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℃-ute七姉妹物語・シーズン2

1 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 20:48:34 ID:KdORkEEQ0
もしも℃-uteの七人が姉妹だったら?を妄想するドラマ小説スレ。

長女 舞美  高二  陸上部(幽霊部員)
 母親代わりを自認し頼れる力持ちだがドジ。基本的に大雑把。
次女 えりか 高一  帰宅部
 何事もユーモアで切り抜ける現代っ子だがナイーブな一面も。舞美好き。
三女 早貴  中三  文芸部
 優等生でしっかり者。フォローにまわる損な性格。あだ名は泣き虫さき=なっきぃ。
四女 栞菜  中二  新体操部
 潔癖症で男のコが苦手の女のコ好き?感受性が強く、どこかセンスが変。
五女 愛理  中一  吹奏楽部
 女の子らしく優しい。あがり症で大人しいが、マイクを持つと性格が豹変。
六女 千聖  小六
 男勝りで正義感が強く、やんちゃ。実はリボンや花柄が好きな女の子らしい面も。
七女 舞   小五
 自由奔放でマスコット的存在。ツッコミが鋭い。趣味はサングラス集め。

2 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 20:49:27 ID:KdORkEEQ0
℃-ute七姉妹物語とは?

・芸スポ板に立った「鈴木愛理写真集発売スレ」にて、何故か「こんなドラマが見たい」という
 妄想談義が盛り上がり誕生。

・基本設定は「℃-uteの七人が姉妹だったら?」のみ
 あとの設定は書き手次第で自由に。何でもありで描いていきましょう。

・「こんなシチュエーションは萌える」的なネタ投稿も歓迎!

・お話進行時以外は ℃-ute関連なら多少のスレ違いでもOK。

3 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 20:51:19 ID:KdORkEEQ0
前スレ
℃-ute七姉妹物語
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1179850910/

4 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 20:52:33 ID:KdORkEEQ0
栞菜の「ドラマで七姉妹やりたい」発言
(※℃-ute DVD MAGAZINE vol.4より)

从・ゥ・从:舞美「あたしたちが一緒のクラスになることないけどさあ、ドラマとかでやってみたいよね」

ノk|‘−‘): 栞菜「姉妹やりたい!」

从・ゥ・从:舞美「ねー、やりたいよねー。ちょっと、それ夢!」

ノk|‘−‘) :栞菜「姉妹でおんなじ学校がいい!」

ノソ*^ o゚):早貴「楽しそうヤバーイ!!」

ノk|*‘ρ‘) :栞菜「七人全員が姉妹で、学校が一緒で、七人しか住んでないの家に…」

5 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 20:53:58 ID:KdORkEEQ0
前スレが容量オーバーで書き込めなくなっていたので立てました。
またしばらくよろしくお願いします、ということで。

6 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:05:49 ID:KdORkEEQ0
ちなみに前スレ『℃-ute七姉妹物語』のエピソード一覧です。
興味のある方は、落ちる前に読みに行ってみてくださいませ。

・長風呂えりかちゃん(えりか)
・ナッキーの選択  (早貴)
・ホワイトボード  (愛理)
・たこ焼きクルリ  (早貴×えりか)
・ショートカット  (千聖+愛理)
・特製カレー    (ALL)
・るてるてずうぼ  (舞美)
・負けないで    (えりか)
・梅の花の咲く頃に (えりか)
・Mother Tells   (舞+千聖)
・雨の日は     (愛理)
・ゴールデン初デート(愛理×栞菜)
・みずいろの物語  (舞美+早貴)
・夏の夜の怪    (ALL)
・超にょう力    (愛理+千聖+マイ+早貴+栞菜)
・季節がめぐるように・・・(早貴×栞菜+熊井くん)
・ワン・モア・タイム(マイ×舞美)

※( )内は主演メンバーです。
 未完成の作品は除きました。

7 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:42:56 ID:KdORkEEQ0
ついでに誕生経緯コピペなど

516 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:10:17 ID:YJRklwbw0
>>512
漏れも
℃-uteは舞美がリーダーのおかげで仲良し姉妹って感じ
ベリは女子中学生の仲良しグループって感じで内部で陰口とか
すごいんじゃないかと疑ってしまう


517 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:14:25 ID:0+zmcOMGO
>>516
姉妹に近い雰囲気があるのは同意
昔あややとかミキティがやってた美少女日記みたいに℃-ute7人でミニドラマやらないかな
母親が他界、父親が海外出張で残された7人姉妹が明るく毎日を暮らすベタな青春物語とか



518 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:16:45 ID:YJRklwbw0
>>>517
>母親が他界、父親が海外出張で残された7人姉妹が明るく毎日を暮らすベタな青春物語
やべぇ、すっごい見てみたいwww
舞美が7人分の洗濯物干してる姿とかマイマイが家出する話とか想像してしまったw

8 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:44:14 ID:KdORkEEQ0
520 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:33:22 ID:YJRklwbw0
>>517
やべぇ、妄想がとまらないw
nkskが学校で勘違いからいじめにあって落ち込むのをみんなで慰めたり、
愛理が男の子に告白出来ずにいるのを姉妹で背中押したりするんだろ?
マジ見てみたい


521 名無しさん@恐縮です sage 2007/05/19(土) 23:46:45 ID:7o70uFDZ0
アニメ「てんとう虫の歌」の℃-ute版か


522 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:50:03 ID:0+zmcOMGO
>>520
いや、そこまでは考えてなかったw
でも7人ともキャラがバラバラだから脚本は確かに書きやすそうだな
どうせなら
興味半分で電話を立ち聞きしたことから舞美が年上の男と不倫してると誤解した妹たちが心配して探偵気取りで舞美を尾行・相手の男を叱責するも、お相手だと思っていた男は実は舞美のバイト先の店長だった。
みたいなベタベタな話がいいな

9 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:45:55 ID:KdORkEEQ0
523 名無しさん@恐縮です 2007/05/19(土) 23:56:57 ID:0+zmcOMGO
>>522の続き
「迷惑かけちゃってごめんなさい、お姉ちゃん…」
落ち込んでひたすら謝る妹たち
「本当に迷惑だよ…もう恥ずかしくてバイト行けないよ!」
怒った様子の舞美
さらに落ち込む妹たち
「でも…みんな心配してくれてありがとね。うれしかったよ。」と優しく声をかける舞美
パッと笑顔になる妹たち
「よ〜し、それじゃあ早く帰ってご飯にしよっか!」

525 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 00:00:27 ID:YJRklwbw0
>>522-523
オマイ天才・・

>>521
そういえば「てんとう虫の歌」も7人兄弟だっけ
「ひとつ屋根の下」もそうだが、ああいう系統の話って最近見かけないな

10 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:47:34 ID:KdORkEEQ0
527 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 00:14:52 ID:/t3lPlt6O
>>521
そのアニメのことは知らなかったんだがさっきWikiで調べたら俺のイメージにぴったりだった
ただ貧乏暮らしの要素はなくても良いかな
海外出張中の父親から生活費は送られてきているということで


533 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 00:29:21 ID:u4v3X0sI0
>>517
最高だな、そのドラマ
キューティー探偵事務所よりも面白そうだ
イベント内でやってくれないかなぁ


534 名無しさん@恐縮です sage 2007/05/20(日) 00:31:58 ID:7SH/uNtO0
その昼ドラ 7姉妹物語 見たいお!>>517


535 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 00:35:13 ID:u4v3X0sI0
美少女日記のドラマは正直微妙だったけど、>>517のドラマはマジに面白そう

11 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 21:50:13 ID:KdORkEEQ0
541 名無しさん@恐縮です sage 2007/05/20(日) 00:45:26 ID:xFOxjC7t0
長女は舞美なんだろうな 舞美姉さんの争奪戦が凄そうだな


542 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 00:54:11 ID:/t3lPlt6O
岡井ちゃんとマイマイは舞美姉ちゃんの取り合いで喧嘩しそう


550 名無しさん@恐縮です sage 2007/05/20(日) 01:45:56 ID:/t4o6vRl0
妄想好きだから姉妹モノも考えてみたけど
姉妹だと年齢設定がむずかしいよ
特に愛理なかさきカンナ千聖あたり


574 名無しさん@恐縮です 2007/05/20(日) 12:08:45 ID:u4v3X0sI0
>>550
漏れのイメージでは
長女 舞美(17歳 高2 母亡き後、妹達の母親代わりを務めるべく奮闘するがドジな一面も。妹達を叱るときもかみまくり。)
次女 えりか(16歳 高校中退 クールな現代っ子に見えて実はナイーブな一面も。なんだかんだ文句を言いながらいつも姉や妹をフォローしている。)
三女 早紀(15歳 中3 現実主義の優等生で姉や妹のことを誰よりも心配している。買い物上手で家計をやりくりするのが得意。)
四女 栞菜(14歳 中2 ちゃっかりした性格でイケメンに目がない。他人の色恋話にも目がない。家族のムードメーカー的存在。)
五女 愛理(13歳 中1 女の子らしく優しい性格。あがり症で普段は大人しいが、歌が大好きでマイクを持った途端に性格が豹変する。)
六女 千聖(12歳 小6 男勝りで気が強く、いつもクラスの男子とケンカしては必ず勝利して帰ってくる。家族のトラブルメーカー的存在。)
七女 舞(11歳 小5 奔放な性格で姉妹のマスコット的存在。最年少ながら鋭い指摘で家族のピンチを救うこともたびたびある。趣味はサングラス集め。)


12 :ねぇ、名乗って:2007/09/17(月) 22:54:10 ID:KdORkEEQ0
自分は前スレ終りにお話貼ったとこなので、次のネタ貼れるまで一週間はかかるかも…
まあマターリやっていきましょう

とりあえず前スレ690氏のこれに期待してみる。
テンプレ設定なんか気にせず好きに書いちゃって下さい。

>村上愛を従姉妹にした設定があったがそれを膨らませて母親同士が二卵性双生児、
>矢島と村上が同じ双子だが大人の事情(跡継ぎがいないが子供に恵まれなかった等)で養子に出される
>その後村上家にも待望の子宝が誕生(えりか、愛理、舞の計三人)
>また矢島家にもナッキー&カンナの双子(二卵性)と千聖(計五人)
>その後両家族の不慮の事故で従姉妹七姉妹が一緒の家に住むことになる

13 :ねぇ、名乗って:2007/09/18(火) 20:37:17 ID:4NUKX9ho0
基本的にお話が無いと存在価値が0のただの糞スレなので
しばらくはsageで深く静かにいきたいと思います。

とりあえず今後の自分のお話予定

・愛理'sパレット
・キュートガヤッテキタ

・えりか個人モノ
・愛理×栞菜
・栞菜個人モノ
・クリスマス

などなど

14 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/09/19(水) 00:45:47 ID:/VTD37Wm0
シーズン2おめです。

 前スレ、更新ないなあと思ってたら、すでに512KBだったんですね。
意外に早かったんでびっくりしましたw。

>>13
 いろいろとストックがあるんですね。気長に楽しみにしております。


15 :ねぇ、名乗って:2007/09/19(水) 01:23:28 ID:ptFNHZ9r0
>>14
スレ立て宣言も誘導もできなくてスイマセン
自分も前スレ書きこもうと思ったら何も書けなくなってて

シーズン〇にしたのは、海外ドラマのシリーズのように長く続けばいいなという願望と、
℃-uteはシングルに『桜』や『恋の季節』など季節の単語が続いてたので合ってるかな?と思ってです。

今スレこそ雑談・チラ裏何でもありで1000まで目指したいですね

16 :ねぇ、名乗って:2007/09/22(土) 16:56:44 ID:5q8qxaWFO
最後の方読めなかった
まとめの人宜しくお願いします

17 :ねぇ、名乗って:2007/09/22(土) 17:48:32 ID:RcMiHCtG0
>>16
スレは512KBオーバーで書き込み不可なので、
尻切れトンボみたいになってますけど、
まだ dat落ちしてないから見ることはできまっせ。
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1179850910/

18 :ねぇ、名乗って:2007/09/22(土) 18:22:01 ID:5q8qxaWFO
>>17
あれ本当に読める?
教えてくれて蟻

19 :ねぇ、名乗って:2007/09/23(日) 22:28:32 ID:pV2DSoRJ0
栞菜のいう「全員が同じ学校」って、イメージとしては女子校の中等部と高等部だけど
小学生も一緒ってむずかしそうだ

20 :ねぇ、名乗って:2007/09/24(月) 18:36:42 ID:+k41Rmon0
>>17
ようやくdat落ちしたみたい
まとめサイト欲しいね
「負けないで」みたいな長編とか、まとめて一気に読めると面白いと思うんだけどな

21 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 10:48:31 ID:M8ozasKf0
>>20
ログはあるからページを用意するだけなんだけど、どこか参考になるURLを教えてくれまいか?
作品ごとにログから抽出したページを作ればいいのんか?



22 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 11:39:59 ID:qD1xmobZ0
亀レス
>>13
作品投稿なくとも、ネタの出し合いはできるので
存在価値0てことはないと思う。過去の作品への
感想とか注文とかでも作者は聞きたいのでは…。
基本sage進行てのは同意。



23 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 15:19:12 ID:DKOC+6MFO
俺も最後の方読みはぐった(´・ω・`)

24 :ミヤビイワナ:2007/09/25(火) 21:12:05 ID:JI9kmP5H0

初めまして、某板で小説の真似事をしている者です。

この板の物語は読ませて頂いていまして本当にホノボノした作風に楽しませてもらっています。

この板もセカンドシーズンを迎えまして本当にめでたいと思っています。

板の感想でまとめサイトを欲しいと言っておられますが、もし良かったら少ない作家で細々運営していますページに掲載されたらいかがと思いまして不躾ながら書き込みさせていただいています。

http://www.geocities.jp/iwa3b/index.htm

もしよかったら上記のサイトに掲載させて頂ければ幸いかと。

今月からメールアドレスが変わりましたがこちらの「おてがみ」機能は生きています。

是非お返事のメールお待ちしております。

なんちゃって。



25 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 21:28:32 ID:5DrOOf9o0
>>24
嫌だ断ります
当スレの作家の一人だが今日のID見れば理由もわかるでしょう
読者が「読みにくい」って言ったら「読まなくて結構」って考えの所は嫌です

自分はまず「読者ありき」で、常に「いつでも誰にでも読んで欲しい」を念頭に置いてやっていきたいです

26 :ミヤビイワナ:2007/09/25(火) 21:41:34 ID:JI9kmP5H0

分かりました。

これからも良い作品が出来ることを願っています、がんばって下さい。

今日は良い勉強になりました。



27 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 22:22:18 ID:5DrOOf9o0
いえ
こちらでも謝っておきます
ゴメンナサイ

28 :ねぇ、名乗って:2007/09/25(火) 23:57:02 ID:SIzTQmKA0
>>21
>どこか参考になるURL

置くスペースのこと?それともまとめサイトのデザイン参考になるとこ?

29 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 00:21:35 ID:k2MA8Ffv0
>>28
まずはデザイン、というかログやページの配置で参考になるところがあれば教えてくだすれ。
まあ置き場所のURLは正直どこでもOKだとは思ってるんだすけどねw。オススメのところとかあったらそれも教えてくだすれ。


30 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 00:28:49 ID:veTyMCeT0
>>24
・・・・・・℃ヲタとしては、℃の話がベリのサイト内に収納されるのはなんとなく嫌だ(´・ω・`)
ちゃんと℃-uteで検索して出てくるまとめサイトがイイナ

31 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 00:30:35 ID:1MNVEqD20
 ログ自体は複数の人が持っていることでしょうし、より多くの人の
目に触れる場がある…っていうポジティブな考え方をすれば、それ
なりに手間かけて公開してくれる人がいたなら、その人の親切に
任せるってことでよろしいんでないでしょかね。

 同じものが複数の場所にあったところで「重複です」と怒られる
こともないでしょし、見る人が見やすいところを見ることができる
という点では、選択肢が広がる分、いいのではないかな…と思う
のです。

 もちろん作者さんの意向に沿うのは大切だとは思いますけど、
2ちゃんに投稿している時点でパブリックドメイン的な扱いになる
ことを承知で書き込んでいるのではないかな…とも思うのです。
(もちろん厳密な法的には違うんでしょうけど)

 もちろん>>25さんの気持ちを否定するつもりはサラサラありま
せん。これからも頑張ってください。

32 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 01:37:55 ID:yu/+p7K70
>>31
いや直前にベリスレでちょっとあって感情的なまま書き込んだだけです
今はとっても反省しています

>パブリックドメイン

たしかにこの感覚無かったな
自分も勉強になりやした。

33 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 10:44:28 ID:8roecUOs0
>>24
 ここは2chの羊「板」で、
℃-ute七姉妹の「スレッド」のシーズン2です。

…と、どうしようもない細かいツッコミの「レス」。


34 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 16:56:35 ID:e3NMgw9Z0
ログ早く貼って欲しいな・・・
と傍観者の俺が言ってみる

35 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 21:24:52 ID:cS/rmIEq0
HTMLの編集ってむずかしいんだね
自分がやろうとしたらやっぱり一週間くらいかかりそう・・・

>>29
ハロ系まとめサイト一通り見てきたけど、ここはイイ!ってとこ無かった。
逆に言えばどんなのでもいいと思う。
ただ、もし作っていただけるんなら、このスレはケータイで読んでる人も多いみたいだから、
凝らずにシンプルな形がいいな。

36 :ねぇ、名乗って:2007/09/26(水) 23:52:12 ID:f1E3raBV0
こんな時のためにHTMLの勉強してる俺が来ましたよ
まとめサイト作成のお役に立てれば光栄なのですがやらせて頂いてもよろしいでしょうか?
もしいいのであればどんな色・形がいいか希望を言ってくださいませ
なるべく希望に添えるよう頑張ってみますんで

37 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 00:17:01 ID:2a+m6dHF0
>>36
おおありがとう!!
もしかして作業は進んでますか?
今ちょうど前スレのお話を、各話ごとにまとめてテキスト化して、
今ちょうど誤字脱字や簡単な直しを入れてるところなので、よかったら使って下さい。
出来たらどこかのろだに上げてお知らせします。

希望は読みやすければだけです。他は特にないです。
大変な作業をまかせる事になるんでおまかせです。




38 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 00:28:00 ID:08eqxEUy0
>>35
ほい。
ttp://cute7sisters.web.fc2.com/index.html

 ただログを置いただけなんで、重いかも…。もうちょっと時間が
とれたら、ストーリー別のページなんかも作ると思う。

>>36
 ごめん。ちょっとお先に失礼してしまったが、>>31 も言っている
ように、ログ公開場所はいくつあってもいいと思うので、>>36 さんの
成果も見せてくれ。どっちのページを見るかは、それぞれの読者に
選んでもらうことにしようよ。


39 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 00:52:31 ID:2a+m6dHF0
>>38
おおお何かめっちゃオシャレだありがとう!!×1000

個人のわがままを言えば、誤字脱字がそのままなのはつらいのと、
自作で「ホワイトボード」って話がすごい気に入ってて、>>37で書いたように今ちょっと手直ししてるんですよ。
なので、書き手のこだわりで改修した作品が置いてもらえるようなストーリー別のページがそのうち欲しいな。

>>36さんにも自分期待してます。

40 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 01:22:24 ID:MeFzs3yd0
36です。
俺は話のタイトルがズラッと並んだページと話の内容ごとにページを作って
タイトルの隣に誰が書いたか(IDor名前)を書いてっていう風に思ってたんで
ちょっと時間かかりそうだから明日からやるかなーと考えてたのでw
その点では>>37さん非常に助かりますw
そして>>38さんありがとうございます。俄然やる気が沸いてきましたw

41 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 02:34:08 ID:2a+m6dHF0
前スレを各エピソードごとに抜き出してテキスト化しました。
「ホワイトボード」「ショートカット」はちょっと書き直して、「季節がめぐるように・・・」は間の抜けを
順番通りに直してみました。
よかったら使ってください。

ttp://whiteschool.ddo.jp/cgi-bin/910/src/nakky0672.zip

42 :ねぇ、名乗って:2007/09/27(木) 20:23:21 ID:V579ZwOi0
よく考えたら、七人姉妹を自然に見せる設定って単純に
連れ子同士の両親の再婚(四人姉妹+三人姉妹)って手もあるんだね

四人と三人で誰を実姉妹にするかの組み合わせを考えるのも面白そう


43 :38:2007/09/28(金) 00:09:09 ID:GAezojzM0
>>41
テキスト切り出し乙です。反映させました。

見栄えや配置などのリクエストありましたらヨロ。


44 :ねぇ、名乗って:2007/09/28(金) 01:16:48 ID:Qjn5LyI50
>>43
もうまかせます。あなたのセンスで!!
>>38氏のピンクの色使い可愛くていいなあ、とちょっとプレッシャーをかけてみるw

ゲキハロDVD、正直ライブほど期待してなかったんだけど
観たらすっかり自分も「℃-uteが演じるドラマが観たくて仕方ない」病
せめて小説でもと思って ℃-ute 小説 で検索してもエッチいのしか見つけらんないよ…

45 :ねぇ、名乗って:2007/09/28(金) 11:07:22 ID:qjLDW89y0
>>41
乙です。
自分の作品も誤字脱字修正したいので、
使わさせていただきます。

46 :ねぇ、名乗って:2007/09/28(金) 21:18:13 ID:hpw9qQJQ0
>>38
素敵なまとめサイトをありがとう
書いたものがこうして残るのは本当に嬉しいス

次は自分にできることはシーズン2のエピソードの充実、早くお話まとめなきゃ…
新しい書き手さんも増えるといいなあ

47 :ねぇ、名乗って:2007/09/29(土) 22:04:32 ID:9NFWtrhE0
>>42
両親の再婚により

四姉妹(舞美×早貴×愛理×舞)
        +
三姉妹(えりか×栞菜×千聖)

 =七姉妹誕生

って裏設定があってもいいね。
℃-uteメンを実年齢(実学年)のままで登場させたい人はこっちの設定のがいいかも。


48 :ねぇ、名乗って:2007/10/01(月) 20:34:42 ID:hXfwNFho0
お話が無くて暇なので(次作はまだ六割の出来…)、まとめサイトもできた事だし
シーズン1を作者別にまとめてみたりする。
間違ってたらゴメンなさい

〇作家1号氏
・長風呂えりかちゃん
・ナッキーの選択
・ホワイトボード
・ショートカット
・るてるてずうぼ
・ゴールデン初デート
・ワン・モア・タイム

〇作B ◆SAKubqyuTo氏
・特製カレー 
・負けないで
・雨の日は
・みずいろの物語
・夏の夜の怪

〇梅の花の人
・梅の花の咲く頃に
・Mother Tells
・季節がめぐるように・・・
(名無しで書かれてるけど、『梅の花の咲く頃に』が好きなので
勝手にそう呼ばせてもらってます。コテあったら教えてください)

49 :ねぇ、名乗って:2007/10/01(月) 20:39:17 ID:hXfwNFho0
>>48
〇作家1号氏
・超にょう力

が抜けてたorz

50 :ねぇ、名乗って:2007/10/02(火) 21:48:08 ID:dU9cORZY0
「℃-uteってホントに姉妹みたいだな、
舞美はホントのお姉さんみたいだな」と萌えた瞬間・その1


※北海道で焼肉を食べた時の思い出をみんなで語り…

リ ・一・リ:千聖「どれだけ千聖が頑張ったかみんなわかってないさ!」

リl|*´∀`l|:えり「千聖なんかね、みんなが残したやつ全部食べてw」

ノk|‘−‘) :栞菜「カンナのね、えりかちゃんにもらった洋服に千聖タレこぼしてw」

リl|*´∀`l|:えり「そう!あたしがね、カンナに誕生日プレゼントに服あげたのね。
           それに千聖が焼肉のタレこぼしてww」

リ ・一・リ:千聖(ムキになって)「ちがうよ!ちがうよ!カンナに渡したら
         カンナがそれを自分の手前にさ、何かこぼしたんじゃん!!」

ノk|‘−‘) :栞菜「ちが…、千聖がウーウーウーってやって…!」

从・ゥ・从:舞美「喧嘩はよして」

51 :ねぇ、名乗って:2007/10/02(火) 21:49:09 ID:dU9cORZY0
「舞美はホントのお姉さんみたいだな」と萌えた瞬間・その2

※バーべキューにて、塩をかけたとうもろこしが予想外に美味しかったらしく
 興奮してみんなに…

从・ゥ・从:舞美「美味し!ホントに美味し!〇×※□△…これ塩かけな、みんな!」



※おまけ
実に舞美らしいなと思った瞬間w
罰ゲーム的食材のはずなのに、「美味しい」というリアクションしかなかった時、
画面の外からポツリと一言…。

从・ゥ・从:舞美「何でも焼けば美味しいのかな!?」

52 :名無し募集中。。。:2007/10/02(火) 22:18:33 ID:hwmWXPLj0
38です。
作者さんたち、プロフィールを載せてみませんか?
誰がどの作品を書いたかということよりも、
誰がこのスレに書いたかということを重点にして
作者さんたちの意気込みなんかをレスしていただければ
それをページにしたいと思ってますが…。


53 :ねぇ、名乗って:2007/10/02(火) 23:37:44 ID:dU9cORZY0
>>52
トリップ付けてないけど作家1号ス。
「語りたいことがあったら作品で語るぞ」と思ってたので
プロフで語りたいことは特に無いなあ
1日考えさせてくだされ。何か考えときます。

あとカウンターつけてくれてありがとう。
そこそこ人が見てるんだなと思うとけっこう励みになります。

54 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/02(火) 23:43:18 ID:bI6gvDTr0
ども、ごぶさたしております。

 まとめサイトありがとうございます。いろいろと協力してくれる人がいて
頼もしい限りです。

 さてさて、私のほうも何かしようかな…といっても、妄想に満ちた小説
書くくらいしかできないわけですがw。

 えっと、時期的なものもあり、どうしても書きたいテーマがあります。
やはり避けては通れないかな…、なんて自分勝手に思っているわけ
ですが、つまり8人姉妹が7人姉妹になったいきさつを書きたいな…、
と思ったわけです。

 プロットは半分くらいしか構想できてませんが、今月いっぱいくらい
をかけて、導入部くらいは小出しにしていこうかな、と思っています。
大筋は自分のなかで固まっているものの、小ネタとか、方向性の希望
とか、逆に「こういうことは書いてくれるな!」的なリクエストありましたら
レスいただければと思います。

 以前に作家1号さんの表明された意向には、必ずしも沿わないものに
なるとは思うのですが、物語のひとつとして、7人姉妹の背景に、ちょっと
くらいは厚みを加えられるのではないかな…、なんて思っております。

 サブテーマは「大人の都合に負けない子供たち」です。

 さらにその先には、私の考えているどうしようもなく壮大でいい加減な
ネタも控えているわけですが、まあそれは別の話として、お楽しみにw。


55 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/02(火) 23:51:08 ID:bI6gvDTr0
>>50,51
 私もそこんとこ注目してましたよ。同じ視点の人がいるって、
なんだか嬉しいというか、こそばゆいですねw。

>>52
 私も作家1号さんと同じ意見かな。なんかマネっこしぃですけど、
プロフィールつうか、なんだろ、妄想の方向性というか性癖(!)
というか、そんなんを載せてもらえばいいのかな…(ぅゎ)。

56 :1号の人:2007/10/03(水) 00:15:52 ID:Id2FOyHH0
>>54
>以前に作家1号さんの表明された意向には、必ずしも沿わないものに
>なるとは思うのですが、

いえいえ、書き手によってテーマは何でもアリだと思ってます。
ぶっちゃけ自分と作B氏と梅の花氏とで同じ設定を使っていても、実は全員違う世界観の『七姉妹』を
書いてるくらいに思ってますし。
他人に「設定あわせろ」とかって揉めるよりは、『℃-uteが七姉妹役』ならどんな設定で
何を書いてもOKくらい楽に、間口も広くやっていきましょうよ。

だから個人的には探偵の娘の七姉妹が父に代わって事件を解決するミステリーとか、
いろんな種類のモノが読んでみたいと思ってます。

>プロットは半分くらいしか構想できてませんが、

とりあえず新作が読めるのが楽しみ!
新規作家さんも増えるといいなあ。

57 :ねぇ、名乗って:2007/10/03(水) 01:53:54 ID:pIR8i29nO
千聖のお尻に舞はキスをした。
弾力のある真っ白なお尻は千聖の香りがした。

58 :1号の人:2007/10/03(水) 21:31:03 ID:agTX8pnK0
>>52
作家1号……作家を名乗ってはいるが、単にこのスレの『ネタ作家第1号』ってだけの意味で
基本的に文才は無い。ラジオや各種メイキングなどで見られる素の℃-uteメンバーの
あの仲よさそうな雰囲気が、『家族』って設定にすると『家庭内でのいろんなシチュエーション』で
見られるはず、それをドラマとして『ちょっぴり面白おかしく描写して萌えよう』がコンセプト。

おまけ
次のお話までの間繋ぎ的な自作品解説その1。
(他作家さんの作品解説も読みたいス)

〇長風呂えりかちゃん……『羊』にスレ立てるにあたって急遽書いた「こんなのやっていこうと
思ってます」的な一発ネタのご挨拶的作品。ドラマでいえば正にパイロット版。

〇ナッキーの選択……実質的な一発目。姉妹設定だと苗字が中島じゃなくなるけど、
「ナッキーは絶対ナッキーって呼ばせたい!」というこだわりのため一作目に。
作中の【誰か】はもちろん℃-uteを描くにあたって欠かせないと思った「めぐ」のこと。
だけど設定上は「両親のこと」で矛盾が出ないようにしてあります。

〇ホワイトボード……元ネタは愛理のブギ―トレイン'03(HPアワー)+藤本美貴の
ブギ―トレイン'03のPV(家族の留守にテーブルの上でステージごっこをする、という
まんまです)。ですが適度な長さで愛理に関するキーワードぶっこんで、実際愛理が好きな言葉
「ありがとう」で締められて、オチも妙にキレイに決まったお気に入りの作品。
以降、自分ではこの出来を基準に書いていこうと思い苦しむことになります。

〇ショートカット……'06の秋に長かった千聖の髪が、冬にまた短くなっていたのを
物語として消化してみました。千聖の愛理に対する複雑な感情と、それでも二人は実は
仲がいいんだというのを妄想・願望込みで描写したかったんですが、実際二人の仲が
「あんまり喋んない」から「すんごい仲よくって」(千聖談)に変化していて嬉しい限り。
「技法的」にはラストで視点がブレるんですが、お気に入りなのであえて直しませんでした。

59 :1号の人:2007/10/03(水) 21:46:37 ID:agTX8pnK0
間繋ぎ的な自作品解説その2。

〇たこ焼きクルリ……素で存在を忘れてた!
話がワンパターンにならないように、間に「ただおかしいだけの話」も挟んでいこうと
思って書いた作品。でもコメディは下手です。直せばもうちょっとマシになるんだろうけどな……。

〇るてるてずうぼ……元ネタはオタならみんな知ってると思う「雨女舞美」。
舞美は描いてて一番楽しいです。最後にひどい目にあわせても話が暗くならないしw

60 :1号の人:2007/10/03(水) 22:13:01 ID:agTX8pnK0
間繋ぎ的な自作品解説その3。

〇ゴールデン初デート……愛理と栞菜が「プライベートで二人で遊園地へ遊びに行った」
というエピソードを読み、この二人をデートさせたいなと思って書きました。
女の子同士でしかも姉妹設定で、どうやってデートさせようか工夫しました。
描いてて楽しいのが舞美なら描きやすいのが愛理です。

〇超にょう力……脚本形式は小説形式より楽そうだな、表示された時読みやすいかな!?
と思ってちょっと書いてみました。こんな解説なんて駄文を書いてお茶を濁すくらいなら
こういう短いのをもっといっぱい書けばいいのにな、と自分でも思ってます……。

〇ワン・モア・タイム……オチが決まらずに、「高度なテクニックだから素人は手を出すな」
といわれる「倒置トリック」なるものに手を出し、結果まとめきれずにグダグダのまま
「最近作品貼ってないから書かなきゃ」と無理やり書いた作品……。
舞美とマイの絡みのとこだけ気に入ってます。

61 :プレイス(1):2007/10/03(水) 23:03:44 ID:tHd3ysOY0
●思い出

 −−舞美ちゃんの場合−−

 机の引出しに、なぜか偶然に見つけてしまった。小さな白い髪留め。

 「もう、1年になるのか…」



 −−えりかちゃんの場合−−

 キッチンの窓から見る、小さな風景と季節の移り変わり。いつのまにか聞こえなく
なっていたセミの声。

 「秋か…、早いな」



 −−早貴の場合−−

 家に帰って、机に向かって、ノートを広げて、シャーペンを口にくわえて…。
今日、先生に言われたことを思い出す。

 「<そろそろ進路のことを考えて、勉強していったほうがいいかもな>」

 「進路かあ…」



62 :プレイス(2):2007/10/03(水) 23:08:42 ID:tHd3ysOY0

 −−栞菜の場合−−

 帰り道、友達と立ち寄るブティック。ショーウィンドウの向こうには、秋の新作が
並んでいる。

 「いや、遅いね。もう冬のこと考えなくちゃだね」
 「まだ早いっしょそれ〜!」
 「ほら、この白いマフラーとか、かわいい」

 マネキンに着せられたマフラーを指さして、もう一度繰り返して言ってみる。

 「ほら、この白いマフラー、かわいい…」



 −−愛理の場合−−

 秋のコンクールに向けて、放課後はクラブのみんなと練習。最初の音を確かめるよ
うに、フルートをそっと口に当てる。

 「とりあえずは、去年のおさらいから、メヌエットで…」

 「この曲…」



63 :プレイス(3):2007/10/03(水) 23:13:03 ID:tHd3ysOY0

 −−千聖の場合−−

 「いただきっ!」

 千聖が走りこむと、絶好の位置にパスがまわってきた。ノートラップで放ったシュ
ートは、がら空きのゴールに吸い込まれて、ネットを揺らした。

 「ナイッシュー!千聖!!」
 「ナーイス!アシスト!!」

 クラスメイトの男子たちとハイタッチをして自陣に戻る。汗が気持ちよくひいてい
く感じ。

 「(あっ!)」

 前にも一度、こんな場面があった。そして校庭の端っこにある大きな桜の木の下を
振り向いてみる。

 「…いるはずないよね」



64 :プレイス(4):2007/10/03(水) 23:19:13 ID:tHd3ysOY0

 −−舞ちゃんの場合−−

 学校帰りの寄り道。今日は保田のおばあちゃんち。縁側に座っているおばあちゃん
の、膝の上には猫がいて、おばあちゃんはその猫の頭をずっとなでている。

 「おばあちゃん、途中で『ねこじゃらし』取ってきたよ。サンケは遊ぶかなあ?」
 「さあて、サンケはおばあちゃんと同じくらい年寄りだからねえ。遊ぶかなあ?」

 おばあちゃんは、上からサンケの顔をのぞき込んでみた。「サンケ」の名前は三毛
猫の「三毛」からもじったものらしい。目の前にねこじゃらしを差し出されても、サ
ンケはちょっといぶかしげに首を振ってみせるだけ。だけど舞ちゃんがしつこく鼻の
前でそれを揺らすものだから、前足でちょっと払いのけたつもりが、そのホコリを吸
ってしまい、派手なくしゃみをひとつ…。

 <クシュッ!>
 「わ!」

 驚いてねこじゃらしを引っ込めると、サンケはそれっきり目をつぶってしまった。

 「だめかー。遊んでくれないね」
 「そうだねえ、遊んでくれないねえ。サンケは年寄りだから…」

 そう言ってまた、おばちゃんはサンケの頭をなでていた。サンケは目をつぶったま
まで、ゴロゴロとノドを鳴らしている。お庭の先、垣根の向こうには、秋晴れの空。

 「そういえば、去年の今ごろは、メグミちゃんもいたんだっけねえ?」
 「メグ?…」

 舞ちゃんはおばあちゃんの目をちょっとだけ見ると、振り返って、おばあちゃんと
同じ方向を、透き通った青い空を見上げた。


65 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/03(水) 23:49:08 ID:tHd3ysOY0
ども、ひさびさに投稿開始です。

 メグに関する自分勝手な、そして七姉妹的な解釈をまとめてみようと
思い、書き始めました。今回の「プレイス」と、もう一本(タイトル未定)の
2本構成になる予定です。

 正直、去年のメグ脱退のニュースには、かなり凹まされました。私の
イチオシではなかったものの、℃-uteでは愛理と人気を二分していた
はずです。影響を受けるメンバーや交流のあったヲタ、もちろん本人の
ことについてもいろいろと考えるところがあり、単なるヲタでしかない
自分の無力さを改めて痛感した出来事でした。

 公式の理由はきちんと説明されていたものの、何か釈然としない。
2chには、屍にムチ打つようなスレが喜々として立ち並ぶ。だからこそ
公式の理由を信じたくなってしまう。ただひたすらに「℃-ute頑張れ!」
と願い、叫ぶしかない。怒りというか情けないというか複雑な気持ちで
したね。

 脱退発表後すぐに行われたアルバムイベントでは、動揺と混乱の中、
しっかりとメグの抜けたあとを埋めようと、全員が一丸となった、新しい
℃-uteがステージに立ちました。それ以降、舞美の声がかすれ始め、
一連のイベント中ずっと治りませんでした。まさか今年も同じ現象に
見舞われるとは思いもしませんでしたが、先日横浜で見たときの舞
美はかなり重症で、ちょっと心配です。

 そういった状況を、七姉妹的に再現しようと思ってます。「プレイス」
は姉妹たちの視点から、もう一本はメグの視点から、「明かされない
真実」について追いかけていきます。

 毎度文章はつたないばかりですので、
    みなさんのツッコミをお待ちしています。でわでわ。

66 :ねぇ、名乗って:2007/10/04(木) 22:51:18 ID:VXItvUOI0
>>65
乙です
自分もめぐ脱退の時は落ち込んだなあ「これからなのに」って…
大人だったから浴びるほど飲んだ

67 :プレイス(5):2007/10/04(木) 23:27:39 ID:EqcqpMeZ0
●夕焼け

 −−その日の夕方−−

 丘の上の公園。

 公園の入口近くにある白いベンチ。ここに座ると、ちょうど噴水の向こう側に、夕
日が落ちていくのが見える。その噴水の横を通り抜けて、公園の端っこまで来れば、
低い柵があって、そこから夕日に染まる街並を見下ろすことができる。

 まだ夕焼けの景色を見るには早いけど、舞美ちゃんは柵に手をかけて、じっと街並
を見下ろしながら、ときおり吹くやわらかい風に髪をなびかせていた。

 「舞美も来てたんだ」
 「あ、えり…」

 舞美ちゃんの背中を、えりかちゃんがポンとたたいた。

 「やっぱり、思い出しちゃうよね」
 「そりゃあ、忘れられないっしょ」

 えりかちゃんは舞美ちゃんと並んで、舞美ちゃんと同じようにして、オレンジ色の
街並を見下ろした。

 「みんなも、来るかな?」
 「どうかなあ…。『お姉ちゃん二人して帰ってこない!』とか言ってそう」
 「フフッ!、そうかなあ」


68 :プレイス(6):2007/10/04(木) 23:33:15 ID:EqcqpMeZ0

 「そんなわけないじゃん!」

 背後から声がしたので振り返ると、早貴と栞菜が立っている。

 「あーあ、せっかくそっと近づいて驚かそうと思ってたのにぃ。なっきぃ気が利か
  ないなあ」
 「ごめ〜ん。っていうか栞菜、そういう場面じゃないでしょここは」
 「まあね〜ぇ」

 「なっきぃ、栞菜も来たんだ」
 「当然でしょ。忘れないよ、今日の日付は」
 「きっと千聖たちも、じきに来るでしょう」
 「ほら、来た来た(笑)」

 4人がそんなことを話しているうちに、公園の向こうの入口からものすごい勢いで
走ってくる2台の自転車が見えた。「チビッココンビ」の暴走族だ。

 「やっほーっ!!」
 <キキーッ!、ザザザーッ!>
 「ちさとーっ!」
 「うわーっ!」
 <<ガシャン!!>>

 私たちの見ている場所の手前で、華麗にスピンターンをキメて止まった千聖の自転
車に、止まりきれなかった舞ちゃんの自転車が追突した。どちらもブレーキをかけて
いたから、それほど激しくぶつかったわけではないのだけど、2台の自転車はもつれ
るようにバランスを崩して倒れたのであった。



69 :プレイス(7):2007/10/04(木) 23:39:01 ID:EqcqpMeZ0

 「おイテテテ…」
 「千聖ぉ!急に止まるなー!」
 「舞ちゃんこそちゃんと止まってよぉ!」

 「ハイハイけんかしない。あいかわらず騒がしいやっちゃなあ」

 舞美ちゃんと栞菜が駆け寄って、二人の自転車を起こしてあげた。救出された二人
は、ひざについた砂ぼこりを払いながら歩いてきた。

 「みんな来てンじゃん。さすがだね」
 「夕焼け間に合わないかと思ってさ、あせってこいで来た」

 「あれ?、愛理は?」
 「まだ来てない。学校からも帰ってきてなかったよね?」
 「部活かなぁ?、コンクールが近いって言ってたし」
 「愛理は、忘れちゃってるのかなあ」
 「そんなはずないと思うけど…」

 「おーーい!」
 「あ、来た!」

 声の聞こえたほうを見ると、公園の入口から、愛理が制服姿のままで手を振りなが
ら走ってきた。

 「愛理!」
 「よかったみんないたーっ!」
 「愛理、学校から直接来たの?」
 「ハア、ハア…。あー疲れた。バスが渋滞で動かなかったんだもーん。みんなもう
  そろってたんだね」


70 :プレイス(8):2007/10/04(木) 23:45:26 ID:EqcqpMeZ0

 「ほら!、キレイな夕焼け!」

 みんなは振り返って、並んで柵に手をかけた。オレンジ色だった街並が、すっかり
ピンク色になっている。

 「ホントここの景色って、キレイだよね。何回も見てるけどさ」
 「向こうは、これから朝。こっちは、これから夜」
 「マイナス14時間だから、3時?、まだ寝てるね」

 「メグ、元気にしてるかなあ」
 「大丈夫だよ。メグは強い子だし」
 「連絡がないってことは、元気ってことでしょ」

 「メグ、早く帰ってこないかなあ」
 「大丈夫!、帰ってくるっていったじゃん!、約束したじゃん!」
 「そう!、メグはちゃんと帰ってくるって」

 みんなで夕日を見送りながら、メグのことをいろいろと話した。舞美ちゃんは、ず
っとえりかちゃんと手をつないでたんだけど、いつの間にか、わぁわぁと声をあげて
泣き始めた。

 「舞美ちゃん、どうしたの?」

 みんなが心配そうに舞美ちゃんのほうを見上げる。

 「ごべんね゛、な゛んかね゛、な゛み゛だがどま゛らな゛いの゛〜」

 舞美ちゃんはまっすぐに夕日を見つめたまま、涙も拭かずに声を出して泣いている。


71 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/04(木) 23:53:42 ID:EqcqpMeZ0
ども。今日はここまでです。

風邪引いたみたいでノドがガラガラです。

>>56
でわ、いくぶん気楽にいこうかと思います。よろしくです。

>>58
作家1号さんのプロフィールにもありますけど、やはりこう
いうの(小説)って、「ノリ」が大切なのかな…って思いますね。

私もそのうちプロフィール「らしきもの」書こうかと思いますが、
とりあえず今のとっかかりをひと段落させてからにしようかと
思います。


72 :ねぇ、名乗って:2007/10/05(金) 00:28:40 ID:Kbk9MfiU0
『リア消だったら誰に告ってた』スレってもう無いんだね…
そっちで前スレにチラと書いた『キュート分校』を男の子視点でやってみようと思ってたのに…

73 :ねぇ、名乗って:2007/10/05(金) 00:41:30 ID:Kbk9MfiU0
>>72
スレ汚しの自己レスゴメン、発見しました。
でも新狼なんて初めて知った。

74 :ねぇ、名乗って:2007/10/05(金) 06:50:03 ID:jgcKIk6wO
>>72
すみません保全ができず落ちまくってます
新しいまとめの人か追い付くまでは立てない方がいいのかなと…
ちなみに新しいまとめにはこのスレもありますよ

75 :ねぇ、名乗って:2007/10/05(金) 20:11:27 ID:ZRNvcsiK0
>>74
教えてくれてありがとう。
男の子視点での「転校先の田舎の分校に℃-uteメン七人が生徒としている」って発想を
思いついただけで、まだ書くまでにはいたらないので、そのうちで充分です。
「新狼」なんて知らないとこで書かなきゃいけないかと思った。

