
 『や、やっぱり…』
 「何だアルスター2等兵? アーガイルの奴も中々スジがいいんだがな? 」
 『だ、駄目ぇ! サイは許して! 』

 二人一組で3機のミストラルを運用している。サイとフレイ、トールとカズィ、俺とミリアリアでチームを組んでいる。俺はカズィと
組む予定だったが、ヴィデオカメラの件で無理矢理ミリアリアが俺の機に乗り込んで来たのだ。…俺はトールと組ませたかったんだがな。
ミストラルのマニピュレーターでコンテナを捕まえ、隔壁へと急ぐ。『閣下』に中身を知られては非常に困るからだ。先のデータの件も、
デュエルのデータをブリッツと偽って渡したが、あの狸親爺め、いけしゃあしゃあと信じたフリをしやがった。…己の警備兵すら信用して
いないのがこの事例で解かる。誰も居なければ絶対にデュエルであることを指摘していただろう。ジェラード・ガルシア。喰えない男だ。

 「カズィ、30分くれてやる。船に航海日誌や、船内カメラのデータが残っていたら…」
 『わかってますよ大尉、僕に抜かりはありませんから。個人端末を持ってきました。片っ端から記録します』
 「急げよ。俺に自分が漢であるところを見せたいならな? 」
 『期待してて下さいよ、クックックッ…』

 …死体に耐性が出来ているのはコイツだけだった。普段、ウェブでグロテスクなものを見慣れている御蔭だろう。ヤマトとは別の意味で
『壊れている』人間だ。データ収集はガルシアの首に鈴を付けるのには持って来いだ。俺はクロック表示を呼び出し、25分のタイマーを
セットする。5分前行動は新兵となったこいつ等にも叩き込んである。30分後にアークエンジェルが存在していれば御の字だが、な!

>>43-44の流れ

59 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 15:59:05 ID:???
>>58
ありがとう!恩にきるよ

60 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 01:30:31 ID:???
乙乙乙

つーかもう一年経ったのか・・・・・・
長かったような、あっという間だったような。
俺も早く就職しないとなー。

61 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 09:12:07 ID:???
>>57
>>43-44ともどもWikiに追加してみたよ。でもサブタイトルの付け方が解らないよ


62 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 22:04:17 ID:???
他の職人がた無事ですかー!

63 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/29(金) 18:02:51 ID:???
保守

64 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 02:05:04 ID:ED0qTCit
そろそろ保守

65 :携帯から ◆x/lz6TqR1w :2008/08/31(日) 21:28:03 ID:???
只今絶賛アクセス規制中保守
長いですorz

66 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 22:21:14 ID:???


67 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 22:51:48 ID:???
いつまででも待ちますぜ

68 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 08:51:36 ID:???
遊びで保守してんじゃないんだよッ!

69 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 10:53:51 ID:???
保守

70 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 15:24:49 ID:???
捕手

71 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 00:48:04 ID:???
拿捕

72 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 01:12:04 ID:???
>>71
「サチワヌですね。色は塗り替えてあるようですが」

73 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 01:28:30 ID:???
捕縛

74 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 14:44:01 ID:???
「レコアさんを発見したんです。それと、カイ・シデンさんという方を救出しました」

75 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 22:27:03 ID:???
保守

76 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 00:22:32 ID:???
何と保守な

77 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 21:04:56 ID:???
事態は見えてきたあとは保守だ。

78 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 01:08:01 ID:???
いえあのそのあの 困った挙句に Zも増えてく 言った矢先からアチャー

79 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 03:07:59 ID:JmArI+po


80 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 03:24:31 ID:YpTQ3lDg


81 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 16:42:50 ID:???


82 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 17:57:23 ID:???
なんと破廉恥な!

83 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 19:43:49 ID:???


84 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 20:37:15 ID:???


85 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 00:06:27 ID:???


86 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 01:29:02 ID:???


87 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 09:53:49 ID:???


88 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 10:09:38 ID:???


89 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 16:36:01 ID:???


90 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 19:27:28 ID:gZa9tS1m


91 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 19:57:42 ID:???


92 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 22:48:15 ID:???


93 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 22:56:48 ID:???


94 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 22:57:28 ID:???


95 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 23:12:31 ID:???
A

96 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 23:38:23 ID:???
K

97 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 00:08:26 ID:???
U

98 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 14:41:44 ID:???
S

99 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 15:22:16 ID:???


100 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 23:45:13 ID:???
ピード?

101 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 01:05:14 ID:???
ZAK-KUN

102 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 06:56:58 ID:???
ザクゥーンまさかのプロアイドルデビュー!

103 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 18:15:14 ID:???
なんだよ。投下来てると思ったじゃないかよ。

104 :ハマーンのひとこと286:2008/09/21(日) 21:40:18 ID:???
なんかどーでもいいとしか思われてないと解ってたけど
レスの最初の方で期待してくれてるヒトがいたことに感動してしまいました。

なんか就職したりで忙しくてあんま2ch見れなかったんすよ。最近
今さっき見返したら酷かったんでつくり直したらそのうち投下してみたいと思います。

ヤザン氏はまとめをみたら素晴らしすぎてニヤニヤが止まりませんでした。
自分のかってな解釈ですがスーパーコーディネーターは人間の性能の究極、我らがヤザン隊長は人間の範囲からはみ出ちゃったお方wだと思ってしまいました

105 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/22(月) 19:00:52 ID:???
FA(ファイナルアンサー)
ZAKU SUGEEE
とでも続けば良かったんだが……アルファベット1文字で来てる所へ、ピード?はないだろJK

106 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/22(月) 20:26:45 ID:???
>>104
期待して待ってます

107 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 19:42:20 ID:???
職人さんこないね

108 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 23:49:43 ID:???
本日発売スパロボZ…

ちょ、女主人公序盤の展開まさにこのスレそのものw

109 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 00:29:21 ID:???
スパロボZスレより

708 :それも名無しだ:2008/09/27(土) 00:24:15 ID:JT6bmo6e
>>645
キラは相変わらず嫁補正で具体的なことは何も言わず「でも」「だから」「まだ」「それでも」連発の電波
要するに正しく原作再現

シンはスパロボ補正でカミーユと仲良くなり、カミーユがレイ以上の友情、アスラン以上の指針を示してくれたおかげで
原作よりもいくらか素直に成長しトダカ虐殺も無ければステラも助けることができかつ自分の意思で議長にも立ち向かう

要するにシン=エヴァのシンジ的改変


スタッフ、このスレ見てたんじゃ…

110 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 00:48:11 ID:???
カミーユは優しい上にNTのキリストだからな

111 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 03:16:42 ID:???
正確には、条件次第でミネルバ組離脱時にシンとルナだけ残ってくれるルートありで(1周目は女主人公のみっぽく、2周目からはどちらでも選択可能?)、その場合のみステラ、ついでにレイとタリアも説得&撃墜で仲間in可能らしい。
シンがレイを諭すとか…

…シン、ちょっと皮肉が効いてるけど、運命を乗り越えたんだね…(ホロリ)カミーユに感謝しなきゃ…
あとアークエンジェル組はどう転んでも最後は味方


112 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 09:52:01 ID:???
こんなところでネタバレされるとは

113 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 09:55:52 ID:???
買うまで覚えてないからどうでもいい

114 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 02:59:13 ID:faeDLZjd
スパロボZはカミーユ氏が以前完結させたカミーユinCEを思わせる脚本が多かった
カミーユと絡むことでシンが成長していくという流れがよかった
もしかしてカミーユ氏はバンダイに就職した?

115 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 03:09:30 ID:???
このキャラと絡ませるとこうなるってパターンが同じなだけだろ
だれでも思いつきそうな事ではある
ただし大抵の者は妄想止まりで終わる
それをうまく文章化して物語にできるのが職人
うまくシナリオ化できるのがライター

116 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 03:14:34 ID:kMiHNOHF
つーか、本題スレ忘れてない? 種、種氏にΖが来たら、新種出る幕ナシですけど何か?

117 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 03:19:58 ID:kMiHNOHF
>>116追加
まあ、頑張っても、ジェリド級が、いいとこかな〜!(やられ役の、名前付き)

118 :携帯 ◆x/lz6TqR1w :2008/09/28(日) 22:09:17 ID:???
規制が発生して早一ヶ月半
未だ解除の兆しもなく、投下できない日々が続いております。
ちょっと調べてみたら、どうも永久規制に巻き込まれたようで
いつ解除されるのか分からない状況です。
正直、投下出来るのに投下できないのはなかなかしんどいっすorz

119 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:13:21 ID:???
>>118
またまた〜
本当はスパロボの新作のシナリオ書いてたんでしょ?

120 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:30:34 ID:???
なんてこった…

そろそろ解除されるだろうと思って楽しみにしてたからダメージが大きいぜ

121 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:43:13 ID:???
CD−Rに焼いてネカフェへ行くんだ!!

122 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 23:40:45 ID:???
>>118
うおおお新作まだ読めないのか_| ̄|○


123 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 22:23:06 ID:???
カミーユIN.CEが再現されているのか?

買うしかない!!

124 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 00:41:22 ID:???
ごめん、告白大会に惹かれてゾラから始めた

125 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 07:51:58 ID:???
USBメモリの1Gなら500円くらいで買えるでしょ。
それに入れてネカフェにGOだ!

ネカフェでUSBメモリ使えたっけ?

126 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 08:37:15 ID:???
無理言いなさるなw

127 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 14:25:47 ID:???
‘貴男は何故そのプロバイダーに拘るのですか?’
‘使い慣れたメールアドレスですか?利用料金ですか?マンション契約だからですか?’
‘人は規制に巻き込まれます。何故?どうして?私は荒らしではないのに’
‘プロバイダーを変えても良いのです’

128 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 14:57:58 ID:???
あんまり無理言うなよ


129 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 18:34:29 ID:???
ラクス自重w

130 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 23:36:57 ID:???
カミーユ氏の無事確認!
いつまでも待ってます!!
あなたが来るまで…待ってます!!涙

131 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 00:23:50 ID:???
UC93
シャアの反乱も終戦となる少し前のことであった・・・
アムロ「やめてくれ、こんな事に付き合う必要はない下がれ来るんじゃない!」
ジュドー「アムロさんだけにいい格好させるかよ!」
カミーユ「クワトロ大尉の身勝手で地球を潰すなんて間違ってる!」
アムロ「無理だよ・・・ みんな下がれ!」
アムロの言う通りである、機体の大半はいずれかの部分が損傷しているし
現に今でも摩擦熱で爆発している機体がある
シャア「結局・・・こんな悲しみだけが広がって地球を押し潰すのだ、なんでこれが分からん・・・?」
カミーユ「それは違う!今ここにいる人は一つの事に共感しているんだ!」
アムロ「それでもそんな人々に人の心の光を見せなきゃならないんだろ!?」
その時であったνガンダムから不思議なオーロラのような光が現れ冷たい巨岩を包み込んだ
その光に接触したMSは次々跳ね飛ばされアクシズから離れていった
カミーユ「くそっ・・・ 俺は・・・ 死ぬの・・か?」
カミーユは薄れゆく意識の中で声を聞いたような気がしたが闇のなかへ落ちていく意識の中ではそんなことはどうでもよかった


132 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 13:49:30 ID:???
ネカフェだとプロキシ規制に引っかかって投稿できないことあるよ

133 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 18:28:26 ID:???
ひっかからないとこもあるよ

134 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/02(木) 11:56:28 ID:???
ガンダムのクロスssに避難所みたいなところないんだっけ?
あればそちらに投稿とかできるのになぁ…

135 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 15:24:30 ID:???
ルイズのとこみたいにwikiに直接投稿できないんだっけ?

136 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 18:11:59 ID:???
>134
あるぞ

クロスオーバー倉庫 SS避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/10411/

137 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 22:18:20 ID:???
  ∧痔∧
 (;`・ω・)  。・゚・⌒) 炒飯作るぜ!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

  ∧痔∧
 (;`・ω・) ほ、保守じゃねぇからな!

138 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 23:35:15 ID:???
新作まだかなー

139 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 20:00:12 ID:bw2Xx6AZ
かみーゆ

140 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 00:36:17 ID:???
保守

141 :携帯 ◆x/lz6TqR1w :2008/10/11(土) 01:12:42 ID:???
規制の解除を待っていても埒があかないので
避難所の方にスレを立てさせて貰って、そちらの方に投下させて貰いました。
待って下さって居てくれた方々、もしまだ興味がおありでしたら読んでやって下さい。

いやぁ、さるさんに引っかからないって、本当にいいものですねW

142 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 01:50:40 ID:???
首を長くしてまっちょりました。乙であります


143 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 02:25:57 ID:???
今回も楽しませて頂きました。

次回も楽しみにしています。

144 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 02:31:59 ID:???
>>141
乙です。早速読ませて頂きました。
ティターンズメンバーかっけええw


145 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 03:52:50 ID:???
キラとシンの共闘ってのもいいもんだなぁ…
カツの選択で今後どう状況が変化していくか楽しみだw

とりあえずあっちのスレ貼っとくよ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10411/1223653605/l50

146 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 17:14:24 ID:RpuxOjJh
乙です

147 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 21:30:35 ID:???
避難スレ立て&投下乙
今回も面白いなあ
キャラが増えて単純にその分楽しいのが凄い

148 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 21:35:31 ID:???
俺は誰から退場していくのかが凄く怖い・・・

149 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 00:00:40 ID:???
もしやられそうになったら>>148が出て行ってやっつければいいさ

150 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 03:36:44 ID:???
ティターンズメンバーが死ぬのはつらいなぁ・・・・・・




あっ、シロッコ様は別にいいです。

151 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 10:32:05 ID:???
何とか読めた、GJ

152 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 00:06:57 ID:???
保守

153 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/20(月) 09:01:55 ID:???


154 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 00:55:58 ID:???


155 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 17:39:27 ID:???


156 :携帯 ◆x/lz6TqR1w :2008/10/22(水) 22:57:02 ID:???
新しいのを避難所に投下しました。

一つ忠告しておくと、加筆やら修正やらしていたら前回比、25%ほど
ボリュームが増えてしまったので、一気に読む際はできるだけ暇で時間
のあるときをお勧めします。

157 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 23:38:04 ID:???
GJでした。

まさかカツがまともに見える日がくるとは…

次回も楽しみにしてます

158 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 02:17:35 ID:???
GJ!!
カツ頑張ったのになあ……
今回ほどあのバンダナキノコヘッドが憎たらしく思えたことはないよ!

159 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 02:46:35 ID:???
GJやっぱ新訳Zの究極のNT論の体感を絡めてきたか
凄いキレイに纏まってる気がする

160 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 03:23:50 ID:???
投下乙です。経験を積んでNT的にも成長したカツが
皮肉にも憧れのアムロと同じ傷を負ってしまったのが何とも切ない…

シロッコが色んな意味で強すぎるorz

161 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 04:32:27 ID:???
誰か避難所に誘導してください

162 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 05:06:43 ID:???
>>161
ん、これでどかな

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10411/1223653605/

163 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 19:43:14 ID:???
>>156
乙です。
ヒルダとか(゚听)イラネとか思ってたんですがw
やっぱり良いです!


164 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 22:53:51 ID:???
やっぱカミーユ視点になるとこの人の小説は物凄く面白い
カミーユのキャラをよく捉えてるというか

165 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 04:24:27 ID:???
>>162
ありがとうございます


166 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 09:47:15 ID:???
ゲーツって、どうなったんだっけ?


167 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 01:33:28 ID:TpPGQisE
あげ

168 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 23:44:55 ID:???
でもやっぱりカツは好きになれんな。


169 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 01:03:23 ID:???
保守

170 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 20:18:43 ID:???
この何と言うか、あと一歩いや半歩なのにどうしても惜しくも想いが届かない
辛さ・もどかしさ・ままならなさがいかにも富野節…というか殊にゼータ節だなあ。
次回にも期待。

171 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 23:39:31 ID:???
サラの何処が、良いのか俺には分からん…


172 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 00:04:45 ID:???
一目惚れに理屈はない
しいて言うなら見た目だろ


173 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 14:48:50 ID:???
それはそうと、昔あったパプテマス様inZAFTは
どうなってしまったのだろうか?
アレはすごく楽しかったのに・・・

174 :携帯 ◆x/lz6TqR1w :2008/11/01(土) 23:17:24 ID:???
続きを投下しておきました。

175 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 23:20:09 ID:???
向こうに飛べなくなってる(泣)

176 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 23:43:31 ID:???
投下乙です!!
終局に向かって進みだした感じですね
カミーユとシロッコがすげえいい味出してる

177 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 03:16:12 ID:???
今回もGJだった
カミーユがめっちゃ頑張るターンだったね
シロッコの本格的始動でいよいよ佳境へ
続きに期待!

178 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 04:15:06 ID:???
サラvsロザミィ、命のやり取りしてるってのに不覚にも萌えたw
つかカミーユほとんどマジギレしてるじゃないかw
GJ!

179 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 15:35:32 ID:???
GJです
カミーユがついにハイパー化しちゃったね…
でも次の境地に達する感じだからハイパー化を超える力を発揮するのだろうか?
一つ疑問なんだけど
なんでハイパー化してオーラを放出してたのになぜに被弾したの?
バリアー形成までのハイパー化までいってなかったってこと?

180 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 15:45:18 ID:???
>>179
完全なハイパー化でなくて
ハイパー化する瞬間の時だったからじゃね?
完全にカミーユがハイパー化したらビームもサーベルも効かないだろうし
それどころか敵機のモニターが破壊されたり、制御不能になっちゃうし

181 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 00:15:38 ID:???
ちょw何この燃える展開!
サラとロザミアの会話は、もう貴方の中の富野が全開です!
シロッコもなんか微妙に生存フラグ立てたか?

182 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 01:22:05 ID:???
乙です
なんという殴りあい宇宙w

183 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 17:48:14 ID:???
女同士のケンカは痛いなw
しかしエリカも妙な気配りしなきゃ、技術者として役立ってるな
良かれと思って、Zを黒くしちゃったり、ピーキーだと使いづらいだろうとマイルドにしたりしてカミーユに怒られてたがw

184 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 23:04:44 ID:???
女性らしくていいじゃん>気配り
キャラ立ってるw

185 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 05:36:13 ID:???
カミーユとかの台詞回しは上手いけど
女の台詞がどうも痛いというか読んでて恥ずかしい感じの表現が多いな
まあ充分面白いけど

186 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 05:36:59 ID:???
>>179
俺もハイパー化してんのに被弾してるのは違和感あったな

187 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 06:37:58 ID:???
>>185
富野節ってあんなモンじゃないか。小説とかの書き方だとね。

188 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 23:10:01 ID:???
さすがにそれはないw

189 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 02:25:22 ID:???
結構富野節感じるところあると思うな
文章自体がそう似てるわけじゃないと思うんだけど
感じが似てる
凄く良く出てるというか

190 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 21:25:11 ID:???
カミーユの台詞は本当に上手いというか
カミーユの特徴を完全に捉えてる

ただ
「聞きなさいな、カツに優しくない女! 好きだって事、分かってるくせにあんたは――」
『ニタ研のニュータイプが気にする事ではない! そういうあなたこそ、カミーユなんかのフェロモンに惑わされて!』
「カミーユはあたしのお兄ちゃんだ! だから、一緒に居るんだ!」
『教えてあげる! カミーユは、敵である私にも色目を使ってくるプレイ・ボーイなのよ。そういう男に纏わり
付くあなたって、とっても汚らわしい。恥をお知りなさい!』
「あんただって、シロッコとかっていう胡散臭い男に腰を振ってるんでしょうが!」
『腰を!? ――下劣なッ!』
「ほら、動揺した! 自分のやましさ、分かってんじゃない!」
『卑猥な表現で私の口を閉ざしておいてぇッ!』
「いやらしいんだ?」
『どっちがよ!』

富野節にはこれはないw

191 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 00:36:36 ID:???
うぜえ粘着だな、じゃ手前が手本見せて書き直せや

192 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 02:15:05 ID:???
突っ込まれたら
逆切れかよw

193 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 02:23:11 ID:???
俺も富野の小説に似てるとは思わないな
あの独特な言い回しは富野の文章の下手さから来てるわけだし
それがいい味になってるんだがね
というかトミノになる必要はないだろう
カミーユ氏はカミーユ氏の色があるのは当然
ただその表現が合わない人もいるという意見もあるのも当然
マンセーすればいいというものでもない
俺は凄い好きだけどねカミーユ氏の小説は

194 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 03:09:24 ID:???
基本的にマンセーでいいと個人的には思うね
合わないならスルーでいい
こういう所の職人は叩いてもあまりいい事ない

>>191
>>185はともかく>>190
富野節だろ?に対し、違うだろと答えてるだけだからお前が書けはどうかと

まああんまりカリカリせずにいこうや

195 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 03:21:20 ID:???
まあ福井の小説よりは遥かに面白いよ

196 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 03:23:19 ID:???
味をしめて毎回富野節になってないとか何とか文句つけてきそうだな。
佳境に入ってきたところで、瑣末な事に逐一言い掛かりつけて居座るというのは
荒らしの典型的なパターンの一つだから。

197 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:07:44 ID:???
以前も同じ流れで感想言った奴ら叩き出したくせにまたマンセーし続けてるのかよ
感想なんだから、何言ったっていいだろうに

198 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:09:05 ID:???
違うだろ。女に憎悪を持ってるお決まりの
種類の人間が女のぶつかり合いに不快感を持ってるだけ。
男視点や軍人的女視点だったらスルーされてる。
リアルタイムで見てないくせにスラムダンクとかを
腐女子に人気があっただけとか言ってる人間と同じ。

199 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:22:54 ID:???
盲目的なマンセーは確かに引く>>196みたいなのは
ここはマンセーするこじゃなく
カミーユ氏や職人が書いた小説に対してリアクションするとこであって
カミーユ氏の小説に対しても否定的な意見がでるのもしょうがないだろう
つっても以前のカミーユ氏の小説の時は批判とか受けてもその反省をうまく次回に昇華させながら
見事完結させて凄いいい作品になったんだがな

200 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:25:29 ID:???
前回のカミーユ小説を文庫化して欲しいな
寝転んで読みたい

201 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 17:58:43 ID:???
そもそも富野節の小説である必要はないだろうに…
カミーユ氏の小説なんだから、読みたい奴だけ読めばいいだろ
富野節が恋しいなら、お禿げ様の小説読めばよろし
まぁお禿げ様は「読むな」とか言いそうだがw


202 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 18:30:50 ID:???
>>199
リアクションするとこなら盲目的なマンセーでもいいわけだ
まあ冗談半分は置いておいて
>>197みたいな粘着は盲目的なマンセー以上にいらない
なんだその脳内妄想
またマンセーし続けてるのかよ、だってw

203 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 19:46:03 ID:???
富野小説Zのフォウがカミーユに欲情するシーンのカミーユの描写がエロい

204 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 19:46:25 ID:???
>>201
富野節が恋しいとかじゃなくて、すげー富野っぽいとか言われてたからそれ違くね?
ってなっただけだろ
叩く奴がウザイのはわかるが、ピント外れの擁護もウザイ

205 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 20:17:22 ID:???
>>202
とりあえずお前が今は一番荒れるもと作ってると思うんだが
そういう意見もあるんだくらいでスルーすればいいこと
もっとキャパ広げろ

206 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 20:20:17 ID:???
富野っぽいことは富野っぽいんじゃね
富野節ってあんなもんだ→いやそれはねーよw
あたりが正確では

なんら作者には影響を及ぼさないであろう感想だし
好きに話していいと思う

207 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 20:21:20 ID:???
>>205
とりあえずお前が今は一番荒れるもと作ってると思うんだが
そういう意見もあるんだくらいでスルーすればいいこと
もっとキャパ広げろ

208 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 21:02:56 ID:???
俺はカミーユ氏が好きなもん書いてそれを読めればいいので
どちらの主張もアレでソレだと思う

209 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 21:03:47 ID:???
俺は面白い作品が読めればいいので
それ以外は全部消えて

210 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 22:03:42 ID:???
これ以降にバイストン・ウェルが絡んできたらネ申

211 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 21:44:37 ID:???
つか、以前にちょっと否定的な意見あった時にカミーユ氏自身が否定的な意見はいらない
マンセーだけでいいって言っちゃってんだもん。
納得できない人はここはそういう場だと思って見るしかないぜ。

212 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 21:49:22 ID:???
そら2chでまんまん舐めたいって意見とまんまん臭いから舐めたくないって意見じゃ
舐めたいって方が通るだろう

213 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 22:58:46 ID:???
ヤザンのひとはその点フトコロ広かったな
こんなのヤザンじゃねーよと悪口とか粘着をしこたま喰らっても平然としてた

214 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 00:07:13 ID:???
>>211
そんなこと言ってないだろうw

215 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 01:04:21 ID:???
>>214
以前スレが否定的意見もあるのは当たり前だっていう話になった時に
肯定的意見だけでいいっていうのはカミーユ氏言ってる
コピペ嵐の前のスレあたりだったかな、見てみ

216 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 02:26:15 ID:???
別に作者が何を言おうが強制力なんか無いんだけどね
褒め称えようが、貶めそうが書き込む奴の勝手だよ

217 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 07:41:56 ID:???
雑誌のアンケートはえげつないのが多い
ネット以上に個人の悪意をぶつけれるからな
中には某アニメ化した漫画の後番組にアニメ化されたからと言って複数人から「お前が漫画書かなきゃ某アニメが続いたのに!」と剃刀等を送りつけられた漫画家もいる
外から見るとわかる
醜い、と
俺は江川達也個人が大嫌いだ
情報番組での奴の発言には何度反感を覚えたかわからない
だが奴の作品のいくつかは好きだ
それで良いと思っている

218 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 21:34:50 ID:???
>>215
自分で引っ張って濃いよ
証明したいなら

219 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 21:37:17 ID:???
>>215
カミーユ氏ってそんな餓鬼だったのか?
批判もあるだろうが自分の書きたいものを書くから
読みたい人は読んで欲しいって意味だと思うんだが
あの人自身もマンセーしてくれなんか一言も言ってないだろう
勝手に捏造すんな

220 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 21:42:55 ID:???
お前ら自重しろ

221 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 22:19:59 ID:???
枯れ木も山の賑わい
薪にしかならないみたいだが

222 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 09:37:39 ID:???
>自分は、馴れ合いでもいいと思っています。
>意見が飛び交うのもいいですけど、それでこのスレが殺伐としたら、それでは本末転倒だと思うんです。
信者多数だったから否定意見を荒れると切って捨てて馴れ合い推奨してるのは本当なわけだが。

223 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 09:46:30 ID:???
つか、まんま同じ流れだな
富野節どうので感想つく

荒らしはくんな

馴れ合いじゃなくて、そういう感想あってもいいんじゃねーの?

はいはい、粘着、荒らし荒らし

カミーユ氏、馴れ合い推奨。決着
具体的にマンセーしてくれとまでは言って無いけど封殺したのは確か。
まあ、このスレはカミーユ氏で動いてるからマンセースレでいいんだけどね。

224 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 10:33:18 ID:???
つーかカミーユ氏が規制喰らいっぱなしでこっちに書き込めないから憶測が流れる訳で
しかしこんなに長く規制続いてるってどこなんだ?