>ちなみに新しいまとめにはこのスレもありますよ

最近「℃-ute小説が読みたいなあ」と思って検索してて、まとめwikiで見つけました。
てか、そこで「七姉妹」ネタ見つけたのが、じゃあ「リア消だったら」スレで書いてみようかなと思った
きっかけだったりして

76 :プレイス(9):2007/10/05(金) 22:01:54 ID:qISSLZ9I0

 「きっとね、舞美は夕日がまぶしいんだよ」

 えりかちゃんはそういって笑ったけど、自分でも涙をぬぐってた。結局その涙はみ
んなに伝染しちゃって、みんなして夕日を見ながら、わぁわぁと泣いてしまった。そ
して夕日がもうすぐ隠れてしまいそうになったころ…。

 「よしっ!、泣いたっ!、OK!、今度は、叫ぼう!」

 舞美ちゃんは立ち直りも早い。みんなの頭をなでたり、肩を抱いたりして、笑顔を
作った。

 「みんなでメグに元気な声を聞かせようよ。ね!」
 「うん」
 「聞かせよう!」
 「届くくらいに」
 「大きい声で!」

 「騒音公害じゃない?」
 「気にしない気にしない」
 「大丈夫だよ、ちょっとくらい」
 「そうだね」

 「よし、いくよ?!」


77 :プレイス(10):2007/10/05(金) 22:06:05 ID:qISSLZ9I0

 みんなで手をつないで、もう、ほんのちょっとしか顔を出していない夕日に向かっ
て叫んだ。

 「メグーっ!、げんきかぁーっ?!」
 「「「「「「「メグーっ!、げんきかぁーっ?!」」」」」」」

 「みんなもー、げんきだよーーっ!!」
 「「「「「「「みんなもー、げんきだよーーっ!!」」」」」」」

 遠くの空を鳥がまっすぐに横切っていく。夕日はすっかり落ちて、家やビルの形が
影絵のように黒く浮かんでいた。

 「さっ!、かえろっ!」
 「うん!、帰ろう!」
 「泣いて、叫んで、おなかへったね」
 「あはは、そうだ。おなかへったね!」

 するとえりかちゃんが思い出したように叫んだ。

 「やばっ!、ご飯のスイッチ入れ忘れー!」

 「「「「「「ええぇーーっ?!」」」」」」

 「千聖!、先に帰ってスイッチ入れといて!」
 「アイアイサー!」
 「私も行く!!」

 千聖に続いて、舞ちゃんも自転車をこぎだした。「チビッココンビ」の暴走族は、
みんなのおなかを守るため、家に向かって一目散に爆走していった。


78 :プレイス(11):2007/10/05(金) 22:11:34 ID:qISSLZ9I0
●お別れ

 −−2006年10月−−

 メグはローラーのついたスーツケースをゴロゴロと引っぱりながら、坂道をのぼっ
ていく。そのあとに続いて、舞ちゃん、千聖、愛理、栞菜、早貴、えりかちゃん、舞
美ちゃんが順番に、1列になってのぼっていく。ときおり空を見上げて、鼻歌を歌い
ながら歩いてるメグとは対照的に、他のみんなは言葉もなく、鼻歌もなく、ただメグ
の背中を見ながら歩いている。やがて一行は、丘の上の公園に到着した。

 「ここで見る夕日、私好きなんだ」

 入口近くにある白いベンチに、メグひとりが座って、そのまわりをみんなが囲んだ。
メグはスーツケースから白いマフラーを取り出して、首に巻いた。

 「どーお?、似合う?」
 「似合う似合う」
 「メグって、ホント白が似合うよね」
 「かわいい」
 「かわいい」

 それは昨日の晩に栞菜がメグにプレゼントしたものだった。マフラーは、まだ季節
には全然早すぎるけど、夕方の光の加減と、「おでかけ」の衣装に身を包んでいるせ
いもあって、今のメグにはとっても似合っていた。


79 :プレイス(12):2007/10/05(金) 22:16:18 ID:qISSLZ9I0

 それからメグは、上着のポケットから小さな袋をとりだし、その中身を、舞ちゃん
から順番に渡していく。

 「これはね、私から、みんなに」
 「なにこれ?」
 「髪留め?」
 「そう!、みんなでおそろいのね」
 「かわいい」
 「かわいい」

 みんなは、メグから小さな白い髪留めをひとつずつ受け取ると、それぞれ、自分の
髪につけていった。

 「はははっ。全員がおそろいのアクセサリーって、ひさびさだね」
 「そうだね〜」
 「かわいいじゃん」
 「これかわい〜い」
 「さっすがメグのセンスはいいよね」

 みんなでお互いの髪留めを見せ合っていた。

 「あ、ほら、今日の夕日は、とっても赤いね」
 「ほんとだ」

 ベンチに座ったまま、メグが公園の向こうを指さす。みんなはいっせいにその方向
を見て、赤い夕日と、公園の噴水と、その景色を眺めていた。


80 :プレイス(13):2007/10/05(金) 22:21:36 ID:qISSLZ9I0

 しばらくそうして、言葉もないまま時間が過ぎたけど、やがてみんなの背後で、車
の止まる音がした。メグはそれを待っていたかのように、すっと立ち上がった。

 「ねえ、ここでお別れにしよう!」
 「ここで?!」
 「えっ!、なんで?!」
 「迎えに来てもらったの。ここからまっすぐ空港に送ってもらえるように」

 みんなが公園の外のほうを振り返ると、黒いタクシーのような車の運転席から、見
知らぬ若い男性が手を振っている。

 「ねえ、あの人だれ?」
 「メグのこと呼んでるの?」
 「メグ、本当の本当に行っちゃうの?」
 「なんでこんな急に行くの?」
 「なんで今日なの?」
 「なんでアメリカなの?」

 栞菜、千聖、舞ちゃんが口々にメグに質問を浴びせる。分かってはいても、来てほ
しくなかった「お別れ」の現実に、最後の抵抗を試みて…。

 だから私も一緒になって「なんで?、なんで?」を繰り返したかったけど、そんな
3人とメグを見ているだけで、立ち尽くしたまま、動くことができなかった。当のメ
グは、3人の妹たちに答える言葉が見つからないまま、それぞれの顔を見つめている
だけだった。


81 :プレイス(14):2007/10/05(金) 22:26:14 ID:qISSLZ9I0

 「あの人はね、メグのボディーガードの人!」
 「はあっ?!」

 舞美ちゃんが栞菜たちの後ろから割り込むようにして、その輪に入った。

 「メグがちゃんとアメリカまで行けるように、見届けてくれる人だよ。大丈夫」
 「ホントに?!」

 舞美ちゃんは3人をメグのそばから離れさせ、3人の肩を抱きかかえながら、
メグをまっすぐに見つめた。

 「メグ、元気でね」
 「…うん」

 「すぐに帰ってきてね」
 「…分からないけど、でもきっと帰ってくるから」

 「必ず帰ってきてね」
 「…帰ってくるよ。必ずね」

 メグの瞳から、涙が流れた。

 「みんなも、元気でね」
 「…」

 じっと見つめ合う、ひとりと7人。きっと、ほんのわずかな時間だったんだけど、
とても長く、大切な時間のように思えた。本当はこのまま、時間が止まってくれた
ら…とさえ思っていた。きっとみんな。


82 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/05(金) 22:32:33 ID:qISSLZ9I0
ども。今日はここまでです。

引き続きみなさんのツッコミお待ちしております。

83 :ねぇ、名乗って:2007/10/06(土) 08:24:21 ID:33GELRiCO
め、目から汗が出てきたぞ‥(つд`)

84 :ねぇ、名乗って:2007/10/06(土) 19:50:54 ID:OJiK6U/i0
自分も「めぐ」のことがが描きたいな…
作Bさんが書くお話とは矛盾するけど
違った込めたいメッセージがある

85 :プレイス(15):2007/10/06(土) 22:09:36 ID:QNfkZzKC0

 メグはくるっとみんなに背中を向けて、スーツケースの取っ手をつかみ、顔を上げ
た。まっすぐに前を見つめて、あとは公園の入口に向かって、あの車に向かって歩き
出すだけ、歩き出すだけ…。

 なんだけど、その一歩が、踏み出せないままでいた。

 「行けっ!!、決めたんだろっ!!」

 舞美ちゃんが怒鳴るような声で叫んだ。メグはビクッと肩をすくめて、それから
ゆっくりと舞美ちゃんの方を振り向いた。その顔は涙でグシャグシャに濡れていて、
なんとかして笑おうとしているんだけど、笑えなくて…。

 怒鳴った舞美ちゃんのほうだって、その目にいっぱいの涙をためて、それでもメグ
をまっすぐに見つめていた。そしてメグは舞美ちゃんの胸に飛び込み、舞美ちゃんは
メグを抱きしめ、みんなは走りよって舞美ちゃんとメグを囲んだ。

 「ごめんね舞美!!」      「頑張ってね。元気でね」
 「ごめんねえりかちゃん!!.」 「メグ〜、さびしいよ〜」
 「ごめんねなっきぃ!!」    「絶対帰ってきてね。絶対ね」
 「ごめんね栞菜!!」      「メグ大好き!」
 「ごめんね愛理!!」      「行かないでよぉ。愛ちゃん」
 「ごめんね千聖!!」      「メグーー!」
 「ごめんね舞ちゃん!!」    「メグのばかぁ!」

 「ごめんね!、みんなごめんね!」

 メグはひとりひとりと抱きしめあって、泣いて、謝った。今は自分の勝手で別れる
ことを、ただ謝るしかなかった。


86 :プレイス(16):2007/10/06(土) 22:15:40 ID:QNfkZzKC0

 「さあ、笑わなくっちゃ!」
 「「「「「「メグ!」」」」」」

 「じゃあね!、みんな!!」

 最後にメグは、とびっきりの、ありったけの笑顔で、みんなに別れを告げた。
涙を拭き、もう一度スーツケースの取っ手をつかみ、歩き出す。それからはもう、
振り向くことなく公園をあとにして、車に乗って、いってしまった。

●風景

 「本当に…、いいの?」

 運転している男の人が、目を真っ赤にしているメグを心配して声をかける。メグは
ずっと窓の外を見つめたままでいる。

 「はい。大丈夫です」

 窓の外に流れる、今までずっと当たり前に見過ごしていた街の風景を、メグはじっと
記憶に焼き付けるように、見続けていた。

 公園に続く道、家の前、通学路、友達の家、バス停、学校、ハンバーガーショップ、
ゲームセンター、デパート、駅…。そのどれもが、今の瞬間から思い出に変わるんだ
と思うと、やっぱり涙が出てきてしまう。そして家族ひとりひとりの顔が、暗くなった
窓の向こうに浮かんでくる。

 やがて車は高速道路に乗り、一路空港へと向かっていった。

 その晩の飛行機で、メグはアメリカへと飛び立った。


87 :プレイス(17):2007/10/06(土) 22:20:38 ID:QNfkZzKC0
●宣言

 −−その前日のこと−−

 10月になって、2学期も中盤にさしかかり、中学生以上は中間テストが始まろう
としている頃、ウチでは、いつもと変わらないスケジュールで、いつもと変わらない
夕食を囲み、いつもと変わらないだんらんをしていた…はずだった。

 テーブルには、お茶とみかんとお菓子が並び、私は舞ちゃんの宿題を教えていた。
そのお菓子を横からつまみながら、舞美ちゃんと千聖はボーっとしてテレビを見てい
る。ソファに寝転びながら、えりかちゃんと栞菜はファッション雑誌のチェック。そ
の栞菜の背中にくっついて、愛理が二人の会話を聞いている…。

 そのとき、テーブルにひじをついたまま、メグがなんとなくいった言葉は、今思う
と、ホントにメグらしい一言だったな…って思う。

 「私、明日アメリカに行くわ…」

 「「「「「はあ〜〜〜?!」」」」」

 唐突にそんなことを言い出すもんだから、みんなは冗談だとばっかり思ってた。

 「なになに、旅行?」          「いんや」
 「あ、修学旅行か?!」        「だから違うって」
 「じゃあ、観光?.」            「あのね。旅行と観光は同じだから」
 「じゃあなに?、バイト?」       「なんでさ?、引越しですよ引越し」

 「「「「「引越し〜っ?!」」」」」


88 :プレイス(18):2007/10/06(土) 22:25:32 ID:QNfkZzKC0

 「アメリカってどこよ?」         「アメリカはアメリカじゃん」
 「いや、アメリカのどこ?」        「シカゴ」
 「シカゴ?!、鹿児島じゃなくて?」  「全然違うから〜」
 「似てない〜」               「えりかちゃんすべった〜」

 「何でいきなりシカゴ?」        「ナイショ」
 「ナイショ?!、なんでよ?」      「ナイショはナイショ」
 「だってパスポートは?」        「ある」

 「「「「「ええ〜っ!?あるの〜?!」」」」」

 この時点で、みんなはメグが冗談を言っているのではなく、かなり本気だというこ
とに気づき始めていた。なにしろメグは言い出したら聞かない子だったし、行動力も
人一倍ある、そしてしっかりした子だったから。でも、やっぱり唐突なのは唐突なの
に変わりはなくて、みんなとメグとのやりとりは続く。

 「ちょ、ちょっと!
  学校はどうすんのよ?!」      「やめる」
 「やめるって、いきなりぃ?!」     「手続きは済んでるよ?」
 「はあ?、なにそれぇ?」        「なにそれって、問題なしでしょ?」
 「メグが手続きしたのぉ?!」     「いや、舞美と…」

 「「「「「えっ?!」」」」」

 今度はいっせいにみんなの視線が舞美ちゃんに向いた。舞美ちゃんはお菓子をポリ
ポリとつまみながら、「えっ?、あたし?!」みたいな素振りをしてみせた。おいお
い、天然にもほどがあるぞ。っていうか、会話に加わってなかったんかい。


89 :プレイス(19):2007/10/06(土) 22:30:11 ID:QNfkZzKC0

 「舞美ちゃん知ってたの?」       「あ、まあ…ね」
 「なんで?」                 「なんでって…、
                          めぐが『行きたい』っていうから」
 「『行きたい』って…、
  それじゃ説明になんないでしょ?」  「だって…、ねえ」

 舞美ちゃんはちょっと困ったようにメグの顔を見た。メグはチロッと舌を出してか
ら、おどけたように言った。

 「夢があるの!」

 「「「「「夢?」」」」」

 「歌手になりたいんだ!。本場の、ジャズのね。知り合いがシカゴにいるんだ。そ
  の人のところへ、弟子入り!」
 「弟子入りって…、それにしても、なんでいきなりシカゴなのよ。別に日本だって
  いいじゃない。それにジャズなんて、メグ今まで、そんなの興味なんかなかった
  じゃん。聞いてなかったじゃん!」

 「いきなりだからいいんじゃない。ジャズもいきなり好きになったの!!」
 「そんなのヘンじゃん!」

 「いいの!、決めたんだからいいの!!」

 この言葉が出ると、メグはもう頑として聞かない。みんなそれを知っているから、
それ以上メグにぶつける言葉が出なかった。


90 :プレイス(20):2007/10/06(土) 22:35:12 ID:QNfkZzKC0

 「でも、どうして今まで内緒にしてたの?、いきなり明日なんて…」

 愛理の問いかけに、メグだけじゃなく、舞美ちゃんもドキッと反応をしたのを、私
は見逃さなかった。

 「いや…、ホラ、みんなをビックリさせようと思って…」
 「ビックリさせすぎだよ!」
 「だってアメリカでしょう?!」
 「メグ、ほんとに行っちゃうの?」

 「あ、チケットがね。急に取れちゃったから…」
 「急にったって、いくらなんでも急すぎない?」
 「仕方ないじゃん、とれちゃったんだから」
 「ねえ、本当に明日いくの?、来年の明日じゃなくって?」
 「明日だよ。来年じゃなくて明日だよ」

 「「「「なぁんでえ〜?!」」」」

 「ねえ、パパは知ってるの?」

 また愛理が鋭い質問をした。でももう愛理は目に涙をいっぱいにためて、ただメグ
のほうを見ているだけで、視線を動かせないままでいる。メグは舞美ちゃんと目を合
わせて、何かを確かめたようにしてから、みんなの方に向き直った。


91 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/06(土) 22:48:40 ID:QNfkZzKC0
ども、今日はここまでです。

>>84
ぜひ書いてやってくださいな。>>56で作家1号さんも言ってますが、

>>他人に「設定あわせろ」とかって揉めるよりは、『℃-uteが七姉妹役』ならどんな設定で
>>何を書いてもOKくらい楽に、間口も広くやっていきましょうよ。

私もこの意見を支持していますので。w

>>83
いい汗かいてますか?(違
ホントは(15)が山場だったんで、(14)で中断したのは失敗だったかも…。


引き続きみなさんのツッコミお待ちしております。

92 :38:2007/10/06(土) 23:36:44 ID:SnpW5z820
倉庫番です。作家1号さんのプロフィールを
載せました。他の作家さんもお待ちしています。
ttp://cute7sisters.web.fc2.com/

>>91
更新乙であります。


93 :ねぇ、名乗って:2007/10/07(日) 11:16:24 ID:h2SnlzA+0
>>91-92
両氏とも乙です!!

94 :ねぇ、名乗って:2007/10/07(日) 19:02:39 ID:DJICAEOo0
キューティーパーティーのパーソナリティが愛理と千聖に代わって
トークの姉妹度っぽさが上がってこのスレ愛好者的には(;´Д`)ハァハァですた

95 :ねぇ、名乗って:2007/10/07(日) 19:17:02 ID:BvmkpBCaO
めぐぅ‥

96 :プレイス(21):2007/10/07(日) 23:54:11 ID:Bo3zfxmq0

 「いや…、ホラ、みんなをビックリさせようと思って…」
 「ビックリさせすぎだよ!」
 「だってアメリカでしょう?!」
 「メグ、ほんとに行っちゃうの?」

 「あ、チケットがね。急に取れちゃったから…」
 「急にったって、いくらなんでも急すぎない?」
 「仕方ないじゃん、とれちゃったんだから」
 「ねえ、本当に明日いくの?、来年の明日じゃなくって?」
 「明日だよ。来年じゃなくて明日だよ」

 「「「「なぁんでえ〜?!」」」」

 「ねえ、パパは知ってるの?」

 また愛理が鋭い質問をした。でももう愛理は目に涙をいっぱいにためて、ただメグ
のほうを見ているだけで、視線を動かせないままでいる。メグは舞美ちゃんと目を合
わせて、何かを確かめたようにしてから、みんなの方に向き直った。

 「知ってる…」

 「そう…、それで、なんて?」  「いいよって…」
 「それだけ?」         「それだけ…」
 「ホントにそれだけ?」


97 :プレイス(22):2007/10/07(日) 23:56:14 ID:Bo3zfxmq0

 「もうっ!、いいでしょっ!!
  パパにはちゃんと話してあるし!、パパはいいって言ってくれたの!
  これは私のワガママなんだから!、みんなには関係ないでしょっ!」

 「メグッ!」

 すぐさま舞美ちゃんがメグを叱った。

 「みんなは…、心配してくれてるんだよ…」

 「ごめん…」

 重苦しい空気が流れた。それっきり、誰も、何も言えなくなってしまった。舞美ち
ゃんは少しうつむいたまま、誰に視線をあわせるでもなく、話し始めた。

 「メグはね。ジャズの歌手になるのが夢だって…、それはホントよ。そのために、
  シカゴへ行って、ある人に会いに行かなければならないの。それもホント。その
  人は、メグにとって大切な人なの。みんなは知らない人だから、説明できないん
  だけど、メグはその人を必要としているし、その人もメグを必要としているの…」

 「急に行くことになってしまったのは、仕方がなかったんだけど…、それはメグが
  望んだことだから…。私は、メグのこれからを応援してあげたいと思う。急なお
  別れになって、さびしくなるけれど、もう二度と会えないわけじゃないし、必ず
  帰ってくるって、約束したから…。みんなも、メグを快く行かせてあげて…」

 「(その人って、パパと関係のある人?)」とっさに私は疑問に思ったけど、口に
出すことはできなかった。そしてまた、沈黙の時間が流れた。


98 :プレイス(23):2007/10/07(日) 23:58:22 ID:Bo3zfxmq0

 やがて栞菜がすっと立ち上がり、自分の部屋へ行ったかと思うと、すぐに戻ってき
た。その手には、栞菜がよく行くブティックの、新しい手提げ袋を持って…

 「メグ、これ…」

 差し出された袋を受け取り、中に入っているものを取り出すと、それは栞菜が冬の
ファッションを先取りして買ってあった、白いマフラーだった。

 「えっ?、これ、栞菜こないだ買ったばかりのヤツじゃん?、まだ使ってもいない
  んでしょう?」
 「いいの。メグに使ってほしいの。だって明日行っちゃうんじゃ、もう渡せない
  じゃん?。マフラーは、もうひとつ同じものを買うから、そうすれば、メグと
  おそろいになるから…」

 メグはマフラーを持ったまま、栞菜を見つめて、急にさびしくなったような表情を
した。

 「ありがとう」

●回想

 −−2006年9月−−

 夏休みが終わり、2学期が始まった。まだまだ校庭に降り注ぐ太陽の日差しは強く、
生徒たちは暑い外で遊ぶよりも、クーラーの効いた涼しい教室で遊ぶ子のほうが多数
派であった。しかし、千聖についていえば、彼女は断然「少数派」であった。


99 :プレイス(24):2007/10/08(月) 00:02:44 ID:Bo3zfxmq0

 「逆サイドあいてるよーっ!、こっちこっちーっ!!」

 千聖の必死のアピールもむなしく、ボールは敵陣の中央付近で混戦の中にもまれて
いた。それでも、クラスメイトのひとりと目が合うと、千聖はゴールに向かって走り
こんだ。

 「いただきっ!」

 キーパーの逆を突く、絶好の位置にパスが飛んできて、千聖はノートラップで
シュートを打った。ボールはがら空きのゴールに吸い込まれて、ネットを揺らした。

 「ナイッシュー!千聖!!」
 「ナーイス!アシスト!!」

 クラスメイトの男子たちとハイタッチをして自陣に戻る。汗が気持ちよくひいてい
く感じ。

 「あれっ?!」

 偶然、フィールドの外に目を向けたら、そこにはメグが立っていた。校庭の端っこ
にある大きな桜の木の下。

 「ちょっと抜けるね、わだっち!、フォローよろしく!」
 「はいよー!」

 腕で汗をぬぐいながら、千聖はメグの立っている場所へと駆け寄った。


100 :プレイス(25):2007/10/08(月) 00:05:27 ID:GMdu6w790

 「メグ、どうしたの?」
 「千聖、かっこいいじゃん!」
 「えへへ〜ぇ。サッカーは得意だし…」

 「今日はね、ちょっと青木先生に用があって来たんだ」
 「青木先生?、教頭先生?」
 「そうそう!、いつのまにか教頭先生になってたんだね。ビックリした」
 「青木先生って、メグの担任だったの?」
 「そうだよ。私が5、6年のときにね。なつかしくなって、お話してみたかったん
  だ。そうしたら帰りに校庭で千聖がサッカーやってたから、ちょっと見学してた
  の」

 「そぉか〜。まだいる?」
 「ん?、一緒に帰ろっか?」
 「うん!」

 「じゃあ、勝って来いっ!」
 「いや、もう勝ってるから!」
 「分っかんないよぉ?、油断は禁物だかんね」
 「大丈夫大丈夫。じゃあこのまま勝ったらアイスおごって(笑)」
 「そういうと思った。負けたら千聖のおごりだからね」
 「うっ、それはきつい…」

 「勝てばいいんでしょっ!」
 「そうだ、勝ってくる!!」

 千聖は勢いよく校庭の真ん中に飛び出していった。


101 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/08(月) 00:50:52 ID:GMdu6w790
ども、今日はここまでです。

 明日から3日間、PCの触れない環境に行くため、更新は
ひとやすみとなります。

>>94
えりぃ…。
まあそれは置いといて、まだ聞いていないので探さなきゃ♪


でわでわ、引き続きみなさんのツッコミお待ちしております。

102 :1号の人より業務連絡:2007/10/10(水) 21:07:51 ID:/HOyN0530
まとめサイトの管理人さんへ
作家1号氏のプロフ欄にある作品解説「ワン・モア・タイム」のとこ
「倒置トリック」→「叙述トリック」でした
恥ずかしいので直しておいてもらえると嬉しいです^^;

ちなみに現在自分の下手さを思い知り、小説技法の最低限の基礎を勉強中ス
文才無し・描写力に劣るのは仕方ないとして、せめて視点の基礎だけは身につけなきゃ…

103 :38:2007/10/10(水) 21:59:44 ID:796Wkivx0
倉庫番です。作家1号さんのプロフィール修正
反映させました。他の不備とかあったら指摘
おねがいします。
ttp://cute7sisters.web.fc2.com/

>>101
更新乙です。
首長竜で待ってます。

104 :ねぇ、名乗って:2007/10/10(水) 22:13:45 ID:/HOyN0530
>>103
光速の対応ありがとうございます
また何かあったらお願いするかも…
>>101
自分もご帰還お待ちしております
自分のネタも早く完成させなきゃ…

105 :プレイス(26):2007/10/12(金) 00:09:07 ID:ndDCoSAG0
●手紙

 −−2006年8月−−

 夏休みも終わりに近づいていたある日のこと。

 「お、なんだこれ?、英語?、読みづらいなあ。『Me・gu・mi Ya・ji・ma』?
  あー、メグあての手紙かな?」

 ポストに投函されていたエアメールを最初に見つけたのは、学校のプールから帰っ
てきた千聖だった。それとは入れ替わりに…

 「いってきまーす!」

 ちょうど玄関では、メグが出かけようとしているところだった。今日はえりかちゃ
んも買い物に出かけていて、夕食当番は私(早貴)。ついでに頼みごとをしようと、
家の中からメグを呼び止めた。

 「メグー?、買い物〜?」
 「うん!、そんな感じ〜」
 「帰りは〜?」
 「晩御飯までには帰ってくるよ〜」
 「じゃあさー、帰りにローリエ買ってきて〜」
 「はーい!」
 「よろしくね〜」

 メグが支度を整えてドアを開けると、そこには手紙を持った千聖が立っていた。


106 :プレイス(27):2007/10/12(金) 00:14:30 ID:ndDCoSAG0

 「あ、千聖、おかえり!」
 「メグう!、これ…」
 「何…?、あっ!」

 メグは千聖から手紙を受け取り、差出人を確かめると、ほんの少し表情を暗くさせ
た。そして手紙をバッグに入れ、クツのかかとをトンと鳴らした。

 「ありがとう。行ってくるね」
 「いってらっしゃい」

 千聖は、なぜメグの顔色が変わったのか不思議に思ったんだけど、あんまり気にし
ないまま、家に入った。

●事件

 −−その翌日−−

 メグが、朝帰りをした。

 これは我が家のここ最近の歴史の中では、かなり大きな事件だった。というのも、
前日の夕方に、メグが見知らぬ男の人と二人で道玄坂をのぼっていく姿を、買い物を
していたえりかちゃんが偶然に目撃してしまったからだ。

 その目撃情報自体は、舞美ちゃんとえりかちゃんの二人の間だけで内緒にされてい
たけど、連絡もなしに一晩帰ってこなかったという事実は、姉妹みんなを心配させる
ことになってしまった。

 当然メグに買ってきてくれるように頼んでおいたローリエも届かなかったわけで、
今晩のメインディッシュになる予定のビーフシチューは、一味足りないものになって
しまった。ま、これはあとで買ってきても間に合うんだけどね…。


107 :プレイス(28):2007/10/12(金) 00:19:36 ID:ndDCoSAG0

 「ただいま…」

 力なく玄関のドアが開き、メグが帰ってきた。髪はボサボサで、目は真っ赤に腫れ
たまま、疲れた様子でクツを脱いでいた。

 「メグ!」
 「メグおかえり!どうしたの?」
 「心配したよ?」
 「あ、ゴメンね。心配させちゃったね」

 真っ先に出迎えたのは千聖と舞ちゃんだった。

 「メグ…」
 「あ、舞美。ごめん、連絡しなくって」
 「どうしたの?、なにかあったの?」
 「まあ、ちょっとね」

 千聖と舞ちゃんの後ろには、腰に手を当てて仁王立ちになっている舞美ちゃんがい
た。今まで舞美ちゃんが怒った姿なんて、一度も見たことなかったけど、このときの
舞美ちゃんは、その様子だけでも、なんだかものすごく怖かった。メグもそんな舞美
ちゃんの気持ちがすぐに分かったから、あんまり言葉が出せないままでいた。

 「(ふう…)」

 舞美ちゃんは、ひとつ大きなため息をついて、肩を落とした。

 「心配したぞ。どうする?、お風呂沸かしてあるよ?。それとも朝ご飯?」
 「あ、お風呂、入る…」

 舞美ちゃんはメグの頭をクシャクシャにして、その肩を抱いた。


108 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/12(金) 00:25:16 ID:ndDCoSAG0
ども、今日はここまでです。

 今日の更新はちょっと短いんですが、キリがいいので、いったん
ここで切りました。

 ちょこっと補足いたしますと、文中に出てくる「道玄坂をのぼる」という
のは、その先に円山町というラブホ街がありまして、つまりはそういう
ことです。w

 風邪引いて咳がとまらなくてタイヘンです。みなさんも体調には
お気をつけてw。

でわでわ、引き続きみなさんのツッコミをお待ちしております。

109 :ねぇ、名乗って:2007/10/12(金) 20:45:58 ID:e3bbFh8Y0

从・ゥ・从 『心の中を、見抜いて欲しい…
      
       心の中を、見抜いて欲しい… 』

リ ・一・リ  『……いいから千聖のボール返してよ!!』


>>108
乙です
自分は「完結してから一気に読む」派なので
完結が楽しみです

110 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/12(金) 21:59:25 ID:ndDCoSAG0
ども、すいませんミス発見です。

 コピペミスで、マイマイのエピソードが抜けてしまっていました。
この次の投稿は>>100の次に挿入すべきものでしたので、ご了承
ください。

 で、その次からは>>107の続きになります。あっちゃこっちゃ
前後させちゃってスイマセン。

>>109
 爆発しちゃったんですけど…w。

 あれって、危険を察知した舞美が強引に取り上げてチビッコ
コンビを救った…、とかいうストーリーなのではないかと思いま
したが、そうじゃないのかなw。

 で、ガーーーン!、そういう「待ち」をする方もいるんですね。
実は今回は連載(?)投稿を意識した構成にしてるもんで、
物語の進展と並行して読者諸氏の感想も聞けたら嬉しかったり
もしたのですが…。まあ、仕方のないところですよね。

でわでわ、続きいきます。

111 :プレイス(25b):2007/10/12(金) 22:01:31 ID:ndDCoSAG0

 −−同じ日−−

 舞ちゃんは、学校帰りによく寄り道をする。まっすぐ家に帰っても、まだだれも帰
ってきていないから、それまでの時間つぶしを兼ねて、いつもご近所のパトロールを
しているのだ。毎日その経路も、寄り道する先も決まってはいないのだけど、お天気
のいい日には、たいてい保田さんちのおばあちゃんのところに行っている。

 「こ〜んに〜ちは〜」
 「おや?、舞ちゃんかい?、珍しいことが起きたね」

 おばあちゃんは、お天気がよければいつも、縁側で日向ぼっこをしている。そして
飼い猫のサンケ(三毛猫)をひざの上にのせて、その頭をゆっくりとなでている。

 「どうしたの?、おばあちゃん」
 「ついさっきまでね、メグミちゃんがいたんだよ」
 「メグが?、どうして?」
 「メグミちゃんもねえ、小学校の頃は、よくここに遊びに来てくれたんだよ。今日
  は『久しぶりに、おばあちゃんに会いに来た』って、ホラ、お菓子を買ってきて
  くれたんだよ。舞ちゃんも、食べるかい?」
 「うん!、おばあちゃん、メグとも友達なんだね」
 「そうだねぇ。メグミちゃんとも、友達なんだねぇ」

 そういっておばあちゃんは、お茶を入れるために部屋の中に入っていった。サンケ
は「ニャァン」と一声鳴いて、あとについていった。舞ちゃんは縁側に腰掛け、ラン
ドセルを置いて、そこから見える空を見上げた。

 「へー、メグもおばあちゃんの友達なんだあ…。あれ?、メグ、学校どうしたんだ
  ろ?、こんなに早く終わったのかな〜?」

 青い空には、小さな雲がいくつか、ゆっくりと流れていた。


112 :プレイス(29):2007/10/12(金) 22:06:21 ID:ndDCoSAG0
●心配

 お風呂に入って、遅い朝ごはんを食べたら、今度は眠くなってしまって、メグは部
屋に入って寝てしまった。それっきり、お昼ご飯の時間になっても起きてこなかった。

 他のみんなはというと、午後の時間、リビングでクーラーをガンガンに効かせて勉
強大会。私とメグを除いて、みんな夏休みの宿題は最後にガーッと片付けるタイプだ
から、この時期はいつもこうなってしまう。

 テーブルにノートを広げ、シャーペンをくわえて天井を見つめている舞美ちゃんに、
えりかちゃんは心配そうに耳打ちした。

 「(メグ、大丈夫かな…)」
 「(わかんないけど、大丈夫そうじゃない?…、ウチに帰ってきて安心したみたい
  だし…)」
 「(なにもなければいいけど…)」
 「(もうそろそろしたら、分かるでしょ…)」
 「(そっか…)」

 <ドスン!…>

 「(ほらね)」

 メグの部屋のほうから、鈍い音がした。舞美ちゃんはえりかちゃんにウィンクして
立ち上がった。みんなの視線が舞美ちゃんに集まったけど、舞美ちゃんは人差し指を
唇に当ててから、みんなに「待っててね」のサインを送り、メグの部屋に向かった。


113 :プレイス(30):2007/10/12(金) 22:11:06 ID:ndDCoSAG0

 「いった〜い…」

 腰をさすりながら起き上がる。頭の周りに、星やひよこが飛び回っている気分。メ
グはぐっすり寝てしまうと、決まってベッドから落ちてしまうのだ。それくらい寝相
が悪いので、外泊なんてよほどのことがない限りは避けている。小学校で1泊の修学
旅行があったときにも、結局、まともに寝ることができなくて、目の下にくっきりと
クマを作って帰ってきた。

 夏の太陽の光がカーテンに遮られ、わずかな明るさだけが届く部屋の中。小さくノ
ックする音がしてドアが開くと、舞美ちゃんが入ってきた。

 「おはよ」            「あ、舞美。おはよ」
 「どう?、元気?」       「うん、大丈夫」
 「話を、聞かせてくれる?」 「そうね、ごめん」

 メグが頭をかきながらベッドに座ると、舞美ちゃんもそのとなりに座った。

 「みんなが心配してたのはもちろんだけど、えりかは別のことでも心配してるから
  さあ…」
 「えりかちゃんが?」
 「いい?、単刀直入に聞くよ?」
 「うん」

 「ゆうべ、メグが道玄坂をのぼっていくところを、偶然見ちゃったんだって…、
  男の人と…」

 メグは思わず舞美ちゃんと顔を見合わせ、それから視線をそらした。


114 :プレイス(31):2007/10/12(金) 22:16:46 ID:ndDCoSAG0

 「そっか、見られちゃってたか…」

 そしてメグはゆっくりと立ち上がり、クローゼットのドアを開けて、奥のほうから
キルトのトートバッグを取り出した。

 「その人はね、探偵なの」            「探偵?」
 「そう、夏休みのあいだじゅう、
  ずっと『あること』を調べてもらってたの」  「あることって…」

 「舞美は…、覚えてる?」            「何を?」
 「私が、初めて…、この家に来た日のこと」

 「えっ?!」

●過去

 唐突に何を聞かれたのかと思って、舞美ちゃんは驚いてメグの顔を見た。メグがな
んのことを言っているのか、一瞬分からなかったから。

 それは、メグも舞美ちゃんもまだ本当に小さな頃…、舞美ちゃん自身は、思い出す
必要のないことと考えてた、心の奥底にしまっていたはずの出来事。それが今、メグ
のひとことで呼び出されたように、すうっと浮かび上がってきた。

 さっきまで寝ぼけていたはずなのに、今、メグは真剣なまなざしで舞美ちゃんを見
つめている。でも、舞美ちゃんには、メグに答えるための言葉がなかなか見つからな
くて、また少しの時間が流れた。


115 :プレイス(32):2007/10/12(金) 22:21:06 ID:ndDCoSAG0

 そして舞美ちゃんは、メグから視線をそらして、ポツリと答えた。

 「覚えて…いるよ」
 「そう?。私もね、覚えてるんだ。わりとはっきりとね」
 「だって…、まだ3才くらいの頃でしょ?」
 「そうだね、私はまだ2才だったかな?。あのとき舞美、ひまわりのティディベア
  を私にくれたんだよ?、覚えてる?」

 「えっ!?、あ、そうだっけ…」
 「ウ・ソ!。私が無理やりとっちゃったの。でも、次の日にママに怒られて、私が
  『返す』っていったら、舞美が『くれる』って言ったから、それで正式にもらっ
  たんだよ、コレ」
 「あ…」

 そういってメグは、バッグから小さなぬいぐるみをとりだした。それはひまわりの
花を持っているティディベアで、その体全体も、フェルトでできたひまわりの花も、
すっかりセピア色にあせてしまっていた。そして、舞美ちゃんの脳裏には、そのとき
の記憶がさらに鮮明によみがえってきた。

 「(−−この子は、どこから来たんだろうと思った。『新しい家族』ってなに?
  って思った。知らない女の人に連れられてきたその子は、色白で、おかっぱで、
  目がおっきくて、とってもかわいい女の子だった…。それで、その子の目を
  じっと見ていたら、急に熊のお人形をとりあげられて、びっくりした。でも『こ
  の子、さびしいのかな』って思ったから、なにも言わなかった。私のお部屋には、
  人形がたくさんあるけど、この子はなんにも持っていなかったから−−)」


116 :プレイス(33):2007/10/12(金) 22:26:23 ID:ndDCoSAG0

 メグは、くたびれたティディベアを両手で持ち上げながら話し始めた。

 「私にとっては、やっぱり強烈な出来事だったんだろうね。やさしいパパとママに
  連れられて、知らない家に来て、そこには、知らないもうひとりのママと、姉と
  妹がいたんだもん」

 舞美ちゃんには、返す言葉がなかった。今の今まで、そんなこと、思い出そうとも
考えていなかった。パパやママのことは、自分たちとは関係のないことだと思ってい
たし、どんな事情があろうと、自分たち姉妹は本当の家族だと信じていたから。重苦
しい空気の中、舞美ちゃんは絞り出すような声で聞いた。

 「ねえ…、私…、今の今まで、メグのことを『他の家の子』だなんて、思ったこと
  ないよ?…、なのに…、なんで?!」

 メグは首を振りながら舞美ちゃんの腕をつかんだ。

 「私だってそう!、舞美のこと、えりかのこと、なっきぃのこと、栞菜のこと、
  千聖のこと、舞ちゃんのこと…。みんなのこと、ずっと本当の姉妹だと思ってた!
  そこらの家族よか、ずっと仲のいい家族だと思ってた!。だけど…」

 「…」

 「だけど…」

 メグは何も言葉が出せなくなって、かわりに涙があふれ出てきた。そして、舞美ち
ゃんの胸に顔をうずめた。


117 :プレイス(34):2007/10/12(金) 22:31:08 ID:ndDCoSAG0

 「ママが…、病気なの」
 「ママ?」
 「私の、本当のママ。シカゴに住んでるって。パパと別れてから、ずっとシカゴで
  歌手をやっていたんだって」

 「あ…、昨日の手紙?」

 舞美ちゃんはゆうべ、メグあてのエアメールが届いていたことを、千聖から聞いて
いた。

 「そう、本当のママからの手紙。もう、どんな顔の人だったかもはっきりと思い出
  せないのに、それでもなつかしいの。その人が、『愛は愛の道を見つけなさい』
  って、書いてよこしたの。自分は病気なのに、アメリカで、ひとりぼっちで病院
  のベッドにいるのに…。私には、それが耐えられない…」

 「私、ひとりで悩んでたの。パパが教えてくれなかったから…。それで夏休みのは
  じめに、探偵事務所にお願いして、調べてもらったの。ママが本当のママなのか、
  そうでなければ、本当のママはどこにいるのかって…」

 「全部分かったわ。私の本当の母親は『明日香』っていう名前だって。パパがまだ
  日本にいた頃に、新人の歌手としてパパが育てた人だって。その『明日香』って
  人と、もうひとり『裕子』っていう恋人がいて、ママと結婚するずっと前から、
  つきあっていたの。そしてママと結婚してからも、パパは他の二人と別れなくって、
  それぞれの間に子供が生まれた…、それが私たち8人…」


118 :プレイス(35):2007/10/12(金) 22:32:48 ID:ndDCoSAG0

 「…」

 「メグ…、愛理には…」
 「愛理には言わないで!、ぜったいに言っちゃダメ!!、あの子はなんにも知らな
  いんだから、なんにも知らないままでいさせてあげて!!、こんなこと知ったっ
  て、きっと愛理は悲しむだけ!」

 そこまで言ってメグは、驚いて舞美ちゃんの顔を見上げた。舞美ちゃんは、じっと
メグの目を見つめたままだった。

 「舞美…、もしかして…、知ってたの?!」

 舞美ちゃんは黙ったまま、ゆっくりとうなずいた。

 「なんで?!、なんで舞美は知っているの?!、こんな重要なこと、なんで教えて
  くれなかったの?!」

 今度はメグの方が舞美ちゃんに食って掛かった。舞美ちゃんは表情を暗くしたまま、
ポツリといった。

 「知ってたって、苦しいだけでしょ?」

 メグはハッとして、また舞美ちゃんを見つめた。その頬にも、涙が流れていた。

 「それに、必要なかったから…」
 「必要?」


119 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/12(金) 22:46:26 ID:ndDCoSAG0
ども、今日はここまでです。

 おそらく次回の投稿で完結すると思います。

 今回ので一応「七姉妹になったいきさつ」に関する私なりの
解釈の核心部分を披露したわけですが、それほど複雑でもなく、
ドロドロでもなく、ストレートに「悲しい秘密」にしたつもりです。

 以前にこのスレでネタを話し合ってましたけど、この「秘密」を
全員が知っていたのでは、チビッココンビの底抜けの明るさは
出せないだろうな…。と思ってましたし、やじうめのある種
「異常な結束感」にはやはり、それなりの動機付け(背負ってる
もの)が必要だとも思ってたので。

 だからメグが抜けた理由も、下の子たちには謎を残したまま
でいいんじゃないかな…、と、こういう解釈にしてみたわけです。

 >>84 さんも表明してくださってますけど、この件に関しては
他の方の解釈というか演出も、いろいろと見てみたいな…と
思っています(あ、プレッシャーかけるつもりはないですよ)。

でわでわ、引き続き皆さんのツッコミ、お待ちしております。

120 :ねぇ、名乗って :2007/10/12(金) 22:49:11 ID:V/OCDS8i0
更新お疲れ様です 愛理推しとしては裕子・明日香どちらの子なのかが気になるのですが・・・w
プレイス最終回も楽しみに待ってます

121 :ねぇ、名乗って:2007/10/13(土) 01:00:20 ID:8hskQuTVO
たからものの泣いてるシーンが頭をよぎった

122 :ねぇ、名乗って:2007/10/13(土) 22:14:22 ID:5LMM0Htl0
関係ない話でごめんなさい

℃-uteの福岡コン行って来たよ!
「わっきゃない(Z)」で梅さんが間違えて舞美のパートを
歌ってしまっていたと思うんだけど、違うかな?
その瞬間、マイマイと岡井ちゃんが顔を見あわせて
舞美の方を見たんだが、舞美は少し困った顔を見せながらも
笑顔で口に指を近づけて「シーッ」とサインしてたよ。
その後も同じような状態が何度かあった。
詳しい人教えて!