225 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 11:03:02 ID:???
なんか昔に比べて巻き込みで全板規制みたいのされやすくなったから、
毎回その煽りうけてるんじゃね

226 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 11:36:30 ID:???
今って報告すればとりあえずで規制されちゃうんだよな
その後、個別に特定してプロバに報告とかだから人が多くて規制受けやすい地域なのかもね

227 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 11:52:21 ID:???
まあ一般論として、批判的な意見言うのもいいけど、書き手や肯定派に対しては
「批判がいやなら2chでやらず自分とこだけでやってろ」を錦の御旗に持ち出す人が
その自分の意見が叩かれたり否定されたりするとやれ封殺だとかなんとかあたかも
弾圧の被害者かのように振舞ったり喧伝するのは正直見苦しくはあるわな。
「批判が〜」の文言は時に自分にも返ってくるというだけの事だし、それが元で
PCなり携帯なり書き込み環境を封じられたり訳でもないんだから…

228 :227:2008/11/11(火) 11:57:06 ID:???
しまった…
×→封じられたり訳でもないんだから…
○→封じられたりする訳でもないんだから…

229 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 12:23:39 ID:???
>>227のは多数派の立場っていうかさすがに強者の視点からの意見だろ。
以前の時も知ってるけど、ぶっちゃけそう厳しい事言ったわけじゃないのに
完全に荒らし扱いして追い出したのは確かだぞ?
どっちが見苦しいかっていったらそういう信者の方が正直見苦しい。
まあ、俺はカミーユ氏の作品は凄い好きで文句無いんだが、上みたいな事書くと粘着だなんだって扱われるんだろうけどさ。

230 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 20:35:52 ID:???
そもそも富野節とか言う馬鹿が悪い

231 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 20:43:27 ID:???
極論乙

232 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 00:21:21 ID:???
誰か避難所につれてって!切に

233 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 01:00:20 ID:???
上の方にURLあるだろ

234 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/13(木) 15:35:34 ID:???
否定も肯定も無視すればいい。

235 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/14(金) 03:00:07 ID:???
俺と作者以外はいなくなればいい

236 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/14(金) 09:59:13 ID:???
流石、最高のコーディネーターだな…

237 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/15(土) 17:54:49 ID:???
それよりヤザンまだー

238 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/19(水) 14:14:55 ID:???
アッガーレ

239 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 04:19:11 ID:???


240 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 11:20:23 ID:???


241 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 12:38:20 ID:???


242 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 12:57:10 ID:???


243 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 15:54:48 ID:???


244 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/22(土) 16:47:39 ID:???


245 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 19:07:27 ID:???


246 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 19:52:29 ID:???


247 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/26(水) 19:58:25 ID:???


248 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 14:54:26 ID:kUkDM/Dc
http://cecilpla.up.seesaa.net/image/10A1B21.jpg
■最高のニュータイプ、カミーユ   
富野由悠季監督はカミーユを「最高のニュータイプ」だという。   
これは「戦闘能力ではなく」、広大なジャブローでレコアの居場所を特定するなどの   
随所で見せる感受性の評価だ。とくに最終決戦ではその能力で死者の思念を受け入れシロッコ圧倒した。  


249 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 15:28:18 ID:???
TVのカミーユは最高のニュータイプだから壊れるしかなかったと富野は言ってたけど
それが一番説得力あったというか
富野は力の代償として落とすとこは落とすっていうのがいいよな

250 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 17:21:42 ID:???
もしカミーユが種の世界にいたら

アスランの機体がエンストを起こす。

251 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 20:10:08 ID:???
人という種族に絶望して
ハイパー化→超能力月光蝶とかしそうだ……

252 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 20:31:36 ID:???
どのスレで質問していいのか分からない若葉マークなのでここに書き込みます。

今更だが、
シャアがニュータイプだったのは納得がいかない。
ジオン最高峰のパイロットにペーペーのアムロが対抗できたのは
ニュータイプだったからという設定で見ていたのに、
シャアもニュータイプ(大人になって覚醒?)だったというオチにはガッカリした
記憶がある。
ニュータイプの価値と同時にシャアの価値も下がった。

(・з・)誰か納得できる回答をオクレ!!

253 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 20:34:59 ID:???
アムロがNT覚醒したのはランバ・ラル戦中〜後
それまでは純粋にガンダムの性能がクソ高く強いだけ

ちなみにシャアはララァに出会ってNTになりかける
ララァが死んでNTに目覚めるが、心に迷いがあるので完璧にNT能力を発揮できない

あとその程度NTの価値が下がったとか言うな
ZZなんてNTのバーゲンセールだぞ

254 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 22:35:01 ID:???
NTのバーゲンというが
ZZのシャングリラの餓鬼はカイとかハヤトがアムロの意思感じ取ったくらいのもんでしかないだろう
あとは強化人間ばっかだし

本当にNTが多かったのはZ
ジェリドやエマやレコアですらNT描写がある

255 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/29(土) 23:19:58 ID:???
プルシリーズ(´・ω・`)

Zはヤザンが自分の意思でNTの精神感応を拒否したのが印象的だったなぁ

256 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 00:37:31 ID:???
グレメカだとグリプス戦役はNTの最も質が高かった時代と評価してたな
確かに
白い悪魔のアムロ
赤い彗星のシャア
木星帰りの天才シロッコ
アクシズのハマーン
歴代最高のニュータイプ能力者のカミーユ

シャアは微妙だがNTに関してはマジでトップクラスが勢ぞろいしてる


257 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 00:51:38 ID:???
ファンネル落しが出来るパイロットが3人も……
段違いすぎる

258 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 05:09:36 ID:???
>>255
あの正に「一蹴」って感じが好きだったなぁw

259 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 17:45:07 ID:???
ヤザンのああいう所がスゲーかっこいいと思う。
まぁ実際覚醒しなくても尋常じゃないくらい強いもんな。

260 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 23:18:52 ID:???
そうか!ヤザンはカテゴリーFなんだよ!

261 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 00:07:12 ID:???
新訳のZZというか、「星の鼓動〜」から「逆シャア」に繋がる話が
何らかの形で映像化されるなら、ジュドー達が登場するかどうかはさておいても
ヤザンには小説版ZZのような粋な退場劇を用意してやって欲しいな。

262 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 19:23:16 ID:???
いらね

263 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/01(月) 23:51:42 ID:???
ジュドーらの個性ありきのZZだと…


264 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 01:31:37 ID:???
俺の中でシャアは、NT能力はトップより少し劣るが
ニュータイプの素質を見出す&育てる事に関しては一番、なイメージがある

最後まで面倒みて無いけど

265 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 12:51:12 ID:???
NTホイホイはブライト艦長だと思ふ

266 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 13:04:41 ID:qNRk32wk
実際、ハサウェイか何か覚えてないけどそういう話があったな……。

ブライトの周りにはなぜかNTが集まり、
そして、集まったNT達は常に事態の中心となって物事を動かして行くってんで、飼い殺しにしてるって話が……。

267 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/02(火) 13:09:38 ID:PJuTti8U
【実写版】セイラ・マスは北川景子【ガンダム】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/geino/1227848979/

268 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 12:21:32 ID:???
      ____
   /__.)))ノヽ  
   .|ミ.l _  ._ i.)  
  (^'ミ/.´・ .〈・ リ   
  .しi   r、_) |   NTはわしが育てた
    |  `ニニ' /  
   ノ `ー―i


269 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/03(水) 21:23:32 ID:???
星野鼓動は愛

270 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 01:46:37 ID:???
× 星野鼓動は愛

○ 星野虚動は哀

271 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 19:55:09 ID:???
保守の行動は愛

272 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/08(月) 21:30:09 ID:???
保守党は可愛い

273 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 18:07:25 ID:???
流石にこれだけ放置するのはマズイか、な?

274 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 18:52:43 ID:???
アカツキがヤタノカガミ無双

いい気になってるとヤザンのハンブラビと遭遇

胸にウミベビが直撃

アカツキがシステムダウンして行動不能に

という幻影を見た

275 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 21:23:06 ID:???
ウミベビってなんだw

276 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 23:51:50 ID:???
説明しよう!!
ハンブラビに付いている強力な必殺電撃ワイヤー、
それをウミヘビという

277 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 00:45:44 ID:???
説明しよう!!
へに付いているスタンダードな濁点、
それを見逃したのを276という

278 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 20:23:53 ID:???
説明しよう!!
>>227のよううな安易な改変を
クソレスという

279 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 08:48:18 ID:???
可哀想な227
ムッとしたからって怒りのあまり矛先を間違えてはいかんよw

280 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 17:41:44 ID:???
普通に>>227がコピペ改変だと思ってしまった俺と>>227に謝れw

281 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 18:22:33 ID:???
まあまあ、元気で何より

282 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/19(金) 14:47:37 ID:???
もうすぐクリスマス

283 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/19(金) 23:49:28 ID:???
僕らが精神崩壊する日ですよねNNNNNNNN

284 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/20(土) 01:32:18 ID:???
今年は教皇猊下がフォースの力を示すらしいね

285 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/22(月) 22:03:59 ID:???
保守

286 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/23(火) 22:34:35 ID:???
イブ前日にアゲ

287 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 20:25:01 ID:???
ちぃ職人はまだか・・・待ってるぜ

288 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/24(水) 21:52:23 ID:???
今年は、もう投下無いのかな?
戦闘から逸れたネタでもイイから続きが読みたい…

289 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/25(木) 01:29:42 ID:???
それとも別で投下続けているのか?

290 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/28(日) 22:44:03 ID:???
投下マダー

291 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 12:46:17 ID:???
今だから言うけど当時カミーユの声を聞いたとき

すげー地味な声だなって思った。

292 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 17:45:23 ID:d83tDVR2
地味で何が悪いんだ!!

293 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/29(月) 20:45:08 ID:???
>>291
いまじゃ変態医者としてしか聞こえないけどなwww

294 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 03:40:02 ID:???
違うよ、少佐、少佐殿、大隊指揮官代行殿だよ

295 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/30(火) 13:50:10 ID:???
総統代行じゃなかったっけ。

296 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/01(木) 01:17:37 ID:???
あけおめ保守

297 : 【ぴょん吉】 【317円】 :2009/01/01(木) 21:56:03 ID:???
洞爺湖の妖精さんでもあったりする。

298 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/02(金) 01:58:55 ID:???
test

299 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/02(金) 03:32:17 ID:???
おおおおおおおおおおお?!

300 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/02(金) 15:45:50 ID:???
このスレ的に無双2はどうなん?

301 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/03(土) 03:16:01 ID:???
相変わらずZガンダム強いし、オフィシャルも優遇されてるよな。υは化け物じみて強いけど。

302 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/03(土) 20:07:20 ID:???
>>210を見て
「もし、カミーユ、Zキャラがバイストンウェルに来たら」を想像した俺がいる

無論物語後半でダンバイン主要キャラが逆にZ世界へ行くというオチを期待

303 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 04:05:56 ID:???
カミーユは最強の聖戦士になりそうだな

304 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 07:51:27 ID:???
>>301
いや、だから「またカミーユとシンの組み合わせかよwww」とか
「ジェリドとシンってやっぱ合うなあwwwww」とかそういうのを聞きたいんだが・・・

305 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:50:19 ID:???
今さらながらあけおめです
いつの間にかアク禁が解除されてたようなんで久々にこちらへ落とします
いつにも増して長いです(´・ω・`)

306 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:52:44 ID:???
  『ムーン・アゲイン』


 事前の準備が良かったからなのか、はたまた連合軍が目測を見誤ったからなのか、メサイアを最終防衛
ラインとするザフトのプラント防衛戦は、連合との戦力バランスから考えれば随分と健闘していた。左右か
らの挟撃による包囲殲滅作戦が功を奏し、また、フリーダムやジャスティスといったエース級の活躍でファ
ントム・ペインを始めとする敵主力部隊を封じ込めている事が、これまでの拮抗を支えている大きな要因
だった。
 そのエースの一員としてのシンは、先程から何かを探すようにして戦場を駆けていた。彼は、一度混戦に
巻き込まれた時にジ・Oの姿を見失ってしまっていたのである。キラに大見得を切って見せた手前、手を拱
いている場合ではないと、先程から血眼になって捜索していた。

「あんなのを放っておいたら、こっちの被害だってバカにならないぞ……」

 モニターには多数のワイプが浮かび上がり、全方位に対して索敵をかけている。ジ・Oの機影に対して
オート・リアクションを掛けてはいるが、一刻も早く見つけ出さねばならないという焦りからか、シンの目線は
絶えず方々のモニターを見ていた。
 デスティニーの背にマウントされていた高エネルギー砲と対艦レーザー刀のアロンダイトは、もはや影も
形もない。フラッシュ・エッジも使い切ってしまった今、残されている装備はシールドとビームライフル、それ
に掌に内蔵されているパルマ・フィオキーナであった。
 そんなデスティニーの現状に、シンは若干の心許無さを思い、しかし頭の中はジ・Oを探す事で一杯で
あった。MSは人間が動かすものなのだから、そういった精神状態は、個人差はあれど動きに表れる。特
に、テンションで機動に差が出るシンの場合、それは顕著であった。果たして背後からの敵の接近に気付
いた時、シンはジ・Oを求めるあまりに散漫になっていた敵への警戒心の希薄化を嘆く。

「こんな事じゃ、俺は――!」

 それは、自分への苛立ち。振り向いたデスティニーに襲い掛かるのは、ウインダム。ビームライフルの攻
撃をシールドで防いだ時、シンはソリドゥス・フルゴールの存在をすっかり忘れていた事に気付いた。

「そうか、こいつもあった。――なら、正面からでも!」

 ウインダムはデスティニーの反応の早さに怖気づいているように思える。ビームライフルを構えてはいる
が、その姿勢が及び腰になっているのがありありと見て取れた。パイロットは不意討ちが失敗した事でデス
ティニーに態勢を直され、正面から交戦せざるを得ない状況になってしまった我が身の不運にすっかり狼
狽してしまったのだ。
 デスティニーの右籠手から縦長の光の膜が発生する。ビームシールド――それを発生させ、ウインダム
の攻撃を防ぎながら高速で直進した。そして、光を纏いながらウインダムの直前で急停止したデスティニー
は、そのまま跳ねてウインダムの上に倒立するように翻る。
 俊敏なデスティニーの動きに、ウインダムはまったく対応できていない。数瞬の遅れがあって、ウインダム
の頭部が上方に位置するデスティニーに気付いて顎を上げた。
 至近距離に、デスティニーの顔。互いの顔が向き合った。ウインダムのカメラ・ガラスにデスティニーの顔
が反射して映し出されたとき、内に迸る闘気を吐き出すようにしてその双眸が光を噴出させた。

「ビームのシールドなら!」

 デスティニーの背中の高出力バーニア・スラスターが翼を拡げた。途端、ほぼ静止状態であったデスティ
ニーは凄まじい加速を見せ、身体ごと突っ込んでビームシールドで縦にウインダムの背中を撫で切った。

307 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:53:53 ID:???
 魚の背を開くようにぱっくりと斬られたウインダムの背部。熱で溶断された切断面は赤々とした飴色を
煌々とさせ、その傷口から血を噴き出す様にして放電していた。弓形に仰け反らせた機体は、もはや死に
体に等しい。一寸、爆発を堪えていたが、直ぐに白球へと姿を変えた。

「どこ行っちまったんだ、アイツ……目立つ色をしていると思うんだけどな……」

 何事も無かったかのようにシンは呟く。その慎重な呟きが滑稽である事にすら気付かないほど、シンは
ジ・Oの発見に身を入れていた。
 レーダーが効き辛くなるミノフスキー粒子の特性にも、いい加減に慣れた。慣れたはいいが、こう戦場が
雑多になっていると、黄土色の派手な色をしたジ・Oでさえ、ビームの光に惑わされて見分けがつかない。
 シンはチラリと時計を確認し、大まかにジ・Oを見失ってからの時間を確認した。この時計が進めば進む
ほど、ジ・Oは脅威を振り撒き、シンは焦燥を募らされていく。他の味方が撃墜しているかもしれないなどと
は、一切、考えなかった。それだけ、ジ・OとブランはMSもパイロットも完成されていると感じたからだ。
 そして、それを止めなければならないとシンが感じているのは、ザフトのエースとしての自覚が彼の中に
芽生えたからだった。

「ん……?」

 ピピピ、と機械音が鳴り響く。これは、デスティニーのコンピューターに張らせておいた網に獲物が引っ掛
かった音だ。しかも、ミノフスキー粒子散布下という事を考慮すれば、かなり近くに居るはずである。
 果たして、目的の機影を捉えたカメラの映像をサブ・モニターに大写しにすると、ずんぐりとした黄土色の
MSの姿を発見した。

「見つけたぁッ!」

 再捕捉に苦労した分、鬱憤が溜まっていた。シンは見つけられた喜びと、再び見えるジ・Oとの対戦を前
に、興奮を抑えきれずに前のめりになった。ベルトの存在を忘れていて身体を締め付けられるも、そんな
苦しさもお構い無しに、瞬間的に沸騰するテンション。それに同調するように、デスティニーがジ・Oまっしぐ
らに突撃を開始した。
 ジ・OはザフトのMSと交戦中。ミノフスキー粒子が連合軍にもザフトと同じ様に作用しているのならば、デ
スティニーの接近にはまだ気付いていない可能性がある。それを証明するように、ジ・Oはこちらを警戒す
る素振りを見せていなかった。
 行ける――デスティニーがビームライフルで速射すると、ジ・Oは慌てふためいたように全身のアポジ・
モーターを噴かして回避運動にてんやわんやになった。
 キッとジ・Oの頭部が振り返る。その時になってようやくデスティニーの接近を察知したのだろうが、もう遅
い。既に加速を終えているデスティニーは光の矢となってジ・Oへと突き刺さるようにして突っ込む。

『また貴様か!』
「また俺だぁッ!」

 流石にジ・Oは反応が早い。デスティニーに接触を許す前にビームライフルを差し向けたのは、並みの腕
ではない。しかし、シンの勢いはそんな事で殺がれたりはしない。ジ・Oにビームライフルのトリガーを引か
せる前に、デスティニーが喧嘩キックで蹴り飛ばす。

『こ、こいつ――ッ!』

 奇襲は成功。ジ・Oのモノアイが蹴り飛ばされたビームライフルを追い、動揺しているように明滅した。
 これはチャンスだ――ブランの動揺を感じ取ったシンの瞳がきらりと光る。

308 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:54:43 ID:???
「一気にケリをつける!」

 デスティニーが両腕を前に突き出す。ジ・Oに掌を見せるように手首の部分で合わせ、獲物に噛み付こう
かという狼の口のように指を開いた。左右の掌の砲口、パルマ・フィオキーナをジ・Oの腹部に突き刺すよう
に伸ばす。
 しかし、シンの目論見は甘かった。ジ・Oはシンの予想以上の反応速度を見せ、逆水平にビームソードを
薙いできたのである。ビームサーベルよりも太い刀身、明らかにパルマ・フィオキーナのリーチよりも長い。
 このままではカウンターでコックピットごと胴を切り払われる。ひり付く様な一瞬の命のやり取りに、シンの
全身の毛穴がブワッと開いた。頭の中で何かが弾け、高まる集中力が時間の流れを遅く感じさせる。

「――んなろぉッ!」

 クワッと見開く目。瞬間的なシンの修正が、デスティニーのモーションを変化させる。牙のようにジ・Oの腹
に食いつこうかという指は真っ直ぐに矯正され、掌は合掌する様にその面を向かい合わせた。そして、その
ままの状態でビームソードに手を伸ばし、上下から挟み込む。
 真剣白刃取り――実際にはデスティニーのマニピュレーターはビームソードには触れておらず、パルマ・
フィオキーナの極小のビームサーベルの干渉で受け止めているだけである。しかし、掌で刀身を挟んで受
け止めているその様は、まさしく真剣白刃取りの構えであった。

「どうだ! これでもう逃げられないぞ!」

 我ながら会心であった。薄氷の上を渡るようなギリギリのコントロールの中、よくもこんな大道芸が出来た
ものだと思う。この動きに、ジ・Oはどう思ったのか。表情を覗うように頭部を見れば、忌々しげにモノアイを
光らせているように思えた。手応えを感じ、シンは口元に笑みを浮かべる。
 しかし、シンは自分も手を出せない事に気付いていなかった。ブランはそれが分かっていて、デスティニー
がどうしようも出来ない事を分かって笑っていた。そして、それとは別にチラリと時計を見て、一つ鼻で息を
鳴らした。それがシンの耳にも聞こえてきて、笑みから一転、怪訝に眉を顰める。

『捨て置けんな、その台詞は。――と言いたいところが、残念ながら時間だ』
「何?」

 何を言っているのか分からない。接触回線の声の調子からは、動揺は感じ取れなかった。その不敵な言
い回しは、寧ろまるで戦意を感じず、既に戦いが終わっているかのようだ。時間とは一体何の事なのか、シ
ンはブランの言葉に逆に動揺してしまった。
 その言葉の意味は、直ぐに判明した。シンから見えるジ・Oの肩越しの向こうの宇宙、戦闘空域外の虚空
を、いきなり巨大な一筋の光が劈いたのである。

「なっ……!?」

 余りにも突然で、余りにも圧倒的な光景。まるで夢の中の出来事のように輝く一筋の大きな光は、シンを
絶句させるには十分だった。

『何ィ? ――撤退だと!?』

 呆然となったシンは、接触回線から聞こえてくるブランの声によって我に返った。目の前にジ・Oが居る事
を思い出し、慌てて操縦桿を握りなおす。
 しかし、ほんの一瞬であるが気を弛緩させたシンに、急に高いコンセントレーションを取り戻す事は出来
なかった。

309 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:55:44 ID:???
 動き出しでジ・Oに遅れを取り、後手に回らざるを得ない。パッとビームソードを手放したジ・Oにショルダ
ー・タックルを食らわされ、突き飛ばされる。コックピットで激しい振動に見舞われたシンは、固く操縦桿を
握って堪えた。

「グッ!」

 ジ・Oがデスティニーを警戒するようにバックで後退する。シンが衝撃で瞑っていた目を開いた時、ジ・Oは
先程デスティニーに蹴り飛ばされたビームライフルを回収し、反転して退却を開始していた。そして、それが
切欠になったように連合艦隊から信号弾が打ち上げられ、連合軍MSが撤退して行く。その連合軍の撤退
を知ったザフトからも帰還命令の信号弾が各所で炸裂したが、シンは暫くそれに気付けないで居た。
 一挙に閑散としていく戦場の中で、シンはまだ信じられないといった面持ちで呆然としていた。ハッとして
我に返ると、慌ててコンピューター・ディスプレイに宇宙図を表示させた。

「今の光、何処行った? まさか、プラント――」

 記憶の中の光景を頼りに、光の向かった先を計算で割り出そうとする。しかし、先程の光景を思い出すだ
に、手が震えて思うように操作できない。何とかかんとか必要な情報を入力し終えると、ディスプレイに表示
された事実にシンの表情が凍りついた。
 弾き出された答は、先程の光がプラント・コロニーを目指していったという事。
 コックピットの中が妙に鬱屈していて、空気が澱んでいる気がする。その息苦しさから逃れるようにシンは
ヘルメットを脱ぎ、額に滲む汗を拭った。

「ナチュラルって――ブルー・コスモスってのは、あんなのを俺達に使ったのか……!?」

 先程の光に慄いたのは、シンだけではない。彼と同じ様にコンピューターで光の行く先を計算したのであ
ろう他の友軍MSも、あまりの出来事に立ち竦んでいるようである。パイロットの心情がダイレクトに立ち居
振る舞いに表れてしまっているのか、MSが項垂れた様な格好で宇宙に立ち尽くしていた。

「戦争ったって、これが人が人に対してする事だなんて……」

 抵抗する力を持たない一般民衆を直接狙った先程の光。
 ブルー・コスモスは、コーディネイターを同じ人間と見なしていないと聞く。ナチュラルを母体としているコー
ディネイターなど、ナチュラルに毛が生えた程度の違いしかないのに、だからと言ってここまでやれてしまう
ブルー・コスモスの行き過ぎた非道は、もはや戦争などと言うレベルで語れる話ではないとシンは思う。

「許せるかよ、こんな一方的な虐殺……!」

 今しがたの光景に、身の毛が弥立つ。薄ら寒さを感じたからではない。無性にやるせなくて、憤りに身体
が震えるのだ。
 力の弱者でもある民衆には、圧倒的な力の前ではあまりにも無力だ。そして、一方的に蹂躙されるしかな
かった過去を持つシンは、その無力感の中から這い上がってきた。そんな彼が、レクイエムの光に対して
義憤を抱かないわけが無かった。
 ミノフスキー粒子が希薄化してきた。通信回線の状態が徐々に回復し、シンの所にもメサイアからの帰還
命令のコールが鳴り響いた。戦闘は終わったのである。終わったのであるが、シンの心の内に燃え上がっ
た憤りの炎が鎮火する事は無い。命令に応じ、帰還の途につくデスティニーの後ろ姿であったが、その背
からは、静かに炎が揺らめいているような怒気が立ち上っていた。

310 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:56:57 ID:???
 レクイエムの輝きは、まるで宇宙を切り裂くような長い軌跡を描いて、糸が切れるように消えていった。ザ
フトと連合軍の攻防戦は、連合軍の後退によって戦火を収束させていく。
 本来の作戦であれば、連合軍には後退のプランは存在していなかった。レクイエムの発射は、それ自体
が勝敗を決するものであり、プラント・コロニーの崩壊によるザフトの乱れに乗じて一気にプラント本国を制
圧に掛かるというのが本作戦の趣旨だったからだ。
 しかし、実際にはオーブの廃棄コロニー調査艦隊の活躍でレクイエムの光は辛くも一部のコロニーを掠
めるに止まり、更には挟み込まれている戦況の不利を悟っていては、後退するしか連合軍に道は残されて
いなかったのである。ザフトにしてみれば、命拾いしたというところだろう。
 オーブ艦隊の派遣はデュランダルの臆病から端を発し、ユウナの打算によって編成されたようなものだ。
当初の目論みと相違があっても、結果的にオーブ艦隊の派遣はプラントの寿命を延ばした格好になる。

 シンがブランにあしらわれていた頃であった。レクイエムによる作戦が失敗した事を悟った連合軍の艦隊
から、信号弾が次々と打上げられ、鮮やかに炸裂した。何とかジェリド達を撒いたキラは目を細め、その光
を見つめていた。
 陣形的に不利な状況を打開する為の、一時的な後退だろう。体勢を立て直した後には、再度侵攻が予想
される。先程のレクイエムによる強烈な超長距離ビーム攻撃も、一発だけで終わりとは限らないだろう。

「――だったら、少しでも数は減らしておかないと!」

 考えて思い立ったキラは、尚も後退する連合軍を追撃した。後顧の憂いを絶つ意味でも、戦況が好転し
ている今の内に敵の戦力は少しでも削いで置くべきだと判断したからだ。
 ――尤も、普段のキラならばこんな事は考えたりはしない。彼は敵であろうと命を粗末にするような行為
は決して認めなかった。そして、自身も悪戯に敵の命を奪うような事はしなかった。それが自らの決意であ
り、哲学でもある。それに、それを可能とする力も備わっていた。
 しかし、キラは許せなかった。超長距離ビーム攻撃は、直接プラント・コロニーを狙っていたとしか思えな
い軌跡を辿っていた。何の罪も無い民間人を、戦う力を持たない一般人を狙う――それは戦争ではなく、
唯の虐殺以外の何物でもないではないか。彼もまた、シンと同じ憤慨を抱いていたのである。
 勿論、歴史上にナチュラルとコーディネイターの汚点とも言うべき悲劇が多数起こっている事は分かって
いるから、ナチュラルがコーディネイターを敵視する気持ちがあることは、受け入れる事は出来ないが理解
する事は出来る。しかし、もし、ブルー・コスモスがコーディネイターであること自体が罪であると主張するな
らば、それは単なる傲慢でしかない。そうやって問答無用でコーディネイターをゴミ扱いするから、コーディ
ネイターだって抗わなければいけなくなるのだ。
 そんなキラの主張を表現するように、ミーティアは後退する連合軍のMSを次々と撃墜していった。しか
し、その時、後退する連合軍のMS隊と入れ替わるように、新たな部隊が前に出てきたのをサブ・カメラが
捉えていた。見れば、ウインダムの特殊装備部隊のようである。その背には、巨大な砲塔が装備されてい
た。キラは、それが何であるかを即座に見抜いた。