123 :ねぇ、名乗って:2007/10/13(土) 22:37:46 ID:c0rxes6G0
「雑談スレ」でも教えてあげようと思ったらマルチかよ
嫌われるよ

124 :プレイス(36):2007/10/13(土) 23:40:57 ID:NuAri7iC0

 「それは重要なことかもしれないけど、必要なことじゃなかったから…。そんな
  ことを知ってても、何の意味もないし、逆に苦しいだけだったから」

 メグには反論することができなかった。

 「分かるでしょ?、メグ。私たちは今、『家族』なの。過去にどんなことがあった
  としても、今ある事実は変わらない。ううん、変えちゃいけない。パパとママは、
  わたしたちの幸せを一番に考えて、こうして8人一緒に暮らせるようにしてくれ
  たの。それを無駄にしてしまう、壊してしまうような過去なら、必要ないよね」

 「もう知ってしまったからしょうがないけど、パパは確かに3人の人を愛していた
  わ。でも、そんなの関係ないじゃない?。パパだって完璧な人間じゃない。それ
  は誰しも同じ。パパの若い頃の『愛情』は、今の私たちには理解できないかもし
  れないし。もしかして、理解できるようになったとしても、それでも今の私たち
  には関係ないじゃない。だから、本当かどうかは別にして、やっぱり『必要ない
  こと』だと思うの。だから、誰にも話さなかった。これからも、誰にも教えるつ
  もりもなかった」

 メグは舞美ちゃんの目から視線を外せないままでいた。

 「舞美は…、だれから聞いたの?」
 「ママからよ」
 「ママが?…」

 「ママが亡くなる3日前だったわ。ママ自身、誰かに伝えておかずにはいられなか
  ったんだろうね。その気持ちが分かるまでは、私、ママのこと、少し恨んだりも
  したもの…」


125 :プレイス(37):2007/10/13(土) 23:45:18 ID:NuAri7iC0

 「ママは他の二人の女性のことも知っていてね…。友達みたいなつきあいだったそ
  うよ。それはね、ママはパパを信じていたから。パパがママを、そして私たち子
  供を、本当に愛してくれていることを信じていたから」

 「裕子さんと、明日香さんの子供を引き取ることにしたのは、ママが最初に提案し
  たことだったそうよ。二人とも病弱で、パパとは一緒に暮らせない事情があった
  から。幼い私たちに気付かれないように、最初から私たちが本当の姉妹として暮
  らせるようにしてくれたのは、ママだったの」

 「パパは仕事優先。ママは家族優先…。だったけど、二人はお互いのことを本当に
  愛していた。もちろん私たちのことも…。結局ママも病気で亡くなっちゃったけ
  ど、今でもこうして私たちが一緒に暮らせるのは、パパとママのおかげでしょう?」

 それからしばらく、また無言の時間が流れた。舞美ちゃんはメグの頭を、しずかに、
ゆっくりと、何度も何度もなでていた。

 ひととおり泣きはらしてから、メグは話し始めた。

 「私、パパのことを信じてなかった。でも、パパは間違っていなかったのね。3人
  のママのことも、パパはずっと愛してくれていたんだね。私たちのことも、信じ
  てくれていた…。裏切ったのは、私のほうだった」

 「メグ…、自分を責めないで…」

 「調べなきゃ良かった。こんなこと、知らずにいれば良かった…」

 メグは舞美ちゃんの胸で、声を出して泣いた。


126 :プレイス(38):2007/10/13(土) 23:50:21 ID:NuAri7iC0
●弁解

 −−リビング−−

 舞美ちゃんがメグの部屋へ行ってから、もう1時間たとうとしている。それでも不
思議とみんな宿題に集中できたみたいで、今日の予定はだいたい終わることができた
らしい。

 「おやつにしよっか?」
 「そだね。私もノド乾いてきちゃった」
 「みんな麦茶でいい?」
 「あ、あたし昨日グアヴァジュース買ってきたよ?」
 「あ、それ飲みた〜い!」
 「あたしもー!」
 「グアヴァー!」
 「千聖、知ってんの?」
 「知らない」

 いつもの騒がしいリビングに戻ったと思ったら、舞美ちゃんとメグが帰ってきた。

 「ちょっとみんな聞いて!、メグったらさあ〜」
 「メグどうしたの?」
 「メグおはよー」
 「おはよー」

 「渋谷で『捜査に協力してください』とか言われてぇ。ナンパだと思ったらホンモ
  ノの刑事さんだったんだってよぉ?!」
 「うっそ?!、ナニ?、事件?」
 「そう。なんかね、売春組織の摘発とかってぇ。いきなり声かけられたんだもん。
  びっくりしたあ」


127 :プレイス(39):2007/10/13(土) 23:57:19 ID:NuAri7iC0

 「それで?、どんなことしたの?」
 「それは教えらんないんだなあ。教えちゃいけないことになってるからさあ」
 「うそー!、ちょっとくらい、いーじゃーん!」

 舞美ちゃんが間髪いれずにまくし立てる。

 「でもさあ、それならそれで、連絡よこさないってのは、ナイよねえ?」
 「そうだよ。みんな心配したんだよ?」
 「ホントにゴメン!。最初は断ろうと思ったんだけどね。なんか好奇心わいちゃっ
  てさ。そしたら家に連絡することすっかり忘れちゃって…、だってすんごいドラ
  マみたいだったんだもーん!」
 「えーっ!、どんな?、どんな?、教えてー!」

 なかなか苦しいウソではあったけど、綿密に打ち合わせたのであろう舞美ちゃんと
の連携プレイと、メグの迫真の演技力でもって、とりあえず下の子たちに対しては、
メグの疑いは晴れたようだった。

●宿題

 −−またその翌日−−

 メグはまた買い物があるとかで、朝から出かけてしまった。それでも昼過ぎには家
に帰ってきて、みんなより一足遅れてごはんを食べた。みんなはというと、昨日に引
き続いての勉強大会。

 ひとり宿題の進み具合の遅れている舞美ちゃんは、やっぱりテーブルにノートを広
げ、シャーペンをくわえて天井を見つめている。


128 :プレイス(40):2007/10/14(日) 00:00:13 ID:NuAri7iC0

 メグが食器を片付けながら声をかけた。

 「舞美ぃ!、このあとちょっと付き合ってもらえるかなー?」
 「んー?、いいよー」

 あいかわらず天井を見つめたまま、うわの空のように舞美ちゃんが答えた。ひとご
とだけど、こんな調子でちゃんと宿題が片付くのか、心配になってしまう。一応みん
なのなかで一番の年上なんだから、だれも舞美ちゃんの宿題は手伝えないってことを、
この人は理解しているんだろうか…。

 「みんな早く片付けチャイナー!、お菓子買ってきたよ〜ん♪」

 すでに宿題を全部終わらせているメグは、余裕の表情で「悪魔のささやき」をみん
なにふれまわっている。きっとえりかちゃんや栞菜には、メグのお尻に先のとがった
シッポが見えているに違いない。

 「愛理は〜?、音楽〜?」
 「秋のコンクールに向けてね。みんなでどの曲をやろうかって…、ひとり1曲づつ
  選んで相談することになってんだ。でもさ〜、分かんないよ。全部聞いたわけじゃ
  ないしさあ…」
 「これ、いいんじゃない?『バッハのメヌエット』」
 「これ?」
 「そんなに難しくないしさ。みんな知ってる曲だし…。それに私、このメロディ、
  好きなんだ」
 「ふーん…」

 夏休みがもうすぐ終わる。こうしてみんなと一緒にいる時間を、そしてこの場所を、
メグだけが、特別の思いで過ごしているなんて、そのときに知っていたのは、舞美
ちゃんとメグ本人だけだった。


129 :プレイス(41):2007/10/14(日) 00:02:13 ID:xyHmX09o0
●プレイス

 私たちには、それぞれの居場所がある。誰かに決められた居場所もあれば、自分で
探して決めた居場所もある。いつも自分の居場所を気にしている人もいれば、全然気
にしていない人もいる。ときには意識すらしないことだって…。

 そこにいることが、とても幸せだったり、逆にただの苦痛だったりすることもある。
たいていそれは、居心地の良し悪しで決まるもので、だからたいていの人は、居心地
のいいところを探しているのかもしれない。もしかしたら、生きている間はずっと、
探し続けているのかもしれない。

 なんの不思議も感じない居場所、とても不思議に感じる居場所。自分を包む空間が、
自分の周りにいる人々が、その場所の居心地を決める。でも居心地を決めるのは、あ
くまでも自分自身。


    プレイス(居場所)=見えるものと、見えないものと、
                  自分自身とが、影響しあう場所

おしまい


130 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/10/14(日) 00:29:28 ID:xyHmX09o0
ども、以上で「プレイス」おしまいです。

 なにか尻切れトンボみたいな終わり方ですが、これはこのあとに控えている
もう一本(タイトル未定)で補完するつもりです。…とはいえそちらは全然プロット
できてないので、いつ投稿できるかわかりませんすいません。(^^;

 私は小説に関する技術的なことは一切勉強していませんので、テクニックの
名前とか全然分からないのですが、今回は時間を徐々にさかのぼっていく映画
「メメント」的な手法を取り入れてみました。

 「メメント」を見たことのある方はお分かりかと思いますが、普通に時系列順に
追うと、実はたいしたことのないストーリーが、ひっくりかえすだけで、面白く感じ
てしまうという不思議があります。これは観客が自分の記憶を頼りにストーリー
を組み立てる必要があるので、自分もその中に関係しているように錯覚してしま
うんですね。

 一方、今回の「プレイス」では、同じ効果を狙ったというよりは、もういちど読み
返してもらうことを前提にしています。物事の結果を伏線として、読み返したとき
に、これがこうなったんだね、といった種明かしにするわけですね。とはいえアイ
デア一発って感じで、あんまり練りこんでませんので、底は浅いです。w

>>120
 文脈を追っていただければ分かるかと思いますが、これは(タイトル未定)の
方でも出てくる予定のネタなので、お楽しみにw。

>>121
 「たからもの」って、なっちが主題歌を歌ったやつでしたっけ?、見てないんだ
なあこれが…。なので分からないです。


でわでわ、引き続き皆さんのツッコミ、お待ちしております。

131 :ねぇ、名乗って:2007/10/14(日) 15:46:07 ID:KqVn0M3o0
前スレのまとめってどうなったの?
すごく読みたいんだけど・・。

132 :ねぇ、名乗って:2007/10/14(日) 15:55:17 ID:OhDwwgcb0
>>103

133 :ねぇ、名乗って:2007/10/17(水) 01:29:43 ID:fOsXzGoW0
キッズステーションでUFAが持ってるらしい枠またキュートに回ってこないかな
もう地上派なんて無茶は言わないからCSでキュートのドラマが見たいお

もし娘。本体が黄金期の勢いそのまま持ってたら、東映あたりでまだ娘。映画が制作されて
同時上映でベリキュー(キッズ)メインの作品が作られてたりしたんだろうな、と妄想してみる・・


134 :38:2007/10/17(水) 21:58:54 ID:Nia1OSJz0
倉庫番です。
FC2の投票スクリプトを使って、作品別にコメントを残せるようにしました。
あしあと代わりに使っていただけるとうれしいです。

ttp://cute7sisters.web.fc2.com/

>>130
「プレイス」乙でした。

135 :書き手のひとり:2007/10/18(木) 21:02:10 ID:vHYwFRcq0
>>134
思わぬ作品にコメントが入ってて面白かったス
いつもありがとうございます。結構やる気が出ます。

シーズン2に入って歩みはノロくなっちゃったけど、
倉庫番さんも読み手の皆さんも、今後ともよろしくお願いしますという事でm(_ _)m

…ああ抱えてるネタも仕上がらないのに舞美×愛理が書きたくて仕方がなくなってきた

136 :ねぇ、名乗って:2007/10/21(日) 19:05:05 ID:R54JtSXN0

从・ゥ・从 <ジャジャジャーン

とか言って入浴中のマイマイをムービー撮影する舞美……

もうどんなフィクションも現実の舞美にはかなわん気が(´・ω・`)

137 :ねぇ、名乗って:2007/10/22(月) 11:09:46 ID:Te2+3wra0
 DVDマガジン2での姉妹談義もあったし、
きっとマイマイがかわいくてしょうがないん
でしょうね。
 似たような視点は栞菜→舞美、栞菜→愛理
でもあるだろうし…、ってかみんな栞菜がらみかw。



138 :ねぇ、名乗って:2007/10/22(月) 19:49:50 ID:R5zrJbUX0
>>137
あれは「かわいくて」とかいうより、舞美は何にも考えてなくて周りが酷い目にあうという
もう舞美の黄金パターンの気が・・・

 ※入浴中のマイマイをムービーに撮って一言・・・

从・ゥ・从<でも舞ちゃんそうゆうの全然平気な人ですよ

(o・D・)<(即座に)さすがにムービーは恥ずかしいですよ!


 ※なっきぃの口の中に柿の種を流しこんで一言・・・

从・ゥ・从 <なっきぃがね、ガーって流しこんで食べてて

ノソ*^ o゚)< (翌週、即座に)あれ舞美ちゃんがね、口の中に流し込んでくるんです!

実は他にも被害者がいっぱいいそうw

139 :ねぇ、名乗って:2007/10/23(火) 22:56:49 ID:IH+/BqjZ0
>かわいくてしょうがないんでしょうね。

「かわいくてしょうがない」って感じは最近舞美→愛理でよく感じるね
昔はそれほど親密な感じはしなかったんだけどね




140 :ねぇ、名乗って:2007/10/24(水) 00:10:55 ID:8ccnPKYwO
めぐが全体的に可愛がってたって印象があるなぁ

141 :ねぇ、名乗って:2007/10/24(水) 19:41:36 ID:UodPKWSJ0
>>140
あくまでもバックステージとかラジオでしか知らない自分のイメージだけど、めぐがいた頃は

℃-ute=(えりか・舞美・めぐ)のお姉さんトリオ+下の子四人(五人)

ってイメージだった。
めぐが抜けて以降、上の子と下の子の絡みが増えていって、このスレ的な姉妹感が
強まっていったみたいな感じ。
でも下の子たちも、めぐに臆することなくツッコミまくりのイジリたおしで、愛されてたんだなあと思う。

142 :ねぇ、名乗って:2007/10/25(木) 16:29:23 ID:Seazpv1N0
それもひとえにマイマイ総帥の人徳ゆえじゃ、のうおぬし。

143 :ねぇ、名乗って:2007/10/26(金) 12:58:19 ID:ekx8JZ6XO
期待age

144 :ねぇ、名乗って:2007/10/26(金) 19:49:46 ID:p4Vb47sTO
ちっさーはバスの中で逆立ちしたり
床を転がり火傷しそうになったり
お転婆すぎやな

145 :ねぇ、名乗って:2007/10/26(金) 21:42:11 ID:HnVAtHl20
>床を転がり火傷しそうになったり

このネタ知らない
知ってる人kwsk

146 :ねぇ、名乗って:2007/10/26(金) 23:06:15 ID:ZBF7tsRxO
>>141

http://www.youtube.com/watch?v=0jnjoH0l9iE&NR=1

147 :ねぇ、名乗って:2007/10/27(土) 01:39:41 ID:sQI0JbxJ0
>>146
この動画で画面外からめぐに息吹きかけて邪魔してるの多分舞美だよね?

新幹線の中でなっきいの口に柿の種を流し込み
入浴中のマイマイをいきなりムービーで撮影し
勝負中のめぐに息を吹きかけて負けさせて喜ぶ

最近の舞美のイメージ=悪意の無いジャイアンみたいw
(でも男気があるからみんながついてくる映画版ジャイアン、みたいな)

148 :ねぇ、名乗って:2007/10/27(土) 04:47:50 ID:a9bqmxKUO
>>147
実際じゃれあってるってのが事実だよね年齢の差は関係なく
チッペあたりが舞美の弁当に砂糖を仕込むとか
みんな可愛いよね

149 :ねぇ、名乗って:2007/10/27(土) 22:48:29 ID:9Wr6x1PM0
>>148
何であんなに明るくて全員仲よさそうなんだろうね
スレチになるのでここではやらないけど、一回真剣に考察してみたい件ではある


まとめサイトのTOPの桜がすごく可愛いので
姉妹共通の苗字に「桜」はどうだろうか?なんてふと思いついた。
いや本編中にはそんなに出てくる事は無いし、今のところ「矢島」になってるけどなんとなく。

桜=「日本の苗字7000傑」では7950位
桜連、桓武平氏(下総)、伊勢神宮内宮社家(荒木田氏)など。尾張、常陸などに存す。

おかしくないよね?
あるいは桜井、桜木、桜庭など「桜」の入った名前、
「舞美」とか「さき」とかいう名前の言葉に合ってて可愛くてよさそう

150 :ねぇ、名乗って:2007/10/29(月) 15:18:28 ID:qUat6Sl50
PVメイキングで梅さんが「お父さんだよ」って言っててワラタ
正に℃-uteの中では

梅さん=呑気な父さん
舞美=肝っ玉母さん

なイメージがw
それにしても相変わらず℃-uteのオフショットでの仲のよさ加減は異常

151 :ねぇ、名乗って:2007/10/30(火) 16:53:07 ID:xGaARWXn0
10月3日(土)アメーバの生番組に出演
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=TV&action=m&board=1834607&tid=a1ya1ya1ya1za5a2a5aa59a5bfa1db86bdia5a2a5aa5va5mjfcaw6i&sid=1834607&mid=51

152 :ねぇ、名乗って:2007/10/30(火) 22:50:07 ID:cJuPAN410
从・ゥ・人ノk|‘−‘)人・ゥ・从人ノk|‘−‘)人ノソ*^ o゚)人ノk|*‘ρ‘)

153 :ねぇ、名乗って:2007/11/02(金) 20:46:20 ID:8oDEyXTN0
まとめの人秋の装い乙です。

季節といえば、℃-uteのメジャーシングルは実は『季節四部作』として
意外と綿密に練られてるんじゃないかと軽く妄想してみる。
いや桜→めぐ恋→都会っ子って流れが続けて聴くとすごくイイ気がして。

154 :ねぇ、名乗って:2007/11/02(金) 21:05:15 ID:JkUeEO8H0
>>151
昼12時から

155 :ねぇ、名乗って:2007/11/02(金) 22:49:28 ID:3CRrPo6vO
>>153
桜チラリは忘れたけど
夏が好きな僕らだから
秋は夜が長くて
って歌詞にありますしね

156 :ねぇ、名乗って:2007/11/02(金) 23:23:09 ID:8oDEyXTN0
>>155
うん
だから次は冬か雪をテーマに
『白いTOKYO』級の良曲で一気にドカーンといって欲しい。


……ただつんくはんが
「良曲はキャナとポッシに」とかしないかが気がかり(´・ω・`)

157 :ねぇ、名乗って:2007/11/04(日) 21:36:55 ID:CPpjnNx6O
アメーバ行ったけどやっぱりこの七人は姉妹なんじゃないかと思いしますた!

158 :ねぇ、名乗って:2007/11/04(日) 22:18:36 ID:6nq0FGUj0
いいなあアメーバ。動画じゃ千聖がやけに可愛かった。
でも千聖はとうとう末妹のマイマイに身長追い抜かれちゃったみたいね(´・ω・`)



159 :ねぇ、名乗って:2007/11/05(月) 02:40:31 ID:1o36e2K30
アメーバで生で℃-ute見て帰ってきてろだチェックしたら
俺の投稿が舞美に読まれてて焦ったよ

160 :ねぇ、名乗って:2007/11/05(月) 19:16:20 ID:J4WMeMJO0
裏山鹿
あれガラスの外にへばりついてた人達は中の音わからずに
「何やってんだろう!?」とか思いながら針の糸通しとか風船膨らませるとことか見てたのねw

161 :ねぇ、名乗って:2007/11/06(火) 09:15:23 ID:mzEFWKklO


162 :ねぇ、名乗って:2007/11/07(水) 05:15:56 ID:zvXzdzFUO
ん?

163 :ねぇ、名乗って:2007/11/07(水) 19:26:42 ID:wvwgeGH90
このスレは「℃-uteの姉妹スレ」だけど、もしベリメンを登場させるとしたら
個人的に書きたい組み合わせベスト3

1、舞美×千奈美……本当かネタかわからないけど、オーデション時に周りに知り合いもいなくて
 一人でポツンとしてた舞美に「やー友達になろう」って千奈美が明るく話し掛けてきたって
 エピソードが大好きで、友情モノとして。

2、千聖×桃子……この二人が実は仲がいいってのはすごくよくわかる気がして。
 ベリでの嗣永さんを見てるとたまに「つらいなあ」と思う時があって、「誰のどんな個性も
 自由に発揮できる」℃-uteの雰囲気の中で活き活きする嗣永さんが一度見てみたい。

3、マイマイ×熊井ちゃん……身長差からくる見た目の凸凹+でも実は「小さい方が姉貴キャラ」
 というおかしさが一番発揮できる組み合わせかなあ、と。


番外、千聖×佐紀……キッズ時代の動画の、小さい千聖を後ろからつきとばした
 キャプテンの顔が忘れられなくて…w。千聖のリベンジ&二人の和解を勝負モノとして。


164 :ねぇ、名乗って:2007/11/08(木) 15:20:30 ID:fkGiBCC1O
桃子の個性はベリだからこそ生きてるんだと思うけど…

スレチごめー

165 :ねぇ、名乗って:2007/11/08(木) 19:00:08 ID:JGfe4sdv0
お話だけじゃ1000まで辿りつかないことが前スレでわかったし
多少のスレチ雑談は推奨でいきたいな
お話は書くのが大変そうだし、「保全」の一言だけで進むよりは楽しい気が

166 :ねぇ、名乗って:2007/11/09(金) 14:25:45 ID:jHWj3A6y0
たどりつかないっつうか、単に容量オーバーしただけでしょ?

167 :ねぇ、名乗って:2007/11/09(金) 16:31:25 ID:VmhVzFCe0
>>166
でもせっかく立てたんだから1000までいきたいじゃん
変かな?

168 :ねぇ、名乗って:2007/11/09(金) 18:31:11 ID:o7DwvkVgO
>>164
確かに桃子はベリにいてこそ活きると思う

てかここには℃ヲタでもベリヲタでもある人もいると思うしベリの雰囲気は良くないみたいなことは書かないほうがいいと思うよ。
そういうつもりじゃないんだろうけど、そうとっちゃう人もいると。

169 :ねぇ、名乗って:2007/11/09(金) 19:21:11 ID:9D93jGjK0
>>168
ゴメンね。「ベリが雰囲気が良くない」とか言いたい訳でなく
℃-uteメンは面白そうなトコを見つけたら七人全員で総ツッコミ&イジリ倒ししそうだなって思ったの
↓のように。狼のレスだけど好きなシーンなのでちょっと拾ってきた。


149 名無し募集中。。。 2007/05/12(土) 22:44:25.13 0
桃子がマイクもって感想をいってるとき
小指を立てようとするたびに
となりの岡井千聖が小指をおさえてた

608 名無し募集中。。。 2007/05/13(日) 01:15:57.53 0
>>583
桃子のインタビューでどーしてもマイクを持つ手の小指が
立ってしまうのを何度も折り曲げる隣のオカーイwww

それに「イヤン♪」と反応する嗣永プロwww

170 :ねぇ、名乗って:2007/11/09(金) 20:25:24 ID:GnMuCRn/0
以下荒れるのでベリネタは禁止で

171 :ねぇ、名乗って:2007/11/10(土) 00:24:51 ID:C/GtN6Co0
別に荒れはせんとは思うが、とりあえず℃-uteスレということで。

http://www.ytv.co.jp/besthits/enquete/index.html

みなさん投票ヨロ。

 こういうの見ると、℃-uteもやっとこさメジャーになれたんだねえ
とか、親心みたいな勘違いを起こしてみたり…。

172 :ねぇ、名乗って:2007/11/10(土) 00:27:22 ID:Y4IyUfd50
おしりかじり虫が強敵だねw

173 :ねぇ、名乗って:2007/11/13(火) 00:06:41 ID:GVosyP240
そろそろお話が読みたいな

174 :ねぇ、名乗って:2007/11/13(火) 00:49:25 ID:iPsASBJk0
今週中にこそなんとか……
ああ時間と才能が欲しい

175 :Cutie Honey☆まいまい派:2007/11/15(木) 01:21:52 ID:g//h3C7eO
はぎてぃリw園開校

君も、はぎてぃモニ同級生になれるチャンス!

http://toromoni.mine.nu/haroga/files/data/hellogirls17334.jpg

176 :ねぇ、名乗って:2007/11/16(金) 21:51:33 ID:a2duQ5Lp0
日曜あたりにUPを目途に一作書いてますが、またズレこんだらすいません。
書き始めるとすごい楽しい!この世界観好きっス。

それにしても『安倍なつみ&矢島舞美』は無いよなあ……

177 :ねぇ、名乗って:2007/11/16(金) 22:15:00 ID:lsqjz8YE0
(・∀・)待ってまーす!!

二人でドラマ出るとかならともかくなんでなんだろ?

178 :ねぇ、名乗って:2007/11/17(土) 06:44:14 ID:/XtMILJ7O
めぐぅ

179 :ねぇ、名乗って:2007/11/18(日) 17:17:10 ID:FTg/m4cN0
案外ほんとにドラマ関連でCDも出すってことかも?
安倍さんってわりとドラマ班だし、ラストプレゼントもたからものも後輩と組んでるし

180 :ねぇ、名乗って:2007/11/18(日) 17:27:27 ID:aAwfF0AK0
都会っ子のメイキング見たけど、チサトが元気ないんだよ.......メンバーがみんな『女』出してて、
チサト一人気後れしてる感じだった。無理すんなよ!と言ってやりたい。
マイミなんて何かこう、目がトロ〜ンとしてて、他のメンバも釣られて、メスモード(愛理は
変わらないけど)に成ってる中、チサトはいつもの野生児キャラが出せずにいる感じだった。
都会っ子は名曲だが、次はチサトに合いそうな元気でpopな曲にして欲しいよなぁ....

181 :ねぇ、名乗って:2007/11/18(日) 20:07:16 ID:Lx2LZxVN0
>>180
そこでアテナ&ロビケロッツですよ

それはともかく、自分も『記念撮影』のパートでは「なんか元気ないな」と思ったけど
キャッチボールでスタッフさんとじゃれてるあたりで「ああ大丈夫だ」とか思った。

ラジオでも元気無く聴こえるけど、千聖ってけっこう組み合わせによるよね。
(梅さん+千聖+栞菜+なっきぃ)っていう(ムードメーカー二人+笑い袋二人)っていう組み合わせのラジオでは
終始みんなで笑いころげてて楽しそうだったし。

182 :ねぇ、名乗って:2007/11/18(日) 20:56:27 ID:ktByvC/+0
アメーバの生番組に出演
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=TV&action=m&board=1834607&tid=a1ya1ya1ya1za5a2a5aa59a5bfa1db86bdia5a2a5aa5va5mjfcaw6i&sid=1834607&mid=51

183 :愛理'sパレット 1:2007/11/18(日) 23:36:21 ID:Lx2LZxVN0

「ワークブックよし、自由研究よし、と……」

ある夏の午後。
愛理は姉の栞菜といっしょに使っている自分の部屋で、明日の登校に備えて
すでに終えた宿題を忘れないように、一つ一つを丁寧に確認していた。

――長かった夏休みも今日が最後。

自慢じゃないが、不思議と勉強は嫌いじゃない。
愛理は、宿題を夏休みの半ばには全て終わらせてしまっていた。
それを通学カバンに詰めながら、『宿題をまだ終えていなかった
みんなの昨日までの喧騒』を思い出して、ちょっと可笑しくなった。

リビングでは、最後のテキスト帳と格闘する千聖とマイに
「もう、こんなギリギリまでやらないから苦労するんだよ」と
ちょっとお姉さんぶって、わからないところを教えてあげたりした。

でもおかげでみんな昨日のうちに無事宿題をやり終え、始業式前日の
今日のこの家はとても静かだった。

「読書感想文もよし、と。うーんバッチリじゃないのあたし、
 それでこの画用紙は……と」

(一枚の画用紙……、真っ白い画用紙……)




184 :愛理'sパレット 2:2007/11/18(日) 23:40:39 ID:Lx2LZxVN0

「ねえねえねえ、あたし夏休みの宿題で絵を描かなきゃいけなかったんだ!
 どうしようどうしよう!?」

気持ちよく冷房を効かせたリビングの静寂が、画用紙を抱えて飛びこんできた
愛理の声で一気に破られ、ソファに座っていたなっきぃと栞菜が驚いて顔を上げた。

「なに、今日は愛理の番なの!?」

テーブルに向かい、色とりどりのペンを使って、友達にあげるのだろう
可愛い手紙を書いていたなっきぃがあきれて訊いた。

「でもさあ、愛理が宿題を忘れてるなんてめずらしいね」

ソファに寄りかかってケータイ小説の単行本を読んでいた栞菜が言った。

「べ、別に忘れてた訳じゃないんだけどさあ」

愛理は照れくさそうに言い訳をした。
そして、昨日あんな偉そうなこと言わなきゃよかったな、と思い
千聖とマイが今日はここにいなくてよかったな、と少しホッとしていた。
あ、でも関係ないか、どうせ後で……。

「愛理ってさあ『絵』だけは苦手だもんね」

なっきぃが、手に持っていたペンを空に描く仕草をしながら可笑しそうに言った。

185 :愛理'sパレット 3:2007/11/18(日) 23:43:09 ID:Lx2LZxVN0

「苦手じゃないもん。だって可愛い絵なら描けるんだよ」
「でも宿題にカッパの絵描いていくわけにはいかないもんねー」
「う……」

悔しいけど、正論すぎて黙るしかない。
たしかに、愛理が自信を持って唯一可愛く描けるのは大好きなカッパくらいだ。

勉強が得意好きで、成績も良く、クラスでは学級委員も努めている。
特に音楽が好きで、歌を唄わせたらプロ並、音楽の先生も聴き惚れるほどだ。
運動は……、得意な方ではないけれど、いわゆる運痴と呼ばれる程ではない。

そんな『絵に描いたような優等生』とまで言われる自分の唯一の苦手が『絵』なんて
愛理はなんだか皮肉な話だと思う。

「でもさあ、愛理今から何描くの?」
「あのね、今から何を描くか考えるの大変だから人物画にしようかなって思って。
 それでさあ、二人でモデルになってくれない?」
「いいよン」

困り顔の愛理の頼みに、栞菜が軽〜い返事でOKをした。

七人もの姉妹全員に一人部屋が与えられるほど余裕の無いこの家では、
下から順に年齢の近いマイと千聖、愛理と栞菜が二人で一部屋を使わされている。
そのため愛理と栞菜は、一緒にいる時間も当然長くなり、自然といちばん仲が良くなる。

ありがとう、やっぱり栞菜だ!なんて愛理が喜んでいたら……、

「でもその代わりさあ、今度お風呂入るときはいっしょに入ろうよ」

栞菜からあきれた条件が付けられた。はあぁ〜、、、

186 :愛理'sパレット 4:2007/11/18(日) 23:47:29 ID:Lx2LZxVN0

――誰よりも姉妹思いで優しい栞菜。
だけど『みんなが大好き!』という気持ちを隠そうともしないストレートな性格は、
人一倍の淋しがりやなところと相まって、『好きな人とはいつもくっついていたい・
触れ合っていたい』ところがある。

だから手をつないだり腕を組んだりは当たり前。
それは愛理も嬉しいのだが、『お風呂だけはゆっくり一人で入りたい』主義の愛理は、
これまで栞菜の『いっしょにお風呂』攻勢だけは頑なに拒んできたのだ。
しかし、この際は仕方がない……。

「しょうがないなあ、一回だけだよ」
「ホント!?やったあ」

栞菜の瞳が輝いた。たく、実の妹と風呂に入るのがそんなに楽しみなのか!

「あたしもモデルくらいやってあげるよ、だって学級委員が宿題忘れるわけには
 いかないもんねえ」

なっきぃが皮肉たっぷりに答えた。
むぅ、さっきから厳しいことを……。

――甘えん坊で『泣き虫』からそのあだ名が付いたなっきぃこと早貴。
そんななっきぃだったのに、いつの間にか姉妹でいちばんのしっかり者になっていた。
いや、パパとママが亡くなった時、しっかりせざるを得なくなった。
だって一番上の姉二人が、おトボケさん(えりか)と天然さん(舞美)だから。

187 :愛理'sパレット 5:2007/11/19(月) 00:02:32 ID:Lx2LZxVN0

しかし、たくましくなるのはいいのだけれど、最近はちょっと口も悪い!
なっきぃが本来持っていた負けず嫌いの性格と相まって、ちょっとしたミスなんかで
チクチクチクチク皮肉られるようになった。ああ……。

「ありがとう二人共、じゃあ描かせていただきます」

愛理は頭を下げると、なっきぃと栞菜の向かいに座って画板を構えた。
画用紙の上をサッサッと鉛筆が走る軽い音がリビングに響き、静かに時間が流れた。

……訳が無かった。

「ちょっと栞菜、変な顔しないでよ」
「なんで、この顔カワイくない!?」
「ムービー撮ってるんじゃないんだから、そんなに目パチパチさせなくてもいいよお」
「でも、ただジッとしてるのも退屈なんだもん」
「そうだね、じゃあ私も待ってる間に愛理の顔描いちゃお」

なっきぃが、目の前にあった便せんにペンを走らせはじめた。

「こうこう、こんな感じ……」
「あー似てる似てる、カワイ〜!!」
「そぉお!?キャハハハ!」
「…………」

188 :ねぇ、名乗って:2007/11/19(月) 00:29:29 ID:BQh8WnPH0
駄目だ仕上がんない集中力切れた続きは明日以降で……
ていうか分割してあと3回ほど貼り、また一週間くらいで完結すると思ってくださいorz
一番時間のかかるプロットは完成してるので、多分出来るス

>>185
×勉強が得意好きで、
〇勉強が得意で、

切り貼り切り貼りで修正してるからこういうミスが残る……

189 :ねぇ、名乗って:2007/11/19(月) 21:40:39 ID:PHmI3RcW0
乙です!この後まいまいと千聖がどうからんで来るのか楽しみ

190 :愛理'sパレット 6:2007/11/19(月) 23:39:36 ID:NtCl8RNh0

切羽詰まって焦る愛理の前で、二人が楽しそうにはしゃぎはじめ、

「できたー、ねえ愛理まだなの!?私もう描き終わっちゃったよ、ほら」

ここでまたなっきぃの『負けず嫌い』癖がでた。

ああ、もう。時間が無いのにめんどくさい。
やっぱりこの二人に頼んだあたしが間違いだったんだ……。

「もういい、違う人描く」

愛理が立ち上がって言った。

「あー愛理ゴメン、怒っちゃった!?」
「ううん、違うの。もっとモデルに向いてる人思いついたから」

愛理は画板を抱えてリビングを後にした。




「モデルぅ〜!?」

愛理の言葉に即座に反応したえりかが、
遊んでいた携帯ゲーム機のスイッチを切って答えた。

「あー、ひどーいえりかちゃん!」

えりかの部屋で、大きなベッドに腰掛けて、えりかと
流行の携帯ゲーム機を通信対戦して遊んでいたらしいマイが怒った。

191 :愛理'sパレット 7:2007/11/19(月) 23:45:35 ID:NtCl8RNh0

「なに言ってんの、ほら愛理が困ってるのにほっとけないでしょ」
「でも、今せっかくマイが勝ってたのにー!!」

納得できないらしいマイが不満の声を上げた。

「でも、やっぱモデルっていったらアタシしかいないじゃん!?
 だから勝負はおあずけ、また今度ねー」
「あーあ、せっかくマイが一週間分勝ってたのにい」

どうやら何かを賭けて勝負をしていたらしい(なんてやつらだ)。

「でも、ファッションモデルじゃなくて絵のモデルなんだから、
 しばらくじっとしてて欲しいんだけど大丈夫?」
「大丈夫大丈夫、そのかわりちゃんと実物通り綺麗に描いてよ」
「うん、ありがとうえりかちゃん!」

愛理はえりかに礼を言い、ベッドに腰掛けて画板を構えた。
やっぱりモデルといえばえりかちゃんだ。

――姉妹一の長身とスレンダーな体型を誇る姉のえりか。
おシャレへのこだわりは人一倍、ファッションセンスも抜群で、
将来はモデル志望の自称クールビューティー。その『自称』がちっとも
嫌味に聞こえないほど、そのルックスとプロポーションはまさにモデル並!
……ただし『喋らなければ』の条件が付くが。

明るいえりかは、誰かがいると持ち前のサービス精神でいつもみんなを笑わせてくれる。
「そこまでやらなくてもいいよ」ということまで平気でやってしまうそのお笑い根性は、
そこらのお笑い芸人より全然面白かったりするのだ。

192 :愛理'sパレット 8:2007/11/20(火) 00:03:03 ID:NtCl8RNh0

でも今日は大丈夫だろう。モデルと聞いたときのえりかは気合が違うことを知っている。
愛理は安心して鉛筆を走らせはじめた。

「でもさあ、せっかくモデルやるんならもっとおシャレした方がいいよねえ」

愛理はギクリとした。そして嫌な予感がした。

「いいよ別にお洋服なんてなんでも」
「そんな訳にはいかないわよ、だって愛理それ学校に持っていくんでしょ?
 おかしな恰好してたら恥じゃん。ちょっと着替えるわ」

始まった……と愛理は思った。おシャレへのこだわりが悪い方に出た。
えりかがクローゼットをあさりはじめた。
こういうときのえりかはとんでもなく時間がかかることも知っている。

「シャツはこれでいいでしょう、
 あ、でもこのシャツにこのパンツの色はいまいちだな」
「ねえ、上半身しか描かないんだからパンツなんて何でもいいよお」
「そうはいかないわよ、これは気分の問題よ気分の」

そう言ってえりかは再びクローゼットをあさりはじめた。

「あ、そうだ、メイクもちゃんとしなきゃ!」

ああえりかちゃんはもうダメだ、下手をすると夜まで
クローゼットとドレッサーの前を行ったり来たりだ。
愛理はえりかを描くのをあきらめて、ベッドに座って成り行きを見つめていた
マイの方を向いた。

「マ〜イちゃん」

193 :ねぇ、名乗って:2007/11/20(火) 00:09:13 ID:n1nUSIm30
続きは明日以降で……
ちゃんと今週中には完結させますので
>>189
サンクスです
あんまり面白くなかったらゴメンなさい

194 :ねぇ、名乗って:2007/11/20(火) 00:23:43 ID:oyw6n5CBO
最近のチッペは表情におんにゃの子を感じるからどうなるか楽しみだ

195 :ねぇ、名乗って:2007/11/20(火) 19:50:49 ID:xSbOWK0X0
ん?

196 :愛理'sパレット 9:2007/11/22(木) 00:22:21 ID:viHTEOT80
「や〜だよ、愛理なんか昨日あんな偉そうなことを言ってたくせにさあ……」

愛理の猫撫で声に、その「頼みごと」を聞く前に即座にマイが否定の返事をした。

ああ、やっぱり根に持ってる。弱ったな……。
マイは、いちどヘソを曲げたらなかなか直らない子であることも知っている。
特に今は、勝っていたはずのゲームの電源を途中で切られて機嫌が悪そうだ。

ん、さっきのゲームって、そういえば……。

「じゃあさあ、マイさっきゲームで勝ったら一週間分何とかって言ってたじゃない?
 それあたしが代わりにやってあげるから」
「ホント!?」

ふくれていたマイの瞳が急に輝いた。
まったく、現金なやつだ。お得な話には本当に目がないんだから。

――最年少ながら、そのルックスと考え方がいちばん大人なマイ。
その貫禄に、姉妹の誰もが一度は「本当は私のお姉ちゃんなのでは!?」と錯覚し、
相談したり指示を仰いだりする。だが、その大人な考えは現実的すぎて、時に物事をまず
『損か得か』で判断するのが悪いクセだ。

そして、とにかく『お得』な話が大好きで、どんなに怒っていても、泣いていても、
何かおいしい話(ご褒美)があるとすぐにケロリとしてしまう。
「一番好きな人は?」の問いに「サンタクロース!!」と答えたときは愛理も
(夢があって可愛いやつ)と思ったが、その理由が「だって無料(タダ)で何でも
くれるんだよ!?信じられないじゃん!!」だったのを聞いたときはあきれた。
とにかく、いろいろと大人になったら心配ではある。

「でもさあマイ、一週間分の何をすればいいの?」

きっと一週間分のお掃除当番か何かかな!?と軽く考えていた愛理が訊ねた。

197 :愛理'sパレット 10:2007/11/22(木) 00:27:32 ID:viHTEOT80

「ん、何かをするんじゃなくて、一週間分のおやつを賭けてたの」

おやつ……!?
その微笑ましい言葉の響きに、愛理はちょっと可笑しくなった。
誰よりも大人っぽく現実的なくせに、こんなところはまだまだ小学生らしい。

「あ、ちなみにおやつってこれだから。デパ地下で一番人気の超最高級スウィーツ!!」
「ちょ、超最高級スウィーツ!?」

そして、マイに手渡されたカタログを見て、愛理はさらに仰天した。
ちょっと待って……!?何だこの値段……!!

「愛理、じゃあ一週間分よろしくね!」
「あは、あはははは……」

前言撤回……、まったく、どこが小学生らしいんだ。
愛理は力無く笑いながら後ずさり、そのまま後ろ手で部屋のドアを開けた。

198 :愛理'sパレット 11:2007/11/22(木) 00:29:06 ID:viHTEOT80

「じゃあ、さよーならー」
「あー、待ってよ愛理」
「そうだよ、モデルやってあげるって言ってるじゃん」
「う、うん。やっぱりいいや。……あ、あ、よく考えたら二人は今日のお夕食当番でしょ?
 きっと忙しいかなあと思ってさ、ありがと。じゃあね」

そう言って愛理は慌ただしく開けたドアから逃げ、いや出ていった。

と、あっけにとられた二人の前でドアが開き、再び愛理が顔を出した。

「ねえ、舞美ちゃんとちっさーは?」

えりかが答えた。

「そんなのいつもの所に決まってるじゃん」






199 :愛理'sパレット 12:2007/11/25(日) 19:08:41 ID:uesq+t3q0

家から少し離れた「いつもの」公園で、愛理は千聖を見つけた。

「絵のモデル!?千聖を描くのぉ?イヤだよ恥ずかしいもん」

愛理のお願いに、木陰の芝生に座りこんでいた千聖が照れて答えた。

「お願い、昨日宿題教えてあげたじゃないの!」
「うーん、じゃあさあ、一つだけお願いがあるんだけど、いい?」
「え、なになに……!?」
「あのさあ、色を塗るとき、ちょっとだけ色白にして欲しいの」
「あはー、なんだそんなこと?」

「今度は何を頼まれるんだろう」とちょっとドキドキした愛理は、
その意外で可愛いお願いに拍子抜けしてしまった。
小さい頃から外で走り回って遊ぶのが好きで、いつも真っ黒に日焼けをしている千聖。
そして、毎年「今年こそ美白」と口にするわりには、「日焼け止めが効かないんだよ」と
言い訳し、今年も変わらず外で遊び歩いている。
それでも、気にしてないようでけっこう気にしてたんだ、と愛理は可笑しくなった。

――いつもやんちゃで元気な、ちっさーこと千聖。
活発で、騒がしくて、男の子みたいに見えて、実はとても照れ屋で繊細。
いつも周りに気を配り、人にも動物にも優しい。恥ずかしいと両手で顔を覆い、大きい子の
後ろに隠れる癖は最近直ったようだが、今でも後ろから誰かを立てるところは変わらない。

「わかった。まかせて」

愛理がそう言って千聖の正面に座り、抱えてきた画板と鉛筆を構えたその時、

「――ゴール!!」

の大声とともに、二人の横に舞美が飛びこんできた。

200 :愛理'sパレット 13:2007/11/25(日) 20:10:21 ID:uesq+t3q0

「はぁ、はぁ……。どう、ちっさー?今回のタイムは良かったでしょ!?」
「あー、ゴメンね舞美ちゃん、ストップウオッチ止めるの忘れてた!」
「ちょっと、千聖ー!!」
「違うよ、愛理が絵を描くから絶対動かないでって言うから」
「え〜!?」

愛理は思わず声が出てしまった。
たしかにモデルは頼んだけど、誰もそこまで言ってないぞこいつめ。

「もー、今の絶対新記録だと思ったのにー!!」

舞美が芝生にへたりこみ、そのまま置いていたスポーツドリンクをガブ飲みした。

多くの木に囲まれた公園に設けられた、一周が300メートルほどの木陰の遊歩道。
そこを五週、約1500メートルを走るのが舞美の夏休みの日課になっていた。
陸上部に入っている訳でもない、なにかの大会に出る訳でもないのに、
夏休み中に『自己ベスト』の記録を更新するのが目標だそうだ。

――運動神経抜群で、特に走ることが大好きな舞美。
嬉しい事があったときも、悲しい事があったときも、舞美はいつもここを走っている。
多くの人たちがゆったりと散歩やジョギングを楽しむこの遊歩道を、舞美は常に
独りで、誰よりも早く、全力で駆け抜けていく。

走ることの何がそんなに楽しいのか愛理はわからない。
だが、舞美は本気で練習をすれば、陸上部で記録を狙えるレベルであることを知っている。
しかし、パパとママが亡くなってから、舞美が愛理たち姉妹の世話のために
大好きな部活動を辞めたことも知っている。

201 :愛理'sパレット 14:2007/11/25(日) 21:22:08 ID:uesq+t3q0

「気にしないで」といつも舞美は言う。そんな訳にはいかない、と愛理は思う。
だけど何もしてあげられない。自分には何をしてあげられるかわからない。

自分にできることは、たまにここへ来て、舞美が走っているのを眺めるだけだ。
そして、わかっていることは、走っているときの舞美は最高にカッコいいということだけだ。

……ただ、舞美が美味しいものを食べた時の感想まで「うー美味しい、走りたい!」
だったのを聞いたときはちょっとあきれた。「どんだけ走るのが好きなんだよ!」と。

「じゃあもう一回走るから、今度はちゃんと計ってよ」

汗を拭き、息を整えた舞美が言った。

「ずるいよ舞美ちゃん、かわりばんこって言ったじゃん。
 今度は千聖の番だよ」

千聖がそう言うと、舞美にストップウオッチを押し付けた。

「あー、ちっさー絵はぁ!?」
「あーごめん愛理、じゃあ走っていると……」

後半が、よく聞き取れないほどのスピードで千聖が駆け出していった。
どうやら「走っているところを描いて」と言いたいらしい。
もう、そんな器用なことができる訳ないじゃん。

千聖のこの夏の目標が「持久走で舞美ちゃんに勝つ」ことだったのを忘れてた。
短距離では絶対勝てないが、文字どおり持久力とペース配分などの戦略が要求される
持久走なら勝てるかもしれないっていうのが千聖の考えだった。
今から遊歩道を五周、1500メートル……。時間が無い、もう千聖はあきらめよう。

202 :ねぇ、名乗って:2007/11/25(日) 23:52:16 ID:J58BXpqGO
GJ!チッペが可愛い!