「アトミック・バズの砲身――まさか、ピース・メーカー隊!?」

 核武装を施されたウインダムの特殊装備。ニュートロン・スタン・ピーダーに消されていったピース・メー
カー隊は、戦前に予想していた通り複数存在していた。
 恐らくはレクイエムとの連携を狙って温存していたのだろう。しかし、そういう場合ではなくなった。後退す
る味方部隊を援護するように出てきたピース・メーカー隊は、一斉にその砲身をメサイア、そしてその後ろ
にあるプラント本国に向けた。
 局面の最後に来て現れたピース・メーカー隊に、キラも焦る。ここで致命傷を受ければ一巻の終わりだ。
自然とそちらへの対応を優先させようと操縦桿を傾けようとした。

311 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:57:52 ID:???
 その瞬間であった。メサイアから、ピース・メーカー隊に向かって伸びる巨大なエネルギーの奔流。先程
のプラント・コロニーを狙った超長距離ビームよりは規模は小さいが、十分な威力のビームが砲身を構える
ピース・メーカー隊をあっという間に飲み込んでいったのである。
 ネオ・ジェネシス――メサイアに備え付けられている主砲である。以前のジェネシスよりも小型で威力も落
としてあるが、それでもその攻撃力は凄まじいものを誇っている。

「こういう状況に対して、何を策を講じていないとは思っちゃいなかったけど……」

 キラは呆然とコックピットの中でその光景を眺めていた。
 自分の知らないところで、戦術というものは動いている。連合軍は核兵器というプラントにとってトラウマと
も言うべき武器を囮にし、レクイエムによるコーディネイターの殲滅を目論んでいた。一方のザフトは連合
軍の核攻撃を想定して用意していたニュートロン・スタン・ピーダーの他にも、メサイアのネオ・ジェネシスを
切り札として温存していた。つまり、メサイアの射線上に部隊を殆ど配置しなかった本当の目的は、ネオ・
ジェネシスを遠慮なく使うためだったのだ。
 戦場でいくらMSで戦果を挙げても、戦術上では一つの手札に過ぎない。兵士は、謂わば作戦を成功させ
る為の駒でしかないのだ。どれだけキラが力を持っていても、所詮は一兵士にしか過ぎない。そんな実感を
植えつけられた様な気がして、キラは大きな溜息をついた。


 メサイア――プラントの盾となるべく設置されたその司令室には、中央の椅子に座るデュランダルの姿が
あった。眼前では、国防委員長がしきりに指揮を執り、デュランダルの傍らではカガリが佇んでいた。
 デュランダル曰く、コロニーに居るよりもメサイアの方が頑丈で安全だからという事らしいが、別行動を
取ったオーブ軍に同盟を反故にさせない為の牽制だったというのが本音だろう。
 しかし、下手をすれば戦争に負けていたかもしれない状況を鑑みるに、それも今となっては正解だったの
かもしれない。密かに胸を撫で下ろし、騒然とする司令室の中、デュランダルは立ち上がって国防委員長
のところへ流れていった。

「ネオ・ジェネシス、予定通りに機能してくれたようです」

 デュランダルがやって来た事に気付いた国防委員長が振り返り、ホッと溜息をついた。表情に安堵の色
が浮かんでいて、ジェネシスを使った作戦も確実性があったわけでは無い事を覗わせた。
 デュランダルはチラリとカガリを見やり、その国防委員長の安堵に気付かれていない事を確認してから再
度、国防委員長を見た。

「それは結構だが、先ほどの光は何だ? 何処から来て、何処へ向かった?」

 デュランダルの問いに、国防委員長は少し視線を落として言葉に詰まった。苦々しげなその表情は、まる
で詳細が判明していない事を如実に表していた。

「は…何処からの攻撃かは割り出し中ですが――」
「コロニーが狙われていた事だけは分かっている――そうだな?」
「はい。幸い、直撃は免れたようですが、一部のコロニーでは停電等の影響が出ている模様です」
「不味いな。電力の復旧が遅れるとなると、国内に動揺が奔る。直ちに復旧作業を開始するように伝えろ」

 考えるべきは、一般市民への影響だろう。コロニー国家のプラントにとって、ライフ・ラインの確保は何よ
りも重要になってくる。中でも電気はコロニー内の空気や水などの環境の整備に重要なものであり、それの
復旧が遅れることで一般市民に不安が広がることをデュランダルは一番懸念していた。一般市民に不安
が広がれば、それが軍や政治不信に繋がり、国内情勢の不安定化へと傾いていく事になるからだ。

312 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:58:38 ID:???
 まずこれからすべき事は、停電の起こっているコロニーの復旧作業を全力で行う事。国内情勢の安定を
図り、連合に対して隙を見せない事だ。デュランダルは顎に手を当て、一つ頷いて通信班に命令を下した。
 それと同時に、1人のオペレーターが振り返ってこちらの様子を覗っている。インカムに手を当てるその仕
草は、何らかの通信をキャッチしたらしい事を示していた。

「よろしいでしょうか?」
「構わん」
「はい。廃棄コロニーの調査に出向中のユウナ=ロマ=セイラン オーブ軍総司令官より、緊急連絡です」
「何?」

 デュランダルと国防委員長が顔を見合わせ、そのオペレーターの所へと駆け寄った。そして、ユウナとい
う名前を聞いたカガリも、そんな2人に倣うようにして床を蹴る。
 デュランダル達がオペレーターの傍の大型ディスプレイの前に立った。少し遅れて、カガリが後ろの方で
足を着けるのをチラリと見やる。デュランダルはそれを待っていたかのように口を開いた。

「正面に廻せ」
「ハッ」

 デュランダルの声に応え、果たして大型ディスプレイにシートに腰掛けるユウナの姿が映し出された。恐ら
くは今の超長距離ビーム攻撃に関係しているのだろう。表情には緊迫の色が浮かんでいる。

『デュランダル議長、そちらは大丈夫だとは思いますが――』
「ならば、今プラントを襲った超長距離兵器に関係していると?」
『そうです、反射衛星砲です。連合は、複数のゲシュマイディッヒ・パンツァー装備のコロニーを中継ステー
ションに仕立て、ビームの軌道を多角に曲げる事で月からプラントを狙撃しようとしました』
「月から……!?」

 デュランダルは驚きに表情を歪めた。よもや、そんな遠くから直接プラント本国を狙い撃ちにしようとしてく
るとは思わなかったからだ。
 誰かが息を呑む音が聞こえた。静寂と化した司令室の中、電子音が無機質に一定のリズムを刻んでい
る。デュランダルは少し思考をめぐらせた後、再び顔を上げて画面の中のユウナを見た。

「それでは、核攻撃はやはり、こちらに先程の戦略兵器を見せないがためのブラフだったと?」
『そう考えてよろしいでしょう。プラントは、核に対してトラウマを持っています。それ故に、どうしても核の存
在に目を奪われがちになってしまうものですから、その習性を利用されたのです』
「習性と言いますか――」

 所謂“血のバレンタイン事件”と呼ばれるユニウス・セブンへの核攻撃は、未だプラントにとって記憶に新
しい。10万を超える同胞を一瞬にして失ってしまったその出来事は、プラントの核兵器への恐怖と憤りを心
理面に植え付ける契機となった。
 ジブリールは、そのコーディネイターのトラウマを利用したのだ。ザフトに核の輸送船団が発見されたの
も、全ては連合軍が次の作戦に核を必ず投入してくるだろうと思わせるためだった。そうする事でプラント
の目を核兵器に向け、レクイエムの存在を秘匿する事に成功したのである。尤も、デュランダルの臆病が
オーブ艦隊の派遣を呼び、シロッコがステーションの防衛に失敗する事までは読み切れなかったようである
が――
 血のバレンタインの当事者で無いユウナが軽く言ってのける態度はあまり気の良いものではなかった
が、今はそんな些細な事に目くじらを立てている場合ではない。デュランダルは一つ咳払いをするだけに止
め、気を取り直してユウナに訊ねる。

313 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 17:59:55 ID:???
「――では、あれが連中の切り札だと考えてよろしいのですね?」

 ディスプレイの中のユウナは、デュランダルの問い掛けに深く頷いて見せた。

『連合の本命は、反射衛星砲でほぼ間違いないというのがこちらの見解です。現在、そのステーションの一
つを我々で占拠していますが、軌道の修正を行えば別のルートで直撃コースが繋がってしまうと、こちらの
エリカ=シモンズが弾き出しています』
「出所は――」
『ダイダロスです。ですから、そこを攻略する為にも、ザフトには援軍を要請したく思います』
「そちらで叩いてもらえると? ありがたい事だが。……ふむ」
『時間はあまり残されておりません。お早目のご決断を』

 デュランダルは、ユウナの打算には気付いていた。だからこそ、カガリを自分の傍に置いているわけだが
――恐らく、モニターの向こう側のユウナにもカガリの姿は見えているだろう。表情は冷静を装っているが、
内心では臍を噛んでいるに違いない。
 デュランダルはカガリの表情を横目で盗み見た。毅然とした表情と姿勢、真っ直ぐに見据えるブラウンの
瞳は、金獅子の如く雄雄しさと気高さを感じさせる。最早、アーモリー・ワンで会った時のような青臭さは微
塵も見られなくなっていた。当時の事を思い返せば、随分と大人びたものだと驚かされる。
 言葉を詰まらせ、沈黙を続けるデュランダルに業を煮やしたのか、決断を渋る彼の背を押すように、カガ
リが顔を振り向けた。デュランダルは、思わずカガリへ向けていた視線を外す。

「私のような立場の人間が口にするべき事ではないと思いますが――」
「いえ、同盟国の国家元首でいらっしゃる代表の意見は、貴重なものです」

 その反応が意外だったのか、カガリは謙虚な姿勢を見せるデュランダルの態度に一瞬だけ窮したように
見えた。そういう仕草を見るだに、まだ多少の子供っぽさは残されているのだろうとデュランダルは微笑ま
しく思う。
 カガリは胸元のネクタイを直す仕草をし、動揺を誤魔化すように気を取り直した。それも、自分に対する
失礼を気に掛けての行為だろう。彼女には、そういった慎ましやかさといったものを持ち続けていて貰いた
いものだと、デュランダルは思う。

「ありがとうございます。では、言わせて貰えば、ここは早急に戦略兵器の元を断つべきと存じます」
「その心は?」
「そうでなければ、故郷を発ち、ここまで流れてきた私達の想いも報われませんし、何よりも多くのプラント
国民がその命を散らす事になってしまいます。ナチュラルとコーディネイターの融和を目指す我々にとって、
この危急の事態を看過する事など出来ません。何卒、御英断を下される事を願います」

 ユウナの打算とは裏腹に、カガリの決意は固まっていた。彼女の願いはナチュラルとコーディネイターの
真の融和。愚直なまでに純粋なその理想は、時に周囲の嘲笑を貰うかもしれない。しかし、その愚直さがカ
ガリの魅力であり、デュランダルはそんな彼女をそれほど嫌いではなかった。オーブとは、自国の事しか考
えられない国柄であると思っていたデュランダルにとって、同盟国とはいえ他国であるプラントの危機を憂
慮する正義感を持つカガリは、好意に値する。
 カガリの射抜くような目線が、デュランダルを直撃する。その信念に固まった力強い瞳は、国家元首に相
応しいと認められる。しかも、歳を重ねていない分だけ利権に囚われるようなこともなく、理想を追い求める
純粋さがより眩しく見せていた。
 そんなカガリの強い意志に押し切られたのかどうか、デュランダルには分からない。彼の腹の内は既に
決まっていたが、今の彼女の一声で余計にその決意が固まったような気がした。

314 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:00:50 ID:???
「わかりました。ザフトの戦力をいくらかそちらに回します。――国防委員長、部隊の編成を急いでくれ」
「ハッ」

 デュランダルがそう告げると、すぐさま国防委員長は敬礼をしたまま床を蹴って流れていった。
 その姿を見送ると、デュランダルはモニターの中のユウナとカガリの顔を交互に見やった。

「よろしいですかな? ダイダロスといえば、大西洋連邦の一大軍事拠点であります。そこへ仕掛けるという
事は、それ相応の痛みが伴うという事を――」
「覚悟しております。この状況で一国の我侭を申してはおられませんから。――ユウナ、頼んだぞ」
『拝命いたしました。反射衛星砲の件はこちらにお任せください、代表』

 ユウナがその言葉を言い終えると同時に、通信は途切れた。

 通信を終えると、ユウナは伸ばしていた背筋を緩め、どっかりとシートに背中を押し付けた。

「デュランダルの奴、カガリを手放す気は無さそうだ」

 ユウナは、一応戦闘も想定した廃棄コロニーの調査を名目としていた為、安全を考慮してカガリの同行を
視野に入れていなかったのである。その代わりに、いざとなればキラにカガリを連れて来て貰うつもりだっ
たが、デュランダルにこんなに近くに居られたのではそれも難しいだろう。デュランダルはカガリをコロニー
に待機させて置くのではないかとユウナは考えていたが、今になって考え直してみれば、用心深い彼がそ
んな甘い事をするわけが無いのだ。こんなことなら、無理矢理にでも連れ出すべきだった。ユウナにとっ
て、痛恨の失敗だった。
 デュランダルは、分かっているのだ。オーブにとって、今はカガリが唯一の希望であることを。彼女が居な
ければ、例えユウナが懸念するとおりプラントが滅び、オーブだけが生き延びたとしても指導者を失った国
はやがて空中分解する。本来なら新しい指導者を立てて再建するべきところだが、その土台が今のオーブ
には皆無なのである。だから、悪い言い方をすれば今のカガリはデュランダルに人質にされているようなも
ので、本人もそれを分かっているようだった。

「我々に対する牽制のつもりなのでしょう。カガリ様をああして見せつけ、イニシアチブがあちらにある事を
意識させているのです」

 通信でのやり取りが終わり、席を外していたトダカがふわりと艦長席に腰を落とす。簡単に言ってのける
トダカに対し、イライラを募らせていたユウナは不機嫌そうな横目でトダカを睨み付けた。

「分かっているよ。お陰で僕は、やりたくも無い作戦を立てるハメになってしまった」

 お手上げと言わんばかりに、ユウナは肩を竦め、両の掌を返して見せた。


 終戦が近付いている――連合軍では、そういう話題が上るようになっていた。それというのも、圧倒的破
壊力と高い戦略性を併せ持つレクイエムの存在が、彼等の意気を上げていたからだ。現在は一時後退中
であるとはいえ、戦力的に見てもザフトよりも優位に戦えている。そういった余裕も作用しているのかもしれ
ない。

315 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:01:39 ID:???
 ファントム・ペインの中でも、そういう話題がちらほらと上がる様になってきた。そういうお気楽な風潮を、
ブランは悪い事だとは思わない。ぎすぎすに尖がった戦争状態の中で、緊張感を持ったままずっとやって
来た兵士には、精神的な安らぎが必要だ。例えば戦後に退役を考えているものが居るとしても、それが終
戦へのモチベーションに繋がるのであれば歓迎してしかるべきだ。そういう前向きな目標を持つという事
は、正常な精神を持っていることの証明になるからだ。死にたがりの兵士など、軍には必要ないとブランは
考えている。

「少佐は、終戦後はどうされるおつもりなのですか?」
「ん?」

 シロッコがガーティ・ルーを使っていることで、ファントム・ペインは同型艦のナナバルクに配属となった。
 ブランが腕を組んでブリッジで佇んでいると、徐にイアンが尋ねてきた。その声に振り向き、ぶっきら棒に
一言答えてから、怪訝そうに片眉を吊り上げた。ブランの少ししゃくれた顎と見事なリーゼントは、イアンも
既に見慣れたものである。
 それにしても、ブランと言いジェリドと言い、彼等の世界ではブロンド髪の男性の間でリーゼント・スタイル
が流行っていたのだろうか。C.E.の流行から考えれば、若干の古臭さを感じさせるが、しかし特に気に掛か
る事では無いだろうとイアンは口にも顔にも出さない。

「藪から棒だな。貴様でもそういう事を気にするのか?」
「はぁ。失礼であることを承知で申し上げますと、少佐はこの世界の人間ではいらっしゃいません。最初か
ら戦争ありきで軍にスカウトされた経緯がございますので、本心ではどう思っていらっしゃるのか、興味が
あった次第であります」

 かなり丁寧な物言いは、決して萎縮しているからではない。イアンは、元々この様な口調の男なのだ。生
真面目な軍人タイプで、そのお堅い佇まいを苦も無く演じられるような変わり者である。ブランは、そんな冷
静沈着な艦長の存在を頼もしく思っていた。
 ただ、それとこれとは話は別だ。珍しく人間的な話題を振ってくるイアンを、それまでサイボーグのように
思っていたブランは、やはり彼も人間なのだと苦笑する。

「フン、貴様も随分と物好きな男だ。そんなこと聞いたって、何の得にもなりゃせんのになぁ」
「ぶしつけでありましたら、申し訳ありませんでした」
「そう言ってくれるな。別に何も考えちゃいないだけだよ」

 俗事に通じなければ、大抵の人間はストレスが溜まる。中には奇麗事ばかりを口にしてお高くとまってい
る下らない人間も居るが、ブランはそれは嘘だと思っている。出歯亀や野次馬といった根性が無い人間な
ど、この世に存在するわけが無いのだ。そういう欲望が無ければ、人類は何度も戦争を起こして互いを殺
し合うような真似をするはずが無い。
 それは人類に植え付けられた性だ。その性が人間を形作っている要素であるならば、イアンの興味は寧
ろ好意的に解釈できる。ブランは怒る様子を微塵も見せることなく、イアンの生真面目さを肩で笑った。

「――が、MSから降りる気にはなれないな。軍の空気が肌に合うのさ。飯も食わしてもらえる。強いて言え
ば、そういう事になる」
「なるほど」

 ブランは再び顔を正面に戻し、ブリッジから見える光景に視線を戻した。イアンは顎に手を当て、納得し
たように頷く。チラリとその様子を盗み見たブランは、呆れたように苦笑を浮かべていた。

316 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:02:57 ID:???
 ナナバルクの格納庫を、柵に肩肘を乗せて背中を預けているスティングが後ろ向きに見下ろしていた。そ
の視線で整備状況を覗うのは、自分の愛機カオスと、同小隊の機体である2機のガブスレイ。いずれも損
傷は軽微で、次の出撃に支障は無さそうである。スティングは軽く溜息をついた。

「それにしても、よくもあの程度のダメージで済んだものだ」

 不意に声を掛けられて、スティングは声のした方に顔を振り向けた。特注の黒い制服に身を包み、長身と
その長い手足は憎いほどに似合っている。だが、若干の時代遅れの感がある金髪のリーゼントを揺らす
のは、最近の若者の感性を持つスティングからすれば何とかならんものなのかと不満があった。時々眉毛
が黒くなったりブロンドになったりしている様に見えるのは、果たして彼の気のせいなのだろうか。ジェリドで
ある。

「あのコンテナ付きのフリーダムに狙われた時は、流石に肝を冷やしたぜ。カリドゥスを外して気分悪くなって
る時だったからな。下手すりゃ、逃げ切れなかった」
「俺とマウアーのお陰だろ?」
「そりゃあそうだけどよ。恩着せがましく言われると、素直に面白くねえな」

 苦笑交じりにスティングは拳を突き出す。ジェリドは彼に付き合う形で自身の拳をこつんとスティングの拳
に突き合わせた。
 思えば、スティングとは随分と親しくなれたものだ。記憶を改竄して都合よくしてあるとはいえ、彼のような
思春期真っ盛りの少年は、カミーユを例に挙げるまでも無く、厄介なものだ。その世話役を押し付けられ、
当初は何故自分がと、ネオを恨みもした。しかし、ジェリドにとって救いだったのは、スティングという少年は
思ったよりも大人だったという事である。

「――スティング、俺は戦争が終わったらマウアーと一緒になるつもりだ」

 いきなりの告白に、スティングは思わずジェリドの顔を凝視した。必死に動揺を顔に出すまいと努力して
いるようであるが、バレバレである。

「死亡フラグか?」
「何だ、そりゃ?」
「だったら、何を今更そんなこと言ってんだよ。態々俺に言う事でも無いだろうが」

 強がって言うスティングの仕草を、ジェリドは笑おうとしなかった。これは、信頼する仲間に対して表明する
極めて重要な決意である。それを笑って行う事など、言語道断。どこまでも真剣であるという事を、スティン
グに示しておく必要が、ジェリドにはあった。

「いや、お前にはきちんと言っておきたくてな。俺はこの世界で骨を埋めるつもりだ」
「は? 何言ってんだよ、ジェリド……?」

 自分が異世界人であるという事は、スティングには言えない。言えば、彼の記憶に破綻を来してしまうか
らだ。こういう重要な隠し事をしなければならない事を申し訳なく思う。
 しかし、その一方でスティングもジェリドに対して隠し事がある事を知っていた。スティングはマウアーに対
して憎からず思っている部分がある。彼は決して口に出したりはしなかったが、ジェリドは匂うところがあっ
た。恐らく、まだ自分で気付けるレベルにまでその想いが達していないだけだとは思うが、後々の“しこり”
を残さないためにも、この場できっぱりと宣言しておくべきだと感じていた。

317 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:03:44 ID:???
「戦争で死ぬつもりは無いってことさ。俺は、そういう事を言っている」
「――んだそりゃ? 俺達が負けるわけねーじゃねぇかよ。自慢にしか聞こえねぇぜ、正直」

 動揺している自分に動揺しているのだろう。そんな自らを誤魔化すように、スティングの口調から棘が顔
を覗かせた。

「悪いな、スティング。お前には、正直に話しておかなくちゃいけないことだと思っていたんだ」
「何を謝ってんだか。いつ決めんのかヤキモキしていたところだ。“ようやくか”って感じだよ」

 微妙に視線を合わせない仕草が、スティングの心の動揺を感じさせる。彼にとって、とてもナイーブな部
分である事を知れば、ジェリドも無理に視線を合わせようなどとは考えない。

「ま、ジェリドの場合、この先どうなるか分からんねーからよ、先に“おめでとう”を言っておくよ」

 憎まれ口を叩くのは、照れ隠しをしている証拠。その辺の心情や性格の諸々を分かっているジェリドは、
大人の余裕の佇まいを続ける。

「ほざけ――けど、ありがとうよ」
「止めろよ。おめーの“ありがとう”なんて気持ち悪くて仕方ねーぜ」

 そこまで話して、ジェリドはようやく笑顔を見せた。スティングも釣られる様にしてぎこちない笑顔を見せ、
そのはにかんでいる様が、やはり少年らしさを垣間見せる。大人への過渡期である微妙な年頃、本音と建
前の使い分け方に戸惑い翻弄される世代。寄りかかっていた柵から離れ、逃げるように背中を向けるス
ティングの後ろ姿を、ジェリドは感謝の眼差しで見送っていた。

 格納庫のパラス・アテネの下で整備を監督しているライラは、そんなジェリド達のやり取りを腰に手を当て
て眺めていた。ああいう微妙な関係は、得てしてこじれやすい。しかし、ジェリドがそこを上手く纏めた事に、
ライラは満足そうに笑みを浮かべていた。

「素質だけは、昔から認めていたんだが――」
「ライラ!」

 その分、ライラは楽だろうか。慕ってくる少年は、些か子供っぽい短気を見せるが、それがライラにとって
は刺激となって楽しめる部分でもある。呼ばれて振り返れば、奇抜な制服に身を包んだ青髪の少年が無重
力をダイブしてくる。

「アウルは――アビスの整備は、終わっているのか?」
「ライラは戦争が終わっても軍に残るのか?」

 ライラの質問を無視して、アウルは自分勝手に疑問を投げかけてくる。自由奔放さは、やんちゃで健全な
少年の証である。ただ、その全てを刺激的と称して看過していれば、少年の自分勝手さしか育たず、将来
的な人間形成に悪影響をもたらす事になる。それを許してしまったのならば、保護者としての意味が無い。
 ライラは額に指を当て、少し不機嫌な仕草を取ってアウルを迎える。

「あんたはあたしの質問が聞こえていなかったのか?」
「終わったから、こっちに来たんだよ。――で、どうなんだ?」
「はぁ……」

318 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:04:46 ID:???
 減らず口に溜息を漏らすライラ。その様子も気にならないとばかりに、アウルは床に足を着けて傍らに流
れてきた。元が悪いのか、自分の教育が間違っていたのか、ライラは軽い頭痛を覚えた。

「そういう話題がそこかしこで流行ってるからってね――」
「ライラがどうするかで、俺の将来も決まるだろ? だったら、気にもなるぜ」
「あんたは一生あたしにくっついてくる気かい?」
「ずっとそうして来たんじゃねーかよ」

 腕を組み、スレンダーな体型で彫刻のような華麗な佇まいを見せるライラに、身体を摺り寄せるように並
び立とうとしてくるアウル。後ろ頭で両手を組み、軸足に絡ませるように足も組む。まるで猫が媚びる様な仕
草に、ライラはそれも悪くは無いと拒絶はしない。
 しかし、それは内心で思っていることであって、馴れ馴れしく寄って来るアウルに対して、表面上はあくま
でノー・リアクションを貫き通す。彼のような少年は、一度甘い顔を見せれば直ぐに調子に乗るからである。

「あんたはいい加減、女を作りな。何時までもあたしに甘えているようじゃ、坊やからは卒業出来ない」
「浮気は好きじゃねーんだ」
「誰があんたと付き合ってんだ」

 身長は、ライラの方がアウルよりも高い。背後から見ればまるで仲良し姉弟のような並び立ち。ライラは
少し顎を上げ、不敵な笑みを浮かべるアウルを睨んだ。

「ライラよりもいい女なんか、居るかよ」
「フンッ」

 ポッと頬を赤らめ、視線を外して恥ずかしげなアウル。勇気を振り絞った彼を、ライラは鼻で笑った。
 アウルはライラに求める母性を恋心と勘違いしている。本当ならその間違いを指摘して自立を促してあげ
るのが母親役の自分の成すべき事だと思う。しかし、軍隊の中で生きてきた彼女は、厳しい言葉が口をつ
いて出てきてしまうことがある。自立させなければならないと考える一方で、迂闊に突き放す事でアウルの
心が自分から離れていってしまう事を、ライラは密かに恐れていた。
 ネオに提案された時は、厄介事を引き受けてしまったものだと後悔したものだ。記憶を改竄する前の、出
会った頃の事を思い出す。あれだけ自分に反発していたアウルが、今やこんなに素直になって自分の大切
な存在になるとは、当初は考えられなかった。アウルは、ライラ本人も気付かない内に、彼女の中でかけが
えの無い存在へと変貌していた。

「そういう生意気は、酒を旨く感じる歳になってから口にするんだね。ミルクがベスト・マッチの坊やには、気
取った台詞は似合わない」

 ライラはそう言うと、床を蹴ってふわりと後ろに身体を浮かせた。アウルの瞳が、そんな彼女の姿を追っ
て動く。
 その場から離れたが、本気で拒絶しているのではない。ライラは少し小バカにするような笑みを浮かべつ
つも、表情そのものは概に柔和であった。アウルもそれは分かっているようで、些かも慌てた素振りは見せ
ない。彼の経験則として、ライラがそういう照れ方をするものなのだと思い込んでいるのだ。勿論、そういう
風にアウルの心情をコントロールする事がライラの目論見でもあるのだが。

「いつかはライラの方から言わせて見せるさ。“あんたよりもいい男は存在しない”――ってね」
「あたしに、期待させるつもりか?」
「ライラが俺を見てくれるんなら、何でもするつもりさ。だから、一緒にこの戦争に勝とうぜ」

319 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:05:15 ID:???
 アウルはそう言うと、指で拳銃の形を作り、発砲する真似をして見せた。一体、誰を狙って撃っているの
か――敵のザフトか、はたまたライラのハートか。或いは、その両方なのかもしれない。
 肩越しからチラリと盗み見たアウルの顔は、ライラが思っているよりも大人びて見える。少年の成長は
日々行われ、特に成長の遅い男子はほんの僅かな期間で驚くほどの成長を見せることもある。ライラは、
そのアウルの横顔に“いい男”の片鱗を見た気がした。
 ライラは内心で笑い、目を閉じた。願わくば、今アウルが口にした約束が反故にされないようにと願うばか
りである。戦争が終わるその時までアウルを守ると、ライラは心に決めていた。


 シロッコが艦隊ごとダイダロス基地へと召致されたのは、一重にジブリールの怒りを買った事に関係して
いる。シロッコはジブリールから特別に恩借を受け、重宝されてきたが故に、自らの艦隊を組む事を許され
ていた。その彼が、レクイエムの中継ステーションを守りきれなかったのである。それも、相手はオーブの
残党軍とも呼ぶべきもの。そんな弱小軍団を相手に、好き勝手に編成を許したシロッコの艦隊が敗れたの
である。いくらジブリールがシロッコに目を掛けていても、許される事ではなかった。
 ガーティ・ルー以下、シロッコ艦隊がダイダロス基地へと入港した。アルザッヘル基地での任を解かれ、シ
ロッコは個人的にジブリールに呼び出されていた。
 ダイダロス基地にある、VIP用の特別室へのドアをくぐる。絢爛豪華とはこの事だろうか、いかにも成金趣
味な装飾で部屋は眩いほどに飾り立てられ、そこかしこに宝石の色が輝いていた。シロッコは目を細める
と、デスクの向こうで背を向けて座っているジブリールの後頭部を見た。

「何故呼ばれたのか、分かっているだろうなパプテマス=シロッコ」
「ステーションを守りきれませんで――」
「そういう事を言っているのではない!」

 目を伏せ、シロッコが頭を垂れようと背を丸めると、怒気を孕んだジブリールの叱責が部屋の中に響き
渡った。デスクの影から「にゃあ」という鳴き声が響き、そそくさと早足で逃げるように猫が歩いていく。それ
を目で追った後、シロッコは身動きを止めて上目にジブリールを見た。

「私は、貴様を隙の無い男だと思っているが――」

 そう言って、ジブリールは椅子から立ち上がる。リクライニングの背もたれがジブリールの体重から解放
され、ギシ、という軋んだ音を立てた。

「ナチュラルである事には変わりない。時には失敗するような事もあるだろう」

 ゆっくりと振り向いたジブリールの表情は、思っていたよりも険しくなかった。ただいつものように華奢な体
つきからは想像だにできない厳しい顔があるだけだ。シロッコは、一歩一歩踏みしめるように歩いてくるジ
ブリールを目で追う。

「そういう可愛らしさというものを持つのが、人間らしさというものであろう? しかし、コーディネイターの連
中は、そういう理屈が通じない。そういう輩は驕り、我々を地球から迫害するだろう。宇宙の化け物どもに、
我等が母星を渡すわけにはいかん。だから、人類の安息を手に入れる為、地球を我等の手で守る為に
コーディネイターを討ち滅ぼす戦いを続けてきた。貴様は、その尖兵となってくれるものだと思っていたよ」

 ジブリールが歩んだ先には、食器が整然と並んでいる棚があった。木製で、職人の手によって施された
彫刻細工は、正に芸術品だった。正直、ジブリールにはもったいない代物だとシロッコは思う。
 ジブリールは棚からカップを一つ取り出し、それをしげしげと眺めながら口を動かしている。

320 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:05:47 ID:???
「その私の期待がプレッシャーになって犯した失態だと、貴様は言いたいのだろう? 分かっている、分
かっているよパプテマス=シロッコ――しかし、だ」

 鼻を鳴らすと、ジブリールはそのカップを持って今度は応接用のテーブルに歩を進め、そこに用意されて
いるティー・ポットを手に取って、紅茶をカップに注ぎ始めた。

「その理屈が通用するのは、私の掌の上で踊っているという前提が必須条件だ。その点、貴様はその限り
ではない」

 液体が注がれる音。泡立つような少しくぐもった音が聞こえてくると、カップの縁からは淡い湯気が立ち上
る。紅茶を注ぎ終えると、ジブリールは立ち上る湯気を香るように鼻を近付け、優雅に首を左右に振って見
せた。
 嫌な事をハッキリと口に出して言う男だ。尤も、そういうあつかましさといったものが無ければここまでの
地位には上りきれないし、ブルー・コスモスの盟主など務まるはずも無い。
 シロッコは、そう思いながらもジブリールの言動から目を離さないで居た。問題は、彼がシロッコがワザと
ステーションをオーブ艦隊に占拠させた事に気付いているのかどうかだ。それさえ分かれば、いくらでもね
ちっこい説教を聴いてやる気ではいた。
 やがて、ジブリールは淹れ立てのカップをシロッコの前に差し出した。ジブリールが御持て成しなどするよ
うな柄では無い事を知りつつも、差し出されたものを受け取らないのは失礼に当たる。しかし、シロッコがそ
れを受け取ろうとした時、不意にジブリールはカップを引き戻した。
 パシャッという水が弾けた音。気付けば、シロッコに紅茶がひっかぶせられている。ジブリールの眼光が、
一段と鋭くなった。

「私は、貴様の功績に見合う以上に貴様の好きにさせてきた。身元の怪しい貴様への、前代未聞の先行
投資――なのにだ、貴様は衛星軌道上でアスハの抹殺に失敗したばかりか、ステーションも守り通す事が
出来なかった。無能の極みだと思わんかね?」

 空になったカップの底をシロッコに見せたまま、ジブリールは冷ややかな視線をシロッコに向けていた。そ
こに怒りは勿論の事、呆れや失望といった類の感情が渦巻いている事は、容易に覗える。
 しかし、その口ぶり。シロッコの関心はジブリールの怒りではなく、それだけに意識を集中させていた。そ
して分かった事は、シロッコの懸念はまるで気にしなくても問題が無いということ。ジブリールはレクイエム
によるプラント狙撃の失敗が、シロッコの仕業である事に全く気付いていない。
 滴る紅茶が、白い制服を赤茶色に汚していく。シロッコは、ただ黙したままジブリールの言葉を聞いてい
た。品格を気にするシロッコは、流石にジブリールの品の無さを不愉快に思ったが、口答えをしても余計な
癇癪を起こすだけだろうと目を伏せて反省の姿勢を示す。内心では、自分の意図に気付いていないジブ
リールの愚鈍さを笑っていた。
 しかし、その態度が逆に不遜であるとジブリールの反感を買ってしまったのだろう。それまで冷ややか
だった表情が急に熱を帯び、眉を釣りあがらせたかと思うとシロッコの頬に力の限り平手をかました。

「貴様に最後のチャンスをくれてやる。ザフトは、恐らくレクイエムを破壊しにここへ攻めて来るだろう。も
し、守りきれるものなら、これまでの失態は全て水に流してやる」
「ハッ、身命を賭してでも閣下の期待に応えて御覧に入れます」
「その言葉、忘れるな」

 シロッコは今度こそ深々とお辞儀をすると、滴る紅茶もそのままにジブリールの部屋を後にした。

321 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:06:43 ID:???
 ジブリールの部屋を出ると、そこではサラが待っていた。紅茶で汚れているシロッコを見ると、驚きに表情
を歪めて慌てて駆け寄ってくる。腰ポケットの中から白いハンカチを取り出して、紅茶に塗れているシロッコ
の顔や服を拭いた。

「パプテマス様、これは――」

 手を動かしながらも、シロッコの身に起きた屈辱的な出来事にサラは声を震わせた。しかし、シロッコの
表情は至って普段どおりで、サラはそれが不思議でしょうがなかった。何故、シロッコの価値を計り違えて
いるジブリールにここまでされて微笑んでいられるのか、サラは怪訝に首を傾げた。

「私は権力を持った人間には嫌われるものらしいが、ジャミトフもバスクも、もう少し冷静で居られた。だか
ら、こういう事もあろう」
「そうはおっしゃいますが、あのような低俗な男――」

 シロッコは、不満を漏らすサラの口を塞ぐようにそっと人差し指を彼女の口元に当てた。白い肌の色に細
い女性のようなしなやかな指――表情には爽やかな笑みさえ浮かべている。

「ジブリールは、レクイエムを私に預ける事で自分の背中を預けたのだ」
「どういうことでしょう?」
「ならば、その期待には、応えてやらねばなるまい?」
「応えるって――あっ!」

 サラの頭の中に閃きが迸り、即座にその言葉の意図を理解した。その瞬間、シロッコの不可思議な余裕
に対する疑問は得心へと至った。
 そんなサラの表情の変化を、聡明な女性として見ているシロッコは微笑みを浮かべた。

「フフ、そういう事だよ」

 褒めて言うシロッコはサラリとサラの髪を撫で、歩を進め始めた。その後ろを、煽てられて有頂天になり
かけているサラが続く。

 シロッコは、最初から全てお見通しだった。ステーションを守りきれなかった事でレクイエムによる作戦が
失敗に終わったとして、それでもジブリールが自分を切れないことを。それは自惚れでは無く、客観的に自
分とジブリールとの関係を想像した上での結論でもあった。
 シロッコは、自慢ではないが自らの能力の高さに比肩し得る様な人材は、そうは居ないと考えている。こ
れは、彼のおよそ26年に及ぶ人生で実際に出会った、或いは見知った人間の中に自らを超えるような人
材が果たして存在しなかった事から導き出した結論だ。勿論、それが単なるシロッコの私見によるものであ
るという自覚はあったが、それでも統計学的には十分と言える数の人々と接してきた自信はあるし、唯一
意識したのもハマーン=カーン唯一人だった。
 ジブリールはサディスティックな性格をしている。だから先程もシロッコを激しく叱責したりもしたが、しかし
その反面で彼はシロッコに依存している部分が見られた。シロッコを無能と罵倒しておきながら、レクイエ
ムを簡単に預けたという事実が、彼のシロッコに対する依存具合を如実に示している。
 故に、シロッコがジブリールに対して腹を立てるようなことは、まかり間違ってもありえない。今は都合の
良いパトロンとしてシロッコの後ろ盾になってくれているジブリールは、彼の大事な財布なのである。彼のジ
ブリールに対する認識は、大袈裟に言えばその程度であった。紅茶を掛けられたのも、がま口に指を挟ん
だ位の認識しかなかった。

322 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:07:52 ID:???
 ジブリールは、才能あふれるシロッコを手放す事など考えられないのだ。だから、ダイダロス基地の防衛
という任務を与え、失態を水に流すという形式上の名目を果たさせようとしていた。そして、よしんばそれも
失敗に終わったとしても、ジブリールは何かと理由をつけてシロッコを許すだろう。その背景には、レクイエ
ムの他にもシロッコのお陰で用意できた切り札が残されている事が関係していた。


 レクイエム以外にも決戦兵器が用意されているなどと、露ほどにも思っていないユウナ達には、それも当
然だと言う他に無い。まさか、レクイエムまで用意しておきながら更に隠し玉を控えている事を想像しろと言
うのは、無理な話だ。当然、可能性として疑う余地くらいは見出しておくべきだったが、当面の目標であるダ
イダロス基地攻略、及びレクイエムの破壊、若しくは占拠という作戦の完遂に向けて英気を養わなければ
ならない時である。そこまで考える精神的な余裕というものは持てていなかった。

 ダイダロス基地攻略に向け、オーブ艦隊と増援のザフト艦隊が合流する場は、連合軍の動きを警戒して
ステーションで行われる事になっていた。果たして、何時連合軍の反撃が来るやも知れないと怯えていた
頃、ザフト艦隊が合流した。
 ところが、そこにやって来たとある戦艦の姿を見て――いや、実際にはその戦艦に乗っていた人物を見
て、ユウナは驚愕に声を裏返してしまった。
 ユウナが見た戦艦はエターナル。そして、そこに乗船していたのはキラだった。

「キラ…キラ=ヤマト! 何で弟君がこっちに来ちゃうんだい!?」

 連絡船のドアから姿を現したキラ。その姿を目にした時、ユウナはすぐさま床を蹴ってキラの元へと駆け
寄った。
 そんなユウナの形相を見て虚を突かれるキラ。興奮するユウナを宥めるように両手を上げてクール・ダウ
ンを促す仕草を取った。

「あ…あの、プラントにはミネルバが残らなくちゃいけないから、じゃあ増援には僕とエターナルがって――」
「君が自分で言い出したって言うのかい!」
「い…いえ、ザフトの方から言われたんです」

 まるで反省の色が見えないキラ。純粋にザフトを信用しきったこの純朴な青年に対し、ユウナは呆れ果て
て何も言えなくなってしまった。思わず手で顔を覆い、間抜けな自分の判断を大いに嘆く。悪気なんて、何も
感じていないのだろう。キラの瞳は嫌味なほどに澄んでいて、ユウナはそれが癪で堪らなかった。
 連絡船からは、キラの他にもザフトの士官が数名。ユウナはチラリと彼等を見やり、ソガに気を引くように
アイ・コンタクトを送った。

「弟君、ちょっとこっちに来て」

 ソガが上手い事ザフトの士官を呼び集めている。ユウナはそれを横目で確認しながら、キラを格納庫の
隅の方まで連れて来た。話すことは、勿論、件の約束の事である。他の人達に背を向け、簡単に逃げられ
ないように肩を組むも、キラは怪訝そうな顔をするだけでまるで事情を飲み込めていないようであった。
 ここまでふてぶてしければ、もはや口で言って分からせるしかない。ユウナは口を開く前に、一つ大きな
溜息をついた。

「君が来ちゃったら、本末転倒じゃないか! カガリを連れて来るっていう僕との約束はどうなったんだい!」

 声を押し殺し、且つ激しく追及する。そこに来てようやくキラも理解したのか、嫌がるように表情を歪めた。

323 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 18:08:52 ID:???
 その顔がまた憎たらしく見えて、余計にユウナの苛々は募るばかり。一寸、彼の鬱陶しそうな髪を、思
いっ切り掻き毟ってぐしゃぐしゃにしてやりたい衝動に駆られるも、コーディネイターを相手に喧嘩を吹っ掛
けても返り討ちに遭うだけだと思い直す。
 キラは一旦視線を落として、再び上げた。

「確かに約束したかもしれませんけど、一方的だったし、しかも密約じゃないですか、それ? オーブさえ良
ければそれで良いなんて、そんなのは良くないですよ」

 ああ言えばこう言う。屁理屈だか駄々を捏ねてはぐらかすやり方は、カガリそっくりだ。こういう所を見せ
付けられれば、例えコーディネイターとナチュラルの姉弟であっても血が繋がっていると信じられる。カガリ
の方は幾分かマシになったと思うが、弟の方にも教育が必要だと感じた。

「君は、オーブの置かれた立場というものを考えてモノを言っているのかい?」
「そりゃあ、勿論――」
「いいや、分かってない、分かってないからシレっとそんな事を口走っちゃうんだ。いいかい、オーブにとって
カガリは最重要人物であり、その彼女の身柄はデュランダルの手の内にある。言ってしまえば、人質だ」
「まさか、そんな――」
「僕は万が一を想定して、ザフトが負けた場合もオーブが生き残れる道を模索していた。残念ながら、デュ
ランダルには僕の目論見が見透かされていた可能性がある。だから、カガリを自分の手元に置いておいた
んだ。最後までオーブをプラントと一蓮托生にさせるためにね」
「そんな……」
「そういう男なんだよ、ギルバート=デュランダルという男は。オーブと無理矢理同盟を結ばせた件といい、
彼には一度手に入れたものは二度と手放すまいとする、タコの吸盤のような執念を感じる。2年間、惰眠を
貪って勘の鈍っている君には、分からないだろうがね」

 矢継ぎ早にキラに捲くし立て、ユウナは腹の内にある不満を遠慮なくぶつけた。そうして少し頭をクール・
ダウンさせた後、チラリと後ろを振り向いて人の目を気にする。臆病な性格のユウナが取る、過剰な警戒
行為だ。
 無事が確認できると、ユウナは再びキラの顔を見た。キラは複雑な表情を浮かべていたが、明らかに不
快の色を滲ませている事が読み取れる。温厚な彼も、流石に頭にきたのだろうか。肩を組むユウナの腕を
払い除け、その行動にユウナは思わず身体をビクッと震わせた。

「そういう可能性、考えたくなる気持ちも分かりますけど、それはプラントの負けを前提としてます。僕達は、
負けるために戦争をしているんですか?」

 実力行使に出られれば、ユウナは一方的にやられるのを待つしかない。自分の腕っ節の弱さは認識している。被害を最小限に抑えようと、ユウナは身構えた。
 しかし、キラにその意志が無いと分かると、気を取り直して構えを解き、咳払いをして脈を落ち着けた。
 キラの視線が鋭く突き刺さる。ユウナは気合負けしないように視線を逸らし、少しだけ距離を開いた。

「未来が分かれば、誰も苦労はしない。プラントの勝利が確約されていれば、何の策も弄さずして僕は偉そ
うに胡坐をかいていられる。けど、そうは行かないんだ。だから、心配をしている」

 ユウナがそう言うと、キラの鋭い視線が幾分か柔らかくなった。何が引っ掛かったのか分からなくて意外
だったが、次にキラの口から出てきた名前を聞いて、納得した。

「カガリが、心配なんですか?」

 キラにとって、カガリは純粋に血が繋がった唯一の肉親である。ユウナが彼女を政治の道具としてしか見做していないのでは無いかという不安があったのだろう。キラに問われ、ユウナは頷いて見せた。

324 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 18:40:09 ID:???
しえん

325 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:02:46 ID:???
「決まってるだろ。あの子は僕のお嫁さんだ。死なれては困る」
「まだ、違うじゃないですか。それに、カガリはアスランが守ってくれます」
「アレックスの事かい?」

 冗談めかしていながらも、本心を語るユウナ。キラも本心を分かったからなのか、大分表情を和らげてき
ていたが、「アスラン」という名前を口にして、今度はユウナが不機嫌に顔を顰めた。

「それは駄目な理屈だ! 僕はね、彼に任せるのが嫌だったから君に頼んだというのに、君ときたら!」
「ぼ、僕は――」

 複雑な事情が絡み合う。公式的、対外的にはカガリとユウナは婚約を結んでいる立場にある。しかし、キ
ラはアスランのカガリに抱く好意は知っているし、カガリも憎からず想っている事にも気付いている。それ
に、キラはアスランと長年の付き合いがあり、心情的には友人の願いが成就される事を祈っている立場
は、2年前から依然として変化が無い。
 しかし、ユウナのことも不埒者の一言で済ませるには忍びない。彼もオーブを心から大切にしたいと思っ
ており、それがカガリの為になっていたりもする。それに、彼は何と言ってもキラを信じてカガリを任せてくれ
たという事実がある。信を預けてくれた人を無下に出来るほど、キラは薄情では無いつもりだ。
 だから、キラの心情は複雑だった。気持ち的にはアスランの応援に廻っていながらも、完全にユウナを否
定できない葛藤が、微妙な心理としてキラを強く出られないように自制させていた。

「あぁ、もう! 完全に予定が狂ったなぁ!」

 ユウナは頭を掻き回し、人波へと床を蹴った。その姿を追い、キラは首を回す。ユウナはトダカの前で足
を着けると、チラリとキラを恨めしそうな目で睨んだ後、口を開く。

「トダカ、クサナギはプラントへ引き返すよ。ソガとアマギはアークエンジェルに乗り移れ」
「えぇっ!?」

 唐突な命令に、トダカは気が動転してしまい、間抜けに声を上げる。どうせいつもの臆病風が吹いたの
だろうとは思うが、このあからさまな態度の急変は、一体どうしたものだろうか。
 その鍵を握っていそうなキラが、慌てた様子で追いかけてきた。表情は、かなり焦っている。どうやら、
彼と一悶着あったらしい事が見て取れ、トダカは少し様子を覗う事にした。

「ユウナさん! それは――」
「君は黙っていたまえ。こうなったら、僕自身で彼女を守る。もう、君は当てにしない」

 ピタッとキラの顔の前に手を掲げ、駆け寄ってくる彼を制止した。ユウナの表情には静かに憤りが浮かん
でいる。その妙な迫力に、伝説のパイロットとまで謳われた然しものキラも怖じけた様で、それ以上は何も
言えず、尻込みをしてしまった。
 場が騒然とし始める。ザフトの増援艦隊の編成について説明を受けていたソガにもその様子は嫌でも目
に入った。事の発端がユウナの思いつきとしか考えられない命令にあったであろう事は明白であり、ザフト
の士官に少し時間を貰ってからユウナのところへと身を流した。
 クサナギの艦長でしかないトダカには対応できないのだろう。複雑な表情で言葉を喉の奥に押し込めてい
る彼には、助け舟が必要だ。ソガは2人の間に割り込むようにして足を着けた。

「それは余りにも突然であります。クサナギはダイダロス攻略の旗艦を果たさなくてはなりませんし……そ
れとも、ザフトに指揮権をお渡しするつもりですか?」

326 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:03:53 ID:???
 ソガが考え直しを要求すると、ユウナはあからさまに嫌そうな顔をして顔を斜め上に逸らした。突き上げ
るようにして上げた顎が、彼の梃子でも曲げない決意を表しているようだ。
 ダイダロス基地攻略艦隊は、ザフトからの増援があるとはいえ、基本的にはオーブの艦隊である。クサナ
ギは総司令官であるユウナの乗艦であり、現場の最高責任者であるソガの乗る艦でもあった。そのクサナ
ギが離脱するという事は、即ち旗艦不在という事になる。そして、旗艦を持たずして艦隊行動は取れないわ
けだから、当然新たな旗艦を決める事になるだろう。その候補は、当然指揮が執れる人員が乗っている艦
に限られてくる。その筆頭は、「砂漠の虎」の異名を持つアンドリュー=バルトフェルドが乗艦するザフト船
籍であるエターナルだろう。
 ソガの懸念どおり「旗艦エターナル」となれば、オーブ艦隊も事実上ザフトに併合される形になってしまう。
ひいてはオーブの権威の衰退に繋がりかねない。その恐れがあるから、ソガは待ったを掛けたかった。

「だから、君を残すんじゃないか。君が僕の代わりに艦隊司令を勤めるんだ。君なら、僕以上にマシに出来
るだろう?」

 皮肉を言っているわけではない。ただ、客観的に見て自分の総司令としての仕事が機能しているとは思
えなかったし、何よりも今はカガリの身の安全の保証が第一であった。この最優先事項は変わることは無
く、ソガの具申に対しても決して意見を曲げるつもりは無い。
 そんなユウナの我侭を、セレブ独特の理不尽さと切って捨てるのは簡単だ。しかし、ローエングリンを持
つクサナギの離脱は大幅な戦力ダウンを意味し、戦略的な見解から見ればそれは出来るだけ避けたい。
 ソガは引き下がれず、何とかしてユウナに思い留まらせようと試みる。

「そうはおっしゃいますが――」
「クサナギが抜けたとて、無敵のアークエンジェルがあるでしょうが。それに、フリーダムだって戦力として十
分に期待できる。イレギュラーのMSも3体あるんだ。上手くやれるだろう?」

 理屈っぽい口調は、今に始まった事ではない。ユウナは、何事にも理屈を付け加えたがる癖がある。感
情論で纏めるよりも、インテリを気取って理路整然と並べ立てる方が格好がいいと思っているからだ。今、
自分を突き動かしているものが感情的であるということに気付かずに。
 しかし、ソガもこれ以上の反論は無意味であると気付いたようで、大人しくユウナの言葉に従う。それを見
て、ようやく反対意見が無くなった事を知り、ユウナは気を落ち着けるために一つ咳払いをした。

「メサイアにはキサカを残してあるが、フリーダムがこちらに来てしまった今、カガリを引っ張り上げられても
彼女を運ぶ足が無くなってしまった。クサナギは、代わりに足になる必要がある」
「ハッ」
「うん。じゃあ、ソガにはよろしく頼む。――トダカ、直ぐにもクサナギはプラントへ戻るよ。反射衛星砲の詳
細が分からない以上、連合が動き出すタイミングだって分からないんだから」

 そう言うと、早々にユウナはその場を立ち去っていった。
 呼ばれたトダカは、制帽の縁を持って整えると、チラリとバルトフェルドを見た。いやらしく笑みを浮かべて
いる様からは、ユウナの感情的な行動に対して少なからずの好意的解釈が混じっているであろう事が覗え
る。飄々としたバルトフェルドは、若者の活発な行動力を羨ましく思い、また、好きなのだろう。トダカは冗談
では無いと思いつつも、面倒を掛ける事になるであろうバルトフェルドに対して、多少の申し訳ない気持ちも
あった。

「アンディ、すまないが頼らせてもらう」
「あぁ、気にしてくれなくて結構。こちらは任せてもらっていい。しかし、ちと嬢ちゃんの事を考えすぎだとは思
うが――」
「カガリ様のお供が出来るのだ。君には分かるまい」

327 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:04:38 ID:???
 そう言って強がって笑ってみせるトダカ。バルトフェルドは理解しかねているのか、苦笑で返していた。
 トダカは実直なオーブの軍人である。シンをプラントへ導いたという温情を持つ好漢でもあるが、根底にあ
るものはオーブへの深い慕情である。だから、ユウナの勝手で決まったようなプラントへのUターンも、振り
回されてる感は否めないが、カガリを護衛できるという意味では嬉しいのだ。
 バルトフェルドはオーブに在住していたが、オーブで育ったわけではない。生粋のオーブ人であるトダカを
目の前にして、その胸中を量りかねているようだった。

「分かりませんね。どうせ、僕はプラント出身のコーディネイターだ。お嬢ちゃんは僕達にとってのラクスに
当たるんだろうけど、それともちょっと違う気がするのは、どうしてだろうねぇ?」
「必ず守り通さねばならない御人だ。ユウナ様は、私にその実力があるとお認めになって下さっている」

 自らの力を評価するような人間では無いはずだ。バルトフェルドは変に自信を覗かせるトダカの言動を意
外に思い、やや大袈裟に驚いて見せた。
 そのバルトフェルドの様子に気付いたのか、トダカは少し気恥ずかしそうに制帽の唾を下に引っ張った。

「英雄にでもなりたいのか、あなたが?」
「そうは言っていないが――オーブの歴史に名前が刻まれるとすれば、それは誉れ高き事だと思っている」
「そんなもんですかねぇ」

 やっぱり納得できないバルトフェルドは、しきりに首を捻ってトダカの言葉に疑問を呈していた。

 バルトフェルドとキラが乗ってきたエターナルには、ラクスは搭乗していなかった。エターナルはラクスの
戦艦であるというイメージが強いが、実際の所有権はプラントの旧クライン派、通称「ターミナル」にある。
 ターミナルは、デュランダルとは政治的な繋がりを否定していた組織であったが、実際には兵器開発の面
で今大戦の前から接触は持っていた。その証拠に、最初にミネルバがオーブに持ってきたフリーダムは
ターミナルの持つファクトリーが出所であったし、決定的なのは開発系統の違うはずのデスティニーとレジェ
ンドに使われていた装甲材や動力炉がストライク・フリーダムとインフィニット・ジャスティスにも流用されて
いる点だ。これは、ガンダムMk-Uの研究結果がファクトリーにも流れていた証であり、ファクトリーがデュ
ランダルの承認の下に活動しているという示唆であった。
 ターミナルはシーゲル=クラインが組織した団体であり、彼らにとってその息女であるラクスの安全の確
保は何よりも最優先されるものであった。それ故に、増援に送る際にエターナルにラクスを乗せる事に反
発を見せるだろうと予測していたデュランダルが、彼女の乗艦を制した経緯があった。