203 :ねぇ、名乗って:2007/11/26(月) 13:49:06 ID:qAcq+4M30
乙です
岡井ちゃんは純だなぁ
舞美はほんと真っすぐだなぁ
……愛理どうするんだろ?(w

204 :1号の人:2007/11/26(月) 21:14:35 ID:MhEJOrxS0
うお、レスついてるとなんか焦る!!とりあえずありがとうございます。
残りは完結まで書きあげてから明日(か明後日)に貼りたいと思います。
今日はとりあえず℃-ute新人賞おめでとうってことで

にしてもツアーDVDの千聖のテンションは異常
メンバースタッフさんみんなにかわいがられてそうだね

205 :名無し募集中。。。:2007/11/27(火) 00:23:06 ID:tbT792C5O
レスするのも実際考えるんだよね
タイミングとか

206 :愛理'sパレット 15:2007/11/27(火) 21:57:28 ID:CvJLBsPH0

「ねえ舞美ちゃん、あたし明日までに宿題の絵を描かなきゃいけないんだけど、
 舞美ちゃんの顔を描いてもいい?」

愛理は、座りこんでいる舞美に頼んでみた。

「なに愛理、それで来たの?いいよ私でよかったら」
「でもさあ、描き終わるまでじっとしてて欲しいんだけど、大丈夫?」
「大丈夫だよ、それくらい」
「ありがとう舞美ちゃん」

あっさりと、何の条件もなくOKする舞美に、(なんだ、最初に舞美ちゃんのところに
来ればよかったな)と愛理はなんだか気が抜けてしまった。
そして、決めていた【その場所】に舞美の顔を描き始めた。
たまに千聖がその横を、かなりのハイペースで走り抜けていった。そして、

「――ゴール!はッはッ……。ねえ舞美ちゃん、今のタイムどうだった?
 舞美ちゃんの記録より早かったでしょ!?」

あっという間に1500メートルを走りきった千聖が、その疲れを感じさせる間もなく訊いた。

「あ、ゴメンねちっさー。急に走り出すもんだからスタート押すの忘れてた!」
「えー!?もー舞美ちゃん!!」
「あはは!いいじゃん、おあいこだし」

舞美が笑いながら答えた。

「でもさあ、今の絶対舞美ちゃんより早かったって」
「えーそうかなあ!?」

夏休み最終日、「打倒・舞美!」の記録に燃える千聖が真剣に食い下がり、
陸上競技には絶対の自信を誇る舞美がそれをかわしている。

207 :愛理'sパレット 16:2007/11/27(火) 21:58:25 ID:CvJLBsPH0

「じゃあさあ、もう直接勝負しようよ。いっしょに走って先にゴールした方が勝ち。
 そしたら千聖が絶対勝つんだから!」
「いいよお、負けないから!じゃあ愛理ちょっと待っててよ」
「えー、ちょっと舞美ちゃん!?」

千聖の挑発に、舞美は簡単に乗ってしまった。
でも、舞美ちゃんは責められない。悪気がないのがわかってるから。
いつも一つのことに気を取られると、他のことなんて全部忘れてしまうんだもの。

「……じゃあよーい、スタート」

かけ声と共にダッシュで駆けていく二人の後ろ姿を見送りながら、
できれば『絵』の方に気を取られてて欲しかったな、と愛理は溜め息をついた。

まったく、これを【思いついたときから、苦労する】とは思っていたけど予想以上だ。

西の空が下からオレンジ色に染まり、長かった夏の陽が暮れようとしている。

(ああ、もう時間がないぞ、どうするんだあたし……!?)

夕陽を見すえた愛理の口が、ギュッと固く結ばれた。



「――えっ?じゃあ愛理はまだ絵を描けてないの!?」
「ちっさーと競争するのに夢中になってたらさあ、愛理のこと忘れちゃって」

夕食の支度を終えたえりかの問いに、公園から帰ってきた舞美が答えた。
ダイニングキッチンの、一つでは足りなくて二つをくっつけた長方形のテーブルには
すでに七人分の夕食が並び、愛理を除く姉妹がみんな揃っていた。

208 :愛理'sパレット 17:2007/11/27(火) 22:00:58 ID:CvJLBsPH0

「でもリビングにいたのお昼すぎなのに、まだ描けてないんだ……」
「悪いことしちゃったな、いつも優等生で何でも余裕の愛理があせってるのって
 めずらしいから、ついついからかっちゃって……」

栞菜となっきぃが反省したように言いあった。
そこに、愛理が入ってきた。その険しい表情に姉妹みんなが驚いた。

「あ、愛理ぃ、ごはん出来てるよ」
「愛理さあ、絵、どうする?結局何を描くの?」
「そうだ、ごはん食べ終わったらウチがタダでモデルやってあげるよ」
「…………」

えりかと舞美とマイが愛理に気を使っていろいろと話しかけたが、愛理の表情は変わらなかった。
そして、そのまま無言でしばらく姉妹みんなの顔を眺めたあと、

「あたし今日晩ごはんいらない、いそいで絵描かないと間に合わないから」

そういい残して、くるりと振り返りキッチンから出ていってしまった。
そんな愛理の気配が遠ざかったのを感じた後、一斉に姉妹たちがどよめいた。

「見た!?今の愛理の顔!!」
「うん、怖かったー!!」
「ねえ、愛理めっちゃ怒ってるんじゃない!?」
「愛理のあんな目はじめて見たよ〜!!」

みんなが競いあうように口を開く中、

「ううん、愛理のあの目は……」

栞菜がひとりそう呟いた。

209 :愛理'sパレット 18:2007/11/27(火) 22:06:02 ID:CvJLBsPH0



「愛理、まだ起きてる?ちょっと休んでごはん食べな」

夜も十時半を周ったころ、おにぎりとおかずをお盆に乗せたえりかが
『愛理と栞菜の部屋』をノックした。だが中から返事はなかった。
ドアの前には、えりかの他に「愛理の邪魔になるから」と
部屋に戻らずにリビングにいた栞菜の他、「愛理に謝んなきゃ」とみんなが揃っていた。

「いい愛理、入るよ?」

舞美がドアをそっと開け、みんながおそるおそる中を覗くと、
愛理は絵を描いていた机に、ライトを点したままでつっぷして眠っていた。

「なんだ愛理、寝てるよ」
「あーあ、顔に絵の具が付いちゃう、よ……!?」
「あー、この絵……!!」

部屋に入っていき、机の上の『絵』を見た舞美が声を上げた。
それは画用紙を縦に使い、手前からマイと千聖、その上には栞菜となっきぃ、
いちばん奥にはえりかと舞美が並んで描かれた『姉妹の絵』だった。

「すごい、もう描けてたんだ」
「それに六人全員描いてある」
「色もちゃんと全部塗ってあるよ」

その『絵』を見てみんなが驚いている中、

「でもさあ、この絵なにも見ないでどうやって描いたんだろうね?」

と、千聖がおそらく『みんなが思っているであろう』疑問を口にした。

210 :愛理'sパレット 19:2007/11/27(火) 22:11:35 ID:CvJLBsPH0

「きっと憶えていったんだよ、さっきキッチンで。
 ほら、この絵みんなの今日の髪型とお洋服といっしょ!」
「あ……!?」

栞菜が言い、みんながこの『絵』と自分たちの姿を見比べてまた驚いた。
そして、さっきのキッチンでの愛理の表情を思い出した。

「だってあの目は、愛理がいつも勉強してるときと同じ目だもん。
 きっと全部記憶してからこの部屋にきて、思い出して描いたんだよ!」

栞菜が続けて言った。
それは愛理と二人で同じ部屋を使い、誰よりも愛理を見ている
栞菜だから知ることだった。

――ときに『絵に描いたような優等生』なんて周りに揶揄される愛理。
しかし、栞菜は知っている。何の努力もしない『優等生』なんて存在しない。
栞菜は見ている。何を言われようとも気にせずに、黙々と机に向かう愛理を。
みんなが寝た後も、いつも栞菜に気を使いながらも机に向かう、愛理の真剣な表情を。
誰よりも努力家なその横顔を。

「やっぱりすごいね愛理は」
「うん。この絵も可愛く描けてるよ」

なっきぃと栞菜が言った。
そして、感心したみんなが愛理の(ちょっぴり絵の具が付いてる)横顔を見下ろした。

「でもさあ、この絵上手に描けてるんだけど、何か物足りない気がしない?」

そんな中、舞美が思っていた素直な感想を口にした。

211 :愛理'sパレット 20:2007/11/27(火) 22:23:53 ID:CvJLBsPH0

「あー、わかる。何か足りないカンジ!?」
「贅沢言っちゃダメだよ。絵の苦手な愛理がここまで描けただけでもすごいと思わなきゃ」

えりかと栞菜が遠慮なく答え、そこでみんなが笑いあった。その時、

「あ、わかった!」

なっきぃがそう言い、愛理の部屋から出ていくと、すぐに一枚の紙を手に戻ってきた。

「ねえ、足りないのってこれだよ」

なっきぃが、持ってきた紙を愛理の机のペン立てのハサミで、そこに
『描かれた形』を丁寧に切り抜き、それを愛理の絵の上にそっと重ねてみた。
すると愛理の絵の中に、愛理を含む姉妹が七人全員が揃った。

「ほら、これでピッタリ!」
「おー、本当だ!」

他のみんなに重ならないように、絵の真ん中の、マイと千聖の手前に置かれたそれは、
昼間にリビングでなっきぃが便せんに描いた愛理の姿だった。
その愛理の絵は、水彩画とペン画の違いはあっても、なんの違和感もなく
ぴたりと収まり、その絵の中で七人がお揃いの笑顔を浮かべていた。

「なんだ、足りないのって愛理だったんだね」
「うん、やっぱりこうでなくちゃ」

舞美とえりかが言い、そこで、みんながまた笑いあった。





212 :愛理'sパレット 終:2007/11/27(火) 22:28:17 ID:CvJLBsPH0

…………、

うるさいなあ。
なんか遠くでみんなの声が聴こえるぞ!?
いったい何を笑いあってんだ?
おかげで、せっかくの美味しそうなステーキと河童巻きが逃げちゃったじゃないか。

それにしても今日は疲れちゃったな……。
まったく、こんな『絵のテーマ』の宿題を出す先生が悪いんだ!

それでも、一人ずつ描き足していくのは大変だったけど、
ちゃんと全員が描けてよかったな。

だって、誰か一人だけなんて、選べるわけないじゃないか。
忘れてたことにして、あせったフリでもしないと、恥ずかしくて頼めるわけないじゃないか。

そんな、『私の好きなもの』だなんてさ。

……ああ、相変わらずみんなの笑い声が聴こえる。
それにしてもみんな楽しそうだな。
あたしのいないところで、そんな……ズルイ……ぞ……、

……………………。



みんなが笑うその場所の、みんなの笑顔の絵の隣で、
そのまま深い眠りにおちた愛理の横顔は、なんだかとっても幸せそうに見えた。


213 :1号の人:2007/11/27(火) 22:37:44 ID:CvJLBsPH0
最後まで読んでくれた人がいるならありがとうございます。
次の目標はDVDリリースにあわせて『放課後のエッセンス』
間に簡単なネタを挿めたら何か一作。

それでは、それまでまたテキトーに雑談してる人になりますノシ
今日は℃-uteの有線音楽賞受賞おめでとう!!ってことで

>>205
完結したときに、本当に面白かったと思ったときだけ
「面白かった」の一言があるのが一番励みになるし嬉しいス。

まあ無いなら無いで「それなら次はもっと面白いものを書くぞ」って気にはなります(負けず嫌い)。

214 :ねぇ、名乗って:2007/11/27(火) 22:47:08 ID:JY+GYGGI0
リアルタイムで更新しまくりながら見てました!!
なるほど!お題が「私の好きなもの」だったんですね!!愛理がこだわるわけだ!!
すごくほんわかとした気分になれました!楽しかったです!

では次回作を楽しみしてます!!!

215 :ねぇ、名乗って:2007/11/28(水) 01:07:21 ID:XoJGObQvO
最後は少し涙腺にきたよ
次回作も楽しみにしてます

216 :ねぇ、名乗って:2007/11/28(水) 04:20:04 ID:+tOw+vJVO
えぇ話や‥
1号さん乙です⊃旦~

217 :ねぇ、名乗って:2007/11/28(水) 15:16:30 ID:qW3ryUpEO
いいお話しをありがとう!
ホワイトボードに次ぐ感動ですた。
次作も期待してますね(*^_^*)

218 :1号の人:2007/11/28(水) 22:26:41 ID:0E3vbsNu0
しばらく名無しにもどるつもりだったけど、感想レスはもらえるとやっぱ嬉しいス。
読んでレスくれた方ありがとうございますm(_ _)m

でも前半の愛理の心理描写に、ちょっとオチと矛盾を感じさせる箇所があるね
気をつけたつもりだったんだけどな…
まとめサイトに載せてもらう時にはまた直したいなあ

219 :ねぇ、名乗って:2007/11/29(木) 08:48:18 ID:OrPcGFPG0
>>218
乙です。
「七姉妹」へのこだわりが感じられる作品です。
あいかわらずの、この「ほのぼのさ加減」にはいつも癒されますね。

 人物像の説明に割と力が入っているのは、やはり「七姉妹」という
テーマに(いや℃-uteにか?)初めて触れる人への配慮からなの
でしょうかね。

 釈迦に説法ですが、やはり読み返すのは大切だと思いますよ。
勢いでってのもいいんですけど、その場合には今回のように
時間をかけてしまうと、どうしてもブレが出てしまうと思います。


220 :ねぇ、名乗って:2007/11/29(木) 19:50:47 ID:DbatmsEV0
>人物像の説明に割と力が入っているのは、やはり「七姉妹」という
>テーマに(いや℃-uteにか?)初めて触れる人への配慮からなの
>でしょうかね。

『愛理'sパレット』=愛理のパレットで描かれる姉妹像ってことで。

ネタばらし
本当はシーズン2の一発目にもってくるはずだったネタ、
当初まとめサイトを作る予定も無かったので、新スレ一発目=スレタイに興味を持って
開いた人が一番最初に目にするネタのはず、
で、ドラマの新シリーズらしく、『キャラ紹介を兼ねた第一話』って構成に。
ところが書く暇なくてもたもたしてるうちに作Bさんの『プレイス』が一作目にきちゃったので
お蔵入りかなと思ってたんだけど、オチ気にいってるのでやっぱ書こうと。

>やはり読み返すのは大切だと思いますよ。

その通り・自分は全部を一度に書ききらないとダメな構成下手なタイプorz
連載形式で長編を構成できる人の才能が信じられんス

221 :ねぇ、名乗って:2007/11/30(金) 20:14:56 ID:ZnRs+MxN0
スレチだけどなんか毎回書いてたので今回も

℃−ute日本レコード大賞新人賞受賞おめ!!

222 :38:2007/12/03(月) 23:46:08 ID:GOjnXVhe0
ごぶさたしています、倉庫番です。

保管庫の看板を冬バージョンにしましたので、
たまに遊びに来てやってください。

作家1号さんの新作読まさせていただきました。お疲れさまです。
ちょっとクールな愛理にシビレました。


223 :村上龍:2007/12/04(火) 13:16:39 ID:7aOSwaEtO
キュートのぁいりの太股に挟まりたい。衣装は都会っこ純情のデニムのミニスカで…
あれはヤバイ!矢島さんでもいいな(_´Д`)ハァハァ

224 :ねぇ、名乗って:2007/12/04(火) 21:24:04 ID:8RgG2ytp0
>>222
お疲れ様です!!
冬ですねぇ

225 :ねぇ、名乗って:2007/12/04(火) 22:35:12 ID:GjpoQ0g90
>>222
乙であります。いつもありがとう。感謝です。

それと今日はこれを言わねば
℃−ute紅白出場決定おめ!!

226 :ねぇ、名乗って:2007/12/05(水) 21:29:51 ID:+NTeDdd90
なんか
・えりか×舞美
・千聖×マイマイ
みたいな℃-ute定番の組み合わせって、このスレの姉妹設定だと逆にやりにくい感じ

愛理×マイマイの組み合わせとか意外と面白くなりそうな気がする

227 :ねぇ、名乗って:2007/12/06(木) 00:27:48 ID:uqLe/dY80
>>226
じゃあちょっとネタを広げてみようよw。
1)二人の共通点は?
2)二人の相違点は?
3)どんなシチュエーションで?
4)なにが起きる?


228 :ねぇ、名乗って:2007/12/06(木) 22:07:22 ID:n1nSvPWM0
ハローがいっぱいで共演したのしか思いつかなかった

229 :ねぇ、名乗って:2007/12/07(金) 19:16:09 ID:VcQ48lHd0
マイマイはどっしり落ち着いて意外とキツいツッコミタイプかなあ!?と。
で『ハイテンション早口』状態の天然愛理と絡ませたら会話とか面白いんじゃないかなと思って。

愛理は本来そういう性格か?という問いには、そういう状態になる状況に置けばいいわけで。
例えばクリスマスイブ、他の家族はみんな買い物、愛理とマイが二人だけで
クリスマスツリーの飾りつけをしながら「サンタ問答」をしているとか。

クリスマスといえば、今年は現実の愛理が「中学生になったらサンタが
来ないかもしれない」と心配している年。「愛理とサンタ」で何か一本お話が書けそう。

230 :ねぇ、名乗って:2007/12/09(日) 14:47:14 ID:GyCgVP7H0
マイマイはクラスで身長低いほうだよね。逆に愛理は高いほう。

でもマイマイってクラスではボスみたいな感じっぽい。男子のボスも頭が
上がらない…みたいな。

愛理はあんまり目立たないタイプっぽいけど学級委員に立候補したって
言っていたし、やる気さえ出せばクラスメイトが応援してくれる…みたいな。


231 :ねぇ、名乗って:2007/12/09(日) 21:29:34 ID:znDjjYZxO
まいまいは149cmなら平均ぐらいじゃないかな?
愛理は中学入るときで160越えてたみたいだからクラスで2、3番手だろうね
まだ男子も半分以上が愛理より小さいと思う

232 :Cutie☆Honey ◆W..ThlHCTA :2007/12/11(火) 14:40:02 ID:dHw9QHsJO
age

233 :ねぇ、名乗って:2007/12/14(金) 20:29:04 ID:7cMgzojD0
http://www.up-front-works.jp/discography/hachama/10/s_01/disco_photo.jpg

これ、いかにも『舞美と親戚のお姉さん』って感じw
安倍さんって正直苦手だったけどこのジャケ写はほのぼのしてて好きだ

234 :ねぇ、名乗って:2007/12/16(日) 20:49:55 ID:gxsbsYzo0
>>229
>愛理とマイが二人だけで
>クリスマスツリーの飾りつけをしながら「サンタ問答」をしているとか。

その間、えりかと舞美はキッチンでつまみ喰いをしながらケーキを作り
残った早貴・栞菜・千聖は買出しって感じですね
チャンピオンのグラビアでは飾りつけ係は早貴・栞菜・愛理で、千聖とマイマイはひたすら遊んでますがw

あのグラビア見てたら、やっぱクリスマスにはクリスマスネタがいいなあと思った
愛理のサンタ衣装の似合い度は異常

235 :ねぇ、名乗って:2007/12/21(金) 13:13:11 ID:qtHOq7Be0
つんくにネタの先越された…orz


236 :ねぇ、名乗って:2007/12/21(金) 13:20:36 ID:n33mYjCq0
>>235
kwsk

237 :ねぇ、名乗って:2007/12/21(金) 15:03:31 ID:8EWqtJJ10
Berryz仮面 vs キューティーレンジャー?

238 :作B ◆SAKubqyuTo :2007/12/21(金) 22:50:10 ID:Z8N6S/xJ0
ども、お久しぶりです。

 とある時期に、思いつきと勢いで書いたネタなんですが、ホント
に勢いだけのモノだったので、もう少し伏線作りとか、設定とかを
充実させようとたくらんでいた「戦隊モノ」です。

 まさかつんく♂に先を越されるとは思いもしませんでした。今後、
実際の「キューティーレンジャー」の全貌が明らかになっていくにつ
れて、私のネタも世に出しづらくなってしまうので、この際投稿して
しまおうと思います。

 ものすごい雑な内容ですけど、おもいっきり肩の力を抜いてご覧
いただければ…。


239 :キューティーセブン(1):2007/12/21(金) 22:51:11 ID:Z8N6S/xJ0
●秘密基地−管制室

 けたたましい警報音とともに、基地内に緊張が走った。管制室からサキの声が響く。

 「東京湾上空に未確認飛行物体発見!。まっすぐ都心方向に向かって接近中。あと
  10分で上陸の可能性!!」
 「まわせーーーーっ!」

 レストランで待機していたマイミは、大急ぎで格納庫へと走り、食べていたカレー
のスプーンを口にほおばったままでヘルメットをかぶり、発進準備の整った機体に飛
び乗った。

 「キューティーレッド、マイミ!、哨戒に向かいます!!」
 「了解!、1番ゲートオープン!!。2号、4号はスクランブル待機!」
 「キューティーバード1号、シルバーイーグル、発進!!!」

 1番ゲートから、マイミの乗った「キューティーバード1号」が射出されると、東
京湾に向けて白煙を上げながら飛び去った。ほんの数秒で音速に達するシルバーイー
グルの加速Gに耐えられるのは、今のところマイミただひとりである。ゆえに、研究
者のあいだでマイミは「ファーストチルドレン」と呼ばれているのだ。

 「いってらっしゃーい!」
 「キューティーオレンジ、エリカ!、2番ゲートにて待機中!!」
 「キューティーグリーン、カンナ!、4番ゲートにて待機中!!」
 「了解。指示を待て」
 「さてと、こっちはこっちで…」

 管制室にいるサキはマイミの出撃を見届け、未確認物体の解析を始める。


240 :キューティーセブン(2):2007/12/21(金) 22:55:15 ID:Z8N6S/xJ0
●キューティーバード1号−コクピット

 「キューティーバード1号、目標まで、あと1分30秒で到達します」
 「キューティーバード1号、了解」

 マイミの搭乗する機体、シルバーイーグルは、事件発生現場にいちはやく到着し、
その後の作戦計画を立て、指示を行なうための超音速哨戒機である。

 「サーキー。なんでこんなに近くまで来ちゃってんのぉー?」
 「わっかんないよぉ。ワープしてきたか、新手のステルス性能でも身につけたかな
  あ。どっちにしろ『アーリエンズ』の可能性大〜」
 「衛星からの映像まだ〜?、電波解析は〜?」
 「今やってるからちょっと待って〜。こーのポンコツ。早く出せっ!このっ!!」

 このごろ地球では異宇宙生命体が迷い込んで飛来することが多くなり、国連平坦機
構(Union Flat Association=UFA)では、そういうのをまとめて「アーリエンズ」と呼
ぶようになった。ほとんどのアーリエンズは友好的、かつ無害で、ただ地球を見学し
て飛び去るものが多いが、なかには好戦的で、侵略や搾取を目的に破壊活動を行なう
ものもいる。そのため世界各国はUFAの指揮のもとに、それぞれ独自の「アーリエ
ンズ歓送迎ユニット(Ariens Send-off Unit=ASU)」を設置し、穏便にお引取り願うよ
うな対策をとっている。

 日本もそのような「アーリエンズ飛来地」のひとつとして例外ではなく、商店街の
福引で、たまたま1等賞を当ててしまった℃-ute家の7人姉妹が、その任務にあたる
ことになった。彼女たちは、なかばヤケクソ気味に「超美少女戦隊 キューティー7」
という名称を採用し、その活動を始めることになる。「あくまでも『歓送迎ユニット』
なんだから『戦隊』はやめてくれ」とのUFA幹部による要望は、彼女たちの一存に
より、あっけなく却下されてしまった…という経緯がある。


241 :キューティーセブン(3):2007/12/21(金) 23:00:46 ID:Z8N6S/xJ0

 「来た来たー、映像来たよ〜、全長300m、最大幅50m?、でかっ!、ってか
  ナニコレ?」
 「これは…」

 「「タワシぃ?!」」

●東京湾上空

 大型の石油タンカーほどの大きさはあろうかというその物体は、全身が黒い針状の
触手で覆われており、まるで「空飛ぶタワシ」のように見えた。その映像はUFA本
部にも同時に送られ、本部はこれをアーリエンズであると認定した。また、地球にお
ける個体識別呼称として「ダーツ・ハズレイ」の名前が採用された。

 「キューティーバード1号、目標まで、あと30秒で到達します」
 「キューティーバード1号、了解。電波解析による物体の放射能汚染レベル:グリ
  ーン、化学汚染レベル:グリーン、電磁波干渉レベル:グリーン。接近を許可し
  ます」
 「了解。見えてきたよー、タワシちゃーん」
 「ちゃんと正式名称ついたんだから『ダーツ・ハズレイちゃん』って呼んであげな
  きゃ」

●ふたたび秘密基地−格納庫

 スクランブル待機しているキューティーバード2号と4号には、それぞれエリカと
カンナが搭乗して、コクピット内で緊張の一瞬を待っている。

 キューティーバード2号「オレンジタートル」は、通称「ガメラ」とも呼ばれる寸
胴な機体であり、その胴体部には、短時間で換装が可能なコンテナが内蔵される。そ
れらのコンテナは「ペットコンテナ(略してペット)」と呼ばれ、様々な秘密兵器や、
そうでないものが飛び出す仕組みになっている。


242 :キューティーセブン(4):2007/12/21(金) 23:03:52 ID:Z8N6S/xJ0

 「2番、4番ゲートオープン!、キューティー2、キューティー4、スクランブル
  発進!」
 「キューティー2、オレンジタートル、発進!」
 「キューティー4、グリーンタイガー、発進!」

 キューティーセブンのNo.4、キューティーグリーンこと、カンナが搭乗するキュー
ティーバード4号「グリーンタイガー」は、水中での工作活動を重点に設計された機
体である。ちなみに、キューティーセブンのメンバーが使用するキューティーバード
全7機は、空中、水中、陸上のいずれの領域でも活動可能な「全領域万能工作機
(便宜上、戦闘機とはいわない)」であり、それぞれの機体に得意な活動分野が設定
されているのである。

 「了解。キューティー2、キューティー4は目標到達後、上空で待機」
 「「了解!」」

●ふたたび東京湾上空

 「だめだねえ。マルチウェーブメッセージにも応えない。ってか、ほとんどはねか
  えってこないもの。ステルス性能ばつぐんね。初めてのお客さん?」
 「まだ照会中。UFAのデータベース腐ってない?」
 「とりあえずフィジカルコンタクトしてみますか」
 「気をつけてね〜」
 「のんきにいうなー。これでも一番緊張する瞬間なんだからぁ」

 キューティーバード1号は、巨大な飛行物体に物理接触するため、徐々にその距離
を近づけていった。主翼の先端から伸びる小さなアームで、物体の生体細胞サンプル
を採取し、UFAのデータベースに登録されている既存のサンプルと照合するためで
ある。


243 :キューティーセブン(5):2007/12/21(金) 23:07:21 ID:Z8N6S/xJ0

 物体までの距離およそ15m、無数の触手に覆われている内部の皮膚のような構造
が見えるか、見えないかのところまで来たとき…

 「うわっ!!!」
 「大丈夫?!、マイミ!、応答して!」

 針のような触手の1本が突然、機体に向かって鋭く伸びた。マイミは急旋回して回
避しようとしたが、触手は尾翼のまんなかあたりを貫き、穴をあけた。

 「触手が攻撃してきた!、尾翼を損傷!」
 「マイミ飛んでる?、飛べる?」
 「びっくりしたあ。被害は微小、航続は可能です。ってか超合金に穴をあけるって、
  相当やばくない?」
 「よかったー、無事で。サンプリングするから2号とコンタクトして」
 「了解〜」

 「目標『ダーツ・ハズレイ』、あと5分で上陸の可能性」
 「(サキ、あいかわらずクールだな〜)」

 物体はその高度、進路ともに変えることなく、また音もなく飛行を続けている。普
段からこわいもの知らずのマイミであったが、さすがに不気味な感じがしてきた。

 「お待たせー!」

 上空からキューティーバード2号と4号が到着した。

 「待ってたよー。エリカはサンプリング準備。カンナは私と交代して哨戒。海面に
  落下物がないか監視して」
 「「了解」」


244 :キューティーセブン(6):2007/12/21(金) 23:11:23 ID:Z8N6S/xJ0
●またまた秘密基地−格納庫

 「全長300mって、でかくない?」
 「ひさびさに私たちの出番じゃない?」
 「わくわくするー!」

 アイリ、チサト、マイの3人は、格納庫でそれぞれ学校の宿題を片付けながら、姉
たちのやりとりを聞いていた。やがて格納庫入口の扉が開き、管制室にいたサキがヘ
ルメットを抱えてやってきた。

 「アイリ、チサト、マイ。出るわよ」
 「あっ、サキも出るんだ。超珍しくない?」
 「ちょっとね。謎が多すぎるんだ今回のヤツは。ステーションに行く用事もできち
  ゃったし…」
 「でわ、とっとと参りましょー!」

 「3番、5番、6番ゲートオープン!、キューティー3、キューティー5、
  キューティー6、スクランブル発進!」
 「キューティー3、オレンジドラゴン、発進!」
 「キューティー5、レッドフラミンゴ、発進!」
 「キューティー6、ブルーエレファント、発進!」

●またまた東京湾上空

 サキから出動中のキューティーバード全機に報告が出される。

 「サンプル組成解析、結果出ました。過去データなし。未知の重金属です。しかし
  これは生物です。DNA構成は『ナマコ』に類似」


245 :キューティーセブン(7):2007/12/21(金) 23:22:20 ID:Z8N6S/xJ0

 「ナマコぉ?!、これまた珍しいお客さんだ」
 「てか、これ、生物なんだぁ」
 「生物というか『ナマモノ』だね」

 UFAのデータベースには、過去に飛来したアーリエンズの組成データが集積され
ている。物理的な接触によって得られた体細胞のサンプルをもとに、これらのデータ
に一致するものがあれば、簡単に対策が取れる。しかし、今回のように初めて地球に
飛来したアーリエンズの場合には、有害・無害の判断を含めて、慎重な対応をしなけ
ればならなくなる。

 「じゃあさっきの攻撃は、生物特有の防衛反応か…」
 「はっきりしないけど、現時点ではそう判断するしかなさそうだね」

 このようなときに、アーリエンズとの最初のコンタクトをとるのは、決まってマイ
ミの役割だ。

 「まずいなあ、まだなんの反応もないよ。ミサイル打っちゃう?」
 「だーめ、攻撃許可出てません。とりあえずネットで捕獲しましょう」
 「こんなでっかいの捕獲って…、だあれが吊るすのよぉ?」
 「足止めだけでもしておかないとね。チサトたちが来ればなんとかなるでしょ。
  早いとこ止めないと、このまま首都直撃じゃマズイっしょ」
 「じゃ、行きますか。1号、2号、4号、ネット展開準備、ポジション設定」
 「了解」

 マイミの乗った1号機とカンナの4号機は物体の前方に、物体より少し低い高度で
並んで飛行し、エリカの2号機は物体の上空から、その頭部を俯瞰する位置に移動し
た。


246 :キューティーセブン(8):2007/12/21(金) 23:27:35 ID:Z8N6S/xJ0

 「ポジション完了」
 「ネット発射!」

 2号機のコンテナ下部から射出装置がせり出してきて、物体の先頭部に向けて
ネットを発射した。ネットはちょうど物体の頭部を囲むように広がり、その前面に
覆い被さった。物体はさっきマイミが接近したときと同じく、ネットを排除しようと
激しく触手を伸縮させた。しかし、特殊なグラスファイバー製のネットは物体のもつ
触手のあいだに入り込み、触手がもがけばもがくほど、物体内部に向かって食い込ん
でいくのであった。

 ネットの縁には機体や地面と接続するためのアンカーが取り付けらており、1号機
と4号機はこれを拾うために接近した。

 「カンナ、アンカー拾った?」
 「拾った!、接続完了。準備オッケー!」
 「じゃあ行くよ。せえーのぉ!」

 「「「止まれーー!!」」」

 3機はネットにつながるアンカーロープをそれぞれの機体に接続し、いっせいに逆
噴射して物体の進行を止めようとした。

 「重いー!」
 「でかすぎー!」
 「んー、やっぱりパワー不足か」
 「とりあえず頑張れー!」
 「とりあえず頑張りましょう!」


247 :キューティーセブン(9):2007/12/21(金) 23:32:35 ID:Z8N6S/xJ0

 ほどなくしてキューティーバード3号、5号、6号、7号が合流した。すかさず
マイミの指示がとぶ。

 「よし!、サキはエリと交代、エリはもういっちょネット張って、アイリとマイが
  アンカー拾って!。チサトは物体の後ろからクランプしてみて」
 「「「「了解!」」」」

 物体の上方で、すでに展開しているネットのアンカーをキャッチし、それを接続し
たサキの3号機は、エリの2号機と役目を交代した。すぐにエリは次のネットを打ち
出し、それを物体の下方で待ち構えていたアイリの5号機、マイの7号機がネットの
アンカーと接続した。物体の先頭部には二重のネットが張られ、合計6機のキューテ
ィーバードが逆噴射してブレーキをかけた。

 物体の後方では、チサトの乗る6号機が、1本のアームを伸ばし、その先に取り付
けられた巨大なクランプで物体を挟み込もうとした。しかし、金属製の大型クランプ
は、物体の持つ触手の攻撃を受けてズタズタに砕かれ、それを挟み込むことはできな
かった。

 「マイミー、だめー。壊されたー、こいつすごいなー」
 「しょうがない。じゃあとりあえずネットのほうをつかまえて」

 逆噴射しながら、じっとレーダーを見つめていたサキが叫んだ。

 「物体の速度、落ちてきました!」
 「高度は?!」
 「高度は変化なし!」


248 :キューティーセブン(10):2007/12/21(金) 23:37:37 ID:Z8N6S/xJ0

 再びマイミの指示が飛ぶ。

 「よし、チサトはアイリと交代して!、アイリは上から吊り下げ準備。みんなはもう
  ちょっと頑張れ!」

 「「「「「「了解」」」」」」

 アイリの5号機と接続していたアンカーを、チサトの6号機が引き継いで、物体の下
部前方のアンカーをつかまえると、まもなく物体の進行は空中で停止した。眼下にはレ
インボーブリッジが迫っていた。

 「あぶないあぶない。もうちょっとで『首都上空』じゃん」
 「よっしゃ。エリとチサトは海底にアンカー打ち込み。他は上空にまわって物体の
  再始動に備えて」

 「「「「「「了解」」」」」」

 「サキ、UFAからなんかある?」
 「UFAより通知『コンタクトをとれ』って」
 「さっきやったじゃ〜ん!!、どうしろっていうのよ〜。また動き出したら上陸され
  ちゃうよ?」

 物体は高度300mの空中で停止した状態を保っている。ネットがかかった部分では
あいかわらず触手がわさわさと伸縮を繰り返しているが、それ以上の動きは見られない。

 「「アンカー設置完了」」
 「了解。チサトは物体の前方で待機。エリは2番ペットとってきて、ちょっとイヤな
  予感がする。」
 「2番ペット?!、ホント?!」


249 :キューティーセブン(11):2007/12/21(金) 23:42:14 ID:Z8N6S/xJ0
●東京湾−羽田沖上空

 ネットに捕獲状態にされた物体は、とつぜんその形をゆがめ始めた。

 「な、なにー?!」
 「なんかモゾモゾしてるぅ〜!」
 「みんな気をつけて!」

 物体の背中にあたる中央部分から表面が割れて、中から別の物体が姿を見せる。

 「「「「だ、脱皮ー?!」」」」

 昆虫の脱皮のように、黒褐色の外皮が脱げ落ち、その中から姿をあらわしたのは
超大型の空中戦艦であった。

 「やばい!、バリア展開!!!」
 「どすこい!」

 警戒していたチサトの反応が一瞬早かったため、戦艦が首都に向けて放った一斉攻
撃は、すべてチサトが展開させたバリアではじかれた。

 「マイミ!、攻撃許可出た!」
 「あったりまえじゃん!。ここで沈めるよ!サキとあたしとで下っ腹からアッパーカ
  ット!。他は艦上爆撃で応戦して!、チサト、バリアの残り時間は?!」
 「あと45秒」
 「了解!」

 1号機と3号機はネットアンカーを切断し、戦艦の中央下部から同時に攻撃した。
「ナマコ」と呼ばれた外皮と違い、戦艦自体の装甲強度は弱く、その胴体がまんなか
から真っ二つに折れた。


250 :キューティーセブン(12):2007/12/21(金) 23:47:15 ID:Z8N6S/xJ0

 「外っかわだけ強かったんだね」
 「中はよわっちい」
 「ずっとナマコかぶってれば良かったのに」
 「まだだ、まだだよ!」
 「「「「え?!」」」」

 黒煙に包まれながら海上に落ちてゆく空中戦艦の中から、今度は巨大ロボットが
現れた。

 「次、来るよ!」
 「マイミすごーい!」
 「予想大当たりー!」
 「はいそこ喜んでない!、行くよ!」

 「キューティー!!」
 「マイミ!」
 「エリカ!」
 「サキ!」
 「カンナ!」
 「アイリ!」
 「チサト!」
 「マイ!」
 「7機揃って〜」

 「「「「「「「合体するぞい!!」」」」」」」

 7機の戦闘機は変形・合体して1体の巨大ロボットとなった。


251 :キューティーセブン(13):2007/12/21(金) 23:52:49 ID:Z8N6S/xJ0

 「「「「「「「キューティーロボ!チョービジンダー!!」」」」」」」

 「ねえ、毎回思うんだけど、このネーミングだけ、失敗じゃね?」

 キューティーロボ「チョービジンダー」は、敵ロボットの前に立ちはだかった。両
者は空中で組み合ったあと、羽田空港の滑走路上に着地した。

 「エリ、サンプリング!」
 「サンプリング出た!、過去データあり!、『バリカン星人』、勝てるよ!」
 「ようし、いったれー!」
 
 「キューティーソーーーード!」
 「キューティーヨーヨーーー!」
 「キューティースピーーーン!」

 滑走路上での白兵戦は、キューティーロボが圧倒的に優勢だった。UFAデータベ
ースに過去のデータさえあれば、そのときの敵の戦闘パターンが自動的にダウンロー
ドされ、敵の手の内や攻撃パターンがすべて読めるからだ。おまけに「会心の一撃」
がでる確立も高くなる。数々の必殺技を繰り出して大ダメージを与え、いよいよとど
めをさそうとした瞬間、サキが叫んだ。

 「やばい!、N2反応!!」
 「オートマフィールド展開!!」

 敵ロボットはとどめを刺される前に自爆した。N2爆弾の強力な爆発力によって、
滑走路には大きな穴が開いた。キューティーロボは間一髪で「オートマフィールド」
を展開し、難を逃れた。どす黒い煙がもうもうとあがるその場所を見つめながら、エ
リカの千里眼が光った。


252 :キューティーセブン(14):2007/12/21(金) 23:59:47 ID:Z8N6S/xJ0

 「なんか逃げたよ?」
 「バリカン星人?、まったく迷惑なヤツだ」
 「殺しちゃっていいんでしょ?!」
 「いちおう『逮捕命令』でてるけどね」
 「しょうがない。合体解除。逃げた星人を囲んで!」

 「「「「「「「了解」」」」」」」

 7機のキューティーバードが合体を解き、滑走路を逃げ回るバリカン星人の行く手
を塞いだ。星人の周囲には捕獲用の電磁フィールドが張られ、7機の機体が着陸した。
そして、7人の「戦士」が姿を現す。ひさびさに全員で披露する「キメポーズ」の
コーナーだ。

 「キューティー1!、マイミ!」<<シャキィーーンッ!>>
 「キューティー2!、エリカ!」<<シュイィーーンッ!>>
 「キューティー3!、サキ!」<<キュフフフフフゥッ!>>
 「キューティー4!、カンナ!」<<ゴゴゴゴゴォーッ!>>
 「キューティー5!、アイリ!」<<キラァーーーンッ!>>
 「キューティー6!、チサト!」<<バリバリバリリッ!>>
 「キューティー7!、マイ!」<<ズドドドドドドーッ!>>

 「7人揃って〜」

 「「「「「「「キューティーセブン!!!」」」」」」」

 恒例のポーズが決まった。


253 :キューティーセブン(15):2007/12/22(土) 00:06:44 ID:Z8N6S/xJ0

 「「「「「「「ようこそ!地球へ!!」」」」」」」

 「あなたをUFA罰則規定に基づき逮捕します」

 「お〜の〜れ〜!、キューティーセブンめぇ!」
 「あ、日本語しゃべった…」
 「分かるんだ…」
 「賢いね」

 「ものども!、であえ!であえ!!」
 「えっ!、なにそれ?!、時代劇ぃ?!」

 どこからともなく、全身を黒タイツに包んだ無数の戦闘員がわらわらと登場してき
て、7人を取り囲んだ。しかし、百戦錬磨のキューティーセブンにとって、そいつら
は所詮ザコ。敵ではない。

 マイミが「愛のムチ」を振り回すと2、3人の戦闘員が倒れ、エリカがイヤリング
型の爆弾を投げつけると4、5人の戦闘員が吹き飛び、サキがリモコンで命令すると
6、7人の戦闘員が同士討ちして倒れる。カンナが投げたブーメランは2、3人の戦
闘員をなぎ倒し、アイリが放った「エンジェルアロー」は4、5人の戦闘員を串刺し
にして昇天させた。チサトが大声を張り上げると、声の波動が7、8人の戦闘員の脳
波を狂わせ、マイがサングラスを外すと強烈なビームを発射して10人以上の戦闘員
を蒸発させた。

 「マイちゃんかっこいい!」
 「アイリもなかなかのもんだよ!」


254 :キューティーセブン(16):2007/12/22(土) 00:11:41 ID:HTytD0fD0

 無数の戦闘員はあっというまに蹴散らされてしまい、屍の山を築いた。結果、残る
はバリカン星人ひとりだけになってしまった。

 「かくなるうえわぁ!」

 バリカン星人は背中から機関銃のような火器を取り出し、7人に向けて乱射した。
7人はマントを振りかざし、その銃弾をはじく。星人の攻撃がやんだ瞬間、すかさず
マイミが反応して、その奥歯が光り、星人の目の前に瞬間移動した。

 「こーのぉーやーろー!、えいっ!!」

 マイミが手刀を振り下ろすと「機関銃のような火器」は粉々に砕け散った。

 「な、なにいっ?!」

 バリカン星人はマイミの桁外れなパワーとスピードに驚き、今度はベルトに差して
いた刀のような武器を構えた。…が、

 「ムダムダムダムダァッ!!!!」

 マイミの鉄拳が、武器ともども星人を粉々に吹き飛ばしてしまった。

 「あーあ、マイミ、ま〜たやっちゃったよ」
 「まったく力の加減ってのを知らないんだから」
 「あ、ごめん…」

 こうして今日も、7人の少女によって、地球の平和は守られた…ような気がする。

おしまい


255 :ねぇ、名乗って:2007/12/22(土) 00:20:00 ID:WmPYA9EN0
終わったのかな?リロードしまくりで見てました!!

最後は舞美の力業なんだねwww面白かったです!!ぜひ続編を!!

256 :ねぇ、名乗って:2007/12/22(土) 00:58:12 ID:wywENipTO
乙ですw
サンダーバードキカイダーコンバトラーVゴレンジャーサイボーグ009JoJoは判りましたw

257 :ねぇ、名乗って:2007/12/25(火) 14:47:30 ID:m+mfc4KcO
同じく続編希望!
特撮や合体ロボ好きにはたまらないモノがある( ̄▽ ̄)

258 :ねぇ、名乗って:2007/12/28(金) 19:26:30 ID:pEU6ApoJ0
『放課後』DVD観たけど、MCのミニコント考えた作家さんのイメージも
ここの作家さんの1号の人も作B氏も多分舞美のイメージは『陸上部』なんだよね
でも舞美は実際は3年間ソフトボール部だったんだよね。イメージって不思議だ。

259 :ねぇ、名乗って:2007/12/28(金) 21:27:23 ID:oa3zzPbb0
中学は陸上部じゃなかったの?

260 :ねぇ、名乗って:2007/12/28(金) 23:34:48 ID:pEU6ApoJ0
なんかでソフト部って言ってたのを聞いた記憶がある
なんだったかな?放課後のDVDマガのインタビュー部分だったかな?

261 :ねぇ、名乗って:2007/12/29(土) 01:03:50 ID:sSvJG3Oq0
あれ?そうなんだ!俺てっきり陸上部だと思ってたよ

262 :ねぇ、名乗って:2007/12/29(土) 03:15:57 ID:IO7w3iSf0
小学校のとき陸上部だったらしいよ
で、中学がソフト部

263 :ねぇ、名乗って:2007/12/30(日) 21:33:20 ID:xtBBgfDd0
いままでここで毎回書いてきたので今回も
レコ大最優秀新人賞おめ!!!!!

264 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/01/05(土) 01:40:29 ID:N00SJspn0
 ℃-uteにとってはレコ大最優秀新人賞、そして「℃-ute」としての
紅白初出場と、2007年は終わりにどどっと嬉しいニュースが続きました。

 今年も変わらぬ元気と、笑顔と、その仲のよさで、さらなる活躍を期待
すると同時に、芸能生活を楽しんでほしいものです。


 ネタオンパレードのしょうもない作品でしたけど、レスをくれたみなさん、
ありがとうございました。続編は難しいですけど、サイドストーリー的な
ニオイの描写は今後ちらほらと出てくるかもしれませんw。

 今は舞美の写真集第2弾が俄然楽しみですね。そこらへんに千奈美、
舞美ネタで1本書いてますので、気長にお待ちください。

でわでわ、みなさま今年もよろしくお願いいたします。


265 :ねぇ、名乗って:2008/01/06(日) 00:49:02 ID:OKBuSRac0
作家さん健在がわかるとホッとします
℃-uteはこれからどんどん大きくなっていくだろうし
ここの書き手の人も増えるといいなあ

266 :1号の人:2008/01/06(日) 23:35:16 ID:OKBuSRac0
自分は次は『えりか』モノで
お気に入りのサブタイに「これでいけそうかな?」って内容が頭の中で組みあがってきたので
集中的に作業に入ります。いつもの事だけど宣言でもしないと進みゃしないので。

期待してる人もいないと思うんだけど、予定していた『放課後のエッセンス』は
ツアータイトルものは内容に妥協したくないのでちょっと保留・・・
とにかくいけそうなネタから先に選んで、今年の目標はペースアップで。


狼に「小説読んでるやつ書いてるやつ」ってスレができたんで読んでるけどけっこう刺激になるね
こっちはまったりマイペースを選んで羊に立てたんだけど「負けてらんね!」て気になります

267 :ねぇ、名乗って:2008/01/06(日) 23:36:33 ID:upHqMNFF0
めさくさ期待して待ってますよ

268 :ねぇ、名乗って:2008/01/07(月) 00:49:10 ID:liMT8xKb0
「気楽にやってくださいよ〜、オレら狼じゃないんだから」(ワカヒロ風)

269 :1号の人:2008/01/07(月) 01:47:41 ID:eNY/AcJn0
うぉ、こんな時間にもレスがある

>オレら狼じゃないんだから

いや、怠け者だから何かに対抗意識とか持ったり目標がある方がやる気がでるんス
みんな頑張ってんだなとか、上手い人がいるならもっと上手くなろうとか。
とりあえず羊としても負けないぞと


ついでに。
自分は『るてるてずうぼ』以降、サブタイトルに℃-uteや℃-uteメンに関連した言葉を
選んで付けるのが楽しくていろいろ考えてるんだけど、『放課後のエッセンス』DVD観てたらピコーンと
きてしまって、で次は急遽えりかで、と。
テンションあげ子ではないですw

270 :ねぇ、名乗って:2008/01/18(金) 22:27:16 ID:y99PyTrNO
探偵のはどうなったんだっけ?

271 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/01/18(金) 22:34:19 ID:aJRHPtnB0
困ってます…。

 どなたか博多弁を教えてくれませんか?

 今書いている小説に登場する人物(バレバレですがw)の
セリフ部分を博多弁に翻訳していただきたいのです。

 それなりに正しい博多弁をしゃべらせてあげたいのですが、
どうしても私の知識ではヘンな博多弁になってしまうので…。

 我こそはと思われる方、メールいただけますか?


272 :ねぇ、名乗って:2008/01/19(土) 13:49:52 ID:jywNZzlp0
>>270
たしか未完
正直読みにくかったけど、継続こそが力なんだから続きやればいいのにね
まとめサイトには前スレ丸ごと保存してあるから今までのも読めるんだし

273 :レモネード・ラブ(1):2008/01/23(水) 02:00:56 ID:ZaG/JXrc0
●えりかちゃんは舞美ちゃんが好き

 −−2007年・初夏−−

 いつもの夕食後のだんらん。

 「あーー、明日っから地区予選だー」

 我が家の長女、舞美(まいみ)ちゃんは、片付けの終わったテーブルにアゴをつき、
大きく腕を伸ばしながら面倒くさそうに言い放った。

 「舞美ちゃん、また走るの?100m?」

 私こと、三女の早貴(さき)は、舞美ちゃんのとなりで、今日学校で友達から借り
てきた小説を読みながら、その言葉に反応した。

 「うん、『走れ』って…、顧問の先生に言われてるからね」
 「舞美ちゃん、足、速いもんネ!」
 「また新記録作っちゃうんでしょ!?」

 リビングから大きな声を出しているのは、さっきまで二人でゲームをしていた六女
の千聖(ちさと)と七女の舞(まい)ちゃん。

 「まあ、記録だけは、ちゃんと残しておきたいからね」
 「じゃあ、またモテモテになっちゃうんだね(笑)!舞美ちゃん」

 からかうように笑ったのは、ソファで寝そべりながらファッション雑誌を読んでい
る四女の栞菜(かんな)。


274 :レモネード・ラブ(2):2008/01/23(水) 02:06:37 ID:ZaG/JXrc0
 「そうなんだよねえ…。それがちょっと困るんだよね〜」
 「舞美ちゃんには『お決まり』の人がいるからね〜え」

 栞菜と一緒になって雑誌をのぞいていた五女の愛理(あいり)も、ニヤニヤしなが
ら言った。舞美ちゃんは横目でちらっとキッチンのほうを見てから、ちょっとだけ、
声を大きくして言う。

 「彼氏、作っちゃおっかな〜」

 その声に反応して、パタパタとスリッパの音が…

 「ダメ!、許さないわよ許さないわ・よ!」
 「「「「「えりかちゃん、キタァーーーーーッ!!」」」」」

 拭いていたお茶碗を片手に、凄みのある声でキッチンから登場したのは、次女のえ
りかちゃん、自称「舞美の彼氏」だ。

 「舞美の彼氏なんて、私が認めませんからねっ!、言い寄ってくる男がいたら、
  ちゃんと私に教えなさい!。撃退してあげるから」
 「お、お気遣いありがと(^^;」

 えりかちゃんはツカツカと舞美ちゃんのそばに歩み寄り、真剣なまなざしでその
顔を睨んでいる。その気迫があまりにもすごいので、舞美ちゃんはちょっとたじろぎ
ながら答えた。

275 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/01/23(水) 02:33:13 ID:ZaG/JXrc0
なんかおかしいです。書き込めない…。


276 :ねぇ、名乗って:2008/01/23(水) 21:17:38 ID:8DKVERVY0
規制かな?

277 :ねぇ、名乗って:2008/01/25(金) 22:28:16 ID:94Dx83MH0
ポップコーンラブってタイトルを思い出した自分は黄金厨

慌てないで待ちます

278 :レモネード・ラブ(3):2008/01/25(金) 22:55:31 ID:JPsB06Vl0

 「ジャ、ジャージとか揃えて、おこっかな、今晩のうちに…」
 「はい、いってらっしゃい」
 「いってきます…」

 舞美ちゃんはそそくさと自分の部屋へ退散していった。彼氏のことはどうあれ、
舞美ちゃんはとにかく走ることが大好き。小さな頃からかけっこは速かったし、
運動神経も抜群。小学校、中学校といろいろなスポーツもこなしてきた。でもやっぱ
り、原点である「走ること」が好きなので、高校に入ってからは陸上部に所属してい
る。とはいえ、部活にはほとんど参加していない「幽霊部員」なんだけどね。


279 :レモネード・ラブ(4):2008/01/25(金) 22:56:56 ID:JPsB06Vl0

 一方、えりかちゃんはといえば、舞美ちゃんが走るのが好きなのと同じくらい、
いや、もしかしたらもっと「舞美ちゃんのこと」が大好き。それでいて、舞美ちゃん
のほうもまんざらではなく、まるで夫婦みたいによく二人してイチャついている。
家族の中では親代わりの二人だから…とはいえ、あんまり見せつけられるものだから、
他のみんなはあきれている。

 普段、家族ではいちばん年上の舞美ちゃんが「お父さん役」で、家事のほとんどを
こなすえりかちゃんが「お母さん役」になっている。…なのに、この二人の間では、
男女の仲が逆転して、えりかちゃんが「彼氏役」、舞美ちゃんが「彼女役」になって
しまう。なんとも不思議なカップルなのだ。


280 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/01/25(金) 23:08:43 ID:JPsB06Vl0
ども、ごぶさたしております。

 なぜか長文が書き込めないらしく、先の2レスのように半分に分けたら
書き込みできました。ゾヌだけの問題ではなく、通常のブラウザから書き
込もうとしても同じようにハネられるので、ちょっと原因不明です。

 で、始まったばかりの「レモネード・ラブ」ですが、諸般の事情により、
いきなり休止させていただきます。スイマセンm( 。 。 )m いつ再開
できるか、ちょっと見込みがつかない状態です。

 自分的にもストーリーは気に入ってるほうなので、ぜひ完成させたい
と思ってます。気長にお待ちいただければ…。

#あ、決してベリキューカードゲームにはまってるから、とかではないですw。

#あと、引き続き博多弁のヘルプの人募集中。詳細は>>271

#明日は横アリだ〜♪

281 :ねぇ、名乗って:2008/01/26(土) 00:07:21 ID:uwbZ/DT40
気長に待っとりますよ

282 :ねぇ、名乗って:2008/01/30(水) 17:10:07 ID:yp+NoUlaO
なんだこのすれ

283 :ねぇ、名乗って:2008/01/31(木) 12:17:24 ID:BAjjFKBmO
>>1から読みなよ

284 :ねぇ、名乗って:2008/02/07(木) 19:45:23 ID:spJakt6r0
羊はなかなか落ちないから楽だね

285 :ねぇ、名乗って:2008/02/11(月) 00:34:47 ID:MBGMUY6n0
そろそろ続きを読みたい

286 :倉庫番:2008/02/15(金) 14:21:27 ID:JIGUZ1ZA0
お久しぶりでございます。
 保管庫ですが、実は1スレッド目のログが見られないという不具合に直面しています。
 アップロードする1ファイルのサイズが500kbまでという制限に引っかかっているためで、アップロードした直後は見れるので、今までずっと気づきませんでした。

 現在どのように対処しようか検討中です。しばらくお待ち下さいm(_^_)m

287 :1号の人:2008/02/15(金) 21:48:02 ID:78yLtihT0
>>286
トップページも変わってた!
いつも乙です。読みやすくて好きなので早くそこでの収録ネタ増やしたいス。

>>285
スイマセン集中してやります
『今度はそっち!!』
『キューティーサーキット2008inAE〇N』
『放課後のエッセンス』
これを出来た順から…

話少ないよ更新遅いよ物足りないよって人
この設定(キュートが姉妹ってだけだけど)使って『狼』にネタスレでも立てたら
そのうちお話書ける人が出てこないかな?向こうはとにかく人が多いし。

いや、このスレ発祥の経緯は元々>>7->>11あたりに貼ってある通りの芸スポで、『羊』『狼』を問わない
ハロ系板の住人でアイデアを出し合ったものだから誰かの独占アイデアでもないし、書ける人がいるなら
実は羊でも狼でも構わないと思ってるので。

んで上手くいけばこことは違う流れのスレが出来上がると思うけど、自分はこっちがホームだと思ってるので
こっちが無くなることは無いですし、読み手にとっても作品が増えるんならいいかなあ、と。

なのでここだけじゃ物足りないなあって人、設定持ち出してどこでも使ってみてください
板違ったら重複にはならないですよね?


288 :倉庫番:2008/02/17(日) 19:19:44 ID:U4I4+efN0
倉庫番です。
 結局スレッドログをふたつに分けてアップしました。
 いくぶんHTMLをいじっていますので、もしかしたら
 壊れたところがあるかもしれません。
 見つけた方はここで報告いただけるようお願いします。

289 :ねぇ、名乗って:2008/02/23(土) 14:23:04 ID:0XYUQmHA0
>>287
前に狼でスレたったら羊でやれって言われてたなぁ

290 :ねぇ、名乗って:2008/02/25(月) 20:21:24 ID:cRaneFps0
>>289
じゃあここでいいとオモ
狼は人多くても荒れそう

291 :ねぇ、名乗って:2008/03/03(月) 21:10:48 ID:yT+slLHc0
念のため保守

292 :ねぇ、名乗って:2008/03/09(日) 01:22:57 ID:Q7Uv2tow0
そして保守

293 :ねぇ、名乗って:2008/03/15(土) 00:20:11 ID:wscHVCKW0
そろそろ・・・

294 :倉庫番:2008/03/16(日) 15:04:46 ID:BhxbjrpE0
倉庫番です。
 いつのまにか暖かい気候になっていたので、看板を衣替えしました。

スレもお休み状態なので、ちょっとクイズです。w

 看板に7つのボールが跳ねていますが、それぞれメンバーの誰に
対応してるでしょうか?当ててみてください。

295 :ねぇ、名乗って:2008/03/16(日) 18:12:29 ID:QlV5qysW0
乙です
考えたけど難しい!!

296 :ねぇ、名乗って:2008/03/18(火) 12:53:17 ID:J+83ioz1O
℃バスツアーでやっぱりこの子達は七姉妹だったことを再確認しますたw

297 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/03/19(水) 00:06:44 ID:lOSZAn2s0
 バスツアーの報告を各所で見ましたが、またも考えていたネタと
一部かぶっていたところがあり…。w

 まあこれはしばらく先の投稿になると思います。

298 :ねぇ、名乗って:2008/03/22(土) 17:30:14 ID:uOOHmJZ10
いいなあバスツアー
gdgdCDだけ聴けたけど栞菜(と千聖)のエピがどれも泣けるス
本当に姉妹みたい!!

>>294
自分もわかんないいい

お話はここ数日中にまず短いのから一本

299 :ねぇ、名乗って:2008/03/22(土) 23:27:47 ID:Eq0V2p290
楽しみに待ってます

300 :ねぇ、名乗って:2008/03/24(月) 19:26:03 ID:n2QQ0cDv0
>>299
ありがdd
ほぼ構成ができたので、あとは書きながら調整するだけス
今度こそ数日中には何とか

暖かくなってきて、ようやく苦もなく机に向かえる環境になったのでw
貯めてたお話どんどん書いていければいいなと思ってます
時期外れのネタがあるかもしれないけどご勘弁を(今頃クリスマスとか・・・)

301 :ねぇ、名乗って:2008/03/26(水) 21:24:50 ID:NgGPIF2M0
今、狼に「もしもベリメンが姉妹だったら」ってネタスレがあるね

>キュートはあまり姉妹っていう感じがしないな

みたいなレスもあって「人の見方はいろいろなんだな」とか思ったり
まだ設定云々やってる段階みたいなんでちょっと成り行きを見守ってみる

流れで「℃-ute姉妹スレ」とかできないかね
どんな流れのどんな話が上がるかとか楽しみなのに

302 :テスト:2008/03/27(木) 19:27:06 ID:PkLpN+bn0
書き込んだと思ったのに反映されない
これも駄目ならしばらく様子見

303 :16歳の恋なんて 1:2008/03/27(木) 19:34:41 ID:PkLpN+bn0

「でも、ホントにいいの舞美?」
「うん、ごめんねえり……」

舞美がそう呟くと、えりかがそっと舞美の傍を離れていった。
もう覚悟は決めたはずなのに……。
すでに薄暗い冬の夜、思ったよりも切ないこの【別れ】に舞美の胸がちょっと痛んだ。




「さ、寒いよお!」

大通りから一歩入った薄暗い路地裏に、千聖の声が響いた。
『行列が出来るラーメン屋』として有名なこの店の行列は、繁華街の裏という立地と
日曜の夜という条件が重なって今日はかなり長い。

304 :1号の人:2008/03/27(木) 19:42:05 ID:PkLpN+bn0
やっぱり長文だと貼れない!!いろいろやってみたけど↑この長さじゃないと無理だ
何かルールとか変わったのかな?しばらく様子見て出直しますorz

まだ書き上げてなくて、どうせ序盤を貼るだけだったので
完成させてからまた挑戦します・・・

305 :16歳の恋なんて 2:2008/03/27(木) 20:41:09 ID:PkLpN+bn0

「どうしよう、まだ時間かかりそうだから今日はやめて違うお店に行く?」

寒がる千聖を気遣い、舞美がみんなにそう訊ねると、

「でもさ、せっかくここまで並んで待ってたのに、今から帰るのはもったいないよ」

千聖の横に並んでいた栞菜が冷静に答えた。
たしかにそうだ。もうかなりの時間をここで待ち、後ろにも次々と人が並び尽きることない
行列の、ようやく真ん中あたりへ達したところだった。

「ねえ、足がつべたいの足が!」

寒さを堪えきれない千聖の口から再び弱音が漏れた。

「だって千聖、サンダルなんか履いてるからじゃん」
「だって、まさかこんなところで並ぶとは思わなかったんだもん」
「それにしても、何で真冬にビーチサンダルなんて履いてくるのよ!」
「いいじゃん、千聖は締め付けられる靴って窮屈で嫌いなの!」

栞菜が言うと、千聖も負けずに言い返した。

306 :16歳の恋なんて 3:2008/03/27(木) 20:42:31 ID:PkLpN+bn0
もう、仲が悪い訳ではないのに、この二人はすぐムキになって張り合い始める。

「ねえ、やっぱり今日は違うもの食べに行こうよ」
「もうダメだよ舞美ちゃん、ほら愛理見てよ」

言い争いになりそうな二人を制し再び提案した舞美に、
栞菜がさらに前に並ぶ愛理を指して答えた。

「に〜く♪に〜く♪ぶっ厚いチャーシュー、とんこつとんこつ♪」
「ねえ愛理、ほら前の人が笑ってるから歌うの止めなよ」
 
列の前方では、恥ずかしそうな早貴が横で止めるのも気にせず、
愛理が軽い振りまで付けて嬉しそうに歌っていた。

愛理はもう絶対動かない。愛理の頭にはもうとんこつラーメンしかない。
大人しく見えて、食べ物に関しては一番どん欲で強情な愛理、
あの子は美味しい物のためならこのまま五時間でも我慢して並ぶ子だ。

「それに、舞美ちゃんはもう一人だけ来たことがあるかもしれないけど、
 ウチらはまだ食べたことないんだから絶対食べていく!」

栞菜と張り合い意地になった千聖が、寒さをこらえて改めて宣言した。

307 :16歳の恋なんて 4:2008/03/27(木) 20:44:52 ID:PkLpN+bn0

……ああもう駄目だ。
舞美は軽く頭を抱えた。まったく、何でこんな事になっちゃったんだろうな。
まさかみんなと一緒にまたこのお店に来るなんて……。


舞美たちが住む町の駅から三駅隣の地元の繁華街に、姉妹七人で買い物にきた日曜日。
「せっかくだから何か食べて帰ろうよ」と提案した舞美に、「美味しいお店があるんだって」
と愛理が案内してくれたのが、よりによってこのラーメン屋さんだった。

「このお店は止めようよ」「ほらすごい行列だよ」と言ってみた舞美だったが、
お店の前に漂う、美味しそうなとんこつスープの匂いを嗅いでしまった、
一日歩きまわって空腹で冷えた体を抱えたみんなはもう説得できなかった。

「でも、何でこのお店じゃダメなのさ?」「舞美ちゃんだってとんこつ好きじゃん」

308 :16歳の恋なんて 5:2008/03/27(木) 20:45:56 ID:PkLpN+bn0
「……うん、あたしね、実はこの前一人でここのラーメン食べちゃったの」

あまりにもしつこく「違うお店にしようよ」と言い続ける舞美は、逆にみんなに
問い詰められてついに白状してしまった。
「え!?」「そんなことなの?」とあきれられた。
「じゃあ、美味しくなかったの?」と訊かれたので「美味かったと思うんだけど、
よく憶えてない……」と、また正直な感想を漏らしてしまい「何それ!?」とみんなに笑われた。
でもしょうがないじゃない。本当にそれどころじゃなかったんだから。

とにかく、こうして並んでしまったからにはもう逃げられない。
こうなったら、せめてみんなには気付かれないようにしなくては。

309 :1号の人:2008/03/27(木) 21:05:34 ID:PkLpN+bn0
よく読めば>>280で作Bさんが同じ疑問を口にされてますね
多少コマ切れになるけどこれなら貼れそうかなと

残りは日曜に一日PCに向かえそうなので週末か週明けに
できれば完結まで

310 :16歳の恋なんて 6:2008/03/28(金) 21:16:35 ID:ytn16sYQ0


「お待たせしました、次にお待ちのお客様……」

店の入り口からは、頻繁に制服を着た店員が姿を見せ、食事を終えて出ていくお客さんと
入れ替えに列の先頭のお客さんを店内に招き入れている。
そして列は順調に前へと進んでいき、舞美たちはかなり前の方になった。

「ねえ、せっかくもうすぐなのに、えりかちゃんがいないよ?」
「そういえばマイちゃんも!」

後ろに並んでいたはずのえりかとマイが、いつの間にか姿を消しているのに
気付いた千聖と栞菜が言った。

「あ、ああ、えりとマイはさっき『やっぱりパスタが食べたい』とか言って
 駅の横のスパゲティ屋さんに行ったよ」
「えー、いつの間に!?」
「だってえりかちゃん、さっきあんなに『とんこつがいい』って言ってたのに」
「う、うん、何か急にパスタがよくなったんだって」

311 :16歳の恋なんて 7:2008/03/28(金) 21:17:44 ID:ytn16sYQ0

(……えり、嘘ついちゃってゴメンね)
舞美は心の中でえりかに謝った。

「あ、でも舞美ちゃんもさあ、どうして一人でラーメンなんか食べに行ったの?」

思い出したように栞菜が急に訊いてきた。

「ううん、一人じゃなくて、先週の夜に駅前で偶然なつみさんと遭って、
『奢ってあげるからラーメンでも食べにいこうよ』って誘われてさ……」

なつみさんは、両親を亡くし、私達が姉妹だけで自立をしなければならなくなった時、
最初にいろいろ助けてくれた親戚のお姉さんだ。
とっても優しくて、一回りも年上なのになんだか可愛くて、
……でもほんのちょっぴりだけ意地悪だ。

「なあんだ、でもそんなの別に隠すことでもないじゃん」
「だって、自分一人だけ美味しいラーメン食べにいってたなんて悪くてさ……」

312 :16歳の恋なんて 8:2008/03/28(金) 21:19:35 ID:ytn16sYQ0

舞美はそこで口ごもってしまった。
「何それ、そんなの気にしないよ」と栞菜が笑った。
でもゴメンね栞菜、ホントのことなんて言えない。恥ずかしくて言えるわけがない。

「お待たせしました、お待ちのお客様三名様どうぞ」

店員が顔を出し、さらに列の先頭三名を店内に招き入れ、舞美たち姉妹の前は
残り数人のみとなった。
列が前へ進んだ分だけ、顔を出す店員の距離がぐっと近くなった。

「ねえ、今の店員さんちょっとカッコよくない?」
「あ、まーた栞菜の『あの人カッコよくない?』が始まったよ」
「なによお、いいじゃんだってホントにカッコよかったんだから!」

313 :16歳の恋なんて 9:2008/03/28(金) 21:29:57 ID:ytn16sYQ0

目ざとい栞菜を、さっきの仕返しとばかりに千聖がからかい、今度は栞菜が千聖に
言い返している。このままだと、また言い合いになるのは目に見えている。
しかし、今の舞美にそれを止める余裕は無かった。

――よかった、あたしのことに気付いてないみたいだ。

このまま下でも向いててあの人に気付かれなくて、店内でも大人しくしてれば
きっとみんなも気付かずに無事に帰ることができるはずだ。
(神様お願いします!)
と、舞美は普段からどこかにいると思う神様に、密かに祈った。

「ねえ今の店員さんやっぱりカッコいいって!まだ若そうだったよねえ、
 大学生のアルバイトとかかなあ!?」

千聖にバカにされたにもかかわらず、恋愛に関しては決してめげない・へこたれない・
こたえない栞菜が興奮した口調で思いを捲くし立てた。

314 :ねぇ、名乗って:2008/03/29(土) 13:59:35 ID:mMHIXdUVO
そういえばPVに出てたラーメン屋食べに行ってきました(*^_^*)

味はまぁフツーだったかなw

315 :ねぇ、名乗って:2008/03/29(土) 21:10:19 ID:1MWVS/pX0
>>314
自分も書く前に PV ロケ地 でぐぐって調べてみました。
ま、作品のラーメン屋さんは展開の都合上、架空のお店ってことで

真面目に書いてるけど場面の繋がりで詰まっちゃってます・・・
この先は一気に結末まで読ませたいのでやっぱり明日か明後日になりそうス

316 :16歳の恋なんて 10:2008/03/30(日) 21:44:18 ID:4Xou3rT30

「でも大学生だったとしたらさあ、中学生の女の子なんか相手にするわけないじゃん」
「そうだよねー、せめて高校生くらいにならないと」

思わぬ恋の話に、前で聞いていた早貴が冷静に、愛理が楽しそうに会話に加わってきた。
その瞳の輝きに、『やっぱり女の子だな』と、みんながとても可愛く思えた。

「でもさ、でもさ、本当に好きなら年齢なんて関係無いじゃん」

本当に、好きなら、関係無い、かあ……。
栞菜は恋愛に関してはいつもストレートで熱いな、と舞美は少し羨ましくなった。
そういえば、なつみさんとここで並んでたときも、最初は世間話なんかしてたはずなのに、
いつの間にか“恋の話”になってたな。あたしとなつみさんも立派な『女の子』だ。

いいや、恋バナっていっても、あたしの言うことは全部言い返され、
“26歳の恋愛”がいかに大変かって愚痴をただ聴かされてただけのような気がするぞ。
そういえばなつみさんは何とかって言ってたなあ、何だっけ……。

317 :16歳の恋なんて 11:2008/03/30(日) 21:46:42 ID:4Xou3rT30

「ねえ舞美ちゃん、それに一目惚れだって悪いことじゃないよね?」
「……え!?え!?う、ううん!一目惚れなんかしてないよっ!!」

やばい、みんなと話していると思っていた栞菜が急に話しかけてきたので、
慌てて変な返事をしてしまった。

「……どうしたの舞美ちゃん、そんなこと訊いてないよ!?」
「ご、ごめん!ちょっと考えごとしてたから」
「ふーん、考え事ねえ」
「そ、そう、考え事」
「ねえ舞美ちゃん、今日やっぱり変だよ!?」
「な、何でもないに決まってるじゃない!」
「――お待たせしました、次お並びの方……」

その時、あの店員さんが店の前へ出てきて言った。
しまった、栞菜に気を取られてて、店からお客さんが出ていったのに気付かなかったんだ。
舞美は慌てて顔をそらした。
同時に二組、数人のお客さんが出ていったらしく、まず早貴と愛理の前に
立っていた人たちが「どうぞ」と店内へ呼ばれていった。

318 :16歳の恋なんて 12:2008/03/30(日) 21:49:02 ID:4Xou3rT30

「あと、お席が二つ空いているんですが、お客様は何名様ですか?」
「五人ですけど、座るのは別々でもいいですから」

早貴が答えた。外食をする時、みんなでいっしょに座れるような広いお店以外では、
空いている席があれば分かれて座るようにしている。
今日も、先に食べ終えてしまった時は待ち合わせようとあらかじめ決めていた。

「ごめんねお先にー」と早貴が、「とんこつとんこつ♪」と愛理が店の中に入っていき、
「じゃあ、食べ終わったらいつもの所でね」と栞菜が手を振った。

舞美は、店員さんが店の中に消えるのを横目で確認し、ほっと安堵の息を吐いた。
と、それが聴こえたように栞菜が舞美の方に向き直って言った。

「栞菜はねえ……、舞美ちゃんなら、いいよ」
「え、……いいって、何が!?」

栞菜は何を言い出すんだ!?と舞美は身構えた。

319 :16歳の恋なんて 13:2008/03/30(日) 21:50:47 ID:4Xou3rT30

「ううん、もうわかっちゃったからいいんだ」
「わ、わかったって、だから何!?」
「舞美ちゃんもさあ、あの店員さんのこと好きなんだよね」
「えーーっ!?」

舞美と千聖が同時に声をあげた。

「だって舞美ちゃんが先にこのお店に来てるんだし、みんなに知られるのが恥ずかしくて
 今日は来るのが嫌だったんでしょう?」
「ちょっとちょっと!何バカなこと言ってるのよ!?」
「えりかちゃんがいなくなっちゃったのも、きっと舞美ちゃんに気を使ってるんだよ。
 栞菜は舞美ちゃんだったら譲ってあげてもいいよ、そして応援してあげる!」

「え、うそうそ!?そうなの!?」と千聖が驚きの声をあげた。
後ろからは、並んでる人達の好奇の視線を痛いほど感じる。
もう、栞菜はこんなところで何てことを言い出すんだ。

320 :16歳の恋なんて 14:2008/03/30(日) 21:54:56 ID:4Xou3rT30

「どうも、ありがとうございましたあ」

店の戸が開き、店員さんの威勢のいいの声と共に食事を終えた数人のお客さんが出てきた。
きっとあの店員さんも出てくるはずだ。よりによってこんなときに。

「お待たせしました、お客さまは三名様で、……あっ!」

舞美と顔を会わせた店員さんが声をあげ、そのままニッコリと微笑んだ。
その瞬間、舞美の頬が一気に紅く染まった。

「なに、舞美ちゃんもう告白しちゃってたの!?」
「もしかして、もうすでに付き合ってるとか!?」

321 :16歳の恋なんて 15:2008/03/30(日) 21:59:14 ID:4Xou3rT30

栞菜と千聖が驚いて叫び、列の先頭が急に騒がしくなった。
店員さんも不思議な顔でこちらを見ている。
恥ずかしい、とにかくもうこの場にはいられない。

「そ、そんな訳ないじゃん、もー!!」

舞美は慌てて栞菜と千聖の肩を抱き、そのまま店の中へ逃げるように駆け込んだ。
その時、

「あー、すごいじゃない舞美ちゃん!!」

と、入ってきた舞美を見つけた愛理の大きな声が店内に響いた。

322 :16歳の恋なんて 16:2008/04/04(金) 00:33:19 ID:13KL7o5Y0

(あ、愛理、目立ちたくないんだから大きい声を出さないで!!)

しかし、それは無理な事だとすぐに舞美は悟った。
“その写真”はこの店に入った瞬間に、舞美の目にも大きく飛び込んできたのだから。
たしかに写真は撮られたけど、まさか、こんなに目立つところに貼られてるとは思わなかった。

入り口から正面の、横に長いカウンターの上の壁に舞美の写真は飾られていた。
愛理の声で、満席のお客さんも“壁に貼られた写真の少女”の来店に気付いたようだ。
思わぬ有名人の来店に店内がざわつき始めた。

「ねえ、あれ舞美ちゃんじゃないの!?」
「ホントだ!舞美ちゃんあれどうしたの!?」

舞美と同じく店に入った栞菜と千聖が、やはり舞美の写真に気付いて大声で言った。
舞美の写真の上には、『デカ盛りとんこつスペシャル完食、初代とんこつクイーン!!』の
文字が仰々しく躍っていた。入り口近くのカウンター席に、愛理と並んで座っていた早貴が
あきれたようにその写真を見上げた。

「……ねえ舞美ちゃん、これ何やってんの!?」

323 :16歳の恋なんて 17:2008/04/04(金) 00:36:00 ID:13KL7o5Y0
「ち、違うの、これはなつみさんが勝手に注文しちゃって!」

舞美の写真の後ろには、Wピースをしている悪戯っぽい笑顔のなつみが写っていた。

「あはははは、でも舞美ちゃん、とんこつクイーンって!」

千聖が遠慮なく笑いころげている。「ち、千聖、笑っちゃダメだよ」と栞菜が止めようと
するが、自分も堪えきれずに下を向きしゃがみこんだ。ひぃひぃと言う声が漏れ聴こえる。
もう見なくてもわかる。泣き笑いで、その顔は涙でぐちゃぐちゃに違いない。
……くそお、思ったとおりの反応だ。だから来るのは嫌だったんだ。

「……でも、すごかったんですよ、店内のお客さん全員が応援してたんですから」

先週、舞美の挑戦を見届けたその店員さんが、興奮した口調で愛理たちに喋り始めた。
やっぱりあたしの事を憶えていたんだ。
まあ、あれだけ恥ずかしい思いをしたら、憶えていて当然か。
それにしても、余計なことは言わなくていいのに空気の読めない店員さんだ。
いや、この場の空気が読めてるから説明するのか。
だって、店内の視線は今や全て舞美に注がれているのだから……。

324 :16歳の恋なんて 18:2008/04/04(金) 22:21:35 ID:4jrQ5pfT0
ああ、この雰囲気、先週といっしょだ。
舞美の顔がまた赤くなった。


先週、このお店に来た時に、壁に貼られたメニューの端に、なつみさんがそれを見つけて
しまったのが舞美の不運の始まりだった。
「面白そうじゃん、じゃあ舞美はそれねー」と、なつみさんが勝手に注文してしまった
『デカ盛りとんこつスペシャル』は大喰い・デカ盛りのブームに乗って始めたという
チャレンジメニューで、三十分以内に完食すれば賞金一万円、失敗すれば罰金五千円。
だが未だ完食者はいないということだった。

「無理だよそんなの食べられない!」と言う舞美に、「大丈夫だよ、舞美なら食べられるって!
……あ、でも失敗してもなっちはその分のお金は持ってないから、そん時は自腹でね」なんて
言われたら、嫌でも頑張らざるをえない。

たっぷりの麺と具が入った特別に大ぶりの器と相対すと、まずその迫力に圧倒された。
しかし、退くわけにはいかない。対戦相手を前にした舞美に、退くという考えなどない。
それに、あたしの財布の中は、大事なみんなの食費と生活費なんだ。負ける訳にはいかない。

まず邪魔になる髪を無造作に後ろで一つに結んで、舞美は気合を入れた。
そうだ、無理やり注文されたデカ盛りだけど、挑戦するからには勝つしかないんだ。
生来の負けん気が頭をもたげてきた。
さっきまでの弱気が嘘のように、舞美の闘志に火がついた。

顔から滝のように汗が流れ落ちる。全身汗だくで、服の中がもうぐしょぐしょだ。
だが、そんな事を気にしている暇はない。制限時間は三十分しかない。

325 :16歳の恋なんて 19:2008/04/07(月) 00:51:04 ID:ebFdtNj00
……それにしても何だこの麺の量は!?食べても食べても無くならないぞ。
もう苦しくて仕方ない。ホントにこんなもの食べきれるのか?思わず不安が頭をよぎる。

店員さんが、刻一刻と減っていく残り時間を教えてくれる。その顔が、なんだかハラハラ
してるみたいだ。ペースが遅いんだろうか?「くそお!」気合を入れなおし舞美はペースを
上げる。負けない、絶対負けない、誰にも負けない!

「残り一分」の声を聞いたとき、ついに大量の麺と具を食べ終える。残りはスープのみだ。
大きな器を両の掌でしっかり挟みこんで持ち上げる。すごく重たい。腕に力が入る。
スープもかなりの量だ。……でも大丈夫、このまま一滴残らず飲み干してやる。
「……3、2、1、」口をつけた器を一際高く持ち上げ、「……ゼロ!」の声よりほんの少し早く、
空の器をダンとテーブルに叩きつける。勝った!舞美はそのまま立ち上がって、
天井に向けて右の拳を大きく突き上げてみせた。

「完食おめでとうございます!」と店員さんが祝福してくれた。
勝利の達成感が気持ちよかった。ずっとこの時が続けばいいと舞美は思った。
そして「ちょ、ちょっと舞美」と服の裾を引っ張るなつみさんの声で我に帰った。
その時、舞美は初めて店内が大きな歓声に包まれているのに気付いた。

いつの間に、こんなに注目されてたんだ!?店内のお客さん全員があたしを見てるぞ!?
舞美は慌てて席に座り下を向いた。大きな空の器が目に入った。
(……は、恥ずかしい!こんな大勢の人の前で、あたし何やってんだ!?)
しかし拍手と歓声は鳴り止まず、みんなの注目の中で賞金を受け取った舞美は、店員さんに
促されてそのまま写真を撮られて、名前を答えると逃げるように店から飛び出してきたのだ。


「――で、最後のガッツポーズの時なんか、店内のお客さん全員が拍手してたんですから」

店員さんが、愛理たちにあの時の興奮を懸命に伝えようとしてくれている。

326 :16歳の恋なんて 20:2008/04/07(月) 22:47:19 ID:cLs1aXyv0
まるで、自分のことのように喜んでくれてたもんなあ。でも、もういいよ、
そんな恥ずかしいこと説明しなくても。……それに、興奮しすぎて声が大きいよ。

カウンターの中の別の店員に怒られて、「あ、お喋りすいません」とその店員さんが
空いている席に案内してくれた。でも、もう遅いよ。また店内のお客さん全員が自分に
注目しているじゃないか……。舞美は「はぁ」と息を吐き、そして決意を固めた。

「あ、あたしはとんこつラーメン大盛りにライス大盛り、あとギョーザふた皿で!」

舞美は右手を上げて、あえて大声で、元気よく、その店員さんに注文を伝えた。
期待通りの“大食いクイーン”の注文に、店内がまた「おお!」と軽くどよめいた。
中には拍手をしてくれてる人もいる。

「ちょっと舞美ちゃん!」「またそんなに食べるの?」

栞菜と千聖がまたあきれたみたいだ。でも、いいんだこれで。
「えへへへへ」と舞美は開き直って笑ってみた。思い切り笑ったつもりだったが、
その力無い笑顔がひきつって見えないかがちょっと心配だった。



「……ごちそうさまでした!」

大盛りを全て食べきった舞美が力無く手を合わせた。

「ねえ、美味しかったよね」「うん、また来ようね」
「いやぁだ、もう二度と来ない!」

満足げな栞菜と千聖に、舞美が正直に今の気持ちを答えた。

327 :16歳の恋なんて 21:2008/04/07(月) 22:51:35 ID:cLs1aXyv0
「でも舞美ちゃんさあ、今日は別に大盛りなんて頼まなくてもよかったじゃん。
 食べてるときだってあんなに苦しそうだったし……」
「……いいの!」

心配する栞菜に、舞美はキッパリ答えた。
(意地になってる訳じゃない。今日はあたしが頼みたかったから頼んだんだもの)

「さあ、まだ並んでる人がいるんだからあたし達も帰ろう」

先に食事を終えた早貴と愛理は、すでに会計を済ませて待ち合わせ場所に向かっているはずだ。
舞美たち三人も伝票を手に立ち上がった。
舞美が会計に立っている間、千聖がまたおかしそうに舞美の写真を指して言った。

「ねえ舞美ちゃん、今度は千聖がデカ盛り完食させてあそこに写真を貼ってもらうよ。
 そしたら舞美ちゃん一人だけじゃないから、もうあんまり恥ずかしくないじゃん?」

「いい話」に聞こえるが、すぐに栞菜が千聖の魂胆を見抜いた。

「ふーんだ、千聖の目的はどうせ賞金でしょ?」
「あはははは、わかった?だってあれ一万円ももらえるんでしょ?すごいじゃん。
 そういえば舞美ちゃん賞金もらったんでしょ?ねえ何を買うの?」
「ナイショ、さあ行こ!」

舞美は店員さんに軽く頭を下げると、店の扉を開いて外に出た。
(そういえば、えり来なかったな……)
思い出し、心配になったその時、

「……舞美!」

舞美は自分を呼ぶえりかの声に振り向いた。

328 :16歳の恋なんて 22:2008/04/10(木) 00:06:57 ID:hZebR4zA0
えりかとマイの二人が、途切れない行列の前の方に並んでいた。「えりかちゃん!?」
「マイちゃんも!!」と、二人を見つけた栞菜と千聖が驚きの声を上げた。
舞美たちと入れ替わりに列の前の人が店内へ呼ばれ、えりかとマイが先頭になった。

「遅くなっちゃってゴメンね、舞美。……はい、これ!」

えりかが、その手に下げていた紙袋を舞美に差し出した。

「ありがと、えり!じゃあ……、ハイ、これはちっさーに!!」

舞美は受け取った紙袋をそのまま千聖に手渡した。「え、なになに!?」と千聖が驚いている。

「いいから開けてみなよ」

舞美が言った。えりかとマイはニコニコしながら見守っている。
舞美に言われるがままに、千聖が紙袋の中から大きな箱を取り出した。

「……ちっさーさあ、足が冷たいって言ってたでしょ?」
「あー、ブーツだああ!!」

千聖が、箱を開けて驚きの声を上げた。
箱に入っていたのは、ふわふわで温かそうなムートン製のベージュのハーフブーツだった。

「ホントは並んでる時に持ってきて履かせてあげたかったんだけどさ、
 このサイズ見つけるのに時間かかっちゃって遅くなっちゃって……」
 
えりかが申し訳なさそうな顔で言うのを、ううん、悪いのはこっちの方だと舞美が遮った。

「ホントはあたしが買いに行くつもりだったんだけどね、えりに言ったら『舞美が行くと
 時間かかっちゃうからあたしが行くよ』って。ホラあたし優柔不断で選べないし……」

329 :16歳の恋なんて 23:2008/04/10(木) 00:08:43 ID:hZebR4zA0
「違うよ、舞美ちゃんのセンスで選ばせると大変なことになるからウチらが行ったんだよ」

舞美の話を、今度はマイが可笑しそうに遮った。

「……マ、マイは、まだ足のサイズは千聖と同じでしょ?だから試し履きしてもらうのに
 一緒に行ってもらったの」
「ぎゃあああ」

舞美がマイの体を強引に引き寄せて、無理やり黙らせながら言った。

「……でも、こんなの」

突然の幸福を素直に受け止めていいものかどうか、千聖が迷っているようだ。

「いいじゃん、ちっさー締め付けられる靴が嫌いなんでしょ?だからちゃんと楽に履ける、
 紐で締めないムートンの可愛いブーツ選んできたんだから」

自分のセンスに自信を持つえりかが言った。

「でもお……」
「それに、これあたしのお金とかお家のお金とかじゃなくて、デカ盛り完食で貰った
 賞金で買ったんだから……」

なつみさんに無理やり注文されたデカ盛りだけど、食べはじめたらもう夢中で、
負けたくないという気持ちで完食させることしか頭に無かった。
……それに、完食したときの賞金のことも頭に無かったといえば嘘になる。

330 :16歳の恋なんて 24:2008/04/10(木) 00:58:26 ID:hZebR4zA0

一万円あれば、この前見つけたLIZ LISA の可愛いニットが買える。
そういえば新しいスニーカーも欲しかったんだ。可愛い小物もいっぱい買いたいな……。

そうやって体を張って手にした賞金だ。欲しいものだっていっぱいある。
だから【別れ】るのは思ったよりもつらかった。

……それでも、目に入ったんだから仕方ないじゃないか。
いつも家計のことを考えて、まず他のみんなのことを考えて、自分が退いちゃうその性格の、
『締め付けられる靴は窮屈で嫌い』と強がって我慢をする、その寒そうな素足が……。

「もう、こんな恥ずかしい臨時収入なんて、さっさと使っちゃって忘れたいんだから
 遠慮せずに受けとりな!」
「それに、ちっさーがいらないならこれマイがもらうよ。だってサイズもピッタリなんだし」
「ううん、じゃあサイズが合わなくてもいいから栞菜がもらう」

331 :16歳の恋なんて 25:2008/04/10(木) 00:59:46 ID:hZebR4zA0

舞美があらためて言うと、マイと栞菜が意地悪く続けて千聖の顔を覗きこんだ。

「……嫌だ!これは千聖がもらうっ!ありがとう舞美ちゃん!!」

千聖が慌てて箱の中のブーツを取り出して、それを両手で大事そうに抱え込むと、
初めて笑顔を見せた。いつもいい笑顔だな、と思った。心から「よかったな」と思えた。
そういえば、先週なつみさんもこんな気持ちだったのかな、と舞美は思い出してみた。
……いや、でも、あたしはなつみさんほど意地悪じゃないぞ。

先週、ラーメン屋を後にして駅までの帰り道、

「あんた昔から大食いだったのにさあ、どうせ今は家計のこととか考えて遠慮して
 あんまり食べてないんでしょ?だから今日はなあんにも考えないで思いっきり
 食べさせてあげようと思ってデカ盛り頼んだんだけどさ……」

そこでなつみさんが悪戯っぽく笑った。

「まさか全部食べちゃうとは思わなかったわよ、あはははは」

332 :16歳の恋なんて 26:2008/04/11(金) 20:21:32 ID:BZU2yLys0

もう、それならそうと最初から言ってくれればいいじゃないか。
「だって罰金持ってないって言ったじゃないの」と舞美が抗議すると「冗談に決まってるじゃん、
まさか本気にするとは思わなかったわよ」とまた明るく笑った。ホント意地悪なお姉さんだ。

「ちっさー、せっかくだからそれ履いて帰りなよ」

えりかが言った。千聖がうなずき、履いていたサンダルからブーツに履き替えた。

「おお、やっぱり似合うじゃん」「うん、可愛い!」
「えへへへへ!ありがとうえりかちゃん舞美ちゃん!!」

まだ人がいっぱい並んでるラーメンの店先で、なんて騒がしい娘たちだと思われてるだろうな。
でも、もうちょっと勘弁してもらおう。照れて笑っている千聖の顔がすごく可愛かったから。

「……でも舞美、賞金って何のこと?これ舞美のお金で買ったんじゃないの!?」

事情を知らずに、買い物のお金だけを渡されていたえりかが舞美に訊いた。

「ううん、すぐにわかるからいいの」

333 :16歳の恋なんて 27:2008/04/11(金) 20:23:04 ID:BZU2yLys0

「――お待たせしました」空いた席に、えりかとマイの二人を案内するため、
店員さんが出てきて言った。

「じゃあ、ウチらもとんこつ食べていくから、駅前のいつものお店で待っててね」
「うん、タピオカジュースでも飲んでるから」

えりかとマイが店内へ入っていった。と同時に、店の中から「あはははは!」と
マイが大きく笑う声が聴こえてきた。
……後でまたバカにされるな。きっとマイが一番しつこいぞ。
舞美は「ふぅ」と溜息をついた。
いいや、あんまりしつこかったら、こっちが仕返ししてやる。家へ帰ったら、みんなで掴まえて
また『くすぐり地獄』の刑だ。「ごめんなさい」って言うまで絶対に許さないんだから!