 バルトフェルドは、トダカにとってのラクスはカガリであるとは思うが、自分はプラントに残してきたラクスに
対して彼ほどの執着を見せていないことに気付いていた。確かに重要な人物であるとは思うが、振り回され
て笑っていられるほどではない。だから、トダカの不思議に嬉しそうな顔はバルトフェルドには到底理解でき
ない表情だった。

「お国柄の違いだとは思うが――」

 そう呟いて、バルトフェルドはユウナを追って流れていくトダカの後ろ姿に背を向けた。同じ艦長職である
が、とても同じ思想を共有できるとは思えなかった。


 ザフトとの合流が終わり、当初10隻程度の編成であったオーブ艦隊も、ザフトからの10隻の艦艇を加え、
拠点攻略に最低限必要なくらいの規模にまでは膨れ上がった。ステーション防衛隊の必要性であったり、
ザフトの補給艦を伴って戻っていくクサナギという引き算はあったが、それでもエターナルとキラのストライ
ク・フリーダムの参戦は大きい。

328 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:05:13 ID:???
 次は、ダイダロス基地の攻略である。そこにあると見られている反射衛星砲の破壊、若しくは占拠という
難しいミッションであるが、その時が近付くにつれてカツの予感は加速度的に増していた。
 何故か、非常に胸騒ぎがするのである。それが、一体何が原因なのかは量りかねているが、サラに関係
しているという事だけは何と無しにわかっていた。

「つまり、ダイダロスにはサラが居るって事なのか……?」

 胸騒ぎの正体が何であれ、サラが居るという事はシロッコも居るという事である。この、何とも言えない不
安がシロッコの存在に臆している自分の気持ちであるならば、それは認めてはいけない事だ。そうでなけ
れば、誰がサラの目を覚ましてやれるのだろうか。
 アークエンジェルの通路は比較的開放的だ。見通しの悪かったアーガマやラーディッシュの通路に比べ、
人の気配というものを感じやすくなっている。何と無しに通路を流れていると、角の先から人の声が聞こえ
てきた。

「ラクスをプラントに残して来てくれたのは助かりました」
「結果的にそうなっただけの話だがな。しかし、まさかヒルダが連合に寝返るとは――」

 声の主は、1人は聞き慣れたカミーユ。話の内容は、カツも聞き及んでいる離反者の事だろう。ヒルダとい
う名前に聞き覚えは無いが、寝返ると言えばその者達の事である。
 気になったカツは、会話の続きを聞こうと耳を澄ませた。

「エマから話だけは聞いていたが、パプテマス=シロッコ――そういう男か」
「シロッコって――」

 シロッコの名前に、カツは思わず飛び出して2人の前に姿を躍り出した。顔を見せたのは、顔に大きな傷跡を残した褐色肌のバルトフェルド。突然のカツの登場に、驚いて身を少し仰け反らせていた。

「ほぉ、カツか! 撃墜されたと聞いていたが、元気そうじゃないか!」

 丸くなっていた目を柔和に山形に微笑ませ、バルトフェルドは口の端を吊り上げて見せた。そして「結構、
結構」とか言いながら力一杯カツの背中を叩いて、豪快に笑い声を上げる。
 叩かれた背中がびりびりと痺れ、鈍い痛みにカツは片目を瞑って顔を顰めた。バルトフェルドは豪胆な人
間ではあるが、手加減というものを知らない。大男である彼が小柄であるカツに対して遠慮しない粗暴さを
鬱陶しく思ったが、今のカツにはそれは問題ではなかった。少し身を屈ませて痛みを堪えると、すっくと姿勢
を正して再度バルトフェルドを見た。

「余計なお世話です。――それで、シロッコがどうしたっていう話です?」
「ん? あぁ――」

 シロッコの名前に過剰に反応しているカツ。小さな瞳であるが目が据わっていることが分かる。その瞳に
表れた感情は、並々ならぬ闘争心だ。そのカツの若々しい反応に嬉しくなる反面、バルトフェルドはカツと
エマに出会った当初の事を思い出していた。
 最初にシロッコの名前が口から出てきたのは、エマの方だった。彼女の話によれば、シロッコは一人で局
面に影響を与えられるような天才肌の人物であるという。それだけを聞けば、戦略家として危険な人物であ
るという認識が一番印象に残る。
 しかし、その時カツは間髪入れずに、今のように感情を露にしてシロッコに対する敵愾心をぶちまけてき
た。その時の言葉を掻い摘んで言えば「女の子を利用する最低野郎」という事なのだが、バルトフェルドは
それを聞いてシロッコという人間が良く分からなくなった覚えがあった。

329 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:06:10 ID:???
「ラクスの従者であった3人のパイロットが、シロッコに従って連合に降ったって事は、カツも知っている事だ
ろう?」

 カミーユが代わりに答えると、カツは「そりゃあ、知ってるけど」と言って頷いた。

「――そういうことだ。だから、ラクスを連れて来なくて正解だったという話をしていたんだ」

 特にシロッコがどうしたという話ではない。名前に反応して飛び出してきたカツは、まるで期待外れの話で
あったようで、肩を落とした。その態度は盗み聞きをしていたにしては失礼だとは思うが、バルトフェルドは
そういう事に細かく拘るような人間では無い。カツの態度にハラハラするカミーユを余所に、親切にも話を
続けた。

「折角キラのお陰でラクスの心の負担も軽減されてきたところなんだ。ここで余計な手出しをされたら、責任
感の強い彼女はまた心労を患っちまうからな。その前に、何とかして手を打つべきだろうって事を言おうと
していたんだよ」
「あの人が心労ですか? 想像できないなぁ」
「見た目じゃあな」

 能天気な発言をするカツであったが、バルトフェルドは彼の言葉を笑えなかった。バルトフェルドとて、キ
ラから鈍感さを指摘されるまではラクスの事をカツと同じ様に見ていた。元気が無い事を気にしてはいた
が、気に病むほどとは思っていなかった。
 ラクスには担がれるだけの魅力があり、その責任に応えられるだけの精神力を持っているものだと思っ
ていた。しかし、一方でキラ以外の誰もが彼女を18歳の少女としては見なかった。側近のような立場であっ
たバルトフェルドでさえ、そうだったのだ。

 ラクスが疲弊していた理由の一つに、最高評議会とターミナルとの仲介がある。彼らにとってのクライン
派の領袖はあくまでシーゲルの息女であるラクスであり、同じ派閥でもクライン派とザラ派の中道的な毛色
を持つデュランダルとは常に一定の距離を保っていた。兵器開発という面で極秘に繋がりは持っていた
が、秘密組織に近いターミナルは謂わば最高評議会の非公認組織である。現在、二大派閥の一つのザラ
派はその勢力を縮小させているが、最大派閥であるクライン派の内部で分裂が起こっている事態は宜しく
ない。そう懸念していたデュランダルの要請を受けて、ラクスは秘密裏にターミナルと接触し、現最高評議
会への協力の仲立ちをしていた経緯があった。
 ところが、ターミナルの中でも右と左に分かれる事態が起こっており、その原因がラクス本人の失踪に絡
んでいた。左派の言い分は、勿論指導者たり得るラクスがターミナルという組織を見限ってオーブに降りて
いた事への不満であった。
 その彼女が今更になって現れて、彼らからすれば亜流であるデュランダルの派閥への併合とも取れる提
案を申し出てきたのである。それに反発する彼等を説得するのに、ラクスは一番心血を注いだ。中でも、ヒ
ルダ達は改革派の最先鋒であったのだ。
 ヒルダ達は元々ザラ派に属するザフトであり、そんな彼女達がライバル派閥であるクライン派に鞍替えし
たのも、そもそもは第2次ヤキン・ドゥーエ戦役に於けるラクスの行動に感銘を受けたからであった。
 しかし、いざクライン派へやって来てみれば当のラクスは雲隠れ。しかも、いつの間にかデュランダルとい
う何処の馬の骨とも知れない輩が幅を利かせ始めてしまったではないか。これでは、何の為にクライン派
へ合流したのか分からない。
 ヒルダ達には、ラクスに対する不審が渦巻いていた。一番最後まで彼女の説得に抵抗していたのは、裏
切られたという思いがあったからだ。しかし、その分、説得に応じたヒルダ達の忠誠は誰よりも強かった。
愛憎とは表裏一体。だから彼女達はデュランダルを嫌悪し、ラクスを過剰なまでに持ち上げる。
 そして、その結果の裏切りでもあった。彼女達にとっての敵は、ブルー・コスモスは勿論の事、デュランダ
ルでさえその限りに含まれているのである。シロッコは、その心の隙を突いたのであった。

330 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:07:14 ID:???
 バルトフェルドは、最近になってようやくラクスの苦労というものを理解できるようになってきた。それという
のも、彼女の脆い一面を見ようという心構えが芽生えてきたからかもしれない。キラに指摘されるまでは、
そこは見てはいけない一面だと思っていたからだ。

「それで、その3人ってカミーユが見たって言う黒いハンブラビの事だろ?」

 バルトフェルドの思考を止めるようなカツの声がして、ふと我に返った。

「逃げられちゃったけど」
「じゃあ、ダイダロスで決着を付ければいい。シロッコが居るなら、その人達も居るってことだから」
「分かるのか、カツ?」

 妙に自信たっぷりに言ってのけるカツに、バルトフェルドは勿論の事、カミーユすら目を丸くした。カツは
優越感を感じたのか、気取って身体を横に流し、通路の壁に背中を寄りかからせた。

「サラが居るって事だけは感じているんです。そこからの逆算ですけどね。サラが居るならシロッコも居る、
シロッコが居るならその3人も居る。ブルー・コスモスってコーディネイター嫌いなんでしょ? だったら、シ
ロッコの近くに居るしかないから――」
「凄いじゃないか、カツ」
「このくらい、当然ですよ」

 カツは片手で得意気に髪をかき上げ、感心するカミーユに対して余裕を見せていた。
 ニュータイプ的な感覚は、バルトフェルドには理解できない。カミーユが驚嘆に声を上擦らせる理由は分
からないが、それが彼等の特性なのだろう。大人の自分が一人だけ蚊帳の外というのは悔しいので、バル
トフェルドは何となく分かった振りをしていた。
 どの道、カツの勘が当たっていようがいまいがシロッコの動きに対する警戒はして置くべきなのだ。カツの
予測は可能性の範囲として参考にはなる。

「けど、残念なのは僕が使うMSが無いって事です。ガイアはシロッコにやられちゃったから――」

 それまでの自信満々の調子は何処へ行ってしまったのか。カツは急に声のトーンを落として視線を床に
落とした。
 彼のガイアは、先達ての戦闘でシロッコによってスクラップ同然にされてしまっていた。修理しようにも完
全に修復できるかどうかも分からないし、縦しんば修理可能であったとしても次の作戦には確実に間に合
わない。乗り換えるMSがアークエンジェルに残されているわけでもなく、カツの配属も未定のまま。指を咥
えて待っているしかないのかという焦燥感が、カツの不安に拍車を掛けていた。
 そんな落ち込むカツの姿を見ていて、バルトフェルドは気の毒だとは思う。戦いたくても戦えないのは、戦
士にとって途轍もなく苦しい事だ。
 カツの落胆はそういう意味ではなかったのだが、勘違いしたバルトフェルドはある事を思いついた。顎に
手を当て、目を閉じて少しの間、黙考した。果たして、カツに託すだけの価値があるのかどうか――若年な
がらここまで戦い抜いてきた男だ。可能性はある。

「ん…なら、僕が持ってきたものを使ってみるかい?」
「えっ?」

 きょとんとするカツ。思いがけないバルトフェルドからの提言に、瞳を輝かせた。その少年の反応を目の
当たりにするだに、若々しさに刺激されて気持ちが昂ぶるのを意識した。

331 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:08:04 ID:???
「いざとなったら僕が使おうと思っていたのだが――そういう事なら君に預けてもいい。どうだ、エターナル
に来てみるつもりは無いか」
「MSがあるんですか!?」
「そういう事だ」

 身を乗り出して詰め寄るカツの瞳が、一層の輝きを放っている。つぶらな瞳とは彼のような目を指して
いっているのだとは思うが、黒目がちなカツの目は何ともシンプルだ。

 そんなカツの熱意に押されたわけではないが、バルトフェルドは彼を伴ってエターナルの格納庫へとやっ
て来た。途中、内線で連絡を取り、誰かを招集していたようだが、カツは気持ち逸ってそれを気にしている
場合ではない。
 果たして、エターナルの格納庫に入ると、そこにはストライク・フリーダムの姿と横に並べられているもう一
体のMSの姿が目に飛び込んできた。
 興奮を抑えきれなくなったカツは、バルトフェルドに先んじてすぐさまそのMSの足元へ向かって壁を蹴っ
た。それは灰銀の色をしたMS――恐らくはガイアと同じくフェイズ・シフト装甲の機体だろう。そのシルエット
には、見覚えがあった。

「これって、もしかしてキラさんがベルリンで使ったストライク・ルージュ……?」
「気に入ってくれたかい?」

 一通り機体の周りを泳ぎ、足元に降りてくるとバルトフェルドが得意気にカツに訊ねてきた。カツは尚も興奮しているのか、ストライク・ルージュに直に手を触れている。
 鈍い光沢の装甲。MSの装甲などは無機質な印象を受けるものだが、電気の通っていないフェイズ・シフト装甲は一際冷たく見える。装甲を触る手に、冷気を感じた。

「そりゃあ――だって、ガンダムですよ」
「レストア品のようなもんだがな、性能は保証する。――しかし、ガイアだってGだったんだ。確かにこいつは
見栄えのする造りだとは思うが、別段、珍しいものでもあるまい?」
「僕にとってガンダムは特別なんです。それに、この見た目――」

 のめり込む様にカツはストライク・ルージュに執心している。そんなカツの喜びように、バルトフェルドも自然と目を細めた。まさか、こんなに喜んでもらえるとは思っていなかったからだ。

 ベルリンでキラが乗っていた時から気にはなっていた。色こそ赤がベースであるが、そのシルエットやディ
テールといったものはカツの良く知っているRX-78に酷似したものである。シンプルに纏められたシルエッ
ト・ラインに、Ζガンダムとは違ってガンダムMk-Uのような脹脛のある脚線。それでいてそれ程マッシブで
はなく、背中の派手なバック・パックは余分だと思うが、頭部の形状は正統派の精悍なルックスを持ってい
る。その顔で、特にカツにRX-78を彷彿とさせたのが、アイ・カメラの下に入っているアイ・ラインである。ガ
ンダムMk-U以降、ガンダム・タイプに見られなくなった赤いアイ・ラインは、アムロ=レイが乗っていたRX-
78が特別であるという証だとカツは思っているだけに、フリーダム等のアイ・ラインが入っている機体はカツ
の憧れでもあった。
 その憧れの形に最も近いと思っていたストライク・ルージュが、自分の愛機になるという。敬慕するアムロ
に少しだけ近づけたような気がして、カツは嬉しくてたまらなかった。
 ふと気付けばコックピットのハッチが開いている。誰か先に乗っているのだろうか。怪訝そうにしているカ
ツの前に、バルトフェルドが身体を出した。

「どうだ、キラ。何とか出来そうか?」

 呼んだ名前に反応して、カツはバルトフェルドの顔を見た。

「キラさんが――どうして乗っているんです?」

332 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:08:47 ID:???
「言ったろう、いざとなれば僕が使うつもりだったって。僕が使うようなセッティングじゃ、ナチュラルのカツに
は動かせないだろうが」

 にやりと口の端を上げて応えるバルトフェルド。先程バルトフェルドが内線で呼び出していたのは、キラ
だったのだ。
 すると、バルトフェルドの声に応えて、間髪を入れずにキラがコックピットの中から顔を出した。

「まだやり始めたばかりです。僕だって、そんなに早くできると思わないで下さいよ」
「時間、掛かりそうか?」
「前にムウさんの奴をやった事がありますから、そんなに掛からないとは思いますけど――ね」

 そう言いながら、キラは起動のスイッチを押していき、フェイズ・シフト装甲を展開させた。その鮮やかに色
に染まっていく光景を前に、カツの小さな瞳は興奮に震えていた。

「うわ――ぁ……ッ!」

 感嘆の吐息というものは、本当に感動する場面に出会った場合、本人の自覚無しに自然と腹の底から出
てくるものである。今のカツはそういう状態だった。
 赤く染まると思われたストライク・ルージュ。しかし、カツの前で染まっていく色は、全く違う色だった。基本
色がホワイトである点は、以前のストライク・ルージュと大差は無い。しかし、口紅色の様であった胸部は鮮
烈なブルーに染まり、それだけで全体の印象を爽やかに変える。アンテナ基部、及び足底のレッドはより鮮
明に映え、情熱の色を美しく輝かせていた。
 カツの前に現れたのは、まさしくRX-78のリファイン・モデルであった。見栄えのするトリコロール・カラーに
染まったストライク・ルージュ。カツはただ、感動に言葉を失くしていた。

「フェイズ・シフトの設定を変えたのか。昔お前が乗っていたヤツを思い出すなぁ」
「手を加えてくれてありますけど、基本設計の古さは誤魔化せませんからね。ビーム兵器が相手なら、機動
力重視のエネルギー効率を上昇させる方向で調整しようと考えているんです」
「ふぅん、キラのセンスなら信頼できるが――フッ、カツに使いこなせるかな?」

 呆然と見上げるカツに、バルトフェルドが鼻で笑って意地悪そうな目で視線を送ってきた。にやける顔は
見くびっているようだ。カツはムスッと顔を顰め、鼻息を荒くした。

「失礼ですよ。僕を侮らないで下さい」
「侮っちゃ居ないさ。いや、ただな、僕は君の実力を良く知らない」

 中々失礼な物言いをしてくる。バルトフェルド本人にとっては少しからかっている程度だろうが、カツにして
みれば自尊心を刺激され、あまり面白いものではない。
 口にせずとも、カツが最前線のミネルバに所属していながらここまで生き抜いてきたという事実が、彼が
優秀なパイロットであるとの証明になっている。それを分からないバルトフェルドではないはずなのに、意地
悪のつもりで挑発してくるのだ。バルトフェルドはちょっとした遊びのような感覚で言っているのだろうが、子
供だからという理由でおもちゃにされたのでは敵わない。口答えはしておくべきだ。
 カツは顔面の筋肉の痙攣を我慢しながら、必死に表情にゆとりを持たせた。余裕である事を表現するた
めに、鼻で笑ってみたりもする。やや不自然なぎこちない笑顔を浮かべ、大袈裟に腕を組んでも見せる。

「バルトフェルドさんは、自分に自信が無いからそういう事を僕に言うんでしょう? 自分が使うとなった場
合、ルージュを乗りこなせないんじゃないかって、不安に思ってる――違いますか」

333 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:09:59 ID:???
 対して、カツの痩せ我慢を見抜いているバルトフェルドは若気の至りで立ち向かってくるカツの勇敢さが
面白おかしく、安い挑発にはまるで乗らない。飄々とした佇まいを一片も崩すことなく、顎を上げてカツを軽
く見下した。

「違いますねぇ。これでも昔は“砂漠の虎”の2つ名で呼ばれていたんだ。四本足も二本足も、僕に掛かれ
ば同じ様に扱って見せるさ」
「そ、そんな事――証明できなければ、何の根拠にもなりませんよ」
「ほぉ。論拠が欲しいのか? それなら、次の作戦で僕がルージュを使って、君に証明して見せても良いん
だぞ」
「そ、それは――」

 勝負あり。カツの口撃に対してバルトフェルドのカウンターが決まり、あっさりとK.O負けを喫してしまった。
こう言われてはカツに返す言葉が無い。
 カツにとってストライク・ルージュは新たな専用機であり、また、サラを説得する為の貴重なツールである。
折角使用許可を貰えたのに、下らない意地を張ってチャンスを失うのは愚の骨頂だ。カツは大人しく負けを
認めるしかなかった。

「――使いこなして見せますよ。あなた方ほど上手く出来ないかもしれませんけどね、ダイダロスくらいは落
としてやろうじゃないですか」

 鼻息を荒くして主張するカツを見て、バルトフェルドは囃す様に軽く口笛を吹いた。何処までも見くびるつ
もりで居るらしいが、こうなったら意地でも戦果を挙げ、見返してやろうと闘志を燃やす。
 尤も、そんなカツの反応を予想したバルトフェルドの目論見でもあった。こうして若者を焚きつけて気合を
充実させるのも、年長である自分の役割であると心得ていた。――そして、ほんの少しのストレス解消も含
まれていたりもして。

「大きく出たじゃないか、少年――が、その意気だ。本当は、エターナルから出てくれる君に期待しているんだ」
「大人の言う事――それ、今、思いついたんでしょ」

 言われ、バルトフェルドは見透かされている事に驚かされた。カツはもっと単純な少年であると思っていた
だけに、思いもがけない所から飛んできたパンチがモロにヒットした。お陰で、変にどぎまぎしてしまった。

「どうして分かる?」
「顔に書いてありますからね」

 そう言うと、バルトフェルドの動揺が分かっているのか、カツはフイと顔を背け、床を蹴ってキラの篭るコッ
クピットへと上がって行った。
 納得がいかない。隙を見せたつもりは無かったのに、カツはいとも簡単にバルトフェルドの世辞を見抜い
て見せた。カツの勘が鋭いだけなのか、はたまた自分が思っている以上に間抜けだったのか。それを確か
めたくて、ちょうど近くを通り掛った女性メカニックを徐に呼び止めた。

「実は僕、前から君の事が気になっていたんだ」

 勿論、そんなのは口から出任せの嘘っぱちである。ただ、バルトフェルドが確かめたかったのは、自分が
直ぐに表情に出てしまう人間なのかどうか。果たして、その女性メカニックは不機嫌そうに顔を顰めた。

334 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:10:21 ID:???
「何スか、艦長。ッつーか、ぶっちゃけ冗談はその無駄に立派なもみあげだけにして欲しいんスけど」
「えッ?」
「あたし、このクソ忙しい時に艦長の遊びに付き合っていられるほど暇じゃないんで。勘弁してもらえないっ
スかね、マジで」

 喉が酒で焼けたようなしゃがれた声。まさかの厄介者扱いに、バルトフェルドは思わず身の仰け反らせて
しまった。
 よくよく見れば、その女性メカニックは薄汚れた年季の入ったツナギを着用し、薄いメイクの上から黒ず
んだ油で鼻や頬に線を引いてデコレートしていた。頭に被ったキャップの後ろからは、ブリーチされて痛ん
だ髪が一括りにされて背中に垂れている。可愛らしい顔立ちをしているが、目は鋭く、細長に整えられた眉
は、どう見てもちょっと不健康そうな乱暴者、平たく言えばヤンキーにしか見えなかった。
 完全に掴まえる相手を間違えた。その女性メカニックが醸し出す不機嫌オーラに気圧され、バルトフェル
ドは 「失礼しました」 とだけ告げ、そそくさとMSデッキを後にして行った。

 去り際のバルトフェルドの目が、うっすら潤んでいたのをキラは見逃さなかった。ストライク・ルージュの外
からコックピットに顔を突っ込む形になっているカツは、先程まで偉そうにしていたバルトフェルドの情けな
い体たらくに溜息をつき、まるで気に掛けていない様子である。

「何かちょっと泣いてたみたいだけど、大丈夫かな、バルトフェルドさん……」
「単なるレクリエーションですよ。大人って、物凄く見栄えを気にするんです」
「気にするほど悪くはないと思うけどな……」

 要はカツを挑発したのが間違いだったのだ。バルトフェルドはカツを歳相応の少年だと思っていたが、彼
はバルトフェルドの思っている以上に大人の世界というものを知っている。
 カツは、エゥーゴという資金難に怯える組織に所属していて、それを取り仕切る大人達のおべっかの使い
方を嫌というほど目の当たりにしてきたのである。とりわけカツが嫌悪していたのが、クワトロがアクシズの
ハマーンに頭を下げた出来事である。戦争によって孤児になったカツにとってジオンは悪の組織という認識
が強く、コロニー・レーザーを封じる為とはいえ、ジオンの力を借りなければならない大人の事情を納得で
きないで居た事もあった。
 クワトロとて、本心ではジオンとの共同作戦など気が進まなかったはずである。それなのに嫌々頭を下げ
る行為が、カツには理解できなかった。
 そういう大人の裏と表が透けるような環境で過ごしてきたカツは、単純な嘘程度なら簡単に見破ってしま
う。ニュータイプであるという点を差し引いても、サラに騙された経緯もあって、彼は嘘には人一倍敏感で
あった。

335 : ◆x/lz6TqR1w :2009/01/04(日) 19:15:25 ID:???
今回は以上です
ヒルダ達の設定に関しては若干の改変を加えてあります

336 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/04(日) 23:50:49 ID:???
nageeeeee!!!
お年玉キタコレ

相変わらずそれぞれの世界の人間の絡ませ方が凄く良い

ザフト対連合って大きな軸があって
各人がそれぞれの思惑を持って動いてるだけで全然違う
脚本の都合だけでキャラが動かされてるのが見え見えになってた種本編もこういう感じならなあ

337 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/05(月) 11:55:33 ID:???
お疲れ様でした。

338 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/05(月) 20:21:49 ID:???
GJ!!
カツのガンダムだから、ノーマルスーツの色
グリーンでもカッコ良かったかも


339 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 00:48:52 ID:???
乙です
カツがガンダム乗りだ…と…!?
つか何してんだ砂漠の虎w

シロッコの切り札に期待してます

340 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 01:04:34 ID:???
実際のところ何だろう?
今更一直線にしか撃てないコロニーレーザーでもないだろうし
タイタニア以上のバケモノMSというのも違う気がするし
コロニーや小惑星落としといったやり方は性格的に似合わないし…
ひょっとして「愚かな凡人はずっと寝ていろ」とエンジェルハイロウの類でも
持ち出してくるとか…

341 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 01:34:25 ID:K/0sYAAq
>>338
「ストライク・ルージュ」ならぬ「ストライク・ヴィリジアン」ってか。なかなか渋い感じになりそうだ

342 :341:2009/01/06(火) 01:36:42 ID:???
sageるの忘れたスマソorz

343 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 02:36:24 ID:???
俺が想像したのは、明るい色
ストライク・ベリル(エメラルド)って感じだな
ついでに、ヤタノカガミも付けてしまえw

344 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 03:02:17 ID:???
カツつぶらな瞳過ぎて吹いたwwww

345 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 19:22:15 ID:???
しかし緑はいらない子・・・
ヒーローメカとしては避けた方がいいカラーだ

346 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 19:47:34 ID:???
>>345
貴様はブルシーザーとブルゲイターとウォーカーギャリアとサスライガーと
マイトガンナーとガンマックスとダグアーマーと風龍とガンダムレオパルドと
グリーンフレームetcetcを舐めたッッッッッッ!!!!!!!!

347 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 20:28:18 ID:???
グリーンフレーム?
小売店にとってはマジいらない子

ほかにもギャリアとサスライガー以外は割といらない子のような・・・

348 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 22:28:09 ID:???
>>346
レロレロレロレロレロレロレロレ…

嘗めた、な

349 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 23:11:35 ID:???
新シャア的にグリーンフレームと言えばカオs
おや誰か来たようだ

350 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/06(火) 23:13:03 ID:???
まとめサイトの更新が混乱気味になのは仕様ですか?