その光景を想像し、ちょっと可笑しくなった舞美の顔から笑みが漏れた。
その時、店内へもどろうとする店員さんと目があってしまった。舞美に釣られるように
笑顔を見せた店員さんは、そのままちょこんと頭を下げると店の中へ入っていった。

(……相変わらず、優しそうな笑顔だな)

店内に消えたえりかとマイを見送った栞菜と千聖が、店に背を向けて歩き出そうとしていた。

334 :16歳の恋なんて 28:2008/04/11(金) 20:25:06 ID:BZU2yLys0

「どうしたの?舞美ちゃんも行こうよ」
「愛理となっきぃが待ってるよ」
「……うん」

それでも舞美は、店員さんが消えた店の入り口から目を離せないでいた。


……ホントは、ちょっとだけ「いいな」って思ってたんだ。

カッコいいからとかじゃない。一目惚れなんかじゃない。
デカ盛り挑戦中、苦しそうなあたしのことを本気で心配してくれた。
そして、成功したときに、まるで自分のことのように喜んでくれてた。
その、とっても人がよさそうな、優しそうな笑顔が印象的で……。

でも、16歳の女の子が、こんな恥ずかしい思いをして平気な訳ないじゃないの。
顔中を汗だくにして、デカ盛りラーメンをみんなの前で完食してしまう女の子なんてさ。
だから、ふっ切るために、今日は自分から進んで『恥』をかいた。
もう、二度とこのお店には来ない。

――バイバイ。

335 :16歳の恋なんて 29:2008/04/11(金) 20:26:38 ID:BZU2yLys0


舞美はくるりと振り返ると、そのまま勢いよく歩き出した。
わざと靴の踵を鳴らして歩いてみた。カツカツと響く音が耳に心地良かった。
そして、意外と簡単にふっ切れている自分に驚いた。

そういえば先週、なつみさんが言っていたな。
『16歳の恋なんて、私に言わせれば、ただのオママゴト』なんて……。
悔しい。いつか絶対、誰にも文句を言わせない大恋愛をしてやるんだから。
舞美は明るい瞳で前を見据えた。
でも、しばらく恋愛はいいや。だって、今のあたしは……。

「いいなあ、千聖ばっかり買ってもらってさ」
「栞菜はいっつも自分から『欲しい欲しい』ばっかり言ってるから買ってもらえないんだよ」
「なにさ!」
「なんだよお!」

前を歩く栞菜と千聖がまた言い合いをしている。まったく、世話の焼ける子たちだ。

336 :16歳の恋なんて 終:2008/04/11(金) 20:54:13 ID:BZU2yLys0

「こらー、喧嘩するなー!」

後ろから二人の間に強引に割って入ると、その肩に両腕をまわしてぎゅっと抱き寄せてみた。

「……きゃっ、なに舞美ちゃん!?」
「……ちょっと、いたいよ舞美ちゃんっ!」
「へっへっへー、さっき笑った罰だ」

今のあたしは、この子たちの親代わりだもの。しばらくはしっかりと見守っててあげなきゃ。
だから、その代わり……。

「それ、このまま駅前までいくよお!!」

……目一杯、あたしを楽しませろ。

「やだよお、苦しいってえ」千聖が言った。
「もう、やっぱり今日は変だよ舞美ちゃん」栞菜がまたあきれた。でも構うものか。

みんなのことを、好きでいさせろ。
いつか大きくなって、巣立っていくその日まで……。

337 :ねぇ、名乗って:2008/04/11(金) 21:00:20 ID:BZU2yLys0
冗長な物語、最後まで読んでくれた方がいるなら感謝します。

では自分はまた次回でノシ

338 :ねぇ、名乗って:2008/04/11(金) 21:05:26 ID:IpiZOP6q0
乙です!!目から汗が出ました!!

339 :ねぇ、名乗って:2008/04/11(金) 21:22:17 ID:BZU2yLys0
よかった、読んでる人がいたよ!!ありがd!!

すぐに次のプロット練りはじめるので、思い出したときにでも覗いて下さいな
次回はもちっとコンパクトに、今回のリベンジがしたいス
ではノシ

340 :ねぇ、名乗って:2008/04/11(金) 21:30:22 ID:IpiZOP6q0
毎日リロードしてました!次回作楽しみです!!

341 :ねぇ、名乗って:2008/04/11(金) 23:36:44 ID:XIA095yz0
乙です!毎度の力作に感心します

最近℃-ute days見て、あの雪遊びにやられましたよ

342 :ねぇ、名乗って:2008/04/12(土) 07:15:57 ID:brJ2PEgEO
乙でした〜
あのPVのラーメン屋からここまで発展させるとは!

これでもうあのPVはデカ盛り食べるために並んでるようにしか見れなくなったww

343 :ねぇ、名乗って:2008/04/12(土) 20:15:53 ID:NpLnDbEo0
雪遊びいいよね!!
最初はずーっと笑いっぱなしのみんなにただ萌えてたんだけど
そのうち何かジンときてしまった・・・

344 :ねぇ、名乗って:2008/04/13(日) 00:27:25 ID:j3QzJ+A80
某ガチレズスレではかなり盛り上がってました
あの幸せ感は℃-uteならではですね
自分もジーンて来ましたよ


345 :ねぇ、名乗って:2008/04/13(日) 00:52:49 ID:ByJqhYST0
>>337
乙でした。
描写がところどころ飛んでいるので迷っちゃったけど、
なによりもストーリーが秀逸です。そこを思い返すと
とっても感動できます。ご苦労様でした。

346 :ねぇ、名乗って:2008/04/13(日) 01:32:39 ID:nbgLDV4nO
>>318


> 「あと、お席が二つ空いているんですが、お客様は何名様ですか?」
> 「五人ですけど、座るのは別々でもいいですから」

> 早貴が答えた。外食をする時、みんなでいっしょに座れるような広いお店以外では、
> 空いている席があれば分かれて座るようにしている。
> 今日も、先に食べ終えてしまった時は待ち合わせようとあらかじめ決めていた。

> 「ごめんねお先にー」と早貴が、「とんこつとんこつ♪」と愛理が店の中に入っていき、
> 「じゃあ、食べ終わったらいつもの所でね」と栞菜が手を振った。

> 舞美は、店員さんが店の中に消えるのを横目で確認し、ほっと安堵の息を吐いた。
> と、それが聴こえたように栞菜が舞美の方に向き直って言った。

> 「栞菜はねえ……、舞美ちゃんなら、いいよ」
> 「え、……いいって、何が!?」

> 栞菜は何を言い出すんだ!?と舞美は身構えた。

347 :ねぇ、名乗って:2008/04/13(日) 09:43:51 ID:9VqpdDxI0
>>345
おかしいと思うところがあったらどんどん指摘して下さいな
自分でもここに載せてるのはまず初稿(そんな物を読ませてるのも失礼な話だけど)、
指摘があればどんどん直していって、最終的に完成したものを残したいと思ってるので

>描写がところどころ飛んでいるので

例えば自分的にはラーメンvs舞美の場面は「回想」にあたるので、あんなに細かい描写は
いらなかったと思ってるのですが(回想=読み手にすでに成功か否かの結果を示している=
成功するか失敗するかで引っ張る意味が無い=不要)、どうしても描写したくてやっちゃいました。

「不要な場面は切る・削る」ことが出来ない素人作家の習性を思い知らされております。

>>346
んな訳で指摘お願いします( ̄人 ̄;)

348 :ねぇ、名乗って:2008/04/13(日) 19:22:05 ID:WhSUaraG0
狼の小説スレにリンクが貼られてたので、あらためて案内を

狼の「ベリが姉妹だったら」スレのまんま℃-ute版です
人が少ないので個人の小説スレみたいになってるけど、本来「℃-uteの七人が姉妹だったら」の
設定なら何でもありのネタ・小説スレです
℃-uteで何かネタ書きたいって人は、いつでも誰でもこのスレ使ってやって下さいな

349 :ねぇ、名乗って:2008/04/14(月) 00:24:26 ID:UvlRxDn/O
ベリ姉妹とはちょっと違うよね
しかもこっちの方がずっと佐紀だしw
しっかし勉強になるわぁ〜
まとめサイトもじっくり読ませて貰います!

350 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/04/14(月) 00:49:31 ID:ue4tUVQF0
作家1号さん、お疲れ様でした

 いつものことながら、姉妹愛という点でブレずに物語を書ける
っていうのがスゴイと思います。

 実は私もこれのPV見てまもなく「ぎょうてんらーめん」に食べに
行きまして、そこでもチャレンジメニューがあったんですよ。だから
舞美が渋る理由は>>308の時点で気が付きました。w

 でも、その先千聖へのプレゼントとか、店員さんに好意を持った
理由とかは読んでいて「おー、そうかあ」ってなりましたね。

 春だというのに肌寒い日があったりしますけど、℃-ute Days
とこの作品とで、あったかくなりましたよ。ありがとうございました。


351 :ねぇ、名乗って:2008/04/16(水) 00:26:00 ID:9Z/+gyEKO
不躾な質問ですみませんが、
狼のスレに来てたのは作家1号さんですか?
それとも作Bさんですか?

352 :ねぇ、名乗って:2008/04/16(水) 19:49:57 ID:2a7uuWgO0
>>350
>チャレンジメニュー
本当にあるんですか?知らなかった・・・
作中のメニューが「とんこつ」なのは単に「とんこつ」って言わせたかったからですw

>>351
1号の方ですノシ
あのスレ、某固定が来たとたん落ちちゃいましたねw

>狼のスレ
わかんない人がほとんどだと思うので、簡単な説明を

・狼に「ベリキュー小説読んでる人書いてる人」みたいなスレが立つ

・最初は「このスレの小説が面白い」とか、創作上の愚痴や裏話など他愛の無い雑談の場

・そのうち、スレ住人でオリジナルの小説スレ作ろうという話に

・「週刊ウルフ」なるもの創刊・・・はいいが、「ウルフ」で発表された小説を、
何故か「読んでる人書いてる人」スレで批評しようという流れに

・某固定(とその自演)が発端だと思うのだけど、いつの間にかプロ作家養成のための批評スレになり、
自称批評家ばかりで掲載される作品は総フルボッコ、最悪な雰囲気に

・最後は壮絶な叩き合いの末、雲散し消滅の模様

・「読んでる人書いてる人」スレが束の間復活してたので、1号の人ちょとだけ愚痴る

みたいな感じです・・・


353 :351:2008/04/16(水) 22:57:38 ID:9Z/+gyEKO
>>352
そうですか1号さんでしたか。
実は私はあのスレの1でもあるのですが、このスレの存在を教えて貰えたことだけでも
スレを立てた意義があったと嬉しく思っています。
ウルフでも書いてらっしゃったんですか?
ウルフでの℃小説といえば、「学園パラレル」とか好きだったなぁ。
私もベリ小説を投稿したことがあります。
当然コテンパンにやられましたけどw

354 :ねぇ、名乗って:2008/04/17(木) 19:14:44 ID:bOXr73Mw0
新作楽しみにしてます!



355 :ねぇ、名乗って:2008/04/17(木) 23:06:37 ID:OgpaSoIi0
>>353
ウルフは不参加です
自分は一番書きたいものがここで書けてるのでウルフ利用する必要なかったし
で、批評家が蔓延しだしたあたりでウンザリして早々離脱です
自分が叩かれた訳でも無いのにしばらく創作意欲が萎えてました
あれ、当時誰かが書いてたけどこっそりプロの小説を載せても出来を叩かれてたでしょうね

>>354
・えりかネタ
・舞美と愛理の放課後寄り道デート

を順にやりたいです。期待しないで待ってて下さいな。
「16歳の〜」が根を詰めてやったら一週間くらいでプロット出来たので
一〜二週間の猶予があれば・・・。現在パズルみたいな作業の真っ最中です・・・
書きたい話だしめげずに頑張ってみたいス。

356 :ねぇ、名乗って:2008/04/17(木) 23:13:07 ID:CwpL+/Ib0
_|\○_なにとぞ!なにとぞなっきぃとちっさぁのロビケロでもお話をひとつ!!!

357 :ねぇ、名乗って:2008/04/18(金) 01:07:56 ID:dwVd7wyh0
>>356
実は『おかわりハイ!どーぞ』ってサブタイトルで千聖モノを何か書けないか考えたことがあります

・サブタイ&PVのイメージからテーマは料理かお弁当?
・意外と仲がよいこの二人=共同作業をさせる=二人だけで何かを調理・作成
・地道な努力家のなっきぃを描く(対称的にちっさーを描く)
・なっきぃの「……もう諦めよう、これきったないぜ」って台詞を入れたい
 =料理は失敗?挫折しかける、でもそこから……!?

みたいな感じですかね。あとは何故この二人だけで料理をしているのか?目的は何か?みたいに考えていって
面白そうなアイデアのピースが揃ったら、パズルみたいにお話として組み立てるだけです
いつ書けるかわからないから、ちょっと発想をメモ帳がわりに書いてみました。時間が欲しいス・・・


358 :ねぇ、名乗って:2008/04/19(土) 00:03:34 ID:o54k6wje0
じゃ、そろそろここも荒らそうかw
久しぶりにみんな集まろうか、ここでwww


359 :魔界店長:2008/04/19(土) 05:35:07 ID:KL/hLJd2O
第一話
まいまいは、まいみーの目線が怖かった。
姉を自称する、まいみーの自分を束縛する思いは日を追うごとに大きくなっていく。
何をされるか?わかったものじゃない。
側にいる、ちっさーでさえお漏らししてしまうぐらいの目線を、まいみーはおくってくるのだから。

360 :ねぇ、名乗って:2008/04/19(土) 06:29:17 ID:Au1tAS+AO
あげ

361 :ねぇ、名乗って:2008/04/23(水) 17:32:00 ID:3HJPFe7E0
℃-ute七姉妹物語
新作楽しみにしてます!

362 :ねぇ、名乗って:2008/04/28(月) 19:34:50 ID:OH8by5Qc0
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/keiba/1207791505/l50

363 :ねぇ、名乗って:2008/04/28(月) 19:35:19 ID:OH8by5Qc0
℃-ute七姉妹物語
新作楽しみにしてます!


364 :ねぇ、名乗って:2008/05/01(木) 20:31:51 ID:ZRptQYia0

えらそーに作家ぶってもしょせんニートのハロヲタだな、書けねーならとっと板削除しろ、せめて仕事しろよニート
あ、厨生だったかw



365 :ねぇ、名乗って:2008/05/02(金) 19:07:22 ID:Y55O/EBOO
さげとく

366 :ねぇ、名乗って:2008/05/02(金) 20:32:02 ID:ZBLgBbgK0
nande

367 :ねぇ、名乗って:2008/05/02(金) 23:22:30 ID:ZBLgBbgK0
今日も何も書いてないのか?
はあ〜もう消えろよ

368 :ねぇ、名乗って:2008/05/03(土) 01:33:19 ID:zr5Eob9i0
保守乙

369 :ねぇ、名乗って:2008/05/04(日) 17:09:33 ID:9nPTorbT0
℃-ute明日午後3時アメスタ生出演
↓URLのわからない人はここから
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/akb/1199352364/506

370 :ねぇ、名乗って:2008/05/05(月) 15:23:46 ID:ITHWaNLB0
自分達のファンの事をブタ呼ばわりしている℃-ute矢島舞美の決定的証拠

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3196045

371 :ねぇ、名乗って:2008/05/11(日) 19:28:52 ID:2elLPPMz0
保全ついでに。

ttp://otogumi.fujitv.co.jp/lovekp/2008/05/20080506music-f.html
来週らしいので、お見逃し無く。
作家さん達の新たな燃料になればいいな。


372 :ねぇ、名乗って:2008/05/13(火) 22:43:49 ID:vxEUBhXt0
今週かぁ

373 :名無し募集中。。。:2008/05/20(火) 20:02:08 ID:2ITRJMkK0
また書き込めないよ?

374 :ねぇ、名乗って:2008/05/24(土) 07:56:26 ID:Eku9OGat0
規制かな?

375 :ねぇ、名乗って:2008/05/24(土) 23:48:44 ID:/84gNJQ60
>>374
作者さんですか?

376 :ねぇ、名乗って:2008/05/25(日) 00:08:12 ID:gJZX51VL0
違います

377 :351:2008/05/26(月) 20:40:53 ID:9lKUUAT0O
お久しぶりです。
たまに覗いてるんですが、お元気ですか?
私も最近仕事が忙しかったりでなかなか更新できない日々が続いてます。
先日1ヶ月ぶりに更新したら、それでも即レス返してくれる
読者さんとかいらっしゃって、ホント有り難い限りです。
私も1読者としてこのスレを楽しみにしてますので、ガンバって下さいねっ。

378 :.:2008/06/01(日) 17:05:54 ID:ykrNxk9C0

こちらの作家さんのエネルギーには脱帽です。
 
(オラには,ここまでは無理...かな
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/zurui/1211082621/

379 :.:2008/06/02(月) 07:44:38 ID:iz7HWOlU0
 
>>355  (こちらの作家さん達へ: えりかちゃんネタについて)

    うちのスレ( >>378 スレの 17 )で,えりかちゃんを主人公にした,
    ドラマ要望の話題が出ています。
    「かぼちゃワイン」というアニメの主人公役にいう話だったのです
    が,もし,よろしければ,この設定も加味して頂ければ嬉しいです。
 
The・かぼちゃワイン/wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/The%E3%83%BB%E3%81%8B%E3%81%BC%E3%81%A1%E3%82%83%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3

Theかぼちゃワイン/Yahoo動画・第1話 無料
http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/tab/10050/
 


380 :ねぇ、名乗って:2008/06/02(月) 15:17:49 ID:YVBF4zlgO
LLLはLOVEのL

381 :ねぇ、名乗って:2008/06/03(火) 00:17:06 ID:CdJrAsFq0
>>379
 見てみましたけど、エルは梅さんというよりも熊さんに近いような
フインキがありますね。このネタをそのままパクっても面白くないので、
もうちょっとなにか℃-ute風にデフォルメした設定とかシチュエーション
を考えたほうがいいかもしれません。あと主人公(男のほうね)の名前
とか境遇とか性格とかね。もうちょっとアイデア出してくれませんか?

382 :ねぇ、名乗って:2008/06/03(火) 18:57:41 ID:yoUz6l7DO
青葉俊介ど根性どうにもこうにも意地っ張りぱり意地っ張り

383 :.:2008/06/04(水) 07:48:21 ID:dtirVq570

>>381  確かにエルだと,おっきなぬいぐるみの熊さんの感じですね。

 しかし,クールビューティでしっかり者な梅さんの場合も,やはり,
 「やんちゃでガキっぽいけど⇔まっすぐな純真さ」を併せ持つ少年に
 惹かれる...という感じがしますが...(私は)。

 ( 今まで一家のお母さんとして,自分のことは後回しにして来た
   えりかちゃん,初めての男の子への恋,姉妹の反応は...?)

 男の子の名前候補:『みなみ』君 とか如何でしょうか?
   大阪の北の都心は梅田,南の都心は難波(通称:みなみ)から。
 男の子の境遇/性格:
   決して恵まれてはいない境遇,しかしその分 人の痛みが分かり,
   小さい子や弱い者は絶対守る,曲がったことはゼッテェ許さねぇ.


384 :ねぇ、名乗って:2008/06/04(水) 19:30:23 ID:Q6Y8noRo0
Berryz工房の夏焼雅のデート抱擁キス写真と動画(お徳用パック)
http://www.megarotic.com/jp/?d=5C2OOKN8

385 :名無し募集中。。。:2008/06/04(水) 23:04:06 ID:uzRiIWwyO
>>383
はっきり言うけど・・・



そういうの白けるから止めて欲しい

386 :.:2008/06/04(水) 23:48:58 ID:dtirVq570
>>385
  じゃぁ,白けないのって どういうのか?
  聞かせて欲しいな。


387 :ねぇ、名乗って:2008/06/04(水) 23:57:55 ID:L4go/uIJ0
 いちおう、>>383 をベースに(すべてではないけど)構想を練っています。
ラフですけど、1話完結モノの第1話だけって感じで。w

 だからもっとアイデア並べてみてください。白けようがシラケまいが、
アイデアは出したもん勝ちです。作品に反映させる、させないは筆者の
余裕と好み次第ですからね。その作品とて、こうしてネットの片隅で
趣味みたいに楽しんでいるだけのものですから、気軽にいきましょうよ。

>>385 も、要望でもいいですからいろいろアイデア出してみてくださいよ。


388 :ねぇ、名乗って:2008/06/05(木) 01:18:02 ID:hNGnQOO+0
あっ、そうそう、タイトル名募集です。w

>>379>>383 をヒントに、よさげなタイトルを考えてくれませんか?

 「Theかぼちゃワイン」を℃-uteっぽくひねったもの、もしくは
それっぽい℃-uteの曲のタイトルからアレンジしたものとかが
いいですね。

みなさんよろしく〜♪

389 :.:2008/06/05(木) 07:54:58 ID:P6FUEKq60

>>387 大人だねぇ〜 つねっちゃう!)

「付き合ってるのに片思い」 → 『大きな愛で片思い』

...↑こっちは Berryz か?...sorry


390 :名無し募集中。。。:2008/06/05(木) 22:24:24 ID:PiWlgCMNO
>>386
そもそも「かぼちゃワイン」をパクるっていう時点で白ける
エルの決まり文句と言えば「俊介クンだ〜いすき♪」だが
こんな台詞を梅さんに言わせて喜ぶ輩がいるとも思えないし
「かぼちゃワイン」は熊井ちゃんスレでもとっくの昔に話が出たが完全スルーだったんだぞ
ましてや梅さんはエルじゃないだろ良くってエムだ
>>383の設定も陳腐過ぎwキミの発想の貧困さを哀れんでしまう程に

言っとくけど俺は荒らしじゃないぞ
俺はただここの作家さんが書きたい話を書いてそれを読むのを楽しみにしてるだけ
つまらん執筆依頼を持ち込んできたヤツこそ荒らしであって排除するのは当然だろ?

391 :ねぇ、名乗って:2008/06/05(木) 22:52:52 ID:hNGnQOO+0
嵐じゃないなら、もう少し建設的なレスをして欲しいなとも思う。

哀れむとか排除とか、それがスレに貢献するような言葉だろうか。

そもそも執筆依頼とか、依頼されたら必ず受けるなんて誰もいってないしね。



392 :ねぇ、名乗って:2008/06/06(金) 00:42:34 ID:mLGDHKvh0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3196045

393 :.:2008/06/06(金) 01:24:19 ID:4Z8h7uV00

まぁ... >>390 は,それだけ純粋に こちらの作家さんのファンだと
いうことで,オラとしても,特にレールを敷くつもりはありません
でしたので,全ては作家さんにお任せいたします♪

394 :ねぇ、名乗って:2008/06/06(金) 14:22:05 ID:/gO1pOPm0
も、もしかして、>>383 の1行目はマジボケなのか?…ガクブル

395 :大きな愛でもてなして(1):2008/06/06(金) 23:12:21 ID:DC0QJ4Hn0
大きな愛でもてなして

●転校生
 矢島家の7人姉妹にとっては従兄弟(いとこ)にあたる南晴男(みなみはれお)は、
えりかと同い年の高校1年生。若干背は小さいものの、自称硬派をキメこみ、どんな
に暑かろうと学ランを脱がないという、妙なポリシーの持ち主。正義感が強く、曲が
ったことが大嫌い。とはいえ、幼少のころから密かに訓練して強くなった柔道の腕は、
人前で見せびらかすことを、かつての師範から固く禁じられている。

 さて、そんな彼が転勤族である親の都合で引っ越してきた町は、偶然にも七姉妹の
住む町と同じであった。さらに、彼が転入した学校「旧都学園(きゅうとがくえん)」
は、男女共学とはいえ、その比率が「男子1割に対して女子9割」という、事実上は
女子高に近い学校であった。「(まったく、騒がしい学校だな…)」はしゃぎながら
すれ違う女子生徒たちは、絶対的少数派の男子である晴男が通りかかるたびに、噂話
をしたり、手を振ってみたり…。なんだかバカにされているような雰囲気だった。

 転入初日。新しいクラスに行き、挨拶をして、いざ自分の席に着いたとき、その隣
に座っていたのは、5年ぶりに再会した従兄弟のえりかであった。「よっ!」「なに
っ?!」。たじろぐ晴男に対して、たいした驚きも見せず、にんまりと余裕の笑顔を
見せるえりか。なんだか先の思いやられるスタートとなった。

 「みなみはるお?」、「『ハルオ』じゃねえ!『ハレオ』だあ!」。かつての有名
人によく似た名前の晴男は、そう言われるたび、怒気を強めて訂正する。親が転勤族
ということもあって、転校した先々の学校で自分の「正しい名前」を周知徹底しなけ
ればならない。まったく面倒くさい名前を付けてくれたものだと親をうらんだことも
あったが、そのせいで彼は学校に早く、広く知られる存在になっていく。今ではそん
な恒例行事が、硬派な自分をアピールするチャンスにもなっているんだなどと、思い
直し始めてもいる。


396 :大きな愛でもてなして(2):2008/06/06(金) 23:17:50 ID:DC0QJ4Hn0

 ところが、この学校に入ってからは…。「『はるお』じゃなくて『はれお』くんだ
よっ。私の従兄弟なの。わりとカッコいい名前でしょ?」。隣からえりかのフォロー
が入るようになってしまった。まったくいい味方というか、おせっかいというか。こ
れじゃあ自分の思い通りの「自称硬派」というアピールがしにくいではないか。

 そんなこんなで、女の園の中にあっては「自称硬派」の心意気が鈍くなってしまう、
すぐにでも転校したいと思う晴男であったが、これまた5年ぶりに再会した「あこが
れの人」であった舞美の姿を目にして、心を揺らすことになる。

●新築の家
 転校1日目の帰り、えりかを新築の自宅へ案内するといって、意気揚揚と先導する
晴男であったが、なにしろ引っ越してきたばかりの町。途中で道に迷ってしまい、さ
らには自分が極度の方向音痴であることがばれてしまう。偶然出会った舞が「新しく
できた家を知っている」ということで、連れて行ってもらうと、そこはたしかに晴男
の家であった。

 晴男の「新しい家」に興味深々で招き入れられるえりかと舞。まだ引越しの荷物は
半分も届いておらず、家の中全部に「新築のニオイ」がした。晴男の両親は、家具の
手配や手続きとかで留守にしていた。「今度、親も荷物も全部揃ったら、パーティー
に呼んでやるから」と言って、えりかたちを帰そうとしたちょうどそのとき、晴男の
ケータイが鳴る。両親が「今夜は遅くなるから、留守番をよろしく」という、かなり
能天気な要件が伝えられる。「(夕飯…どうしようか)」と内心不安になる晴男だっ
たが、ちょっとした強がりから、えりかたちをそのまま帰してしまう。

 引越しの荷物を開け、自分の部屋の整理に夢中になっていると、いつのまにか夕方
になっていた。近くのコンビニでインスタントラーメンを買い、箱から出したばかり
のヤカンで湯を沸かし、さあこれから夕食だというときに、来客のチャイムが鳴る。
ドアを開けると、舞と千聖、そして舞美が立っていた。


397 :大きな愛でもてなして(3):2008/06/06(金) 23:20:56 ID:DC0QJ4Hn0

●ご招待
 その2時間ほど前、えりかと舞が晴男の家から帰ってくると、その「転校生」の話
で盛り上がる。そして今晩彼は一人で家にいるということを舞が思い出し、続いてえ
りかの思いつきで、矢島家の夕食に招待しようということになる。さっそく家の掃除、
買い物、食事の準備と分担して仕事を始める七姉妹。準備が整い、晴男の家に迎えに
来たのが舞美と千聖、そして道案内役の舞であった。

 突然の招待に、嬉しいものの、それを表面には出せない晴男であったが、舞美の説
得には抵抗できず、結局は招待に応じることにした。自転車で舞美の後ろに乗せられ
た晴男は、周囲の目が気になる恥ずかしさを感じながらも、すぐそばにある舞美の背
中と長い髪に、うっとりとするのであった。

 矢島家に到着すると、みんなから大歓迎を受ける晴男。さっそくリビングへと通さ
れ、5年ぶりに再会する姉妹たちからの質問攻めにあったり、逆に姉妹たちの矢継ぎ
早の近況報告の聞き役になったりと、目の回る思いをする。「(まったく、なんて騒
がしい家なんだ…。それに、女って、うぜぇ…)」。晴男が困ったように愛想笑いを
していると、その騒ぎを遮るように「ごはんできたよー」というえりかの声が、キッ
チンから聞こえてきた。「はーい!」姉妹たちはそれを合図にパッと散り、またたく
まにテーブルの上が整った。

●チャーハン!チャーハン!チャーハン!
 今夜のメニューは「三色チャーハン」。大げさにフタのついた大皿(料理番組でよ
く見るアレ)が3つ、テーブルの上に載っている。まずひとつめの皿は、「卵チャー
ハン」。オーソドックスながらも、卵を多めに、そしてしっかりと味付けされたチャ
ーハンに、晴男は「こんなの初めて食ったんじゃねえ?!」と驚きを見せる。ふたつ
めの皿は「キムチチャーハン」。これもまたうまかった。

398 :大きな愛でもてなして(4):2008/06/06(金) 23:24:32 ID:DC0QJ4Hn0

 そして、3つめの皿のふたを開けようとしたとき、なぜか晴男の両サイドには栞菜
と千聖が、背後には舞美が近づいてきた。「(なんだろう?)」と思いながら、期待
に目を輝かせていると、えりかが「せーの!」の掛け声とともにフタを開ける。そこ
に現れたのは「納豆チャーハン」。少なくとも5年前の晴男は、納豆が大嫌いで、え
りかはそのことを覚えていたのだった。

 「ギャーッ!」という悲鳴とともに、その場を逃れようとした晴男だったが、両腕
を栞菜と千聖につかまれ、両肩を背後から舞美にしっかりと押さえつけられ、身動き
ができなかった。「(ハメられたっ!)」納豆独特のニオイにむせぶ晴男。半分涙目
になってきた。「な、納豆なんて、とうの昔に食えるようになってんだからな!」。
強がってはみるものの、時すでに遅し。

 「大丈夫、えりかちゃんの作った『納豆チャーハン』は、本当においしいんだか
ら」。茶目っ気たっぷりの笑顔で、愛理がそれを一口すくったスプーンを、晴男の口
に近づける。「や、やめろお…、こ、殺す気かぁ…」。生気を失っていく晴男。目を
つぶっても抵抗にはならず、無理やり口に入れられた「食べ物」の味を、おそるおそ
る確かめる。

 「お、おいしい…」。5年来、いやもっとそれ以上に長い間「食わず嫌い」だった
納豆の味が、こんなにもおいしいものに変化するとは。ただ呆然としながらそれを噛
みしめ、やがてゴクリと飲み込む。「うまいいいい!」。叫ぶや否や、愛理に渡され
たスプーンを奪い取り、大皿から直接かきこむ晴男であった。「は〜、食った食った
ぁ」。えりかが晴男の分も考えて、普段よりもさらに多く作ったメニューだったが、
結局晴男はすべて平らげてしまった。

399 :大きな愛でもてなして(5):2008/06/06(金) 23:41:35 ID:DC0QJ4Hn0

●満腹のあと
 「さあ、今度は何して遊ぼうかあ?!」。「あ、遊ぶぅ?!」。満腹で動けない晴
男に、すっかりなついた千聖と舞が、遠慮なくドロップキックやら腕十字やらをかま
しながらねだる。「ちょ、おまっ!、逆流するから!、もう少しおとなしい遊びにし
てくれ!」。完全に七姉妹のペースに引き込まれてしまった晴男。舞、千聖、愛理と
ゲームの「ジェンガ」で負け、栞菜、早貴とトランプの「スピード」で負け、えりか
とは「マリオカート」で負けた。

 とりわけ舞美に腕相撲で負けたのは悔しかった。やる気十分の舞美に対して、万に
ひとつも負けはないと豪語しながら、対戦相手が「あこがれの人」であることを意識
してしまった、その一瞬の隙を突かれた。「集中力を欠いていた」と言い訳してみて
も空しく、下の子たちの嘲笑の集中砲火を浴びることとなった。「<一瞬の隙が、勝
敗を決める>」。晴男が長年特訓を積んできた柔道においても、それは当たり前に重
要な言葉だ。そんなことを頭の中で反芻するうちに、晴男はズンズンと重く沈んでい
くのであった。

 「お茶にしましょう!」「はーい」。えりかが明るく声をかけたが、晴男だけは落
ち込んだままだった。「どうしたの?、またリベンジすればいいんじゃない?」舞美
も優しく声をかけたが「うるせぇ、この気持ち、分かってたまるか」。力なく答える
だけだった。晴男はゆっくりと立ち上がり、意を決したように言い放った。「おまえ
らなあ!、覚えてろよ!、ジェンガも、スピードも、マリオカートも、腕相撲だって、
今度はぜってー勝ってやるからな!」、そして玄関へと出て行く。「どうしたの?、
あ、家まで送るよ?」えりかが心配そうに追いかける。晴男は目を伏せたまま「ひと
りで帰れる。っていうか、ひとりにしてくれ。それと、チャーハン、うまかった」。
それだけ言って、矢島家をあとにした。

400 :大きな愛でもてなして(6):2008/06/06(金) 23:49:15 ID:DC0QJ4Hn0

 「行っちゃった…」「まあいいんじゃない?、またきっとリベンジに来るよ」「そ
うだよねえ?、こんな勝負なんてたいしたことないのに、なんであんなに落ち込んじ
ゃったんだろう?」口々に不思議がりながらも「晴男君、面白かったねえ」と笑う矢
島家の面々。「あれ?、晴男君って、方向音痴…、じゃなかったっけ?」。舞が思い
出す。「うそ!、だって自転車で連れてきたじゃん、ウチ!」舞美がさらに思い出す。
「え?!、それじゃあアイツ、絶対道わかんないよ!。たぶん!」えりかが追い討ち
をかける。そして矢島家七姉妹は全員で晴男の捜索活動を開始することになる。

 案の定、晴男は道に迷っていた。遠くで消防車のサイレンの音がする。「(まった
く、なんて騒がしい町なんだ…)」。騒がしい学校に、騒がしい家族に、騒がしい街。
ひとりっこの晴男にとっては、まだ慣れない世界が、とてもうっとおしい世界に思え
てしょうがなかった。

 不意にケータイが鳴り、電話の向こうで、酔った声の両親が楽しそうに「今日は帰
れなくなった」と告げる。晴男の心はますます暗くなる。「夕食は、ちゃんと食べた
の?」問い掛けられ、そっけなく「ああ、大丈夫だよ。じゃあね」とだけ言って電話
を切った。見たことのない暗い景色の中を歩きながら、妙な孤独感を感じていた。
「(あれ?、オレ、ヤカンの火、消したっけ?!)」。急に不安になり、サイレンが
向かった方向へと走る。

●孤独と不安
 「「あっ!」」。晴男を探して自転車で駆けつけたえりかと、サイレンの行方を追
って走ってきた晴男が同時に見たのは、炎に包まれて燃え盛っている「新しい家」だ
った。自失呆然となる晴男を、えりかは駆け寄って思わず抱きしめた。そうしながら
も、二人は焼け落ちていく家から目を離せなかった。

401 :大きな愛でもてなして(7):2008/06/06(金) 23:52:57 ID:DC0QJ4Hn0

 舞美や、他の妹たちが駆けつけたとき、その家は大量の水と煙の中で、すっかり形
を失っていた。「家が…」。引っ越してきたばかりで、まだ愛着すらない家であった
が、その中に入っていた自分の部屋や持ち物、それに関わる思い出を失ったこと。そ
して自分の責任で火事になってしまったこと…。晴男は取り返しのつかない、悔やん
でも悔やみきれない思いの重圧に、押しつぶされそうになった。

 「この家の人ですか?」早貴に連れられて来た消防士さんが、声をかけてきた。消
火活動を終えて、ヘルメットをとった頭には、汗と湯気が立ち込め、銀色の防護服は
ずぶ濡れになっていた。晴男は申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら「はい」と
答えた。「この家の家族構成は?」「ボクと…両親です」「ご両親は?」「今は、出
かけています」「連絡はした?」「いえ、まだです」「そうすると、中には誰も居な
かったんだね?」「はい」「じゃあ大丈夫だね、現場検証はこれからだけど、どうや
ら放火らしいんだ」。

 「放火?!」晴男はびっくりして消防士さんの顔を見上げた。「裏のゴミ捨て場が
燃えているのを目撃した人がいてね、すぐに通報されたんだけど、火はあっという間
に燃え広がってね、どうやらガソリンのようなものを撒いたらしい」消防士さんの話
はそれっきりだったけど、晴男はほんのちょっとだけ救われたような気もした。「で
も、なんで…」。少なくとも、火事は自分のせいではないと分かったが、放火される
ような理由があるのだろうか?…。今度は別の考えで頭が混乱した。

 「おっと!」晴男はあわててポケットからケータイを取り出した。消防士さんに聞
かれるまで、親にこの緊急事態を伝えることをすっかり忘れていた。しかし、何度か
けても、父親と母親どちらにかけても通じなかった。「(チキショウ。こんなときに
なんで酔っ払ってんだ、あのバカ夫婦は…)」

402 :大きな愛でもてなして(8):2008/06/07(土) 00:06:52 ID:55hPHpfn0

 「どうしたの?、お父さん、連絡付かないの?」えりかが話しかけてきたが、晴男
はイライラを募らせながら、必死に電話をかけなおし続けていた。やがて電話の向こ
うで反応があった。「<現在この電話は、電源が入っていないか、電波の…>」。
「チッキショウ!、電源切りやがった!!」。思わずケータイを地面に叩きつけよう
としたとき、えりかがすかさずその手をとめた。「電話のせいじゃないでしょ」。え
りかは泣きそうな顔になって、まっすぐに晴男の顔を見つめた。

●なにもかも
 「晴男君、今夜は、ウチに泊まろうか?」舞美が優しく、落ち着いた声で話しかけ
てきた。晴男はハッと我に返り、再び全焼した家を見て、そして振り返って舞美の顔
を見上げた。一瞬の沈黙のあと「…申し訳ないけど…、そうさせて…、ください」。
深々と頭を下げた。

 「晴男…くん?」頭を下げたままで、いっこうに起き上がろうとしない晴男に、え
りかが心配そうに声をかける。やがて地面に大粒の涙が、ポタポタと落ち始めた。
「ズダボロだぁ…。女に負けて、道に迷って、家が火事になって、なーんにもなくな
って、親もいない。プライドもなんもなくなった。ズダズダの、ボロボロだぁ」うつ
むいたままの晴男の周りを、七人の姉妹たちが、黙ったままで取り囲んだ。

 「ねえ!」やがてえりかが、とびっきり大きな明るい声で晴男の肩を抱え上げた。
「晴男君がいるじゃない?!」。「…」晴男はえりかと目を合わせられなかった。
「私の知っている晴男君は、こんな男じゃなかったよ?!」。「え?」。「そうね、
晴男君は、いつでも元気な子だったはず」舞美がハンカチを差し出しながら言った。
「晴男くん、へこたれるの、嫌いでしょ?!」早貴が笑いながら言った。「晴男兄ち
ゃん、リベンジするんでしょ?!」栞菜がぴょんぴょんと跳ねながら言った。「そう
だ、プロレスも教えてよ!」千聖はガッツポーズをしながら言った。「そう!、プロ
レスプロレス!」舞も千聖に続いた。

403 :大きな愛でもてなして(9):2008/06/07(土) 00:09:53 ID:55hPHpfn0

 「そう…、やな…」。家も部屋も、道具も、ついでにプライドもなくなってしまっ
たけど、まだここに自分の命がある。親にはなんだか見離されてしまったような感が
アリアリだけど、こうしてラッキーにも従兄弟たちに会えた。そして、今晩とりあえ
ず寝る場所も…ある。

●寝る場所
 警察の人から、明日になったら事情聴取をするから、と伝えられ、両親のケータイ
番号も教えた。

 とりあえず今晩は、矢島家に泊まることになった晴男。一番最初にシャワーを浴び
て、出てくると、リビングにふとんが敷かれていた。「ごめんね、ここしかあいてる
部屋ないんだ」「全然かまわないよ。このソファでだって十分なくらいだ」「今日は
いろいろあったね。疲れたでしょ」「ああ、わりいな、迷惑かけて」「なに言ってん
のよ、イトコでしょっ!」「フアァ…」思わずあくびが出てしまった。「じゃあね、
オヤスミッ!」。えりかはそう言ってリビングを出て行った。

 照明を消して、布団に入る。リビングのまんなかに、一人。だけどなんだか、この
家はあたたかい。さっきまで7人の女どもが、わぁわぁぎゃあぎゃあと襲い掛かって
きていた。そんな若干デフォルメされた光景を、頭の中で思い返していた。「うまか
ったなあ、チャーハン…」。

 「(ごはんですよー)」えりかの声を思い出す。あの掛け声のような、ワクワクす
るような、一瞬の気持ち。もうずいぶんと経験していなかったような、懐かしい気持
ち…。そんなことを考えていたら、自然と涙が出てきた。「へっ!、バッカでぇ…」
目をつぶったまま、わざと声に出して、独り言を言った。晴男はいつのまにか、眠り
についていた。

おしまい

404 :.:2008/06/07(土) 00:49:21 ID:Y/astl5q0

10拍手,☆三つです。
(ありがとうございました)


405 :ねぇ、名乗って:2008/06/12(木) 10:04:58 ID:Su4Ttozt0
まいみぃの新曲買ったよ!
ダンスショットバージョンではかっこよく踊るまいみぃが見れるよ!