351 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/11(日) 21:49:19 ID:???
保守

352 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/11(日) 22:57:38 ID:???
x/lz6TqR1w 氏の奴はいいな
どこもかしこも美化シンや最強シンばかりで辟易してから、こういう本編どおりの糞餓鬼なシンを見ると溜飲が下(ry
いや安心する。
しかしシン主人公SSって文章レベルから酷いのばっかりだな

353 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 00:13:43 ID:???
カミーユ氏は前の小説も神だったからな
同人誌でいいからまとめて出して欲しいぜ

354 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 00:17:44 ID:???
>>352
スレ違い
よそはよそ、うちはうち

355 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 01:12:19 ID:???
x/lz6TqR1wはスレ違いじゃなかろう
何勘違いしてるんだか

356 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 01:20:37 ID:???
>>355
ちゃんとレスを読めば分かると思うんだが

357 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 01:22:05 ID:???
>>352
シン嫌いの信仰告白はチラ裏に書いとけってこった。
他スレのSSにもケンカ売って火種にしようとしてるし新手の荒らしだろ。
死ねよもう…

358 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 03:07:55 ID:???
>>357
文章読めば似たようなシンモノに辟易し嫌気、と書いてある様に見えるんだが俺の気のせいか?
この脊髄反射ぶりは信者さんか何かですかね?
そしていくらなんでも死ねは言い過ぎだろう。
自分が荒らしてどうするんだよ。

対応がまるで物を知らない子供そのものじゃないか・・・・。

359 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 03:35:35 ID:???
夜中に自演して
スレの空気を悪くしないで下さい

360 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 14:10:40 ID:???
都合が悪いと全部自演認定すか・・・・

361 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 14:15:59 ID:???
まあ、構う事自体が無駄な気もするからほっとくのが一番
他所は他所、うちはうち。他所の事をここに書き込む必要は無い、ってね

362 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 19:00:17 ID:???
ここまで俺一人の自演

363 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/12(月) 22:48:53 ID:???
暇なら続き書け

364 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/13(火) 21:04:17 ID:???
このスレも終わったな・・・・
まともなのは俺しかいないし。
あとは都合が悪くなったら自演認定してくる荒らししかいない。

もう駄目だ・・・・。

365 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/13(火) 22:11:29 ID:???
別に自演認定なんかしないけど、止めないからどうぞ一人だけ勝手に終わってね。
心配しなくてもスレはゆるゆる続いていくから二度とこないでいいよ。

366 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/14(水) 00:14:13 ID:???
そして刻は動き出す

367 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/15(木) 00:15:37 ID:???
>>365
過剰反応するなアホ

368 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/15(木) 22:44:38 ID:???
ストライクって種死だと、どれくらいの強さかな?
インパルス>グフ>ザク夫>ストライク>ムラサメくらい?

369 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/16(金) 01:02:49 ID:???
スレ違いっぽくね

370 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/18(日) 15:07:58 ID:???
保守

371 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/22(木) 22:08:41 ID:???
保守

372 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/26(月) 00:27:05 ID:5c2fTBTd
あげ

373 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/31(土) 01:31:51 ID:???
保守

374 :通常の名無しさんの3倍:2009/01/31(土) 02:26:45 ID:???
>>368

亀だがストライクはザクヲやウィンダムと同等。ソースはプラモのパンフやデータコレクション。
でもin種死では確かブラッシュアップしていて少しは性能が上がっていた気がする。

375 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/03(火) 02:28:36 ID:SpUq6McU
ふじょうしmす

376 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/03(火) 04:08:06 ID:???
ハマーンがアクシズ事行ったら……

377 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 05:54:28 ID:???
ハマーン自身はいいんだがな。周りがどうしてもギャグにしてしまうからな。

378 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 16:35:55 ID:???
ならば、ハニャ〜ン時代の穏健派シャア軍が来たら…って違うか!



そろそろ投下まだ〜!!


379 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/06(金) 15:41:36 ID:???
>>376
アクシズもってけばザフトよりは戦力大きいな。

380 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 06:42:23 ID:???
地球へ帰還中のアクシズが何故かCE世界の地球に

381 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 23:31:15 ID:???
保守

382 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 01:30:50 ID:???
そろそろ続き読みたいね

383 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:50:31 ID:???
  『月の空』


 アークエンジェルの格納庫内、一様に緊張した空気がMSデッキ内に充満していた。それもそのはず、こ
の作戦の成否如何で、プラントの存亡が決まる。延いてはオーブの復活にも関わってくる事であり、決して
失敗は許されないのだ。緊張するなと言う方が、無理であった。

「パーツの予備は少ないんですからね、大事に使ってもらわなければ困ります」

 緊張しているのは、何もパイロットだけでは無い。メカニックも同じようにして緊張感を共有し、送り出すパ
イロットが無事に帰還することを祈願する。――尤も、中にはエリカ=シモンズの様な研究の虫という変り
種も存在しているのだが。

「もう大丈夫ですよ。機体の調整は、ちゃんと仕上げたじゃないですか」

 コックピット・ハッチに取り付き、入り口からリニア・シートに腰掛けるカミーユを見るエリカ。学校の先生の
ように口うるさくしてくる彼女の心配性に、露骨に厭そうな顔で反論した。その態度を生意気と見られたの
か、エリカはコックピットの中に顔を突っ込んできて、ピッと指を突き出した。こと、MSに関しては、この女性
はいつもこの調子である。黙っていれば美人なのに――少し残念な心持ちになった。

「過信するってことは、想像力が欠けている証拠です。フライング・アーマーだって、ザフトの補給艦がオー
ブから引っ張り上げてきた資材を持ってきてくれなかったら、修理だって出来なかったわ。貴重なΖガンダ
ムを、大事にする気構えくらい持ちなさい」

 前回の戦いではシロッコにこてんぱんにやられた。だからこそだろう、損傷したΖガンダムを見た時のエ
リカの顔が何とも残念な事になっていたのは。彼女にしてみれば手塩に掛けた貴重なワン・オフ機。二度と
再現不能かもしれないオーパーツが、見るも無残な姿となって帰ってきたのである。その修理自体は幸い
にもパーツの差し替え程度で済んだものの、こんな経験は二度とゴメンだという事で、補給部隊と合流後に
カミーユを無理矢理つき合わせて仕上げを急いだ経緯があった。
 その時の事は、あまり思い出したくない。エリカは決して妥協を許さない完璧主義者のような振る舞いで、
カミーユは叱られながらの作業を強いられていたのだ。それは決して良い思い出とは呼べるものではな
かった。

「メガ・ランチャーは、使わせてもらえるんでしょ?」

 カミーユは話題を逸らしたくて、予てからエリカと準備していた大型のランチャーを話題に出す。オーブで
Ζガンダムの開発を行っていた折、かつてのハイパー・メガ・ランチャーの事を話したのが切欠だった。大
出力、かつ高収束率のメガ粒子砲の開発は、流石のエリカも難航を極めたらしく、研究はメサイアに上がっ
てからも続けられていた。しかし、それでも何とかしてしまうのが、ガンダムMk-Uに使われている技術をコ
ピーしてムラサメをΖガンダムにでっち上げてしまった彼女の天才的頭脳がなぜる業か。
 天才とは、時に常人には理解できない狂気的な性癖を持つ。エリカは益々顔を顰めて尚も気勢を強めた
ままだった。何がそんなに不満なのか、戦いに出る以上はMSの損傷は止むを得ない事は、彼女の頭脳な
らば体験しなくとも自明であろうに。

「長距離狙撃用のランチャーは、白兵戦には向かないでしょうが」
「了解」

384 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:51:34 ID:???
 あぁ、そういう事か。彼女は、せっかくこしらえたハイパー・メガ・ランチャーを壊されたくないのだ。メカに
対する執着を見せるのは技術者らしいと言えばそうだが、何だか家庭を顧みない誰かさんの親を見ている
ようで気分は良くなかった。
 取り敢えずカミーユは納得した素振りを見せ、これ以上エリカが機嫌を損ねない様に適当な生返事で会
話を終わらせようとする。エリカはまだ言いたい事があるらしかったが、警報の鳴る艦内の雰囲気に流され
るようにして顔をコックピットの中から出した。

『あーっ! エリカはまたそうやってお兄ちゃんと仲良くしようとしてる!』

 MSの外部スピーカーから飛び出してきた甲高い大声が、MSデッキ内に反響する。出撃準備を進めるメ
カニックも、その声に耳を塞ぎ、何だ、何だと声の主へと振り向いていた。その視線の先には深緑色のマシ
ン・ドール。単眼を激しく明滅させ、激しい怒りを表現しているのだろうか。
 自分の事を言われているのだと気付き、エリカは顔を上げて声の方に顔を振り向けた。視線の先にギャ
プラン。子供のような癇癪は、勿論ロザミアである。コックピットに顔を突っ込んでカミーユと顔を突き合わし
ていたのが秘密の行為に見えたのか、ギャプランが器用にマニピュレーターでこちらを指差していた。

「何なのよ?」
「何なんです?」

 エリカはコックピットに座るカミーユを見た。横分けの青髪。癖の強そうな髪は、先端が内に巻いたり外跳
ねしていたりする。その前髪の下の瞳は、ハッキリした二重の丸目。目尻が釣り上がって見えるせいか、や
や神経質そうな印象を受ける。鼻はそれ程高くないが形は良く、閉じた口はへの字に曲げられていて小生
意気に見えた。
 顔立ちそのものは、悪くない。中世的な色香を醸し出す一種の神秘性を漂わせ、いわゆる美形と呼ばれ
る部類に属すると思われる。適度な丸みを持った輪郭は、豊頬の美少年と言ったところか。オーブでΖガ
ンダムを開発していた時分にも、女性スタッフからはそれなりに評判も良く、人気があったようだし、その手
の少年が好みの女性がお熱になるのも頷けた。
 しかし、それでも彼は未成年の少年である。幼さを残すくせに変に大人を気取ろうとするところもあり、そ
のちぐはぐさがエリカはどうにも好きになれなかった。そんなカミーユと男と女の関係になどなる訳が無いと
思っていたし、なりたくも無かった。だから、ロザミアの頓珍漢な誤解が腹立たしく、即座に手で押してΖガ
ンダムのコックピットから離れた。

「フンッ。誰が子供とロマンスを演じようなんて思いますか」
「悪かったですね。どうせ僕は子供ですよ」

 一瞥をしながら随分な捨て台詞を放つエリカ。その声が耳に入ったカミーユは、ムッとしてコックピット・
ハッチから身を乗り出し、不満そうに口を尖らせる。しかし、エリカはまるで相手にしていない素振りで無重
力の中をゆっくりと泳いでいった。

「ロザミィも! ギャプランは鹵獲アーマーなんだから、壊さないように丁寧に扱う事! 宜しいわね!」
『何さ? そんなにMSが大事なら、あんたが使えばいいんじゃないか』

 誰かが「そりゃあそうだ」と言って笑う。エリカの地獄耳はその声の主を聞き分け、キッと睨み付けた。そ
の睨み付けられた誰かは、慌てて目を逸らしてワザとらしく口笛を吹き鳴らす。しょうもない男も居たもの
だ。エリカは再び視線をギャプランへと向ける。

385 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:52:22 ID:???
「そういう問題じゃなくて、賄のパーツが足りてないって言っているの! そのくらい分かってよ!」
『ヘンっ! ヒステリーなんか起こしちゃって。エリカはずっと怒って、顔に余計な皺の数を増やしていれば
いいんだ!』
「な、何ですってぇッ!?」

 MSデッキにドッと笑いが沸き起こり、エリカは思わず顔に両手を当てて確認した。
 唯でさえ没頭しやすい技術畑の仕事。1日や2日の徹夜はざらで、肌が荒れて畑を耕したようになってしま
う事も間々あった。技術者で母親とはいえ女性でもあるエリカは、当然の事ながら肌の健康についての悩
みを抱えていた。
 ロザミアがそれを知っていたとは思わないが、幼さは遠慮を知らないが故に容赦が無い。大きく身振りを
して訴えたのがヒステリックに見られたのも、そういう理由からだろうか。痛いところを突かれ、カーッと頭に
血が昇ってゆくのが自分でも分かった。
 ロザミアは無邪気であるがゆえに言葉を慎むという事を知らない。言葉に詰まり、怒りに我を忘れそうに
なった正にその時、ガンダムMk-Uが間に割って入るように通り過ぎ、ハッとして我に帰ることができた。

『出撃ですから。――カミーユ=ビダン、躾はきちんとなさい!』
『も、申し訳ありません! ――ほら、ロザミィ!』

 エマの声が格納庫に響く。厳しい叱責を飛ばすエマに慄いたのか、それまで密かにほくそ笑んでいたカ
ミーユがΖガンダムから姿を見せてロザミアを必死に宥めていた。
 危うく年甲斐も無いヒステリーを起こすところであった。寸前で思い留まる事が出来たのは、エマが間に
入ってくれたお陰である。みっともないところを衆目に晒さずに済んだ事にホッと胸を撫で下ろしていると、
続けてレコアのセイバーが目の前を横切った。そのカメラ・アイが宥めるように柔らかく光る。

「レコア?」
『悪いこと言ってるって自覚が無いんですよ。そういうのって、悲しいと思いません?』
「強化人間だから仕方ないで済まされるものですか。ロザミィのあれは、私にとっちゃ笑い事ではないのよ」

 苦笑交じりで返すエリカ。さわっと頬を撫でて、ざらっとした感触にしかめっ面をする。エリカにとってロザミ
アの言葉は現実的であり過ぎたのだ。

『気になさるほどでも無いと思いますけど』
「煽てても、何もでないわよ。流石に、この歳ともなるとね――皮肉に聞こえちゃうわ」
『そんな――でも、お肌の曲がり角には、まだ遠いのではないですか?』
「お仕事柄、と言うべきでしょうかね。あなただって、そのうち笑っていられなくなるわよ」
『それは、怖いですね。戦争が終わったら、ゆっくり考えましょ』

 適度な緊張感というものは重要だが、必要以上の緊張は妨げとなる。レクイエムという存在が戦争の趨
勢を左右する戦略兵器ということで、この作戦が占める戦略的意義は大きい。この作戦の成否が分水嶺で
あるという事で、意気込むクルーはかなり神経質になっていた。
 ふと冷静になった時、艦全体が緊張で萎縮しているように感じられた。力を存分に発揮するという意味で
は、ロザミアの無邪気さは一種のリラクゼーション効果があったのかもしれない。エリカはセイバーの後ろ
姿を見送りながら、そんな事を考えたりした。

386 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:53:14 ID:???

 月の重力圏内に入るのは、久しぶりだ。前回は拉致されたカミーユの救出の為にアルザッヘル基地へと
仕掛けた時であった。あの時の作戦行動はほぼアークエンジェル単艦であったが、今回は違う。オーブ艦
隊にザフトの増援艦隊が加わり、規模としては連隊に相当する。複数のモニターに目をやれば味方艦隊の
姿。アークエンジェルは列の中央に陣取り、左右を守られるような形で月の重力圏内を進んでいた。ラミア
スは少し、味方の数の多さに気が大きくなっていた。

「ダイダロスまで約20000の地点です。周辺のミノフスキー粒子濃度上昇、ジャミングによる影響の為、作戦
前の僚艦との無線通信はこれで最後になります」
「了解。始めようか」

 サイの報告。艦隊総司令のソガが、副艦長席に座るアマギからマイクを受け取った。

「――各艦に最終確認。本作戦の趣旨は反射衛星砲の破壊、または制圧にある。捜索に掛かる機動部隊
は、可能な限り敵との交戦を避け、コントロール・ルーム及び反射衛星砲本体の発見を最優先とせよ」

 月の中立地帯から降下し、ダイダロス基地を目指す。周辺の景色は未だ灰色の荒野なれど、機械は敏
感に変化を感じ取っていた。ミノフスキー粒子の感知は、敵がこちらの侵攻を警戒している証左となってい
る。やはり、一筋縄ではいかないということか――ラミアスはソガの背中を見ながら、緊張を解そうと深呼吸
をした。

「目標地点まで15000を切りました。ダイダロス、目視可能です」
「ミノフスキー粒子濃度、更に上昇。カメラが光をキャッチ。艦艇とMSです」
「各艦の配列、完了しました。当艦は中央に配置、ローエングリンの発射スタンバイに入っています」
「システム、オール・グリーン。イーゲルシュテルン、ゴットフリート起動、バリアント装填準備。ローエングリ
ン、発射シークエンス開始」

 慌しくなるブリッジ。ブリッジが遮蔽され、それまでの明るい空間から一転、薄暗く変貌した。モニターや計
器類の光が一層強くなり、それに照らされるようにしてクルーの顔が亡霊のように不気味に浮かんでいる。
 素早い臨戦態勢への移行は、さすが手馴れたクルーの仕事と言ったところだろうか。ソガが大きく頷く。

「15秒間の斉射後、第一波MS隊発進。各艦のタイミング合わせ、大丈夫だな?」
「その筈です。……1stフェイズ発動まで5秒前、4、3、2、1――」
「作戦フェイズ発動。各艦一斉砲撃、始め!」

 振り上げられる腕。ソガの号令が轟くと、アークエンジェルの左右に並んでいる僚艦から、一斉砲撃が開
始された。それと同時に、アークエンジェルのカタパルト下部からローエングリンの砲身が顔を覗かせる。
エネルギーのチャージはほぼ完了。後は、艦長であるラミアスの号令を待つばかりであった。
 ソガが顔を振り向け、チラリとラミアスを見た。ローエングリンの発射許可。ラミアスはソガの目に頷くと、
艦長席から少し身を乗り出し、下腹部に力を込めた。

「ローエングリン、1番2番――ってぇッ!」

 轟々と燃え盛る火炎のような光が、アークエンジェルの足から吐き出された。十分に引き絞られた弦は、
それに比例して矢の威力を高める。放たれた2条の矢は、ただひたすら真っ直ぐに敵へ向かって放たれて
いった。

387 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:54:34 ID:???

 高空を行く艦隊から、いくつものバーニア・スラスターの光が伸びる。各艦から発進したMS隊だ。それは
各艦ごとに、或いは複数艦ごとに部隊を組み、それぞれが囲い込むように分散してダイダロス基地を目指
す。その目的の一つに、敵に的を絞らせないという狙いがあったが、一番の目的は勿論、レクイエムの早
期発見、及び制圧にある。戦力を分散させるという事はそれだけ各隊に危険が伴うという事だが、それ以
上に今作戦には迅速な作戦展開が求められている。時間的猶予がどの程度残されているのか判明しない
以上、リスクは覚悟の上で臨まねばならないのだ。
 今作戦の要は、戦艦の面制圧的な火力ではなく、MSの機動力であった。ソガは、その点を重視して作戦
を立てていた。キラのストライク・フリーダムは、連合軍に最重要警戒対照として位置づけられているはずで
ある。彼を陽動として連合軍の前に晒せば、必ずそこに攻撃が集中するだろうという事は予想できた。勿
論、その分キラが危険に晒される事になるとは思うが、それだけ他の味方部隊の作戦遂行が易しくなるの
だという事実は、考慮して然るべきだ。彼がピンチに陥れば陥るほど、第二波の機動力部隊の作戦成功率
が高くなるのだから。

 キラは、その事を自分の事ながら良く理解していた。何と言ってもストライク・フリーダムは外見が派手だ
し、その上、駆動部は金色に発光するのだ。形容するならば、宇宙に舞う蛍とでも言えばいいだろうか。
 キラは、ストライク・フリーダムを目立つようにワザと高く舞い上がらせる。そうして戦艦の砲撃から逃れる
ように低空から接近してくる敵MSに向かって、2丁に分けたビームライフルを乱射した。
 当然の如く、ストライク・フリーダムを発見するダイダロス基地の守備部隊。ウインダム、ストライク・ダガ
ーの汎用MSに加え、ザムザザーやユークリッドといったMAも点在している。その全てのカメラが、高空で
威風堂々と佇むストライク・フリーダムを見たような気がした。そういった視線が一挙に自分に集中するよ
うな刺々しさといったものが、チクチクとした針のような痛さをキラに感じさせた。

「狙い通り……!」

 怒涛の攻撃によってビームの嵐に晒されるストライク・フリーダム。しかし、キラは慌てずにドラグーンを解
放、展開して牽制を掛けさせ、本体はメイン・スラスターを起動して青白い光の羽を拡げた。
 デスティニーの光の翼に近似したその推進システムは、ドラグーンを解放した時に初めて使用できる代物
である。しかし、限定的である分その性能は絶大で、唯でさえ機敏なストライク・フリーダムが更に手が付け
られなくなる。まるで流れ星のように機動するストライク・フリーダムは、敵の攻撃をまったく寄せ付けない。

「さぁ、捕まえられるものなら!」

 ドラグーンは、レイのレジェンドのものに比べればやや機械的。しかし、牽制には十分で、敵MSは翻弄さ
れるばかりである。
 キラは敵MSの群れの中に単独で飛び込ませた。四面楚歌。周囲はすっかり敵に囲まれ、キラに逃げ場
は無い。飛んで火にいる夏の虫とはこの事か――チャンスとばかりに一斉に襲い掛かってくる敵、敵、敵。
360度を包囲されていると言っても過言では無い状況でも、キラは感情を乱したりはしない。
 左手に持ったビームライフルを一旦手放し、ビームサーベルを逆手に握らせる。背後から飛び掛ってき
たMSをそれで一突きにすると、同時に右手に持たせているビームライフルが火を噴いて右から襲い来る
敵を撃破する。突き刺したビームサーベルはそのままにし、左手は月の重力に引かれて落下しようかとい
うビームライフルを再び握って左からの敵を狙撃。更に両手のビームライフルを前後に合体させてロング・
ビームライフルにすると、正面の敵を一撃で粉砕。そうして、最後に背後のMSに突き立てていたビーム
サーベルを引き抜いて腰部のサーベルラックへと納めた。
 時間にして5秒も掛かってないかもしれない。一瞬で4機のMSが撃墜され、光の加減で黒く塗りつぶされ
ているストライク・フリーダムの双眸の輝きが、イエローの戦慄を放っていた。その周囲を、力尽きたMSが
月の重力に引かれて灰色の荒野に落下していった。

388 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:55:38 ID:???
 連合軍のパイロットにとって、初めて目にする圧倒的性能、そして驚異的操縦技術。これを見せられて怖
気づかない方がおかしいのだ。未だストライク・フリーダムを包囲している状態であっても、まるで金縛りに
遭ったように動かない――動けない。数的な有利を作り出しているはずなのに、全くそんな印象を感じさせ
ない段違い感を受けて、完全に萎縮してしまっていた。

『な、何だってそんな事を平然と! フリーダムって奴は、その名の通り何でもアリって事なのかよ!?』
『バカ言え! 同じMSがすることだろうが! 神様じゃねぇんだからそんな事――』
『し、しかし、あれはとても人が動かしているようには思えません!』
『なら、それがコーディネイターって事なんだと認識しろ! そういう奴らがユニウスを使って地球を潰そうと
したんだぞ! 同胞の亡骸を使って――血も涙も無い連中だ! だから、排除しなけりゃならんのだ!』

 究極的な集中力の高まりが、キラを極限の世界に誘う。それは潜在的な力であったのだろうか、導師マ
ルキオは、その力を次世代を切り開く種として「SEED」と名付けていた。イメージも、そんな感じである。頭
の中で種が弾けた様な感触を得ると、途端に爽快になり、一種の「ハイ」の状態になる。スポーツ選手が
ゾーンと呼ぶ状態に近いだろうか。時間の流れすら澱ませてしまうような集中力の高まりは、人間の動きの
無駄を削ぎ落とし、より洗練させていく。余計な事を考えない分、状況がダイレクトに脳に伝達され、急に強
くなったように見せることもあった。キラはこの状態に自分の意志で持っていく事が出来、それが彼を伝説
のパイロットたらしめている秘訣でもあった。
 だからこそ、嫌なのである。ミノフスキー粒子で殆ど雑音にしか聞こえないノイズ混じりの傍受音声でも、
極限まで集中力が高まっているキラはその内容を聞き分けてしまうのである。だから、こうして聞こえてきた
敵の呪詛のようなやり取りも、嫌でも頭の中に入ってきて、キラは何ともやりきれないのだ。
 やはり、コーディネイターとナチュラルの共存は不可能なのだろうか。オーブでは上手くいっていた事で
も、人類全体がそうなるには解かねばならない誤解や超越しなければならない憎しみが多すぎる。

「敵の目を引き付けちゃ居るけど、このまま睨み合ってても――」

 感傷に浸っている場合ではない。レクイエムの阻止は至上命題であり、キラが敵を引き付ければ引き付
けるほど作戦の成功率は上昇する。
 動かなければ。キラは敵の視線を引き付ける様にストライク・フリーダムを高空へと上昇させる。

「もっとこっちに来い! ダイダロスの戦力、全部纏めて僕が相手をしてやる!」

 釣りあがる眉、鋭くなる目。微かに開いた口の奥では固く食いしばられた歯が軋んだ音を立てる。力の入
る顔面筋は顔の中心に多数の皺を寄せ、プライベートでのキラの温厚で柔和な表情は鳴りを潜めていた。
険しい顔つきは戦士の顔。その視線が射抜くは敵。
 敵MS群の上空を飛翔するストライク・フリーダムは、ドラグーンを自機周辺に呼び戻して射撃武器の全て
を下方に位置するMS群に向けて構えた。ミノフスキー粒子の影響で、以前ほどの正確な狙い撃ちは出来
ない。しかし、キラの目論見は目立つ事。今はただトリガーを引きさえすれば良い。

「派手に行くんだ――フリーダム!」

 8基のドラグーン、2丁のビームライフル、2門のクスィフィアスに1門のカリドゥス。計13の光が一斉に放た
れ、連合軍のMS達を上から襲った。高速で機動しながら何発も撃たれる砲撃は、さながら月に降り注ぐ雨
である。乱射されるビームの雨霰は敵MSの動きを活発にし、何機かのMSはどさくさに紛れて撃墜されてい
た。同時に月面に着弾した砲撃がおぞましいまでの煙を巻き上げ、より混迷の度合いを深めていく。これで
は、連合軍もストライク・フリーダムに怖気て居る場合ではない。

389 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:56:33 ID:???
 キラの攻撃に流石に動きを活性化させ、戦場が動き始める。20機は軽く超えていそうなMS達が一斉にス
トライク・フリーダムを狙って攻撃を加えてくるも、キラはそれを避ける、避ける。目線では追い縋れないほ
どの機動力で翻弄し、目立つ事で敵の注目を集める。
 キラの目論見は的中。ピピッと警告音がコックピットに鳴ると、サブ・カメラがこちらへ接近する新たな光を
捕捉した。バーニア・スラスターの光、大まかな数は、大体20程度であろうか。今現在相手にしている敵の
数が、倍に増えるだけである。殲滅する必要が無ければ、キラにとって問題の無い数であった。

「――えっ!?」

 ――と思ったら大間違いであった。おおよその敵の数を確認した直後、別のサブ・カメラが更に接近してく
る機影を捉えたのである。キラは慌てて視線をそちらに向けた。
 こちらの方も、ざっと数えてみてやはり20機程度は居るだろう。中隊規模の戦力が一気に2つほど集まっ
てきた計算になる。全部ひっくるめて数えれば、大隊クラスにまで膨れるのではないだろうか。「人気者は
辛いね」などと冗談交じりに強がって見せるも、キラは思わず唾を飲み込み、しかし不敵に口の端を上げた。

「流石は大西洋連邦の要衝。遠慮ないんだな」

 恐怖しているのか、武者震いなのか。何とも言えない感情が胸の奥で燻り、こそばゆさがキラに微笑を浮
かべさせた。
 果たして、自分はこの状況を切り抜けられるのか。襲い来るビームの数は、100では済まないかも知れな
い。ストライク・フリーダムは設計思想上の問題で装甲と装甲の隙間が多く、しかも広い。それは限りなく人
間に近い動きを再現する為のもので、被弾が許されない構造をしていた。
 しかし、そんな綱渡りのような状況の中を、キラは寸分のコントロール・ミスも犯すことなく、まるでゲーム
をクリアするかのように次々と切り抜けていって見せた。
 キラは引き攣る笑みでストライク・フリーダムを操る。先述の理由から一発の被弾も許すことなく、向かっ
てくる敵は容赦なくビームサーベルで切り捨てた。大隊規模の敵を相手に、一見無敵。しかし、キラにストラ
イク・フリーダムの軽快な動きほどの余裕があるわけではなかった。
 何とか相手をしていられるが、いくらキラでも限界というものは存在する。現在相手にしている敵の数は、
完全にキラが処理可能な許容範囲を超えていた。何度も敵に埋もれそうになりながらも何とか切り抜けら
れているのは、彼の意地に過ぎない。
 その証拠に、少し前までは涼しげだったキラの顔の表面に変化が起こり始めていた。肌の色はうっすらと
紅潮し、額と鼻の下に滲んだ汗が玉となっていた。白目は赤みを帯び、加速する呼吸はバイザーの口元の
部分を白く曇らせる。明らかな疲労の色が表れていた。