406 :名無し募集中。。。:2008/06/13(金) 02:06:18 ID:GF/S5TMt0
>>403
晴男君の続き展開希望
とりあえず幸せな方へ進むといいな

>>405
いいなあ
今月末からのDVDリリースラッシュ考えたらそこまで買えない貧乏な自分orz


そろそろ自分も何か書きます放置スイマセン
場さえあれば多分2年後でも書いてるので長い目で見てやってくださいな・・・

407 :ねぇ、名乗って:2008/06/13(金) 02:10:24 ID:GF/S5TMt0
狼用のデフォネームのままだ
何やってんだ自分・・・

408 :ねぇ、名乗って:2008/06/15(日) 12:37:44 ID:16n/lq2GO
俺もやった

409 :ねぇ、名乗って:2008/06/18(水) 10:00:46 ID:jqIY0fePO
↑なんか変な所で改行してあってかなり読みにくかったです(^_^;)

410 :ねぇ、名乗って:2008/06/18(水) 21:51:33 ID:tHNT7B140
改行ってむずかしいんですよ
PCに表示された時見やすいように考えて改行してると
ケータイで表示されたとき読みにくかったり・・・

上の方でかぼちゃワインのネタがあったけど
自分もイメージは熊井ちゃんだなあと思ってた


で、自分も次のお話練りに入りました。遅筆スンマセン
才能の無さを実感して一番シンドい時ス・・・
近いうちに

411 :ねぇ、名乗って:2008/06/20(金) 06:08:33 ID:mUnDF8laO
州´・ v ・)<がんばりぇ〜!

412 :351:2008/06/20(金) 06:22:18 ID:IiNpW6JkO
>>410
1号さんだぁお久しぶりですっ。
新作楽しみにしてますね。

改行に関しては、私も以前ウルフに投稿した時にかなり手厳しい指摘を頂いたこともあって
相当気を遣っていますけど、やっぱり難しいですね;
私は携帯なのにPCで書いてるので、割り切ってPC向けに書いてマスけど、
1行の文字数と文節の区切りでいちおうバランスを取りながらやってるので、
特に携帯で読みにくいコトも無いみたいです。

413 :ねぇ、名乗って:2008/06/20(金) 10:09:00 ID:TxLxVos0O
改行ってリターンキーでできませんか?
携帯でも改行する項目がありますよ




414 :ねぇ、名乗って:2008/06/20(金) 12:36:09 ID:/rCMeJIn0
自分の携帯からだとほとんど違和感なく読めましたよ。
ということで、みなさん920SHに機種変しましょう。w

415 :ねぇ、名乗って:2008/06/20(金) 23:08:50 ID:zZjCEHBY0
一行何文字が理想なんでしょうね
携帯も機種によって違うだろうし答え出てません

>>411
今回真面目に頑張りますノシ

>>412
どもです
実は自分のネタ関連以外のときは名無しでいることが多いです。なので割といつもいますw

いや、一部のコテのレスばかり続くスレは新規の人が寄り付かなくなるかなと思ったのと
コテで我を出しすぎて叩かれるのも嫌なので。叩かれると凹むし。
でも、もうスレ自体は『知る人ぞ知る』でいいので、ネタがある時は気にしないでみんなで雑談してましょう

とりあえず劇ハロ第二回座長公演決まったみたいだし嬉しいですね!!
・・・自分、多分行けないけどorz

416 :ねぇ、名乗って:2008/06/22(日) 19:09:21 ID:9BxV4Txd0
このスレ誕生の元にもなった芸スポ+『鈴木愛理写真集発売』スレが
今年はいろんな工作員だらけですんごいカオス
ちょっとオモロいww



417 :1号の人:2008/06/27(金) 22:26:56 ID:5Fd+QftX0
まだ七割の出来・・・
ヤマが弱いのとオチに合わせてちょっとシチュ再考してみる
もうちょっと待ってくだされm(_ _;)m

418 :ねぇ、名乗って:2008/06/27(金) 23:31:34 ID:GucK7OnW0
楽しみに待ってます!!

419 :ねぇ、名乗って:2008/07/02(水) 14:07:48 ID:3wYi35Zk0
愛理:「ねーねーなっきぃ聞いて!」
早貴:「ちょっと!、お茶飲んでるときにいきなり!」
愛理:「あ、ごめん。なっきぃ私、さっきスカウトされちゃったあ!」
早貴:「えぇっ!?だあって、今買い物行ってたんじゃなかったっけ?」
愛理:「そうだよ?、あそこの商店街でスカウトされちゃったのぉ」
早貴:「しょ、商店街って…。もしかして、なんのスカウトよ?」
愛理:「お・に・く・や・さん!」
早貴:「お肉やさんん〜?!」
愛理:「そっ。お・に・く・や・さん、ポスターのモデルにって!」
早貴:「なんでまたお肉屋さんの…」
愛理:「私がコロッケをあんまりおいしそうに食べるからだって!」
早貴:「その顔をポスターにって?」
愛理:「そそそそ。すごいでしょお〜。今度撮影するんだ。るん♪」
早貴:「まあたしかに愛理のおいしい顔はかわいいけどさあ…」
愛理:「でしょでしょ?。これで私も有名人〜♪」
早貴:「愛理…。買い物ついでに、コロッケ食べたね?」
愛理:「あ!、バレた!!」


420 :ねぇ、名乗って:2008/07/03(木) 20:38:05 ID:lg+7t1ah0
>>419
シリーズ化希望!

421 :ねぇ、名乗って:2008/07/05(土) 15:58:40 ID:VZth/R5c0
>>149
LOVEエスカレーションのDVDに「桜舞美」が出てきたんで笑った。

422 :ねぇ、名乗って:2008/07/08(火) 16:20:09 ID:ih30hNjt0
千里:「ねーねーなっきぃ聞いて!」
早貴:「わっ!信玄もちの粉が!」
千里:「あっ、ごめぇん!私にもちょうだい?」
早貴:「いいよ、1こだけ…」
千里:「ラッキー!、いっただっきまぁす!」
早貴:「ちょっ、素早い…」
千里:「ん〜、おいしいぃ!」
早貴:「で?、なんの用?」
千里:「なにが?」
早貴:「なにがって、信玄もち食べにきたんじゃないでしょ?」
千里:「あっ、そうだ!、あれっ?!何しに来たんだっけ?」
早貴:「あのねえ…」
千里:「なっきぃ、なんだっけ?」
早貴:「あたしに聞くなぁ!」
千里:「あっ、そうだ!、そうそう!
     なっきぃの好きな俳優さんがテレビに出てるよぉ」
早貴:「それを早く言いなさいよ!」
千里:「あっ!なっきぃ、残りはぁ?」
早貴:「あげるから!!」
千里:「ラッキー!」

423 :ねぇ、名乗って:2008/07/08(火) 20:06:41 ID:X59Vk1y1O
>>422
良かったけど「千聖」が「千里」になってるw

424 :ねぇ、名乗って:2008/07/09(水) 15:06:51 ID:8BJ77Xe20
>>423
うぎゃああ!…。
すいません脳内置換してください。

425 :1号の人:2008/07/09(水) 20:26:03 ID:lBKMO6XK0
他愛のない日常ネタいいなあ大好き!

頻繁に覗いてくれてた人がいたらすいません。自分もやっと書き始めました・・・。
夜しか書けないのが歯痒いけど何とか週末スタート目指したいス。

426 :ねぇ、名乗って:2008/07/10(木) 02:08:27 ID:OSe4FQueO
焦らず気楽にやって下さいねっ
楽しみに待ってます!

427 :ねぇ、名乗って:2008/07/10(木) 22:19:01 ID:LJtgGpr30
電車の中にて 1


急行だと一駅だけれど、みんなでゆっくり座って行きたいから乗った
各駅停車の中で……。


マイ「早く、えりかちゃんか舞美ちゃんが免許取ったらなあ。
   そしたらみんなで車で買い物に来れるのに」

 ※座席に座る足をプラプラさせながらマイが言う。

早貴「別に免許取るまで待たなくてもさあ、車持ってる彼氏を作ればいいんだよ」

 ※早貴が悪戯っぽく二人の顔を下から見上げる。

舞美「ちょっと待ってよ。あんた達、あたしの彼氏の車に全員で乗り込む気!?」

えり「……ねえ舞美、架空の彼氏の話にそんなにムキにならなくても」

 ※本気で慌てる舞美に、あきれるえりか。

愛理「それにさあ、七人も乗れる車なんて無いよ」

 ※可笑しそうに笑う愛理。

428 :ねぇ、名乗って:2008/07/10(木) 22:19:55 ID:LJtgGpr30
電車の中にて 2


マイ「じゃあ舞美ちゃんの彼氏はバスの運転手限定で!」

舞美「何で決めつけるの!」

栞菜「じゃあ舞美ちゃんだけ車降りて走って追いて来なさい」

 ※たまにイジワル栞菜が真顔で言う。

舞美「何でよー!?」

千聖「でも舞美ちゃんならさあ、車より早く走れるかもよ」

 ※ニッコリ笑う千聖。

栞菜「うんうん、ダーって汗かいて」

舞美「ちょっとーーー!!」

みんなで舞美ちゃんをからかっていると、あっという間に目的の駅に着いた。
さあ、お買い物だ!!


※今書いてるお話の、テンポが悪くなるのと会話シーンはむずかしいので
丸ごと没ったシーンです。
妙に膨らんじゃって没るのは勿体ないので、予告を兼ねた番外編として。

>>426
来週になったらゴメンなさい頑張ってます

429 :ねぇ、名乗って:2008/07/10(木) 23:17:52 ID:OSe4FQueO
>>427>>428

いぢわる!!

こんなもの見せられたら、来週までなんて
待てなくなっちゃうじゃないかっw

430 :今度はそっち!1:2008/07/14(月) 01:22:28 ID:1Gj1dfpW0

「……ねえ、今日のチラシってこれだけー?」
「うん、たしかそこにあるだけのはずだよ!?」

とある休日の朝、少し寝坊をしてしまったため、テーブルでひとり遅い朝食をとっていた
えりかの問いに、ブラシでまとめた髪の毛をヘアゴムで束ねていたなっきぃが答えた。
えりかが納得いかずにテーブルの上の折込みチラシの束をめくっていると、

「ねえ、えりかちゃんめずらしいよね!?普段はチラシなんてあんまり見ないのに」

やはり髪にブラシを入れる手を休めないまま、栞菜が言った。

「……うん、だってさ」

えりかは顔を上げ、あらためて周りを見渡してみたが、えりかの側で髪を結んでいた
なっきぃと栞菜も、テーブルが置かれたキッチンと繋がったリビングにいる舞美と愛理も、
みんな思い思いのお出かけの準備で忙しそうだ。
今日のチラシのことなど誰も気にかけていないその雰囲気に、えりかは軽く肩を落とした。

その時――、

「ねえ、みんなまだー!?ちっさーなんてもう靴まで履いて待ってるんだよー!」

すでに支度を終えたらしいマイが、玄関に繋がる廊下の戸口からひょっこり顔を出して叫んだ。

「早いよー!えりかちゃんなんてまだ朝ゴハン食べてるんだからねー!!」

栞菜がすぐに叫び返した。

431 :今度はそっち!2:2008/07/14(月) 01:23:41 ID:1Gj1dfpW0

だが、えりかの頭にはまず(玄関先を走り回っている千聖)が浮かび、
(もしあの子に尻尾が生えていたら、きっと大喜びでブンブン振っているに違いない)と
その姿をイメージして可笑しくなってしまった。
そして、少し顔がほころんだえりかに、

「――ねえ、えりかちゃん。それにチラシなんか入ってなくても、
 何が安いかなんて行ってみればわかるから大丈夫だよ!」

なっきぃが笑顔で言った。

「……うん。ちょっと、待ってよおー!」

えりかは残っていたトーストを口に押し込み、グラスのジュースでそれを無理やり流しこむと
慌てて立ち上がった。



近所の駅から各駅停車の電車に乗り、みんなで横並びに座ると、

「ねえ、えりかちゃんか舞美ちゃんに車持ってるカレ氏がいたら、車で楽に行けるのにィ」

玄関先で、えりかを含むみんなの準備に結局そのまま三十分は待たされたマイが、
足をプラプラさせながらふくれっ面で言った。

「ちょっと待って。ねえみんな、あたしの彼氏の車に全員で乗る気!?」舞美が答えた。
「それに七人も一緒に乗れる車なんて無いよ」と愛理が可笑しそうに言った。

432 :今度はそっち!3:2008/07/14(月) 01:24:50 ID:1Gj1dfpW0

「じゃあ舞美ちゃんだけ車降りて、走ってついて来なさい」栞菜が真顔で言い、
「何でよー!?」と舞美が声をあげた。

「でも舞美ちゃんならさあ、車より早く走れるかもよ」千聖が楽しそうに言い
「うんうん、ダーってすごい汗かいて」栞菜がますますイジワルに舞美をからかった。

「ちょっとーー!!」
「……ねえ舞美、架空の彼氏の話にそんなにムキにならなくても」

横からえりかが言った。
何でも真面目に答える舞美の反応が面白くて、ついついみんなでからかってしまう。
いつもの光景だが、今日は特別にテンションが高い気がする。
(……でも、今日は仕方ないかな)と、えりかはあらためて思った。

「みんな、電車の中なんだからもうちょっと静かに」

なっきぃが言い、「そうだよ、みんな静かに!」とようやく冷静になった舞美が
人差し指を唇に当て、小声でお喋りをしているうちに電車は目的の駅に着いた。



急行で一駅、各停で三駅隣のこの駅は、同名の都心のそれに比べれば規模は劣るけれど、
一流どころの名を冠するデパートに、有名なファッションビルが建ち並ぶ、普段の買い物なら
充分にここでまかなえる地元で一番の繁華街がある。

433 :今度はそっち! 4:2008/07/14(月) 23:12:17 ID:cE5j/Nnx0

「ねえねえ、ホラあっちもこっちもセールやってるよ!」
「うん、えりかちゃん、でも今日のお買い物はあそこでするんだからね」

街のそこかしこに見える「SALE」や「OFF」の文字に興奮するえりかに、
なっきぃがビルの横から伸びている商店街を指して言った。

「うん、わかってるって」

そのままみんなで駅前の交差点を渡り、その商店街の入り口へ進んだ。

(……パパが生きてた頃は、何でも好きなお洋服買ってもらえたんだけどな)

“おねだりが得意 ”+“長女の特権 ”の、正に“ お下がり知らず ”で大好きなお洋服を
いっぱい買ってもらっていた昔を思い出し、ちょっと悲しくなったえりかは、
(バイバイ、あたしの1〇9……)
後ろ髪を引かれる思いで、そのまま駅前を後にした。



みんなでお喋りをしながら、十分ちょっとを歩いたその商店街の先、周りの風景が
大きく開けたところに、今日のお目当てである大型ショッピングモールが見えた。

数千台の車が停められる大きな駐車場に、広い店内にはファッションや雑貨などの様々な
ショップ、飲食店街に食品売り場、シネコン式の映画館にアミューズメントパークまである。

「ここもすごい人だねー!」

入り口をくぐって店内を見渡し、なっきぃが言った。
今日セールをしているのは、駅前もこのお店も同じだ。

434 :今度はそっち! 5:2008/07/14(月) 23:15:09 ID:cE5j/Nnx0

「ねえ、早く行かないと可愛いお洋服無くなっちゃう!」

マイが隣にいた舞美の腕を掴んで引っ張るが、前から「新しいスニーカーが欲しい」と
言い続けていた舞美の視線は、「ねえ、スポーツショップもセールやってるよ!」と、
違う方向に釘付けだ。

「えへへへへ、これもらってきちゃった」
「ちょっと千聖、それ小さい子にしか配ってないんじゃないの!?」
「だって見てたらくれたんだもん。ほら、えりかちゃんの好きな黄色だよ!」

入り口脇でセール記念の風船をもらった千聖が、それを嬉しそうにえりかに見せた。

「ねえねえねえ、お昼ごはんは何食べよう!?」
「早いよ!」

正面入り口から横に広がるレストラン街を目にしたとたん、お腹が空いたらしい
(食いしん坊)愛理に、栞菜が今日二度目の台詞を言った。

やっぱりみんな興奮しているみたいで、何だか可笑しい。
でも、仕方が無い。お買い物大好きな女の子が、「あの店もこの店もみんな安い」なんて
それでテンションが上がらない訳が無いじゃないか。

それに、ここは昔から「家族みんなでお買い物に来るときはここ」と決めている、
いろんな思い出もある、みんなが大好きな大切な場所だ。

「じゃあ午前中はまた自由行動にして、自分の好きなショップを見て周ろうよ。
 で、お昼前には集合して、みんなでお昼を食べよう!」
「うん!」

舞美の提案にみんなが頷いた。

435 :今度はそっち! 6:2008/07/16(水) 00:57:06 ID:CAWq5o1H0

「じゃああたし、えりかちゃん取った!」

なっきぃがそう言うと、えりかの右腕にしがみついてきた。

「じゃあウチは舞美ちゃん!!」

とマイが舞美の腕を引っ張り、

「千聖はなっきぃとえりかちゃんといっしょに行くよ」

千聖がえりかの側でにこりと笑った。
お買い物のときは、いつも自然といくつかの小さいグループに分かれて行動をする。
興味があるものも服の趣味もバラバラなので、その方が効率がいいのをみんな知っているからだ。

「愛理はウチといっしょに見ようよ」

栞菜がレストランのショーウィンドウから目を離さない愛理と腕を組んだ。

「じゃあ舞美ちゃん、早くお洋服!」
「待ってマイ、あたしスニーカーが……」
「ウチの洋服が先!早くいかないと可愛いお洋服取られちゃう!!」
「きゃっ!……じゃあみんな、12時にいつものトコで。あんまり無駄使いしないようにね!」

マイに腕を引っ張られた舞美が、手を振りながらその場を離れた。

436 :今度はそっち! 7:2008/07/16(水) 01:00:01 ID:CAWq5o1H0

「……ねえクレープも美味しそうだよ!」

今度はクレープ屋さんに視線を奪われたらしい愛理に、

「愛理ッ!愛理はまず、大事なお洋服を選ばなきゃいけないでしょ!?」

栞菜が愛理の服の袖を引っ張りながら言った。

「いいよあたし、そんなお洋服なんて何だって。別に普段着でもいいもん……」
「そんな訳にはいかないって。だってあれ全身写真とかもいるんでしょ?」
「……うん」

栞菜の問いに、愛理が小さく頷いた。

「じゃあ絶対可愛いカッコしてた方が有利なんだから!
 愛理はウチと一緒にお洋服を見にいくよ、……じゃあ巻いて巻いて!」

437 :今度はそっち! 8:2008/07/16(水) 01:00:49 ID:CAWq5o1H0

栞菜がスピードスケートの選手がスタートするような前傾姿勢をとり、千聖が「よっしゃ!」と
その背中に付いているらしい「見えないぜんまいハンドル」を何重にも巻くと、

「――ゴー!!」
「……あ、待ってよお!」

そのまま栞菜は愛理の手首を掴み、『バーゲン会場突入』用の『戦闘モード』と化して
勢いよく掛け出していった。

「写真かあ……、いよいよだね愛理」

その後ろ姿を見送り、感心したようになっきぃが言うと、

「……うん」

その複雑な気持ちを隠せないまま、えりかが頷いた。

438 :1号の人:2008/07/18(金) 19:33:19 ID:0z6Ckbf10
もし期待して覗いてくれてる人がいたらスイマセン、後半は週明けに・・・。出来れば一気に。
その間ネタある人は遠慮なくどうぞ
狼の「ベリキュー小説」スレに貼られてる内に完結させたかったな・・・

439 :ねぇ、名乗って:2008/07/18(金) 22:03:13 ID:IwkbcNODO
途中でレスはさむの嫌かなぁと思ったんでカキコしませんでしたけど、
毎日楽しみにしてますよっ。
続きすごく気になるけど、wktkしながら待ってます。
頑張って下さいねっ。

440 :ねぇ、名乗って:2008/07/19(土) 07:25:32 ID:LSIprQocO
同じく続き楽しみ!
ドラクエ5やりながら待ってますよ
あ、嫁の名前は「あいり」ですw

441 :1号の人:2008/07/20(日) 23:35:01 ID:JnxCZGbv0
>>439>>440
レスありがとうございます。
やっぱ一気には無理だorz 前は何であんなに書けたんだろう・・・
連載形式で書くので数日おきに覗いてやって下さい。

>>439
感想は終了後、いつものように本当に面白いと思った時だけでいいですよ。
そこそこ人が読んでるのもわかったし、もういちいち凹まなから大丈夫ス。

>>440
嫁の名前変えられるんだ
ちょっと興味が湧いてきた

442 :今度はそっち! 9:2008/07/20(日) 23:37:55 ID:JnxCZGbv0



「ねええりかちゃん。これとこれだったら、どっちがいいかなあ?」

大勢の女の子で賑わう人気のショップの一つで、「絶対買う!」と決めたらしい可愛いシャツを
小脇にはさみ、さらに両手に服を抱えたなっきぃが、それを交互にあてて悩んでみせた。

「うーん、どっちも似合うけど、こっちの方がコーディネートしやすいかもしれないよ」
「そっかあ、ありがとうえりかちゃん!」

いつも姉妹のショッピングの時には欠かせない、おしゃれが大好きでセンスもいい
えりかの的確なアドバイスを、今日は跳びついて一番に得る事が出来たなっきぃが、
えりかに感謝の言葉を述べた。

「じゃあ、こっち買ってくるね」
「なっきぃ、ところでちっさーは?」

千聖がいないのに気付いて、えりかが訊ねると、なっきぃがレジに向かいながら「あそこ」と、
人垣の向こうにピョコと浮いて見える黄色い風船を指した。えりかが歩いていくと、
ショップの敷地から一歩出た通路で、所在なさげに座りこんでいる千聖の姿が見えた。

「……ちょっとお、千聖はお洋服見ないの?」
「だってさあ、あんな女の子だらけのところ、恥ずかしくて入っていけないよ」
「何それ!?」

いかにも“千聖らしい理由”に、えりかが笑った。

「それに、そんなに荷物が増えたら帰りが大変じゃん!?だから千聖は今日は
 可愛いペンとノートが買えればいいの」

……そして、いかにも“千聖らしい遠慮”を理解するえりかは、ちょっと切なくなった。

443 :今度はそっち! 10:2008/07/20(日) 23:39:39 ID:JnxCZGbv0

パパは亡くなったけれど、音楽家だったパパの音楽を愛してくれてる人は、今でも世界中に
いっぱいいる。パパの遺産と、その音楽の印税のおかげで、あたしたちは日々を暮らしている。

やりくりはそれほど苦しくはないけど、それでも一番小さいマイが大きくなるまでのことを
考えると、そんなに贅沢や散財はできないな、という思いがみんなにはある。

えりかも舞美も「心配はしないで」「遠慮しなくていいんだから」と常に言う。
それでも、小さい子たちに気を使わせてしまうことを、えりかはたまに心苦しく思う。

「――それでさあ、えりかちゃんはどんなお洋服買うの?」

千聖が訊いた。

「ちっさー、えりかちゃんはこんな子供っぽいお店じゃ買わないよ。
 ねえ、えりかちゃん?じゃ他のショップ見にいこ」

買ったばかりのショップの袋を、嬉しそうに抱えたなっきぃが来て言った。

「うん。……あたしも今日は買わなくていいや」
「えー、どうして!?」
「そうだよ、えりかちゃん昨日から楽しみにしてたのに!?」

なっきぃと千聖が驚いて言った。
そりゃそうだろう。いつもみんなでショッピングの時には一番テンションが高い
“お買い物大好き人間”がそう言うのだから。
……でも、仕方が無い。今日はどうしても、そんな気分になれない。

「……えりかちゃん、やっぱお買い物はマルキューの方がよかった?」

なっきぃが、えりかの気持ちを察するように言った。

444 :今度はそっち! 11:2008/07/20(日) 23:47:46 ID:JnxCZGbv0

「ううん、いくらセールでも、あそこのブランドはやっぱ高価いじゃん。
 あたしだけそんな高価い服買うわけにはいかないし」
「…………」
「いいの!今に自分で働くようになったらお洋服なんて死ぬほど買ってやるんだから。
 見てなさい!マルキューなんてビルごと買い占めてやるんだから!!」
「あはははは!」

えりかが努めて明るく言うと、安心したように二人も笑った。

よかった。みんなには落ちこんだところなんて見せたくない。
それに、悔しいから、本当の“理由”なんて今は知られたくない。

「じゃあさあ、千聖のペンでも見にいこうよ」
「うん」

えりかが二人を促して、ファッションショップが連なるフロアを後にした。
(そう言えば、洋服を選んでるなら栞菜と愛理もいたはず……)
振り返り、どこかにいるはずの愛理の姿を探してみたが、その姿を見つけられなかった。

445 :幕間:2008/07/21(月) 02:07:25 ID:lc90rPDp0
>433

上げ子<ちょっと待ちなさ〜い、ちょっと待・ち・な・さ・い
    今、アータえりかのこと、長女って言わなかった、言わなかった?

>“おねだりが得意 ”+“長女の特権 ”の、正に“ お下がり知らず ”で大好きなお洋服を
>いっぱい買ってもらっていた昔を思い出し、ちょっと悲しくなったえりかは、

上げ子<間違いなく、長女って言ったよね、言・っ・た・よ・ね。

>次女 えりか 高一  帰宅部
> 何事もユーモアで切り抜ける現代っ子だがナイーブな一面も。舞美好き。

上げ子<えりかは設定上、次女ってことに…
舞美<エリ!うるさいよ、何時だと思ってんの!
上げ子<ま、舞美!いや、私はえりかじゃなくて、テンション上げ子…
舞美<なに言ってんの、エリじゃん。何騒いでんの?
上げ子<いや、えりかは長女じゃなくて次女っていう話を…
舞美<ふーん、別にどっちでもいいじゃん。
上げ子<Σリl|*´∀`l|、ショ、ションア、舞美がいくらおおざっぱな性格でも…
舞美<きっと作者さんもうっかりしてたんだよ、私だって長女だけどうっかりしてるよ。
上げ子<舞美が言うと説得力あるっていうか、身も蓋も無いっていうか、フォローになってないっていうか…
舞美<きっとエリが長女の七姉妹が別にいて、その姉妹の話なんだよ。
上げ子<どこまでポジティブシンキングなのよ。
舞美<さぁ遅いから、もう寝るよ。
上げ子<えー、だってさぁ…
舞美<今すぐ寝るのと、明日私とガーっと早朝10kmマラソンとどっちがいい?
上げ子<今すぐ寝ます…
舞美<よろしい、それじゃおやすみなさ〜い。

446 :幕間2:2008/07/21(月) 02:08:29 ID:lc90rPDp0
リl|*´∀`l|<朝っぱらから10kmマラソンとか、テンション下がるわね〜


|ゥ・从.。oOこのフォローできっと1号さんがバーっと私の活躍する話を…、クックック


おしまいです。
1号さんの続きをお楽しみください…

447 :幕間3:2008/07/21(月) 22:43:14 ID:gVWyCcAc0
ノソ*^o゚) <痛いところをツッコまれましたね〜

ノk|‘−‘) <……だってテンプレ作った人と作家が別なんだもん。
       テンプレ元作った人>>11は、結局このスレに来なかったんだよ……
       私達、見捨てられたんだよ……

 ダダダダダ・・・

リl|*´∀`l|<ちょっと、今の何なわけ!?
        見捨てられたとか、テンション下がるわね〜


っていう訳で、実は1号さんの中では、えりかが実際の年齢順通りの長女だった訳です。
共有している設定だから勝手にテンプレ変える訳にもいかないし、今まで作中ではわざと触れないように
ぼやかしてきましたが、主役回だけは誤魔化しようがなく、あえて長女と書かせてもらいました。

元々、テンプレも基本設定も何も読まなくても『℃-uteの七人が姉妹役』だけ頭に入っていれば
どのエピソードから読んでも楽しめる『読みきり感覚』を目指してきたので、作品ごとの矛盾もズレも
多少はいいかな、と。整合性とか求めずに楽しんでもらえれば幸いです。・・・駄目かな!?

448 :ねぇ、名乗って:2008/07/21(月) 23:14:56 ID:35bLvJwT0
それでいいと思います。
作家さんごとに両親の設定なども違いそうですし、気にすることはないと思いますね。
いつも楽しみにしてます!がんばってください!

449 :ねぇ、名乗って:2008/07/25(金) 00:34:10 ID:TT/Vfsaj0
>447
.。oOソ、ソウダッタノカ…
失礼しました。過去ログ倉を読み返して勉強しなおしてきます。
続き楽しみにしてます〜。
ノシ

450 :ねぇ、名乗って:2008/07/25(金) 02:37:28 ID:zTS8Cxnu0
>>449
あくまで「自分の中で」ってだけです
読み手にも「自分の中の℃-uteのイメージ」で読んでもらえるよう、作中ではテンプレの年齢差を描写することは
避けてるので、実は長女でも次女でもどっちでもいいんですよね。もう自由に、と。
>>448
ありがとうございます!再開します!
今日の分貼り終わったら残りは約3分の1、ラストまで一気に行きたいなあ。
(無理だろうなあ・・・)

451 :今度はそっち! 12:2008/07/25(金) 02:39:52 ID:zTS8Cxnu0


一通り好きなところを見て周ったみんなが、舞美の言った「いつもの」待ち合わせ場所である
一階の通称「イベント広場」に集まり、結局そのまま「いつもの」食堂へ向かった。

「マ〜イ、どうせあとでお茶するんだから、アイスクリームは今はダメだよ!」

お姉さんぶって注意した舞美が、

「そう言う舞美ちゃんも、どうせあとでアイス食べるんだから、お昼は大盛りは無しだよ!」

あっさり言い返されて「そんなに食べないー!」と、ごまかすように笑った。

定番のファーストフードやデザートから、和風・洋風・中華まで、出店のように並ぶお店から、
セルフ形式で好きなものを選べるこの食堂は、その安さと手軽さもさることながら、常に多くの
家族連れや学生たちで賑わい、騒がしくしても周りを気にしなくていいのが魅力だった。

「ねえ見て見て、ほらこのプリ可愛いくない!?」

和・洋・中の様々なお昼ごはんを運んだ、空いていた隣同士を繋げたテーブルの上で、
愛理と二人で撮ったばかりのプリントシールを広げて栞菜が言った。

「……なんだ、いないなーと思ってたらプリクラなんか撮ってたの!?」

パスタをフォークに絡めながらえりかが訊くと、

「うん、あとでみんなでも撮りにいこうよ!」

幸せそうにそばを一口すすった後、愛理が答えた。

452 :今度はそっち! 13:2008/07/25(金) 02:41:27 ID:zTS8Cxnu0

「おお、いいじゃん。撮ろう撮ろう!」

と、すぐに千聖が嬉しそうに反応したが、

「ちょっと二人共、愛理のオーディション用の写真撮影の時に着る、
 大事なお洋服探しに行ったんじゃなかったの!?」

なっきぃがあきれたように言った。

小さい頃から歌が好きで、『歌手になりたい』という夢をずっと抱いていた愛理。
その愛理が、とうとう夢を実現するべく、あるオーディションに挑戦する事を決めた。
それには必要事項を書き込んだ応募書類に、自分の歌を吹き込んだデモテープ、
それとバスアップと全身を写した、二枚の写真が必要ということだった。

「だってさあ、ちょっと聞いてよ!愛理ったらさあ、『……これあんまり可愛くないなあ』
 とか『……このお洋服もちょっと』とか、全然決められないんだもん!ウチが選んで
 あげた服も全部『……いまいちかなあ』とか言うし」

愛理の挑戦に、愛理以上に燃えてるのが栞菜だった。

「そっかあ、愛理も優柔不断だもんね」
「舞美ちゃんは人のこと言えないっ!」

二つのスニーカーの間を行ったり来たりして、でも決められずに時間がきてしまい、
結局何も買えなかった舞美にマイが言った。

453 :今度はそっち! 14:2008/07/25(金) 02:56:35 ID:zTS8Cxnu0

「……それで二人でプリクラなんか撮りにいってたの!?」

なっきぃがあきれて言った。

「うん。もう、愛理がこんな煮え切らない性格だとは思わなかったよ!」
「……だってぇ」
「だってじゃない!」

栞菜に怒られ、愛理がシュンと困った顔になった。

「そうだ!お昼ごはん食べたらみんなで愛理のお洋服見にいこうよ。
 でさあ、今度はえりかちゃんが決めてよ」
「え、ウチ……!?」
 
急な栞菜の提案に、えりかが驚いて答えた。

「大丈夫、えりかちゃんのセンスで選んだ服ならもう絶対だから!」
「でも、さあ……」

えりかが戸惑うように愛理を見た。愛理も困ったようにこっちを見ているのがわかる。
「……」えりかの開きかけた口を「いいねえ」「いこういこう」と舞美と千聖が塞いだ。

「だって、愛理の夢はみんなの夢なんだからね」

栞菜の言葉と、それに呼応して上気したみんなの態度に、えりかは発しかけた言葉を、
そのまま自分の気持ちと共に胸の奥に仕舞いこんだ。

454 :今度はそっち! 15:2008/07/28(月) 00:51:27 ID:aKovyE2A0


えりかたちは昼食を終えると、張り切る栞菜を先頭に、今度はみんなで
女の子向けのショップが並ぶフロアへと向かった。

「ねええりかちゃん、栞菜は今日は自分のお洋服なんていらないから、
 愛理にその分、上から下まで完璧なコーディネートしてあげて!」
「そんな、いいっていいって!」

愛理が、首と両の掌をブンブン横に振っていたが、愛理を思う栞菜の気持ちを考えると、
えりかもその場で力無く「……うん」と返事をするしかなかった。

(どう、しようか、な……)

悩みながら、みんなの後ろを歩いていたえりかが、みんなの待ち合わせにも利用した
みんなの待ち合わせにも利用した「イベント広場」の前を通りかかった時に、

「……あ!」

その光景に気付いて小さく声を上げた。
一階部分から三階部分までが吹き抜けになった広場の、下から見るとベランダのように
突き出した二階部分の天井に赤い風船が引っかかり、その下には小さい女の子と
お母さんらしい女性が立っていた。

「手を放しちゃうからいけないんでしょ。ほら、お母さんだって届かないんだから」
「でもお……」

風船の持ち主だった三歳くらいの女の子を、お母さんが説得しているが、
あきらめられない女の子が風船を見上げている。

「……ね、アイちゃん。仕方ないから、もう行きましょ」
「いやだいやだ、アイちゃんの風船……!」

455 :今度はそっち! 16:2008/07/28(月) 00:52:58 ID:aKovyE2A0

お母さんに腕を引かれた女の子が、泣きそうになったその時――、

「大丈夫、お姉ちゃんが取ってあげる」

えりかが、その女の子の頭を優しくそっと撫でた。
みんなから離れて、ひとりで来てしまったけど仕方ない。
昔から、小さい子が泣いたり悲しんだりしているのを見過ごせない性格だ。

「まかせてよ、お姉ちゃんの身長は、こんなときのために大きいんだから!」

驚いている女の子の前で、えりかは、わざと大きく伸びをしてみせた。
潤んだ女の子の瞳がパッと輝いた気がした。よかった、とえりかは思った。
「ようし、絶対取ってあげる」と、えりかは風船から下がっている紐に手を伸ばした。

「……あ、れ!?」

女性の中では高身長のえりかだが、それでも、思い切り背伸びをしても紐には届かない。
軽くジャンプをしてみたが、それでも指先が紐に触れるかどうかだ。
そもそも、ミュールを履いているので上手くジャンプが出来ない。

「……あの、無理しなくてもいいですから」

女の子のお母さんが、心配そうにえりかに言ってくれた。
(……やばいぞ!?)背中に軽く汗がにじんだ。女の子の方に顔が向けられない。
せっかく期待してくれているのに、きっとガッカリさせちゃう。

(ダメだ、このままじゃ!何か無い!?何か……!?)
慌てて辺りを見渡したえりかの視界に、数脚のベンチや丸テーブルが飛び込んできた。
さっきみんなで待ち合わせた、広場の端に設置された休憩所のものだ。
えりかは「ちょっと待ってて」と言って、少し離れたそこから、白い丸テーブルと
セットになった椅子を一つ抱えて戻ってきた。

456 :今度はそっち! 17:2008/07/28(月) 00:56:46 ID:aKovyE2A0

「これで大丈夫だから」

風船の真下の位置に椅子を置くと、履いていたミュールを脱いで素足になり、椅子の上に
立ち上がって手を伸ばした。今度は楽に風船の紐が掴めた。

「やった!」

えりかは女の子の顔を見下ろしてみた。笑顔がキラキラして見える。
……ここで、早く渡してあげなきゃ、と思ったのが間違いだった。
まず自分が椅子から降りてから、ゆっくりと慌てずに渡せばよかったんだ。

椅子に乗ったまま、思わず前屈みになって風船を手渡そうとしてしまったため、
えりかは椅子の上でバランスを崩してしまい、身体が大きく傾いた。

「あ、あぶない!!」

女の子のお母さんの大きな声が響いた。
大丈夫、女の子の方にだけは倒れないから!崩れたバランスの中で、えりかは必死で
身体を反らして重心を後ろにあずけると、そのまま堪えきれずに、椅子といっしょに
バタンと大きな音を立てて真後ろに倒れた。

(腰、打ったッ!!)

……そんなことは問題じゃない。すごく痛いはずだが、気にならない。
今、問題なのは、せっかく掴んだ風船の紐を、思わず手放してしまったことだ!

457 :今度はそっち! 18:2008/07/28(月) 01:04:47 ID:aKovyE2A0

「あ、風船が……!!」

倒れたまま、必死で伸ばした手はあっけなく空を掴んだ。
女の子もお母さんも、今は倒れたえりかに気を取られ、風船どころではないようだ。

(そんなあ……!!)

えりかが手放してしまった風船は、今度はどこにも引っかからずに、
そのまま吹き抜けの三階部分の天井へ向けてゆっくり昇っていった。

せっかく頑張ったのに……、せっかく取れたのに……。
腰の痛みではない涙が、えりかの瞳に滲んで溢れそうになったとき、

「ほっ!!」

颯爽と高くジャンプした女性が、空中で風船の紐を掴むのが見えた。
涙で滲んだ、ぼやけた視界だったが、えりかは間違うことなく、

「舞美!!」

と、これまでに何度も呼んだ、頼もしい妹の名前を口にした。

458 :ねぇ、名乗って:2008/07/28(月) 01:10:06 ID:aKovyE2A0
>>454
やっちゃったorz

>悩みながら、みんなの後ろを歩いていたえりかが、みんなの待ち合わせにも利用した
>みんなの待ち合わせにも利用した「イベント広場」の前を通りかかった時に、

悩みながら、みんなの後ろを歩いていたえりかが、みんなの待ち合わせにも利用した
「イベント広場」の前を通りかかった時に、

ですね・・・

459 :ねぇ、名乗って:2008/07/28(月) 14:49:03 ID:i7+Qgh9B0
舞美かっちょええ!www

このあとの展開も楽しみ。

460 :ねぇ、名乗って:2008/07/28(月) 21:20:44 ID:2xWD7wx20
マジで舞美に惚れそうw
もちろん心優しい梅さんも素敵だよ

461 :ねぇ、名乗って:2008/07/28(月) 23:02:53 ID:RE4HD4tb0
もし、ドラマ化して実際に撮影するときは
ワイヤーで吊るしいたりして・・・。

462 :ねぇ、名乗って:2008/07/28(月) 23:07:29 ID:RE4HD4tb0
>>461
×→ワイヤーで吊るしいたりして・・・。
○→ワイヤーで吊るしていたりして・・・。

463 :1号の人:2008/08/01(金) 19:36:19 ID:NvVBd8k80
スイマセン読んでくださる方いるなら週明けに覗いて下さいな・・・
土日で書けるだけ書いちゃいます

464 :今度はそっち! 19:2008/08/05(火) 01:22:41 ID:wsqk+DST0

(……よかったあ、ありがとう舞美!!)