「クッ! この程度で――」

 こんな火線の数、と強がってみるも、いつまでも捌き切れるものではない。次第に呻き声を発する回数が
増えてきて、普段なら何でもない攻撃でも妙に神経を使うようになった。
 これが物量攻撃の恐ろしさなのか。MSにも、パイロットであるキラ自身にも表面的ダメージは無い。ダメ
ージはその更に内側、キラの内面に及んでいた。倒しても倒してもキリが無い無限ループのような感覚に
陥り、見えないゴールがボディ・ブローのようにじわじわとキラから精神的な体力を奪っていく。
 チラリと時間を見て、愕然とした。出撃から、まだ30分も経っていないではないか。既に疲労を感じ始めて
いるのは、鍛え方が足りないのか、連合軍の数が異常なのか。どちらにしろ、これは洒落にならない。
 そして、もっとキラに失望感を与えたのが、他の交戦区域の状況である。これだけ自分が引き付けている
というのに、まるで効果が無いとばかりにあちこちで火線が飛び交っているのだ。つまり、今キラが相手して
いる敵の数も全体の敵の数に比べれば大した数ではないのである。これには、流石のキラもショックを受
けた。

390 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:57:39 ID:???
 しかし、それでもやり通さねばならない囮の役目。キラは決して逞しくない根性を振り絞って気合を入れ直
した。
 その時だった。背後で敵MSが狙撃され、爆散した。ハッとして後方を振り返れば、今の一撃で堰を切った
ように続々と注がれる援護のビーム。増援に気付いた敵は、一斉にそちらへの警戒を強め、幾分かキラへ
の攻撃が緩くなった。

「メガ粒子砲の光のようだけど――エマさん!?」

 援護はM1アストレイとザク・ウォーリア、ゲイツRの混成部隊。その中に、明らかに威力が違うビームが混
じっていて、キラは即座にそれがガンダムMk-Uのものだと分かった。緩くなった敵の攻撃をすり抜け、月
面を滑りながらビームライフルを連射しているガンダムMk-Uの姿を発見した。キラは追いかけてくる敵を
撃退しながらガンダムMk-Uのところへと向かい、隣に着地させて肩を触れ合わせた。

「すみません、エマさん。僕がもっと上手くやれていれば――」
『頑張り過ぎよ! あなた1人で何でもしようだなんて!』

 エマの意外な返答に、キラは驚かされた。しかし、彼女の言葉に甘えるわけにはいかないというエースの
意地もある。

「けど、僕はフリーダムを使わせて貰っているんです。コイツを使うんだったら、あの程度は手玉にとって見
せなきゃ!」
『過信のし過ぎです! MSも、あなた自身も!』

 エマがそう言うと、ガンダムMk-Uがストライク・フリーダムの腕に自分の腕を絡ませて後ろに跳躍した。
引っ張られて、為すがままに向かうのはクレーターの中だった。反転し、身を隠すようにしてクレーターの内
壁に腰を下ろす。直径にして2000m程度であろうか。深さは、MSがしゃがんで身を隠せるほど。安全とは言
えないが、リムが思ったよりも高くて一息つくには適当なサイズだ。
 思いも寄らないタイミングでの休息。しかし、疲弊している事には違いない。キラは即時、ヘルメットを脱い
でサバイバル・キットの中から手拭いを取り出し、汗に濡れる顔を乱暴に拭った。汗をかいた分、水分の補
給も必要になるだろう。手拭いを適当にケースの中に押し込み、続けて飲料ボトルを取り出してストローに
むしゃぶりついた。

『キラは十分にやってくれたわ。だから、時間どおりにこういう事が出来る』

 ガンダムMk-Uが左腕を天に掲げ、シールド裏のランチャーに装填されていた信号弾を打ち上げた。キ
ラの視線の先、尾を伸ばして光が月の空に昇っていくと、高空で炸裂して眩いばかりに青白い閃光を放っ
た。キラはストローを口から離し、サブ・モニターの中でコンソール・パネルを弄っているエマに視線を送る。

「何をしたんです?」
『これで機動力のあるカミーユ達の変形スーツ隊が先行してくれるのよ』
「そんな! まだ陽動は完全じゃ無いはずです。なのに、第二波を行かせちゃうんですか?」
『時間どおりと言っています』

 エマはキラとまるで視線を合わせず、まともに取り合わない。ガンダムMk-Uのヘッドが周囲を警戒する
ように上と左右に回り、キラは無碍にされて口を尖らせた。

『作戦時間を遅らせるわけに行かないのは、分かるでしょう? あなたは、今の状況というものを――』

391 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:58:44 ID:???
「仲間の犠牲を減らす事に気を取られて、その間にプラントを討たれたのでは本末転倒だって言うのは分
かります。けど、僕はこのタイミングだとは聞いてないんですよ!」

 キラは作戦前のブリーフィングには参加しなかった、と言うよりも、参加できなかった。彼にはエターナル
のMSデッキでカツの為にストライク・ルージュの調整を仕上げる仕事があって、ブリーフィングに顔を出して
いる暇が無かったのだ。
 エマはそんなキラの事情を知っているから、ブリーフィングの不参加を咎めたりはしない。代わりにカツに
作戦の概要を報告させるように言っておいたが、突撃の時間を知らされてないとはどういう事だろうか。
 よく思い出してみれば、カツはキラと陽動をする役割だったはず。その彼の姿が、何故か見えない。その
事実に、思わずエマは戦慄した。どう考えても、彼の悪い病気が発祥したとしか思えなかった。

『お、おかしいじゃない? カツには、ルージュの調整でブリーフィングに参加できなかったあなたと一緒に
陽動に回ってもらう予定だったのに、居ないなんて――』

 動揺するエマの声。パネルを操作する手を止め、何やら考え事を始めた。その様子から、カツが自分に
伝えた事が随分と曖昧なものであったと気付く。
 どういった理由でそんな事をしたのか。考えて、唯一つ分かった事は、カツは単独で行動したがっている
という事。独断専行を咎められないようにと、カツは不都合な部分をキラに隠していたのだ。

「カツからは、僕が陽動にまわされたとしか聞かされていませんでした」
『勝手なことを!』
「作戦を無視してでも単独行動を取りたかった理由があったんじゃないですか? 多分、例のサラって子」
『だとしても、そんな事が許されるわけが無いわ! 軍は私怨で動かれたら堪らないのよ!』
「それは当然です。けど、今は――!」

 キラはケースの中に飲料ボトルを押し込み、思いっきりブースト・ペダルを踏み込んだ。ストライク・フリー
ダムに急上昇を掛け、腕をガンダムMk-Uの腋に絡ませて一緒に舞い上がる。そうして転がるヘルメットの
顎の部分を掴んで乱暴に頭に被ると、即座にバイザーを下ろして先程まで自分たちが休憩していたクレー
ターを見た。
 クレーターの急斜面を滑り降りながらビームライフルを構える敵MS。先程エマが打ち上げた信号弾が、敵
に自分たちの居所を知らせる切欠になったのは間違いないだろう。
 キラはドラグーンを射出、ガンダムMk-Uを連れながら後退し、追撃隊を阻止する。

「エマさん! 僕たち陽動部隊の突撃はあるんですか?」
『状況によるわ。艦隊の安全が保証されれば、或いは』
「分かりました」

 やるべき事はハッキリした。単純に言えば、戦えば良いのだ。敵の攻撃部隊を叩けば、それだけ艦隊の
安全は保証される。キラは、そういう状況に持って行かなければならない必要性を感じていた。
 カツの独断専行は、無茶だ。無茶は、時に人の可能性を開かせる事もあるが、時に人を殺める事もあ
る。可能性を信じたいキラであったが、彼にはトールという苦い過去があった。
 かつて、アスランのイージスと死闘を繰り広げた時、トールはスカイグラスパーで2人の戦いに介入し、そ
の命を散らせてしまった。必死にキラを援護しようとした勇気、しかしそれは無茶であった。イージスの投げ
たシールドがスカイグラスパーのコックピットに突き刺さった光景を、キラは忘れられない。
 同じ事を繰り返させやしない。キラは是が非でもカツを追いかけなければならないと感じていた。その手
には機動兵器を動かす操縦桿。親指が、淀みなくトリガー・スイッチを押し込んだ。

392 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 16:59:36 ID:???

 月面を走る一体のMSが居た。地球の6分の1の重力があるとはいえ、移動にMSの足を使うような時代で
はないはずだ。あまりの時代錯誤に、或いは誰もその存在を気にしないのかもしれない。そのMSは、態々
フェイズ・シフト装甲の電力を落として石灰色に染まり、灰色の月面に溶け込むように走っていた。保護色
を纏ったそのMSは、月の空で戦闘を繰り広げるMS達には目もくれずにひたすらダイダロス基地を目指し
て疾駆していた。

「エマ中尉の信号弾の色、カミーユ達の突撃の合図だ。――連合の奴ら、ミノフスキー粒子の使い方、分
かってないんだよな」

 レーダーが死んでいる状態で月面を走る灰色のストライク・ルージュは、空中戦が主役となった現代戦術
に於いては、ことMSに関しては死角になっているのかもしれない。航空ユニットの発展が著しい現代に於
いて、まさか二足歩行のMSが態々移動の遅い徒歩で駆けているなど考えたりはしないからだ。

「――サラが近い?」

 バーニアの光すら発しないストライク・ルージュは、まるで透明人間になったかのような存在感の薄さで、
誰にも気付かれる事無くひた走っていた。そのコックピットの中で、カツはヘルメットの耳に手を当てて何か
に気付いたように視線を動かしていた。


 黒い空に炸裂する信号弾の色。それは作戦の開始から30分ほどが経過した、時間通りの合図だった。
 カミーユは全天モニターに浮かび上がっている作戦時間を確認した。艦体を整えて艦砲射撃の15秒後に
MS隊の第一波が発進するまでが作戦フェイズの第一段階。それから約25分後に第二波が出撃して第2
フェイズが始まった。そこから彼ら機動力部隊の突撃を告げる第3フェイズ開始の合図が、エマの上げた信
号弾だった。

「アークエンジェルの弓勢(ゆんぜい)なら当然かもしれないけど……思ったより前に出てるな。作戦は順調
に消化できているって事か」

 ローエングリンの光はやはり怖いのか、予想戦力を上回る数のMSがダイダロス基地からオーブ艦隊を
迎え撃っていた。レクイエムのような戦略兵器を平然と使っておきながら、戦艦1隻の主砲に慄く彼等のセ
ンスは信じられないが、その非常識さが味方についてくれている今がチャンスでもある。
 正面からストライク・ダガー。ストライカー・パックは標準的装備のエール。特に留意しなければならない武
器も無い。手に持ったビームライフルの砲口を向け、攻撃してきた。
 身体に馴染む感覚、カミーユは違和感無く反応してくれるΖガンダムに、若干の高揚感を覚えた。エリカ
は流石で、彼女が本気を出せば、これ程にまで要求を満たした機体に仕上がるのかと感動する。
 僅かに操縦桿を傾けただけで、跳ねる様なレスポンスを発揮する。過剰なまでの反応とも思える調整で
あるが、このじゃじゃ馬っぷりこそがΖガンダムの手応えである。慣れ親しんだ操縦感覚に、ストライク・ダ
ガーのビームを体捌きですり抜けるようにしてかわして見せた。

「――後ろにも!」

 調子に乗れば、勘も冴え渡る。ニュータイプ特有の閃きが迸り、バルカンで正面のストライク・ダガーを牽
制しながらカミーユ自身は顔を後ろに振り向けた。

393 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:00:49 ID:???
 Ζガンダムの背後から、ゲルズゲーが大きな蜘蛛の足で月面に叩き落そうと圧し掛かってくる。力任せに
抱きつこうと言うのか、こんな単細胞的な奇襲などに、カミーユが捕まるわけが無い。挟み込むように開か
れた多脚がΖガンダムを捕獲しようと襲い掛かると、一瞬にしてウェイブライダーに形態を変化させ、まる
で消え去るかのように離脱して見せた。
 パイロットは、さぞかし驚いた事であろう。完全に背後からの襲撃で、尚且つミノフスキー粒子の影響で
レーダーに捕捉し難い状況になっているのである。だのに、まるで背中に目があるかのような反応で機動し
て見せ、ゲルズゲーのパイロットはΖガンダムを見失ってしまった。

「ど、何処だ!? 何処に消えたんだ!?」

 見えない敵の恐怖。狼狽したゲルズゲーのパイロットに、カミーユの動きを察知する術は無かった。スパ
イダーの胴体から身体を生やしているダガーの頭部が、落ち着き無く上下左右を見回す。
 その後方斜め上、Ζガンダムが変形を解き、ハイパー・メガ・ランチャーを両腕で抱え込むようにして保
持しながらゲルズゲーへと突貫した。
 ゲルズゲーは陽電子リフレクターを持つ。高出力のメガ粒子砲と言えども突破は不可能だった。手にして
いるハイパー・メガ・ランチャーでの狙撃でも撃墜は出来ない。しかし、空間展開型のバリアである以上、そ
の特性はIフィールド・バリアに通じるところがあるはずである。

「バリアの内側からなら!」

 ゲルズゲーの後ろから、着地するようにして圧し掛かるΖガンダム。ハイパー・メガ・ランチャーの砲口を
突き刺すようにしてゲルズゲーに接着させると、背中のロング・テール・バーニア・スタビライザーがアンテ
ナのように起ち、発射の反動に備えて青白い光を放った。

「そこだッ!」

 手元の操縦桿のトリガー・スイッチを押すと、丸太のようなエネルギーの奔流が放たれる。ハイパー・メ
ガ・ランチャーの砲身は反動で天に掲げるようにして振り上げられ、Ζガンダム自身も釣られて後ろへと
仰け反るように翻った。
 バリアの内側に潜り込まれれば、陽電子リフレクターも効果が無い。ゲルズゲーを貫いた軌跡は、更にそ
の向こうに浮かんでいたストライク・ダガーにも命中、撃墜していた。カミーユには、ゲルズゲーの影に隠れ
たそれが見えていたのである。

 翻ってそのままウェイブライダーへと変形し、機首をダイダロス基地へと向けた。と、後方で爆発の光が
観測され、そこから追いかけてくるMAの姿を2つ、確認した。1つは紅色の航空機的フォルムを持つセイバ
ー、もう1つは隙間から覗くようにしてモノアイを光らせている深緑色のギャプラン。

「レコアさん、ロザミィ」

 足並みを揃える為にカミーユはウェイブライダーの速度を落とした。追いついたセイバーとギャプランは
ウェイブライダーを挟むような形で陣形を組み、両翼端にそれぞれ接触させてきた。両手に華、なんて事を
お年頃のカミーユ少年は一寸、考えてしまうが、そんな場合では無いと自分で自分のヘルメットを叩いた。

『カミーユ、エマ中尉の信号弾の色は、見えていたわね?』

 レコアが言う。カミーユはそれに対して一つ頷いた。

「青でした。突撃のサインです」

394 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:01:41 ID:???
『私達のような少数編成の部隊ならば、敵に気付かれる前に接触できるかもしれないわね』
「MSの数が多くて乱戦状態ですから、そういう作戦のはずです。――トップは僕に張らせてください」
『頼みます』

 ワイプから親指を立てるレコアが消えると、セイバーは一瞬速度を落としてウェイブライダーの斜め後ろ
に付いた。一方で、ギャプランは翼端を接触させたまま。ロザミアは言葉を発さず、ワイプに映る彼女の横
顔は珍しく神妙な面持ちをしていた。
 その表情を見たからなのか、それとも翼端を接触させているからなのか。ロザミアが抱える不安が、カミ
ーユに伝わってくる。彼女が何に不安になっているのか、カミーユにもその理由は概ね分かっていた。
 何も言わないロザミア。それが黙っているのではなく、言葉を捜しているだけだという事を分かれば、カミ
ーユは静かにロザミアが言葉を纏めるのを待つだけだ。やがて、眉尻を下げた、訴えるような震える瞳でカ
ミーユを見つめてきた。

『あの向こう、知っているような人が居るのよ……』

 ゲーツ=キャパの事か。そう心の中で呟いて、カミーユはロザミアに視線を戻した。

「僕が付いている。大丈夫だ。お兄ちゃんに任せれば良い」
『だけど……あたし、あの人の声に応えなくちゃいけないような気がするんだ。――良く、わかんないけど』

 そう呟くように言って、ロザミアは頭を覆う様にヘルメットに手を添えた。
 人間、思ったよりも頭が固いもので、特に先入観を植え付けられた場合、それは最も顕著になる。ロザミ
アは自由奔放なエゴイスト。偽りの記憶で塗り固められているとはいえ、カミーユを独占しようという気持ち
は人一倍強く、些細な出来事でも過剰に反応する。出撃前にエリカに対して必要以上の嫉妬を見せたの
も、そういった理由からだった。
 彼女は利他的にはなれない。性格の幼さから自己中心的であり、他人を気遣ったり自らを控えるといっ
た慎ましやかさとは無縁の性格をしていた。だからこそ、理不尽な出来事には素直に嫌悪感を示すし、納
得できなければ遠慮なしにものを言う。それが時に波乱を呼ぶような事もあった。
 しかし、悪い事ばかりではない。彼女の無邪気で素直な言葉は、凝り固まった思慮に一石を投じる。勿
論、素直に受け入れる人と、受け入れられずに逆上する人とが居るが――サラは後者であった。
 そんなエゴイスト・ロザミアが、殆ど初めてと言って良いくらい他人の事を気に掛けていた。この心境の変
化、それなりの刺激が無ければ考えられない。カミーユは、ステーションでのカツとサラの感応がロザミアに
影響している事は理解していなかったが、彼女の変化を喜ばしい事として受け止めていた。
 戦争の道具として生み出された強化人間。ロザミアはその最たる存在で、本来の人格は破壊されてい
る。その彼女が、再び人間として当たり前の感情を持ち始めていた。ならば、その変化を促してあげる事
が自分の役割でもあるのだと私心ながらに思う。

「――それが、本当に救うって事になるかもしれないんだもんな……」
『えっ?』
「い、いや――」

 頭の中で考えていたはずの台詞が、思わず口を突いて出てきてしまった。そういう無用心さを、カミーユ
は自分の欠点だと思う。聞かれていた事に赤面し、慌てて手を振って、違うんだという事をアピールした。

『そっかぁ。あの人だって、もしかしたら本当はあたし達と仲良くしたいのかもしれないものね。そういうの、
歓迎だなぁ』

395 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:02:31 ID:???
 言われて、ハッとした。カミーユが「救う」と言ったのは勿論ロザミアの事であるが、彼女はゲーツの事な
のだと誤解している。誤解しているが、その言葉が逆にカミーユの思考に閃きをもたらした。ロザミアの無
邪気な指摘が、一石を投じた瞬間だった。

「そ、そりゃあそうだろう。誰だって喧嘩しなくて済むのなら、そうしたいものな」

 否定の仕草はすぐさまキャンセル。パイロット・スーツの襟とヘルメットの間のアタッチメントを直すように
指を入れてその場を誤魔化した。
 不器用な微笑でワイプのロザミアに横目の視線を送る。先程までの似合わぬ神妙な面持ちは既に無く、
普段の無垢な表情を浮かべていた。カミーユのぎこちない笑みに、嬉しそうに笑って手を振って返してくれ
るロザミア。ギャプランが翼端から離れて接触回線が途切れると、カミーユはホッと溜息をついた。

「僕は今まで、ニュータイプと言っても所詮、人殺ししか出来ないものだと思っていた。けど、それは違うん
だ。この力を、人を殺す為の武器としてではなく、人を生かす為の道具として使えれば、きっとゲーツだって
――」

 ロザミアの言う通りにして見せたところで、戦争が終わったりはしない。ゲーツ1人と解り合えたところで、
全ての人類が手を取り合ったりはしない。しかし、それでも身近なロザミアに喜びをもたらしてあげることが
出来る。ゲーツと和解する事で、ささやかではあるが身近な平和を1つ手にする事が出来る。人類全体の
平和も、その小さな平和の積み重ねなのだと、カミーユは思う。解り合う事がニュータイプの概念であるの
ならば、ニュータイプとはその小さな平和を生み出す為に発祥した能力なのでは無いかと考えた。
 ニュータイプの力といえども、使い方次第でその性質を大きく変える。シロッコのように自らのエゴを満た
す手段に用いれば、それは禍々しきプレッシャーとなって争いを呼び込むだろう。カミーユは、そうはなるま
い。シロッコと正反対の用い方をして見せることで、ニュータイプをよりポジティブなものへと位置づけようと
していた。

『そろそろダイダロスのテリトリーに入るわよ。準備はよろしい、カミーユ?』

 気付けば、セイバーからワイヤーによる接触回線を繋げられていた。思索から現実世界に引き戻される
と、正面には軍事基地の景観が広がっていた。
 モノクロームで配色されたかのような地味な軍事拠点は、コスト的な意味だけでなく、月の大地に溶け込
ませるような迷彩的な意味も持つ。立ち並ぶ建造物は、内部の電灯の光が微かに洩れる以外はシンプル
で味気ない存在だった。
 よくもこれだけすんなりと接近できたものだ。陽動の部隊がかなり頑張ってくれているという事だろうか。
カツとキラが頑張りすぎているかもしれないという懸念もあるが、エマが良いサポートをしてくれるだろうから
心配は無い。しかし、何にしても陽動部隊の負担を軽減する意味でも、作戦の迅速な遂行が望ましい事に
は変わりないのだが。

「この感覚――」

 頭が痺れるようなプレッシャーを感じた。刺々しさを孕むこの感触は、シロッコのもの。唯我独尊の男は、
自分以外の全てを卑下していた。他人を卑下するような人間は、自らも卑下されるべき存在であると気付
いていないのだ。平気で高みの見物を決め込むような曲がった根性を持つ男には、「修正」を食らわしてや
らなければなるまい。
 その為には、ダイダロス基地の何処かで余裕をかましているシロッコを引きずり出す必要がある。カミー
ユがウェイブライダーの高度を下げると、倣ってセイバーとギャプランも続いた。

396 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:03:04 ID:???
「仕掛けます。2人は俺の後に続いて」
『了解』
『うん、分かったお兄ちゃん』

 高空から攻めれば、標的にされやすくなる。月面を這うように飛行し、射程圏内にダイダロス基地の姿を
捉えると同時にMSへとチェンジ、ハイパー・メガ・ランチャーを展開して砲身を構えた。
 ファースト・アタックをΖガンダムが放つ。ハイパー・メガ・ランチャーのビームはダイダロス基地へと軌跡
を伸ばし、防壁に直撃して爆発を起こした。その一撃が引鉄となって、ダイダロス基地から反撃の砲撃が
向かってくる。Ζガンダムが腕を扇いで他の2人に指示を送ると、編隊を組んだまま横のスライドを加えて
反撃を回避し、尚も接近を続けた。

「こちらの動きに気付いた。なら、MSが出てくるはずだ」

 カミーユの目線の先、ダイダロス基地のサーチライトの光がカミーユ達の姿を探そうと蠢いている。月面
を滑るように砂煙を上げて接近を続けていると、セイバーがΖガンダムの前に躍り出て、アムフォルタス砲
を放った。これも直撃、爆煙の規模が更に拡大する。
 それと同時に、幾つかのバーニア・スラスターの光がダイダロス基地から飛び上がってきた。カミーユが
予測したとおり、ダイダロス基地の守備部隊が出てきたのだ。
 距離は既に1000mを切っている。Ζガンダムが敵MSの出現にも構わずにダイダロス基地へと照準を固
定させていると、流石に敵もそれを見逃すはずも無く、ウインダムの一団からビームが降り注いだ。その回
避で照準がブレ、ハイパー・メガ・ランチャーのトリガーが引けない。1機のウインダムがビームサーベルを
振り上げて襲い掛かってくると、いよいよ舌打ちをしてΖガンダムの砲撃の構えを解いた。

「えぇいッ!」

 苛立って声を上げた瞬間、ウインダムが横合いからビーム攻撃を受けてビームサーベルを持つ腕を破壊
された。何事か――その眼前を緑の風が吹き抜けて、ウインダムは慄きに身を仰け反らす。頭部をキョロ
キョロと動かし、敵の姿を捉えようとするが、しかし、無情にも2条のビームがそのウインダムを背後から貫
き、致命傷を与えた。爆発前のスパークを放っているその脇をギャプランが悠然と駆け抜けると、ウインダ
ムは大量の爆煙を伴って無残にも月の空に消えた。
 ギャプランはそのまま次の標的を定め、遊撃行動へと入っていった。MA形態のギャプランの加速に、人
型のウインダムやダガーLは追随できずに右往左往している。

『ロザミィの援護に入るわ』
「了解。ダイダロスへの攻撃は続けます」

 セイバーからレコアの声。カミーユが応答すると、セイバーがMSへと戻ってギャプランを追った。この分な
ら、彼女達にMS隊の相手を任せても良い。幸いにして数も少ないし、問題は無いはずだ。カミーユは視線
を再びダイダロス基地へと戻し、Ζガンダムにハイパー・メガ・ランチャーを構え直させた。
 すると、俄かにダイダロス基地の別方向でも交戦の光や爆発の煙が見られた。どうやら、別の突撃隊も
無事にダイダロス基地へと辿り着けたようである。
 これなら、敵の狙いも分散させられる。Ζガンダムがマニピュレーターの指の付け根から2つの信号弾を
発射すると、小さな白い光が瞬いた。敵を無視して先へ向かえという合図だ。
 セイバーがギャプランを先行させ、フォルティス砲で牽制を掛けた後、ダミー・バルーンを射出してその後
を追う。ダイダロス基地へ直行する気なのだと気付けば、連合軍パイロットも易々と向かわせるわけには
行かないかった。

「我々を無視してダイダロスに取り付こうとか? ――させるかよ!」

397 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:03:55 ID:???
 最終防衛部隊でもある守備隊が、虚仮にされたまま敵の侵入を許しては沽券に関わる。ウインダムのパ
イロットは、そうはさせじと操縦桿を押す手に力を込めた。
 その時だった。突如として正面モニターにMSの頭部が大写しになり、その双眸を1回、瞬かせた。その緑
のぼんやりとした光り方が不敵で、パイロットは思わず後ずさりするようにシートの背凭れに身体を押し付
けた。Ζガンダムだった。

「こ、コイツはぁッ!」

 臆する気持ちを紛らわすように気を吐いた瞬間、その抵抗を挫く様にして激しく明滅する光と共に正面モ
ニターの映像が潰滅していく。至近距離から頭部メイン・カメラにバルカン砲の弾を叩き込まれたのだ。パ
イロットは激しい光に呻き声を上げ、顔の前で手を交差させた。
 小爆発の後、モワッと頭部から煙を噴出するウインダム。気絶したようにふらりと月面へと落下して行き、
二度と浮上する事は無かった。Ζガンダムは続けてセイバーと同様にダミー・バルーンを射出すると、身を
翻してウェイブライダーへと変形し、先行した2機の後を追っていった。

 ダミー・バルーンで敵の足止めは出来た。この隙にダイダロス基地内に侵入できれば、敵も迂闊には手
を出せないはず。カミーユは後ろに反転させていたリニア・シートを正面に戻し、スロットル・レバーを前に押
した。
 殿から先頭へ。先行するセイバーとギャプランに追いつき、そのまま前へと出た。ダイダロス基地は目
前、上空から見下ろせば、その規模の巨大さが良く分かる。
 まだまだ何かが出てきそうな予感がしていたその矢先の事であった。白い影が3つ、威嚇するように飛び
出してきた。蛤のような楕円に近い形、触角を伸ばすように機体下部に4つの砲門を持つMAユークリッド。
そのサイズにしては珍しく陽電子リフレクターを持つ高性能機で、その素早い動きから撃墜が困難な機体
であった。特に、取り回しが難しいハイパー・メガ・ランチャーを持つΖガンダムでは、まるで歯が立たない
だろう。

『カミーユは下がって!』
「レコアさん!」

 セイバーが前に出る。レコアの言うとおり、ここはフォワードを彼女に任せ、自分は援護に回ったほうが得
策だろうか。カミーユはΖガンダムに制動を掛け、腕部のグレネード弾で微力ながらの牽制を掛けた。
 ビーム兵器が主体であるセイバーも、陽電子リフレクターを相手にしては分が悪い。唯一効果があるの
が、接近戦武器であるビームサーベルである。しかし、高機動力のMAを相手に、MS形態で接近戦を仕掛
けるのはほぼ不可能。相手のパイロットが余程の下手でも無い限り、手も足も出ないのは自明だった。

「ロザミィ、頼めて?」
『お兄ちゃんの為なら、やってあげるわ』
「なら、やってもらうわよ」

 ユークリッドはMA。機動力にかけてはMSの比ではない。しかしギャプランの機動力は、そんなユークリッ
ドとも次元が違う。肉体強化された強化人間専用に設計されているそれは、運動性能でも加速力でもユー
クリッドを凌駕する。
 1機ずつの確実な撃破。レコアは3機のユークリッドを分散させるようにビームサーベルで切り掛かった。
勿論、当たるなどとは思っていない。もしかしたら当たってくれるかもしれない、などという淡い期待を抱い
ていたりもしたが、当然、現実はそんなに甘くない。ひらりとかわされ、忌々しげにユークリッドを睨み付け
たが、しかし目論見は的中。上手くバラけてくれた事を確認すると、「良し」と軽く呟いた。
 一方、適当に当りを付けたロザミアは、レコアが散開させたユークリッドの内の1機を韋駄天の如きギャプ
ランで追走した。

398 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:04:46 ID:???
 戦闘機同士の戦いに於いて、背後に回ったものが圧倒的有利な点は不変の事実。ギャプランに背後を
許した時点で、そのユークリッドの敗北は決まっていたのだ。何とか前後関係を逆転してやろうと様々に機
動に変化をつけるも、ぴったりとマークしているギャプランは些かのミスも犯さない。ユークリッドのパイロッ
トは、焦りから操縦桿を握る手にびっしょりと汗をかいている事を意識した。
 上に覆い被さる様に背後に付かれる。MA形態のままでは、陽電子リフレクターを破るのは不可能のは
ず。よしんばバリアの内側から射撃しようにも、相対速度を合わせなければクラッシュして最悪の事態を引
き起こしかねない。どうするつもりなのか――パイロットがドキドキしながらモニターのギャプランを見つめて
いると、唐突にギャプランの形態が変化した。腕が生え、マニピュレーターがユークリッドへと伸びる。ガシ
ッと片手で機体を掴むと、反対の手がビームサーベルを引き抜いた。

「まさか、そんな事が――」

 捕獲された衝撃で揺れるコックピット。モニターにはビーム刃が目に痛いほど輝き、パイロットは戦慄の
表情を浮かべて冷や汗を流す。まさか、MA同士のドッグ・ファイトの最中にMS形態へとチェンジし、組み付
くことが出来るパイロットが居るなどと、想像だにしなかった。これがコーディネイターとナチュラルの、勿論
ロザミアがコーディネイターではない事は知らないが、持って生まれた才能の違いなのかと悟る。その悔し
さにも似た悟りの中、ギャプランのビームサーベルがユークリッドに突き立てられた。

「――次ッ!」

 ビームサーベルをユークリッドから引き抜きつつ、ロザミアは後方から迫る次のユークリッドを見る。仲間
をやられて、激憤しているのだろう。直線的な意志の塊を察知して、それが至近距離まで迫った瞬間、沈
黙している目下のユークリッドを足場にしてバック宙返りをした。
 突貫するユークリッドは、今さらコントロールを変える事などできない。ギャプランが宙返りをしたことで、
ユークリッドはその下に飛び込んでいく形になった。それは、死への招待門。吸い込まれるようにユークリッ
ドは進む。
 倒立するギャプランがメガ粒子砲を構えた。片腕を万歳するように上げ、砲口が真下に向けられる。その
砲口の先に擦れるようにしてユークリッドの機影が潜り込んでくると、その刹那を狙ってロザミアの指がトリ
ガー・スイッチを押し込んだ。

「そこッ!」

 装甲に触れるくらいの至近距離。絶妙な空間把握能力とタイミング感覚がなければ出来ない芸当。それ
を、事も無げにクリアしてみせるロザミア。そこまで砲口を近づければ、陽電子リフレクターも問題ではな
かった。発射されたビームがユークリッドを貫くと、再びMAへと変形してその場を離脱した。

 残るユークリッドは1機。しかし、立て続けに僚機をやられたことで尻尾を巻いて逃げてしまう。戦場に逃
げ場などあるものかと、カミーユは軽く溜息をついた。そしてハイパー・メガ・ランチャーを防壁に向かって撃
ち、侵入口を開く。
 ダイダロス基地への道は開けた。セイバーとギャプランが降下の態勢に入ると、カミーユも遅れじと操縦
桿を引く。2人の前に出ようとした時、ふとセイバーの肩と触れ合った。

『Ζ、ダメージの心配はありませんね?』
「男は度胸です。先に降ります」

399 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:05:33 ID:???
 相性とはいえ、ユークリッドを相手にカミーユはまるで役に立たなかった。彼女達はそんな事では彼を
笑ったりはしないが、男の証明を求め続けたカミーユにとって、汚名返上の機会は出来るだけ早くに欲し
い。そんな思いがあってか、カミーユはレコアとロザミアに先行してΖガンダムをダイダロス基地へと突入
させた。
 侵入口からダイダロス基地内部へと突入し、敷地内に着陸する。内部は、思ったよりも静かで電灯の光
もそれ程強くなく、薄暗く感じられた。戦闘状態の軍事基地とはこんなものかと思うも、妙な違和感は拭い
去る事は出来なかった。

「何だ、この静けさは……?」

 物言わぬ建造物が林立する。整然と整理された区画の景観は、さながら小都市にも見える。しかし、街
のような賑わいは無く、静まり返った様子が得も言われぬ不気味さを演出していた。お化け屋敷などという
小洒落たものではない。カミーユの抱いている違和感は、もっと性質の悪いものである。例えるなら、ストー
カーが獲物を待ち伏せしているような、そんな悪趣味なものを感じていた。
 ロザミアも同じ違和感を持っているのだろう。後方を警戒しながら後ろに付くセイバーとは対照的に、ギャ
プランのモノアイは落ち着き無くひっきりなしにあっちこっちを見ていた。
 間違いなく、敵が潜んでいる。施設内部だと言うのにミノフスキー粒子は異常なまでの濃度を叩き出し、
レーダーは全くの役立たず。建造物の窓からは微かな光すら洩れておらず、明らかに人が出払っている
証拠であった。
 ふと、その建造物の窓からぼんやりと灯る青い光が視界に端に入った。

「はッ……!」

 途端、ウインダムが建造物の陰から躍り上がり、ビームライフルを構えて襲い掛かってきた。それにタイミ
ングを合わせるように周囲の建造物が爆発して倒壊し、隠れていたMS達が一斉にその姿を現した。

「やはり――性懲りも無く出てくる!」

 爆薬を使った爆破で、カミーユ達の周囲は煙霧状態となった。出現したウインダムの数は6機。煙を避け
て飛び上がり、上方から煙の中に紛れるカミーユ達を針の筵にしようとビームの雨を降らす。着弾するビー
ムが更に爆煙を吹き上げ、風船が膨らむかのごとく煙霧を増大させた。

「ヘッ! ダイダロスに突っ込んでくるなんざ、ザフトにゃあ身の程知らずも居たもんだぜ!」

 不意討ちは成功。1人のウインダムのパイロットが拳と掌を突き合せて快哉を上げた。
 ところが、そんな彼のウインダムの眼前を、一筋のビームが突き抜けた。それは煙霧の中から煙を劈い
て放たれ、ダイダロス基地の天井を突き破った。

「な、何ッ!?」

 慌てて離していた手を操縦桿に掛ける。煙霧の中から抜け出てくる機影は絡みつく煙を尾にして落としな
がら飛び上がってくる。そのトリコロール・カラーのMSは、長大な青い砲身を手にし、そして、立て続けに深
緑色と紅色の風が吹き抜けた。
 先程の一撃で破壊された天井は崩壊を始め、瓦礫が降り注いでくる。崩落する天井の巻き添えを食わぬ
ように慌てて避難するも、僚機がそのどさくさに紛れてビームに貫かれて撃墜された。
 ダイダロス基地の一区画を犠牲にするという最後の手段とも言うべき奇襲が、通用しないどころかそれを
利用して反撃に転じられた。その事実に、ただただ我が目を疑うばかりであった。

400 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:06:30 ID:???
 長大な砲身を重そうに振り回すGタイプのMSは、まるでパイロットの考えている事が分かっているのでは
ないかと錯覚するほどの動き出しの正確さで、巨砲を撃つ。取り回しの難しい狙撃武器が、白兵戦に向か
ないことは百も承知である。だのに、融通の利きにくいそれを、あたかもフレキシビリティの高い兵器、例え
ばビームライフルのように扱って見せたのは、パイロットにとって脅威以外の何物でもなかった。しかも、一
撃貰えばアウトという強力なメガ粒子砲である。薄氷を踏む思いで回避する度に、パイロットの中の死の恐
怖が膨張していく。

「く、くそぅッ……!」

 ビームライフルで応戦。ビームを一発、撃つたびに、そのGは近づいてくる。人の顔を模して擬えたような
Gの頭部。その双眸が爛々と輝き、獲物を狩る喜びに震えているかのように見える。
 この敵を、近寄らせてはならない。近寄らせてはならないのに、こちらの攻撃は一向に当たる気配が無
かった。ロックオン・マーカーの中に姿を納めている暇はない。少しでも抵抗を弱らせれば、この敵は一息
に眼前にまで近づき、あっという間に自分を殺すだろう。一瞬でもトリガー・スイッチから指を離してはならな
い。一瞬でもモニターから目を逸らしてはならない。瞬きをすれば、それが最後だと肝に銘じ、ひたすらに
歯を食いしばって我慢した。
 絶対に逃げ切ってやる――そう頭の中で何度も反復して唱えるも、そのGはまるで実体を持っていないか
のようだった。すり抜けるようにじわり、じわりとビーム攻撃を掻い潜って接近を続けるそのMSは、片時もこ
ちらから目を逸らしていない。その双眸の輝きは、狩猟者のそれと同等である。百獣の王ライオンが、全力
で野うさぎを狩りに来ているのである。本気になった肉食獣を相手に、矮小な草食動物である自分が敵う
わけが無いのだ。
 ふと、機体の背中が何かにぶつかった。あれ程目を離さないと誓っていたのに、思わず確認する。そこに
待っていたのは、絶望だった。基地の鉄の壁に機体が背中から衝突したのだ。基地内の地形は把握して
いたはずなのに、敵から逃れようと必死になるあまりに注意力が散漫になっていた。もう、後ろに逃げ場は
無い。
 急いで視線を元に戻した。敵は、もう目前にまで迫っている。その姿が近くなったからかどうかは分からな
い。不思議と、頭部アンテナ基部の底に刻まれている「Ζ」という文字が見えた。パイロットは、それを「ゼッ
ト」と読んだ。アルファベットの一番最後の文字。概して、終末をイメージする。
 道理で攻撃が当たらないわけである。このGは自分に死をもたらす死神だったのだ。見れば、普通のGタ
イプの表情と少し違う、細面のシャープな顔立ちをしている。見慣れたGよりも表情が乏しく感じられ、その
無表情が空恐ろしかった。

「こ、殺されるぞ……死んじまうのか、俺……!?」

 うっすらと滲む視界。訓練で捨てたはずの感情が沸き起こり、恐怖で涙が浮かぶ。顔の表皮は冷たい汗
で塗れており、何度啜っても鼻水が出てくる。カチカチと音を鳴らす歯は不規則なリズムを刻み続け、まる
で氷水の中に全身が浸かっているかのように悪寒と震えが止まらない。

「うわあああぁぁぁ――!」

 ぼんやりと霞むモニター画面に、巨砲を振りかぶったGが突貫してくる姿が見える。恐怖から錯乱状態に
陥ったパイロットは、もはや無我夢中であった。ただ手にした操縦桿を遮二無二動かし、訳も分からずに絶
叫していた。
 何がどうなったのかは、分からなかった。その瞬間の出来事はまるで記憶に無く、次に目に入ってきた光
景は下から見上げるGの姿であった。

401 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:07:21 ID:???
 他の仲間はどうなっただろうか――そんな事を考える余裕など、そのパイロットには無かった。ただ、一
刻も早く視界の中から目の前の死神が消えて欲しい。それだけをひたすらに願った。人間、待ち焦がれて
いる時間は長く感じられると言う。そのGが次のターゲットに照準を絞って行動を開始するまでの時間の、
何と長い事か。
 永遠に視界から消えないかと思われたそのGがようやくモニターから消えると、パイロットは安らかに目を
閉じた。一生分の気力を使い果たしたかのような脱力感。恐怖の死神が消えてくれた事で、股間が湿って
いようが後の事は既にどうでも良かった。

 天井は崩落を続け、時に落盤に押し潰される機体もあった。煙霧は落盤に促進される形で拡大の一途を
辿り、視界は最悪。辛うじてMSの発する光は見えるが、とても戦闘を継続できるような状態ではなかった。
 充満する煙。おぼろげなMSの機影と思しきものが、火花を散らせて衝突した。まさか、ロザミィとレコアさ
んじゃないだろうな――カミーユがそう懸念した時、ふと背後から迫る気配を感じた。ハッとして振り返れ
ば、煙の中から見えてきたのはセイバーであった。

「レコアさん!」
『無事ね、カミーユ』

 セイバーは周囲を警戒しながらΖガンダムの肩に手を掛けてきた。

『――敵がこういうトラップを仕掛けてくるって事は、このエリアに反射衛星砲の手がかりは無いと考えてよ
さそうね?』

 基地の損壊を気にしない作戦でトラップを仕掛けていたこのエリアに、レクイエムのコントロール・センター
が存在しているとは思えない。カミーユは左右を確認してから頷き、賛成の意を示した。

「じゃあ、ロザミィをキャッチしたら次のエリアに――」
『それも手だけど、この広いダイダロスを虱潰しに探すよりも、本体を探した方が賢明だと思うわ』

 確かに、広大なダイダロス基地は多数の区画に隔てられていて、それらを全て捜索対象にしていたので
は時間が掛かりすぎる。それは作戦展開の都合上、出来るだけ避けなければならない事で、レコアの言う
事には一理ある。占拠し易いが何処にあるか分からないコントロール・センターを見つけるよりも、占拠し
難いが見つけ易いと思われるレクイエム本体を探した方が理に適っているとカミーユは思った。
 崩落が収まってきた。天井が吹き抜けになった事で、煙霧状態も徐々に回復に向かっている。周辺の景
色も克明になってきて、ウインダムを追いかけるギャプランが上方で駆け回っているのが見えた。

「時間は、待っちゃくれないか。――それで行きましょう」
『了解。私が先行します。カミーユはロザミィを』
「はい」

 そう言うと、セイバーはMAに変形し、バーニア・スラスターから普通とは違う紅粉を撒き散らして飛び去っ
ていった。それは、バーニア・スラスターのアフター・バーナーで別口から噴出する金属粉を燃焼させる事
で、可視光による識別をし易くするという機能である。ミノフスキー粒子の影響下では、こういった工夫が欠
かせなかった。

402 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 17:08:30 ID:???
 煙霧の中から飛び出し、レコアは下にダイダロス基地を見た。100kmや200km級がごろごろと点在する月
のクレーターの中では比較的小さなサイズではあるが、人類が利用するには十分な広大さだろう。その中
にすっぽりと納まるようにして存在する巨大基地は、3機で捜索するにはあまりにも広すぎる。外郭を見れ
ば、自分達と同じ様に取り付いた突入部隊が戦いを繰り広げている様子が垣間見られたが、彼等がレクイ
エムのコントロール・センターを発見する望みは薄いだろう。だとすれば、やはりレクイエムの本体を発見、
直接攻撃をした方が手っ取り早い。

「コロニーをまるごと媒介にするような巨大戦略兵器の姿は――」

 その規模から、そう簡単に隠し通せるようなものではないはずだ。基地から迎撃の弾幕が注がれる中、
華麗に旋回運動をしてかわしながらも、レコアの目はレクイエムの姿を探し続けた。
 しかし、画一的で無機質な基地の景観は、どこもかしこも同じ様な景色ばかりで、確信を持って場所を特
定する事は困難を極める。カミーユに目標の変更を提案した手前、何としてでもレクイエムの本体を発見し
たかったレコアであったが、これならコントール・センターを探すのと大差ないかもしれない。

「……ん? あれは――」

 そう諦めかけていた時だった。何の気なしに見上げた空に、赤い光を明滅させる物体が見えた。それは
かなりの高度にあるらしく、詳細な形こそハッキリしなかったが、レコアにはその物体が何であるかが直ぐ
に分かった。

「ステーション! なら、その下が反射衛星砲の本体のはず!」

 恐らくは一番最初の角度修正用の中継ステーションなのだろう。レコアはそう閃き、セイバーの進路をス
テーションの真下へと向けた。
 その瞬間だった。2条のビームがセイバーを急襲し、その眩しさにレコアは目を細めた。セイバーは今の
一撃でバランスを崩している。直撃こそ受けなかったものの、飾り羽の1枚や2枚は吹き飛ばされているか
もしれない。

「今の攻撃――!」

 完全な射程距離外からの砲撃。流れ弾が偶然掠めたわけでは無い事を、レコアは直感で悟っていた。
 それは、恐らくニュータイプの攻撃によるもの。明らかな敵意を孕んだその1撃は、レコアに敵機の接近を
報せる。
 セイバーがMSへと戻り、全身のバーニア・スラスターを細かく噴出してバランスを持ち直す。丁度その時、
セイバーの紅粉の光を辿って追っていたΖガンダムとギャプランが到着し、ワイヤーを放って接触回線を
繋いできた。

『レコアさん!』
「カミーユ、ダイダロスの南の空にステーションを見たわ」
『ステーション……?』
「そう。あなたはロザミィとその下に向かいなさい。そこに、目的のものがあるはずだから」
『レコアさんは、どうされるのです?』

 鋭い勘を持つ少年、カミーユ。二言三言のやり取りで、既に何かを察している。ワイプの中の彼の瞳は、
心の中を見透かすかのように透き通っていた。その瞳に、心を射抜かれたような感覚がして、レコアは思
わず目を伏せた。

403 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 17:17:38 ID:???
支援

404 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 18:01:37 ID:???
『まさか、お1人で敵の足止めをするつもりじゃあ――』
「甘いわね、カミーユ。作戦を完遂するためには、こういう役割を演じる人間が必要になる時もある」
『けど!』

 渋るカミーユ。そんなに頼り無いのかと腹を立てるも、それが彼の純粋な優しさであると気付けば怒る気
にはなれない。果たしてどれだけの効果があるかは分からないが、安心させようと笑みを浮かべて見せ
た。その顔を見せるだに、益々カミーユの表情は困惑の色を強めるばかりである。失敗だったと内心で反
省し、彼には正直に話すべきだと思い直した。

「あの……さっきのメガ粒子砲の撃ち方ね? あれで、サラが来ているって分かってしまったのよ」
『レコアさん……』
「彼女の事は、私に任せて下さらない?」

 意志を示す。サラだからこそ、かつて同じ男に従った女同士だからこそ、レコアはサラを止めなければな
らない。サラがどんな男に付き従おうと、それを咎める権利が自分に無い事は分かっている。しかし、だか
らと言ってシロッコの意、そのままに尖兵となる彼女の行為は、阻止しなければならないと思っていた。
 サラとの接触まで、もう時間が無い。レコアが睨むように視線を向けていると、サブ・モニターのカミーユ
が首を縦に振ってくれた。レコアの迷いの無い目が、カミーユに理解を示させた。

『――分かりました。けど、絶対に無理はしないで下さい。僕とロザミィはターゲットを攻略して、そこでレコ
アさんを待ちますから』

 ズキン、と心が痛む。カミーユの声は何処までも純粋で、一心に信頼を向けてくれていることが分かった。
その信頼を、かつて自分は裏切ったのだ。思い出して、急にカミーユの顔を直視できなくなった。
 かつての裏切りを許してくれなどとは言わない。しかし、贖罪はしなければならない。こうして彼の力にな
ることで、少しでも役に立てるのなら、レコアはどんな事でもするつもりでいた。
 そんなレコアの気持ちを分かっているのか、Ζガンダムはワイヤーを引っ張って反転すると、少し惜しむ
ようにこちらの方を見ていた。しかし、やがて次の砲撃が飛んでくると、慌てたようにウェイブライダーへと変
形してギャプランと共に飛び去っていった。

「カミーユ……優しい子。――あの子の邪魔はさせない!」

 キラリと、MAの光が瞬いた。レコアはその方向にアムフォルタス砲を構え、発射する。赤と白の複相ビー
ムが漆黒の月の空に吸い込まれていき、レコアは舌打ちをした。

「手応えは、無い。――来る!」

 アムフォルタス砲のビームは、回避された。ハッキリとそれが分かるほどの手応えの無さに、以前よりも
手強くなったサラの存在を意識する。
 レコアはセイバーを移動させた。それを追いかけるように、2条のメガ粒子砲が襲う。

「クッ! お嬢さんはそういう小賢しい事をしないの!」

 お互い、姿を視認できる距離には入っていないはずだ。なのに、サラの攻撃はレコアよりも遥かに正確
だった。彼女が、ここまでのニュータイプ的センスを有していたとは――キッと射線の方向を見ると、ようや
くメッサーラが姿を現した。
 レコアの全身が、緊張に強張る。操縦桿を握り直す手が、キュッと音を立てた。

405 : ◆x/lz6TqR1w :2009/02/14(土) 18:03:47 ID:???
今回は以上です
残り1レスでさるさんとか(#^ω^)ビキビキ

406 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 20:43:10 ID:???
相変わらずGJです

次回も楽しみにしています

407 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 22:15:30 ID:???
GJ、あちこちにあるZらしさがたまんない


408 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 00:02:24 ID:???
すげー
こんなにキラ頑張れと思ったのはえらく久しぶりのような気がするw
GJ!
ゲーツの事は今後のカミーユにとってキーになりそうだね

409 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 03:25:49 ID:???
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
オーブ、サフト連合がしっかり主役してて燃えます。
シン達活躍みてぇー!

410 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 10:35:31 ID:???
投下乙&GJ!相変わらず面白い。
何よりおいしい所で次回とかw
「俺に構わず先に行け!」は王道ながら熱いな。レコアさん頑張れ。


411 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/16(月) 23:41:54 ID:???
このタイミングなら浮上出来る

412 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 21:52:12 ID:???
保守

413 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 18:38:32 ID:???
保守

414 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 19:57:09 ID:???
アムロスレ比べて雑談少ないなぁここは


415 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 23:47:09 ID:???
あっちは多過ぎて自治厨と煽り合い宇宙になるからな

416 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 00:05:00 ID:???
職人の数の差だろう

417 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 03:33:59 ID:???
人自体少ないだろ

418 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 03:34:55 ID:???
ごめん、ROMってた。

419 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 08:55:17 ID:???
age保守

420 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 01:23:45 ID:???
待ち

421 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 22:29:37 ID:???
ガイル?

422 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:31:11 ID:???
保守

423 :携帯 ◆x/lz6TqR1w :2009/03/02(月) 23:58:09 ID:???
>>421
ガイルはスト2で初めて使ったキャラです
お陰でタメキャラ大好きです


てゆーかまた規制…だと……?
んなわけで再び避難所投下です。

424 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 05:10:12 ID:???
GJです(o^-')b

カツとサラが心からお互いを理解しあえる結末にとても感動しました(T_T)

エマさんとレコアの共闘にもワクワクしますし、カミーユ&ロザミィとゲーツがどうなるかもすごく楽しみです。

425 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 21:45:54 ID:???
カツ…サラ…正直好きじゃないキャラだったが、その2人に泣かされた俺がいる…GJ


426 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:50:20 ID:???

めぇーっでしょ!で笑った後に、こんな展開になるとは

カツ…お前さんの射撃シーンは俺の中で
1stのラストシューティングを彷彿とさせたんだぜ…カツゥゥゥ!!

427 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:48:54 ID:???
ロザミィ最強だなw
今回もGJ!
レコアとハンブラビの件といい相変わらず上手くかぶせてくるなあ……
あの世界で死んだ人達は今度はどうなっちゃうんだろうね
とりあえず今回は

『カツのくせに!』

428 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 06:06:57 ID:???
>>427
多分00世界に行くんじゃね?

429 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 01:16:27 ID:???
冗談じゃないよw

430 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 01:27:54 ID:???
>>428
ネゴトワ=ネティエ

431 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 11:36:05 ID:???
        _,,:-ー''" ̄ ̄ ̄ `ヽ、
     ,r'"           `ヽ.
 __,,::r'7" ::.              ヽ_
 ゙l  |  ::              ゙) 7
  | ヽ`l ::              /ノ )
 .| ヾミ,l _;;-==ェ;、   ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡|
  〉"l,_l "-ー:ェェヮ;::)  f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{   
  | ヽ"::::''   ̄´.::;i,  i `'' ̄    r';' }   
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 . |_i"ヽ;:...:::/ ゙'''=-='''´`ヽ.  /i l"  
   .| ::゙l  ::´~===' '===''` ,il" .|'".   
    .{  ::| 、 :: `::=====::" , il   |     
   /ト、 :|. ゙l;:        ,i' ,l' ノト、
 / .| \ゝ、゙l;:      ,,/;;,ノ;r'" :| \
'"   |   `''-、`'ー--─'";;-'''"   ,|   \_


432 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:51:58 ID:???
頭の染みは?

433 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:38:04 ID:???
保守


434 :通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 19:58:14 ID:???
保守

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>>754>>756)とは?

主にオカルト板、宗教板、癒し板等オカルト宗教絡みスレに生息するキチガイ電波。(忍法帳確認荒らしらしい)

【特徴】
・書き込みは携帯から。
・名前欄が名前欄に!ninjaで出てくる「忍法帳レベル」表示。(じゃないこともあるようだが、大概それ。)
・よねーと語尾を伸ばして(してない場合もあるようだが)最後に「!?♪」を付ける文体が特徴。
(付けないことも。他は、ですよ、したよ、しろよ、ですの、じゃん、〜るよ、〜だよ。という表現を多用)
・上記を満たしてなくとも、書き込み内容は毎回支離滅裂で意味不明なのですぐに分かります。
・死後、アセンション、スピリチュアル等その手の特定用語をスレタイ検索して来ているのか、
 生息板以外の関係テーマのスレに神出鬼没。
・書き込み内容にアニメ、漫画、ゲームの漫画作品名やキャラ名が出てくる為か
 アニメ、漫画、ゲーム好きらしく特定のアニメ、漫画、ゲーム関係スレにも居着いているようです。
(キングダムハーツ、ナムコクロスカァ顏/test/read.cgi/shar/1219033525/">★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

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