ほっと安堵の表情を浮かべたえりかの顔を、風船を手に着地した舞美と、
女の子のお母さんが同時に覗きこんだ。

「えり、大丈夫!?」「……大丈夫ですか!?」

もう、みんなでそんな顔してたら、女の子まで心配しちゃうじゃないの。
えりかは床に手を着いて上半身を起こし、そのまま力を込めて立ち上がってみた。

「……だいじょうぶ、みたい」

今度は舞美と、お母さんが同時に安堵の表情を見せた。

「舞美、それよりその風船、女の子に……」
「えりから渡しなよ、はい」

舞美が笑顔でえりかに風船を手渡すと、えりかはそのままその風船の紐を、
女の子の手にギュッと握らせてあげた。

「はい。もう放しちゃダメだよ」
「うん」

うなずいて、えりかを見上げる女の子の頭を、前屈みになって撫でてあげると、
お母さんが、あらためてえりかに頭を下げた。

465 :今度はそっち! 20:2008/08/05(火) 01:24:06 ID:wsqk+DST0

「じゃあね」「バイバイ」

お母さんに促されて、広場を去る女の子を、えりかと舞美は手を振って見送った。
振り向いて、恥ずかしそうに手を振る女の子がとっても可愛かった。
二人の姿が、お店が連なるフロアの人込みに紛れて見えなくなった頃、

「えりかちゃん見つけた!」「何してたの!?」「心配したんだよ!」

先にえりかを見つけた駆けつけた舞美から遅れて、姉妹たちがやって来た。

「……あ・れ!?」

その声を聴いた瞬間、両手を腰に当て軽く仰け反ったえりかが、
膝からペタンとその場に崩れ落ちた。

「ちょっと、えり!?」
「えりかちゃんどうしたの!?」
「大丈夫えりかちゃん!?」

みんなが心配する中、

「……痛い」

えりかはそのままゆっくり後ろに倒れこんだ。

466 :今度はそっち! 21:2008/08/09(土) 20:39:25 ID:b3QByROp0



「いた、いたた……」
「大丈夫えりかちゃん!?もうちょっとだから」
「よいしょ!……っと」

舞美と愛理の肩を借りて、広場の横にある休憩所まで運ばれたえりかは、
そっとベンチに腰を降ろして「ふう」と息を吐いた。

「……えり、大丈夫!?」
「ねえ、お医者さんとか行かなくて平気!?」

舞美と愛理が訊いた。みんなも心配そうだ。
「そうだ!救急車呼ぼうか!?」千聖が興奮して言った。

「やめてよ千聖、そんな恥ずかしい!!」

えりかは慌てて言うと、座ったまま自分の腰をさすり、軽くひねってみた。

「……それに、そこまで酷くないみたい。多分ちょっと打っただけだと思う。
 ここで座って休んでれば大丈夫だから。……ありがとうみんな」

その言葉に、みんながちょっとホッとした顔になった。そして、

「あたしはここに座ってるから、みんなはその間にお買い物に行ってよ」
「何で!?ウチらも一緒にここにいるよ」
「そうだよ!」

続くえりかの言葉に、「いかにも水臭い」とでも言うようにマイと栞菜が答えた。

467 :今度はそっち! 22:2008/08/09(土) 20:42:28 ID:b3QByROp0
「でもさあ、せっかくお買い物に来たのに、みんなでこんなとこに座ってても楽しくないよ。
 それに時間だってもったいないし。……ねえ舞美?」

えりかは、そこで舞美の瞳を覗きこんだ。

「……そうだね。じゃあ、えりが休んでる間、みんなでお買い物の続きをしてようよ。
ほら、愛理の大事なお洋服を選ぶんでしょ」

――ありがと舞美。
えりかは『自分の失敗のせいでみんなに迷惑をかけたくない』という気持ちを、
瞬時に汲み取ってくれた舞美に感謝した。

「でもさ、お洋服はえりかちゃんが……」

ちょっと不安そうに口を開いた栞菜に、

「みんなで相談しながら選ぼうよ。みんな、そんなにセンス悪くないから大丈夫だよ」

舞美がその肩をぽんぽんと叩きながら答えた。

「じゃ、行こ!」

みんなを促して歩き出した舞美が、振り返って、

「えり、もし我慢できないくらい痛かったら、ね」

右手を顔の横に上げ、ケータイを構える仕草をしてみせた。
えりかは舞美にあらためて感謝すると同時に、

(ごめんね愛理……)

ちょっと後ろめたい気持ちで、愛理の後ろ姿を見送った。

468 :今度はそっち! 23:2008/08/10(日) 00:36:14 ID:Oqkh6eKO0


イベント広場を正面に見渡せる休憩所で一人になったえりかは、特に何をする気にもなれず、
ベンチの背もたれに深く体を預け、あらためて正面を眺めてみた。

「イベント広場」と呼ばれるそこには小さなステージが常設され、上に掲げられた看板には、
今日は知らない漫才師の名前と、本日のイベント開始時刻が書かれている。
ステージ開始前の今は、まばらに人がいるだけだ。

――そういえば、あの時は吹き抜けの二階と三階の部分まで人がいっぱいだったな。

“愛理のこと ”を考えたからかな。えりかは昔のことを思い出した。
まだ小学生の頃、家族みんなでお買い物に来て偶然に観た、わずか数曲のステージ。
名前も聞いたことがない、その読み方すらよくわからない女の子のアイドルグループ。

……だけど、そのステージとパフォーマンスに、あっという間に魅了された。
パパの仕事柄、それまで常に音楽は身近にあった。みんな音楽は好きだった。
だけど、この日の“それ”は圧倒的に違うと思った。
わずか数人の女の子が、ただ歌とダンスだけで、人を感動させられる事を知った。
文句なしにすごいと思った。そして憧れた。

興奮冷めやらぬまま家に帰り「あたし大きくなったら歌手になりたい!」と、
一番最初に手を上げるたのはえりかだった。
「あたしも!」「ウチも!」みんなが競うように声を上げる中「……あたしも」と、
一番最後に、愛理が恥ずかしそうに小さく手を上げたのを憶えている。

……あの頃、まだ、夢はみんな叶うと思っていた。

「えりかちゃん」

えりかはその時、自分を呼ぶなっきぃの声に振り向いた。

469 :今度はそっち! 24:2008/08/12(火) 23:20:44 ID:sjyI5Tfq0


「……じゃ、いい!?えりかちゃん」

えりかの隣に座ったなっきぃが、前屈みのえりかの服の裾をチラリとめくり、

「きゃあ!ちょ……、なっきぃそれ冷たいッ!!」

その露出した腰に、瞬間冷却式の消炎鎮痛スプレーを吹きかけた。

「我慢してえりかちゃん、だってここで湿布は嫌でしょ!?」
「う、嫌だ。こんなとこで人に見られながら腰に湿布を貼られるなんて」
「だったらちょっと我慢して!」
「んんんんん〜……」

それでも、つい声が出てしまう。冷たいけれど気持ちいい。
そのうち腰の感覚自体が麻痺してきたようだ。

「どう!?えりかちゃん」
「……うん、ちょっと楽になった気がする」

服の裾を直すと、えりかは思わず「ふー」と息を吐いて、倒れるように背もたれに
大きくもたれこんだ。

「ありがと、なっきぃ。それ、わざわざ買ってきてくれたんだ」
「ううん、ついでがあったから」

なっきぃが、そう言ってスプレーを持ってきた薬局の袋に戻した。

「ねえ、なっきぃ。多分これで大丈夫だと思うから、みんなのところに戻っていいよ」
「なっきぃは、えりかちゃんとここで一緒にいるよ」
「そう?」

470 :今度はそっち! 25:2008/08/13(水) 00:00:29 ID:sjyI5Tfq0

なっきぃの『ついで』って何だろ!?なっきぃは何でみんなのところに行かないんだろ!?
ちょっと気にはなったが、特に深く考える気にはならず、えりかは何気なく上を向いてみた。

広場の上、吹き抜けの天井部分に、いくつかの風船が引っかかっているのが見えた。
きっと、さっきの女の子みたいに、うっかり誰かが手放しちゃったものだろう。

「……ねえ、なっきぃ。あの風船って誰が取るのかなあ?」

えりかが、上を見上げたままなっきぃに訊いた。

「あー、あんな高いところ誰も届かないよ」

えりかの視線の先に気付いたなっきぃが、可笑しそうに言った。

「じゃあ、あの風船どうなるんだろ!?」
「ほら、風船って、ほうっておいたら空気が抜けちゃうじゃない?そのうち、
 萎んで小さくなって落ちてくるんだよ」
「そうかあ……」

そして、えりかが気の抜けたような小声で呟いた。

「つっかえて、萎んで、落ちてくる……」

(――まるで、あたしの夢みたいだ)

えりかは、昔を思い出すように目を閉じた。

471 :ねぇ、名乗って:2008/08/14(木) 05:42:46 ID:n30/KAMtO
乙です

472 :今度はそっち! 26:2008/08/14(木) 22:50:20 ID:xr83PfjX0

ねえ、えりかの将来の夢は?
最初は、可愛い奥さん、そして料理上手な優しいお母さん。
それから、色んな職業に憧れた。なりたいものがいっぱいあった。
ケーキ屋さん、お花屋さん、看護師さん、幼稚園の先生、セーラームーンと答えたことも……。
訊かれる度に答えがコロコロ変わり、移り気で飽きっぽい子だとパパにもママにも笑われた。

そんなある日、ここで“あのステージ”を観た時から、えりかは「歌手になりたい」と思った。
えりかだけじゃない。姉妹みんなが同じことを口にした。みんなは、どれだけ本気だったか
わからないけど、えりかは初めて「これしかない」と、本気で思った。
パパは喜んで、みんなのためのレッスンとトレーニングを考えてくれた。
えりかは、初めて夢に向かって努力した。苦しいけれども楽しかった。

そして、えりかは気付かされた。この世には「持って生まれた才能」と
「努力では埋めがたい差」があるということに……。
パパの音楽の才能を、受け継いでいたのは愛理の方だった。

やがて「これ、やってみないか?」と、パパにドラムスティックを渡された。
えりかの歌手への想いは、何だか急に萎んでいった。

……ああ、やばい、また涙が出そうになってきた。
愛理は、今も自分が信じた夢に向かい、一歩一歩を着実に進んでいる。
なのに、あたしときたら、何をしてるんだろう?
つまんないことで落ち込んで、【腰が痛くて立てない】と【嘘】までついて……。

「ねえ、なっきぃ。やっぱりみんなのとこへ……」

涙が出るのを見られたくなくて、えりかはなっきぃの方を向いて言い、

「なっきぃ!?」

なっきぃの瞳から、大粒の涙がこぼれているのに驚いた。

473 :ねぇ、名乗って:2008/08/25(月) 16:46:15 ID:9BOAZHaGO
ハンカチ用意して待ってます

474 :ねぇ、名乗って:2008/08/26(火) 00:09:45 ID:qa+lYAmm0
そんな事よりえりかよ、ちょいと聞いてくれよ。今回の話とあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所のラーメン屋行ったんです。ラーメン屋。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、
『デカ盛りとんこつスペシャル』三十分以内に完食すれば賞金一万円、失敗すれば罰金五千円。
とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、一万円如きで普段来てないラーメン屋に来てんじゃねーよ、ボケが。
一万円だよ、一万円。
なんか女二人連れとかもいるし。女二人でラーメン屋か。おめでてーな。
年上の方の女が、じゃあ舞美はそれねー、とか言ってはしゃいでるの。もう見てらんない。
お前らな、一万円やるからその席空けろと。
ラーメン屋ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
カウンター席の隣に座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、さっきの女二人連れが店員に、完食おめでとうございます、とか言われてるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、大盛りの早食いなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、完食おめでとうございます、だ。
お前は本当に『デカ盛りとんこつスペシャル』を食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、『デカ盛りとんこつスペシャル』って言いたいだけちゃうんかと。
ラーメン屋通の俺から言わせてもらえば今、ラーメン屋通の間での最新流行はやっぱり、
白飯砂糖大盛り、これだね。
白飯の上に砂糖大盛り。これが通の頼み方。
少し冷えた大目の白飯。これ。
で、それにスティックシュガー4本分の大盛り砂糖。これ最強。
しかしラーメン屋でこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあ今のえりかに言いたいことは、夢はかなうもんじゃない、かなえるもんだってこった。

475 :ねぇ、名乗って:2008/08/26(火) 00:51:49 ID:UgiFNKG70
DVD MAGAZINE VOL.6

いやあ、すごいなあ℃-uteは。
まるっきり家族になってるんだもん。w

476 :ねぇ、名乗って:2008/08/26(火) 17:41:40 ID:L8HlgIkVO
℃‐uteのDマガにハズレ無し!

477 :今度はそっち! 27:2008/08/27(水) 00:06:30 ID:n0UnLItJ0

「ちょっと、なっきぃ!?どうしちゃったの!?」
「あたし、みんなのとこにいたくないから来たの……」
「え、なんで!?」
「……だって、あたしは、みんなみたいに素直に愛理を応援出来ないんだもん」
「ええ!?」

なっきぃの言葉に、えりかはドキッとしてその泣き顔を見つめた。

「ねえ、えりかちゃん。えりかちゃんも、ここのステージ憶えてるよね?」
「……うん」
「歌手になりたいって思ったのは、みんな同じだったのに、才能があるのは愛理だけで、
 何で愛理ばっかり……」

下を向いたなっきぃの頬を涙が伝い、それを見たえりかはあらためて驚いた。

(負けず嫌いなのは知ってたけど、まさかここまでとは思わなかったぞ……)

そして、同時になっきぃの言葉に、ギクリとさせられた自分がいることに気付いた。
(嫉妬深くて、負けず嫌いの悔しがり)
まるで、自分の心の奥底を見透かされたようだ。

「ねえ、えりかちゃんもそう思わない?」

なっきぃが、同意を求めるようにえりかの顔を見上げた。

「あたしは……、愛理は……」

素直に、自分の心情を吐露して涙を見せたなっきぃ。
だから、あたしも素直に、それに答えなければいけない……。
少しの沈黙の後に、えりかは口を開いた。

478 :今度はそっち! 28:2008/08/27(水) 00:07:32 ID:n0UnLItJ0

「……でも、愛理は一人だけ頑張ったじゃん。なっきぃも知ってるでしょ?」

「歌手になりたい」と言った日、パパはとても喜んでくれた。
そして、みんなの真剣な気持ちを確かめると、自宅でレッスンを始めてくれた。
音楽家のパパが考えてくれたレッスンは、「姿勢」「呼吸」「リズム」「発声」「発音」と
多岐に渡る本格的なもので、とても厳しかった。パパは音楽となると人が変わった。

みんな、普段のパパとの差に面食らったが、それでも必死でレッスンについていった。
「歌手になりたい」という想いは、みんな本気だった。

そのうち、レッスンを重ねるごとに、愛理が一人だけ「ちょっと違うぞ」ということに
みんなが気付き始めた。何のレッスンでもみんなを上まわる愛理は、明らかに『歌がちょっと
上手な小学生』である自分たちとはレベルが違う気がした。

年下の愛理に追いつけない悔しさ。
そして、えりかが大好きだった、普段は人一倍優しい、欲しいものは何でも買ってくれるような
甘いパパと、レッスンのときの誰よりも厳しいパパとの違い。
えりかの中に溜まり始めていたストレスを、パパも気付いていたようだ。
「パパも昔、少しやってたんだ。気持ちいいぞお」とえりかにドラムを進めてくれたのは、
そのストレスを発散させるためだった。

厳しいレッスンの後は、みんなの気持ちを考えていつも以上に優しかったパパ。
「言い過ぎちゃったかな!?嫌われてないかな!?」と後でオロオロしていたというのを
ママから聞いて、「パパ可愛い!」とみんなで笑いあった。

パパが教えてくれたドラムも、えりかの性に合っていたようだ。
ドラムを叩いていると、嫌な気分が全て吹き飛ぶようで、とにかくスカッとした。
思いきりドラムを叩いた後は、また明日から頑張ろうという気になった。
えりかは、「優しいパパ、大好き!」とあらためて思えた。

そんなある日、パパが突然の事故でこの世を去った。

479 :今度はそっち! 29:2008/08/27(水) 00:08:46 ID:n0UnLItJ0
それから、みんなの意識が少し変わった。
音楽が常に身近にあった生活から、無意識のうちに音楽を遠ざける生活へ。
歌手になりたいという想いは変わらなかったけど、レッスンは続けられなくなった。
音楽に関わることで、優しかったパパを想い出すのがつらいから。

――ただ一人、愛理を除いては。

「……ね。愛理は才能があっただけじゃ無いんだよ。あの子もすごい悲しかったはずなのに、
 たった一人で、ずっとパパが教えてくれたレッスンを続けてさ。本当にすごいと思う」

えりかは、探って見つけた自分の素直な気持ちをなっきぃに伝えた。

「……でもさ、みんなで愛理、愛理って、愛理ばっかり応援して」

なっきぃが口を尖らせて、ふて腐れたように言った。

「それはさ、みんな愛理に託してるからだよ、自分の夢を」

えりかはさっき食堂で栞菜が言った言葉を思い出した。「だって、愛理の夢は
みんなの夢なんだからね!」と。
そうだ。自分じゃ叶えられない夢でも、愛理ならきっと叶えてくれる。
みんなそう思ってるから、愛理に託して、そして自分のことのように応援してるんだよ。
そして、それは、間違いなくあたしも同じ気持ちだ。

「……でもお」

納得いかないように、なっきぃが口をはさんだ。
……おかしいぞ。たしかになっきぃは負けず嫌いだけど、こんなことをしつこく言う子じゃ
無かったはずだ。えりかの頭に軽い疑問が浮かんだとき、なっきぃが再び口を開いた。

「結局、夢を叶えられるかもしれないのは才能がある愛理だけで、あたし達なんか
 ただ見て、応援するだけで、何にもできないんだもん!」

480 :一号の人:2008/08/29(金) 00:22:47 ID:tAnQ23g/O
PCクラッシュ!今日の分書き直しだマジ凹むorz
続き一週間くらい時間ください最悪ケータイかネカフェで何とかします…

481 :今度はそっち! 30:2008/08/31(日) 12:47:37 ID:aki23Xlw0

「……でも、なっきいには、愛理に負けない才能があるじゃん」
「……あたしの、才能?」
「そう、なっきいには『ダンス』があるじゃん」

たしかに、歌の才能ではみんな愛理にかなわないと思った。
でも、あたし達が憧れたのは、歌とダンスで多くの人を魅了する、アイドル歌手のステージだ。
だから、なっきいは音楽家のパパのレッスンにはないダンスを始めた。

たった一人で、手探りではじめた始めたダンスはお世辞にも上手とは言えなかった。
こっそり涙を流すなっきいを見たことがある。きっと何度も挫けかけたに違いない。
しかし、見よう見まねであらゆるステップを覚えていくうちに、なっきいは自分が
「これ好きかも?」と思えるダンスのジャンル(ジャズ)があることを知った。

好きなダンスを踊る楽しさを感じ始めたなっきいは、やがてダンスが得意な先輩と出会った。
共に汗を流し、競いあう仲間が出来たことで、なっきいのダンスは飛躍的に上達していった。
そして、なっきいのダンスの才能が開花した。
なっきいは姉妹みんなに『ダンスの楽しさ』を教えてくれる存在になった。

「……なっきいは、ダンスが好きだって言ってたじゃん。ずっと続けたいって言ってたじゃん」
「えりかちゃん……」
「そうだよ、夢なんて破れたら、また違う夢を探せばいいんだよ。
 その人にしか出来ないことが、その人だけの才能が、きっとあるはずなんだから!」

そうだ。なっきいはそうやって努力してダンスの道を見つけた。
でも、あたしには、どんな才能があるのだろうか……。

「よかった、まだここにいらっしゃったんですね!」
「あ!」

そのとき声を掛けられて、えりかはさっきのお母さんと女の子が、ベンチに座っていた自分達の
前に来ていたのに気付いた。

482 :今度はそっち! 31:2008/08/31(日) 12:50:07 ID:aki23Xlw0

「探さなきゃいけないかなと思ってたんですけど……。ほら、アイちゃん」

お母さんに促された女の子が、片方の手をおずおずとえりかに差し出した。

「……どうも、ありがと!」
「え、これ?」

女の子の小さな指先には、白い棒の付いた丸くて小さいキャンディがあった。

「この子、どうしてもキレイなお姉さんにお礼をするんだって言ってきかなくて。
 これ、自分のおこずかいで買ってきたんです」

女の子が、恥ずかしそうにえりかの顔を見上げていた。

「……こっちこそ、ありがと――!」

キャンディを受け取ったえりかが、思いきりの笑顔で女の子の頭を撫でてあげると、
ずっと照れてた女の子が、鏡を映したように笑顔になった。

「それじゃあ、本当にありがとうございました」
「バイバイ」「バイバイ」

お母さんが頭を下げ、えりかは再び女の子と別れた。

「よかったね、えりかちゃん。キレイなお姉さんだって!あの子、完全に憧れの目で見てたねー」

二人の後ろ姿を見送ったなっきいが言った。

483 :今度はそっち! 32:2008/08/31(日) 12:55:40 ID:aki23Xlw0

「……ねえ、えりかちゃん。女の子はキレイに生まれるのも、ずっとキレイでいるのも、
 立派な才能だよ!」
「え!?」
「それがえりかちゃんの才能なんだから、えりかちゃんはそっちの道を進めばいいと思うよ!」

なっきいが、さっきまでの泣き顔が嘘のような笑顔で横からえりかを見上げた。

「ねえ、ちょっと待って!なっきい、もしかして、さっきからわざと愛理のあんなことを!?」
「うん。えりかちゃん、なんだか元気が無かったから、どうしたのかなーっていろいろ考えてさ。
 ……でも、えりかちゃんなら、きっとこう言ってくれると思ったよ」
「でも、なっきい、さっき泣いてたじゃん!?」
「ああ、あれ?ほら、なっきいドライアイじゃん?薬局で自分用の目薬買ってきたんだけどさ」

なっきいが、さっき消炎スプレーを入れた薬局の袋から目薬を取り出してみせた。

「えりかちゃんがぼーっと天井を眺めてる間に、横でこっそり差したんだけどさあ、
 えりかちゃんったら全然気付かないんだもん!」
 
そう言って、なっきいがいかにも可笑しそうにケラケラと笑った。

「もう、なっきいー!!」

えりかは声を荒げてみせたが、怒ってはいなかった。
なっきいが、あらためて答えを教えてくれた気がしたから。
あたしの才能、キレイでいること……。あたしだから出来ること……。

「あはははは、ごめんねえりかちゃん。さ、腰が治ったら愛理んとこ行ってあげよ」

立ち上がったなっきいの視線の先に、「あ!」えりかは愛理を見つけた。


484 :ねぇ、名乗って:2008/09/03(水) 23:48:33 ID:62a+iKR80
 携帯小説で鮮烈なデビューを飾った謎の少女『夢野美鈴』

− その正体は…お互い顔も知らない7人の少女だった!

 脚本・演出:太田善也(散歩道楽)

まこと(えりか) レディースの総長
ひろみ(早貴) 霊感のあるいじめられっこ
こまき(栞菜) スポーツ大好きっこ
あきよし(千聖) テンション高いアドベンチャー少女
あやの(愛理) お嬢様
いおり(舞) 恋愛小説好きおませ少女
きよか(舞美) まとめ役フツウの女子高生

http://www.dohhhup.com/movie/WnwWPwESW9qEMr5nbipz5aJDrhPqTgz2/view.php


485 :今度はそっち! 33:2008/09/08(月) 07:49:30 ID:9bhNNNzW0

そこには愛理の他にも、姉妹みんながクレープを持って立っていた。

「ちょっと聞いてよえりかちゃん。愛理ったらまた急に『クレープが食べたい』なんて
 言いだしてさあ」

栞菜が言い、愛理が「えへへ……」と頭を掻いてみせた。

「もう、せっかくみんなでお洋服選んであげてたのに。……はい、これはなっきぃの分ね」
「あー、ありがとー!」

なっきぃが、栞菜からクレープを受け取り礼を言った。
そして愛理が、

「はい、これはえりかちゃんに」

両手に持っていたクレープの一つをえりかに差し出すと、

「ありがとう、愛理」

えりかが笑顔でそのクレープを受け取った。

「……ねえ、えりかちゃん。腰はもう大丈夫?」

栞菜がえりかに訊いた。

「え、うん」
「じゃあ、これ食べたら今度はみんなで行こうよ。やっぱりえりかちゃんが選ばないと。
 えりかちゃんのコーディネートなら、きっと愛理も文句を言わないよ」

栞菜が言った。なっきぃが横でニコニコしながら見守ってくれている。

486 :今度はそっち! 34:2008/09/08(月) 07:51:18 ID:9bhNNNzW0
ごめんね、なっきぃ。何だかとっても心配をかけてたみたいだ。
でも……。

「……ううん」

静かに首を横に振るえりかに、

「えりかちゃん!?」

なっきぃが驚いて声をあげた。

「えりかちゃん、何で!?」

同じく、驚いた顔の栞菜が訊ねた。愛理が不安そうな顔でえりかを見つめている。
でも、大丈夫。ちゃんとわかってるから。
えりかは静かに口を開いた。

「……愛理はさあ、自分のルックスとか、可愛いお洋服のセンスとか、そんな外見で判断されたく
 ないんでしょ?あくまで自分の歌の実力だけで評価して欲しいんだよね?」
「……うん」

愛理が小さく頷いた。

「もうさ、さっきから顔見てればわかるよ」

えりかが言うと、愛理がホッとした顔になった。

「なあんだ。じゃあ何で言ってくれなかったの?」

栞菜が少しふくれて言うと、

「だってさ、栞菜があんまり一生懸命だったからさ、言い出せなくてさ……」

487 :今度はそっち! 35:2008/09/08(月) 07:56:31 ID:9bhNNNzW0

愛理が今度は困ったように眉を下げた。

「いいじゃん。みんな、それだけ愛理に期待してるってことだよ。
 それに、愛理なら大丈夫だよ、どんな格好しててもさ。みんなだってわかるでしょ?」

えりかが、まず愛理に、そして栞菜を含むみんなに言った。

「そうだね」
「愛理なら大丈夫かあ」
「愛理だもんね」
 
えりかの言葉に、みんなが頷いた。

「……な、何を言っとるんでぃ〜」

照れた愛理が、慌ててよくわからない口調で答えた。
しかし、誰よりも愛理を知るあたしたちの思いはみんな同じだ。
『愛理ならきっと大丈夫だ』と。

「ね、愛理」

もっと早く言ってあげられなくてゴメンね愛理。
気持ちを込めたえりかの言葉と、見守るみんなの顔に、愛理はあらためて、はにかんで笑った。

「……えりかちゃん」

なっきぃと顔を見合わせたえりかは、二人にしかわからない笑みを浮かべた。



488 :今度はそっち! 36:2008/09/10(水) 08:06:07 ID:ihojB8YR0

「もう、こんなとこで立ってないで座って食べようよ」

舞美が言い、みんなで座れる場所を探した。
休憩所の丸テーブルを、両隣のテーブルから椅子を一脚ずつ借りてきて、千聖とマイが
一つの椅子に半分ずつちょこんと腰掛けて、無理やり七人で囲んだ。

「おいしい!」えりかが言い、「ね!」「んー!」とみんなが満足気にクレープを食べた。

「ねえ、えりかちゃん。そのキャンディどうしたの?」

千聖が、えりかがテーブルに置いたキャンディに気付いて訊いた。

「これ?」えりかは、千聖が持っていた黄色い風船を真似て、キャンディを指先でつまんで
小さく掲げてみせた。

「ほら、これ小さい風船」
「そんな小さな風船なんて無いよお」

なっきぃが言い、つられてみんながドッと笑った。
よかった、とえりかは思った。
今日は【朝から】落ち込んで『みんなと居るときは、常に明るくみんなを笑わせてあげたい』のに
それができそうもなくて、『腰が痛くて立てない』とか、つまんない嘘までついちゃった。
おまけに昔の夢とか思い出して、愛理に小っちゃい嫉妬なんかして、そんな自分にまた凹んで、
なっきぃに余計な心配をさせた。

でも、もう大丈夫。
えりかの瞳に、向こうにあるステージが映って見えた。

(昔、誰かに憧れたこの場所で、あたしも少しは誰かに憧れられる存在になれてるのかな?)

えりかは、そっとキャンディを胸ポケットに仕舞った。

489 :今度はそっち! 37:2008/09/10(水) 08:07:19 ID:ihojB8YR0
……そうだ。【今回】は駄目だったけど、それで全部が終わった訳じゃない。
いつまでも落ち込んでても仕方ない。
あたしの、新しい夢は、まだ始まったばかりなんだから。

「ねえ、じゃあこれからどうしようか」

クレープを食べ終えた栞菜がみんなに訊き、

「みんなでプリクラ撮りに行こうよ、さっきの可愛いやつ」

愛理が答えた。

「……そうだ!その前にさあ、何だかみんなに心配かけちゃったから、お詫びのしるしに、
 あたしがみんなに好きなもの一つだけ買ってあげるよ」

えりかが提案すると、「本当?やったー!」とマイが即座に喜んでみせた。
しかし、マイ以外のみんなは「そんなの悪いじゃん」「いいよいいよ」と手を振っている。

「いいって、あたし今日は自分のお洋服買わなかったんだから、その分のお金が使えるし。
 あ、でも、あんまり高いものは買えないけどね」

「でも……」と、それでも遠慮をしているみんなに、

「そんなことならウチにまかせてよ」

と、立ち上がったマイがバッグから畳んだ一枚の紙を取り出した。

490 :今度はそっち! 38:2008/09/10(水) 08:08:16 ID:ihojB8YR0

「もう、お得な情報ならマイにまかせてって。ほら、これで何が安いかちゃーんとわかるんだから!」

マイが顔の前でその紙を広げてみせると、

「あ――!!そのチラシ、マイちゃんが持ってたの――!?」

それを見たえりかが、立ち上がって大声を上げた。
そして、えりかが指した方を向いたみんなが、それを見つけてさらに驚きの声を上げた。

「あー!!」
「これ!?」
「えりかちゃん!?」

丸テーブルを囲んでいたみんなが立ち上がり、指したマイのチラシには、婦人服のモデルとして
ポーズを取っているえりかが写っていた。

「すごーい!これ本当にえりかちゃん!?」
「ねえ、えりかちゃん、こんなのいつ撮ったの!?」
「もう、本当にプロのモデルじゃん!!」

小さいけれども数点、確かにモデルとして載っているえりかの姿に、つい興奮したみんなの大声が
周りの多くの人の注目を集めてしまっている。
……本当は、今朝、朝食のテーブルで、誰かが偶然にこのチラシを発見して、そこで大騒ぎに
なるはずだったんだけどな。
思わぬ場所で、思わぬ人たちの注目と反響まで集めてしまい、

「……ま、まーね」

用意していた台詞を答える、えりかの声が少し上ずった。

491 :今度はそっち! 39:2008/09/10(水) 08:23:29 ID:ihojB8YR0

「やだ、えり、何で教えてくれなかったの――!?」

大事なことを隠されていたからか、少しふくれ気味に舞美が言った。
でも、隠していた訳じゃないんだ。
もちろん、みんなをびっくりさせるためだけに黙っていた訳じゃない。

小さい頃から移り気で、いつも口が先だった。
だから今回は、何かが「形」になるまでは簡単に口にしたくなかった。
だって、今度の夢は、本当の本気なんだから。

スカウトされて入った小っちゃなモデル事務所の、新聞広告のモデルなんて小っちゃな初仕事。
だけど、あたしにとっては、大きな大きな夢への、この記念すべき第一歩!

……でも、本当によかった。てっきりボツになったと思ってた。
ネガティブな妄想はすぐに膨らみ、やっぱり何かの間違いだったんだ。本当はあたしなんてと
落ち込んでしまってたのに……。
えりかは、安堵が今度は涙に変わって溢れてきたのをごまかすために、

「……ちょっと、あ――た達。あたしの夢を知らない訳じゃないでしょ?
 あたしの目標は世界を又にかけるスーパーモデルなのよ!こんな小さなスーパーのチラシくらいで
 いちいち騒いでられる訳ないじゃなーい?」

わざと高飛車に宣言してみた。まったく、せっかくバレないようにツンと上を向いてみたのに、
「えりかちゃんおめでとう!!」みんなの声に、えりかの涙腺はあっけなく決壊し、頬を濡らした。

492 :ねぇ、名乗って:2008/09/23(火) 03:14:02 ID:uyFU9wwU0
#保守を兼ねて

えりか:「ちょっとちょっと、なっきぃ!」
 早貴:「って、どしたの急にぃ!」
えりか:「今朝、『チラシこれだけ?』って私、聞かなかった聞かなかった?!」
 早貴:「そんなこと言ったって、舞ちゃんが先に見てたなんて…」
えりか:「知らなかったの?」
 早貴:「知らなかった…」
えりか:「知らなかっ…たぁ?」
 早貴:「……うん、全然まったく」
えりか:「全然まったく…、全然まったく?、ちょっとあーーた!」
 早貴:「???」
えりか:「今、『全然まったく』、って言わなかった言わなかっ・た?!」
 早貴:「(やばい!)」
えりか:「『全然まったく』?、『全然まったく』!。い〜い響きよね〜え」
 早貴:「えりかちゃんストップ〜!」
えりか:「いくわよ〜。『全然まったく』!、『全然まったく』!♪」
 早貴:「えりかちゃん、照れ隠しに壊れないでぇ!」
えりか:「ハイ!『全然まったく』!、『全然まったく』♪♪」


493 :今度はそっち! 40:2008/09/26(金) 03:24:01 ID:mL+bxKbV0


結局、えりかが使うはずだった予算は、大して迷うこともなく、みんなお揃いの、
七人分の携帯ストラップになった。
それから、愛理が撮りたがっていたプリクラをみんなで撮りに行った。
七人で入れる、広めに仕切られた機械に入り、えりかが言った。

「じゃあ、また千聖とマイちゃんが前でいいよね?」

ちょっと狭いけれども、七人で写真を撮るのは慣れたものだ。
いつものように小さい子から順に、自然に三列を作ろうとすると、

「今日は、えりが真ん中ね」

舞美が言い、えりかを中心に七人が様々なポーズでフレームに収まった。

「じゃあ落書きしようよ。ねえ、何を書こうか?」

ペンを手に取り訊く千聖に、えりかが迷うことなく答えた。

「そんなの決まってるじゃん、あのねえ……」


そのままゲームコーナーで少し遊んで、またいろんな売り場を見て回った。
みんなで予算に合わせて少し買い物をして、買えそうにないものはきゃあきゃあ冷やかして、
えりかたちはショッピングモールを跡にした。
歩いて駅前に戻ったときに、まだ日は高かったけれど、あまり帰りが遅くなる訳にはいかない。

「ねえ、一回帰ってからまたお買い物に行くのめんどくさくなっちゃった。
 今日の晩御飯は店屋物でもいい?」

494 :今度はそっち! 41:2008/09/26(金) 03:25:27 ID:mL+bxKbV0

一家の、今日のお買い物と晩御飯を担当するえりかが訊いた。
ショッピングモールにもスーパーはあったけれど、お買い物をした後に歩く時間と、
電車に乗って帰る時間を考えたら生ものが買えない。
結局、一度家へ帰ってから、また近所のスーパーへ買い物に行くことになる。
今日は何だかいろいろあって疲れちゃったから手を抜きたいな、と思ったえりかに、

「え〜!?だってえりかちゃん、今日の晩御飯は千聖の好きなもの作ってくれるって
 言ったじゃないかあ」

千聖が不満気に言った。

「ウソ、そんなこと言ってたっけ?」
「昨日の夜、約束したじゃん!いつも買い物に行くと、お洋服いっぱい買いすぎて大変だから、
 千聖が荷物を持つの手伝ってくれたら、晩御飯は千聖の好きなおかずを作ってくれるって」

そう言えばそんな約束をしてた気がする。
昨日の夜はまだ、いっぱい買い物する気マンマンだったからなあ。

「もう、千聖はそのために今日は自分のものあんまり買わなかったんだからね。
 でも、えりかちゃんの荷物も今日は少ないから助かっちゃった、あはははは」

……なんだ、千聖があんまり買い物をしなかったのは、みんなに遠慮してたんじゃないのかあ。
屈託なく答える千聖の笑顔に、えりかは拍子抜けしてしまった。

「あのねえ、えりかちゃんの作るオムレツすごく美味しいんだよ!」

そして、その千聖の言葉を聞いたえりかが、何かを決意したように舞美の方を向いた。

「……ねえ舞美、今お財布の中に余裕ある?」

495 :今度はそっち! 42:2008/09/26(金) 03:28:21 ID:mL+bxKbV0
「うん。あるけど、どうしたの?」
「じゃあ、あたしもやっぱり、あそこでお洋服買う!!」

えりかが、振り返って駅前にそびえるファッションビルを指差した。

「えー!?」
「今からあ!?」
「だって、千聖オムレツが食べたいんでしょ?じゃあ、いっぱい買い物して、ちゃんと
 荷物持ちさせてあげないと悪いじゃん」
「そんな、悪くなんかないよお」
「いいから、行くよッ!」

そう言うと、えりかは颯爽と駅前の交差点を渡って行った。



「じゃあじゃあ、今度はそっちー!!」
「ねえ、まだ見るのえりかちゃん?」

ファッションビルに入ると、あちこちの店を飛び回るえりかに、千聖があきれて言った。

「いいじゃん、これからはモデルのお給料だってもらえるんだし。久しぶりなんだんだもん、
 またいっぱいお洋服を買ってやるんだ!」
「えー!?」

そうだ、これからは自分で稼いだお金で、大好きなお洋服をいっぱい買うんだ。
(だから、……今までありがとうパパ)
えりかは、どこかで見守ってくれていると信じるパパに、あらためて感謝をした。

496 :今度はそっち! 43:2008/09/26(金) 03:30:14 ID:mL+bxKbV0

「ねえ見て見て栞菜、このお洋服すっごい可愛い!」
「ちょっと愛理、さっきはあんなにお洋服見るの嫌がってたくせに!」
「それとこれとは別だってば。あー、あれも可愛い!!」

愛理と栞菜が楽しそうに騒いでいる。「あたしたちも、安いお洋服ならまだ買えるかなあ」
「こっそり買っちゃおっか」舞美が悪戯っぽくなっきぃとマイに笑っていた。
「もおお!」自分が持たされる荷物が増える予感に、千聖が一人頬を膨らませていた。



「ほら千聖、早くしないと信号が変わっちゃうよ」
「待ってよお、荷物がいっぱいで大変なんだってば」

ファッションビルを出て、再び駅へ向かう交差点の真ん中で、両腕の脇にいっぱいの荷物を
抱えた千聖が、脇からこぼれそうになった荷物を持ち直そうとして、それまで風船の紐を
大事に握っていた手を、思わず開いてしまった。

「あ、千聖の風船が!」
「仕方ないじゃん千聖、諦めなよ」

空に昇っていく黄色い風船を見上げる千聖に、えりかが諭すように言った。

「でもさあ、あの風船に、さっき撮ったプリクラ貼ってあったんだよ。
 もしどこかで落ちてきて、誰かに見られたら恥ずかしいじゃん」

さっきゲームコーナーで撮ったプリントシールを、その場で切って風船に貼っていた千聖が
慌てて言った。

497 :今度はそっち! 終:2008/09/26(金) 04:25:11 ID:mL+bxKbV0

「大丈夫だよ、絶対に落ちてこないから」
「?」

えりかの言葉に、千聖がきょとんとした目でその顔を見返した。
でも、きっと大丈夫。『みんなの夢』を書いて貼った風船だもの。
もう、絶対に萎んで落ちてきたりしない。
だから、あたしの夢、みんなの夢、そのままどこにもつっかえずに、まっすぐに天まで昇っていけ。

「……そのまま、飛んでけー!!」

えりかの明るい声につられて、姉妹みんなが空を見上げた。
黄色い風船が、高く澄んだ空に吸い込まれて小さくなっていくのを、みんなで見送った。


(ねえ、えりかの将来の夢は? )
どこからか、声が聞こえた気がした。
(みんなが憧れるような、素敵なモデルさんになること)
えりかは、今なら自信を持って答えられる。

――今度の夢は、諦めない。
強い決意を抱いたえりかの瞳が、空の蒼を映して輝いて見えた。




498 :おぉ:2008/09/26(金) 10:16:10 ID:s+DSPgPPO
お疲れさまでした。これは凄いす!
短編映画みたいです(*^_^*)

499 :ねぇ、名乗って:2008/09/26(金) 19:18:15 ID:3Mxl0RD1O
お疲れ様でした!
梅さん主役の話は、なんか好きだなぁ。

500 :作家一号:2008/09/26(金) 21:17:11 ID:MnhoRVtV0
>>492
>>498
>>499
ありがとうございます。やたら長い話で、スレの流れ止めてしまっててスイマセン!
ネタがある人は途中で構わず割り込んで下さいな(そのためにサブタイの数字入れてあります)
粗も多いのでそのうち短くまとめたいです・・・

実はベリキューもハロプロやねんもキューティーパーティーも終了で落ち込んでたけど、
だから物語は意地でも続けたいと思ってます。ニューPCも買いました。
次は初期の頃のような短くてシンプルなやつをやろうと思います。

>>473
泣かす話は栞菜主演回でやろうと密かに思ってます

あと、バスツアーDVD観て>>296のレスの意味がわかりましたw
この素敵な七人姉妹の物語を、自分たちだけで独占してるのは勿体無いなとか思ったり。

なので、自信のある人はぜひ参加を!設定なんて自分なりでいいし、読み手もそこそこいると思うし、
倉庫番の人が飽きてなければまとめサイトにも残してもらえます。
そのうち栞菜の目にも止まるかも!?と結構真剣に思ってますw

501 :ねぇ、名乗って:2008/09/30(火) 19:31:54 ID:eo7SGk46O
一号さんお疲れ様でした。
梅さん主演の話は名作揃いですねっ。
次回作も期待してますっっ!!

502 :ねぇ、名乗って:2008/10/02(木) 20:00:21 ID:BL1taAlG0
次スレのテンプレに追加候補
栞菜の「ドラマで七姉妹やりたい」発言その2

※ハロプロやねん2008年8月4日放送より

Q:自分が番組を作れるとしたら、どんな番組がいいですか?
自分が出演するドラマとかでもいいですよ。

ノk|‘−‘):栞菜「……なんか、七人のさあ、ドラマ作りたくない?なんか姉妹みたいで」

リ ・一・リ:千聖「あー、家族物語」

ノk|‘−‘):栞菜「『姉妹物語』かな」

503 :ねぇ、名乗って:2008/10/02(木) 20:03:12 ID:BL1taAlG0
テンプレ追加候補その2

※2008年 3月15日〜16日
『℃-ute First Fan Club Bus Tour in CHUKYO』アンケートコーナーより

「末っ子の舞ちゃんが大人になるまで、ずっと仲の良い七人姉妹でいて欲しいです。」

リ ・一・リ:千聖「……もうね、キュートのみんなで住みたいっていうくらい仲いいからね」

リl|*´∀`l|:えりか「一緒に住みたいよね」

(o・D・):舞「将来、住むもんね」

リ ・一・リ:千聖「将来、住むもんね」

リl|*´∀`l|:えりか「うん」

(o・D・):舞「もう決まってんだよね、料理は誰がするとかね、お買い物は誰がするとかさあ。
 こないだ決めたよね」

504 :ねぇ、名乗って:2008/10/02(木) 20:04:01 ID:BL1taAlG0

リl|*´∀`l|:えりか「何だっけ!?何だっけ!?」

从・ゥ・从:舞美「えりが料理担当」

リl|*´∀`l|:えりか「あ、料理担当(と手を上げる)、で、掃除が誰だっけ?」

リ ・一・リ:千聖「愛理んとなっきぃみたいな感じで」

リl|*´∀`l|:えりか「で、お買い物……あ、お買い物と料理だ(自分を指差す)。
 で、舞美と栞菜が普通にソファに座ってTV観ておせんべい食べてるって(笑)
 で、舞ちゃんと千聖は何だっけ?走り回ってるだっけ(笑)」

从・ゥ・从舞美「そうそうそう」

リ ・一・リ:千聖「あははは」

リl|*´∀`l|:えりか「何か、いろいろ想像したりしてたよね。
 ホントね、姉妹みたいな、ね」

505 :作家一号:2008/10/02(木) 20:17:09 ID:BL1taAlG0
>>501
ありがとうございます!

次、練りはじめましたけど、もう何か短編小説一本分の労力がいるので、
もし時間が掛かって音沙汰無いようなら、適当にスレ保全しててもらえると嬉しいです。
ではノシ

506 :ねぇ、名乗って:2008/10/02(木) 23:10:03 ID:++q7oAM80
>>499, 501
過去サイトみたら

長風呂えりかちゃん (えりか)
たこ焼きクルリ (早貴×えりか)
負けないで (えりか)
梅の花の咲く頃に (えりか)

 4つもあるね。しかも「長風呂〜」と「たこ焼き〜」が1号さんで、
他は作者も違うんだね。梅さんって題材にしやすいのかな。

507 :ねぇ、名乗って:2008/10/03(金) 00:33:34 ID:i5R+ywY90
>>506
感情移入しやすいのかも
あと基本的に明るいから書きやすそう

508 :ねぇ、名乗って:2008/10/03(金) 00:38:25 ID:qOpcArkNO
>>507
それもあるけど感情表現の変化をつけやすいカナ?
私も℃で書くのなら梅さんがメインかストーリーテラーですね。

509 :ねぇ、名乗って:2008/10/06(月) 13:31:53 ID:EnJCI10L0
 もう終わっちゃったけど、秋ツアーの舞美・なっきぃの小芝居で、なっきぃが「あ"ぁ?!」って切り返すシーンが大好きだった。DVDではそこアップになってたらいいなあ。



510 :ねぇ、名乗って:2008/10/07(火) 22:09:23 ID:U8iA6Nnz0
>>509
℃-uteの中で演技に適性があるのは誰かなとかたまに考えてて、
寝るキュー観て「愛理かな?」とか思ってたんだけど阿久悠ドラマはなんか違和感あった。
意外となっきぃとか千聖あたりなのかな(千聖は滑舌悪いし噛み噛みだけど独特の味を出しそう)

511 :ねぇ、名乗って:2008/10/08(水) 22:27:07 ID:J8CHw2zj0
いちおう演劇部の部長は梅さんだよね。
セリフ覚えもいいしオーバーアクションは得意だろうし。
ちっさーは言葉じゃなくて表情で演技ができるタイプだと思う。

512 :ねぇ、名乗って:2008/10/17(金) 01:51:41 ID:UbIJDjlg0
早貴:「舞美ちゃん、そろそろだよ?」
舞美:「…Zzz…」
早貴:「舞美ちゃん?」
舞美:「…ん…。あ、あれ?、いつの間にか私寝てた?」
早貴:「寝てたよ?、気持ちよさそうに」
舞美:「あー、なんかすんごい…いい夢見てた気がする…」
早貴:「キュフフッ。そうみたいだね」
舞美:「えっ?!、わかるの?なっきぃ?!」
早貴:「舞美ちゃん…、寝言いってたから」
舞美:「うそっ!私、寝言いってた?!、なんて?!」
早貴:「『おいしー、おいしー』って何回も」
舞美:「え?、『おいしー』って…、何食べてたんだろ?、私」
早貴:「さあねー。何食べてたの?」
舞美:「わかんない…。覚えてないや。でもさー」
早貴:「でも?」
舞美:「みんなで遊園地で遊んでたような気がするんだよね…」
早貴:「えっ?!」
舞美:「夢の中でさあ…」
早貴:「違うでしょ!、それはげ・ん・じ・つ!、さぁ!降りるよ!」
舞美:「え?、降りるって?…」
早貴:「駅に着いたから降りるの!、もー、舞美ちゃんボケすぎ!」

513 :ねぇ、名乗って:2008/10/22(水) 17:44:10 ID:rxQCt4am0
ゲキハロ見たら「合同ペンネーム」ってのをやってみたくなった。だれかやんない?w

514 :一号の人:2008/10/27(月) 00:20:32 ID:3rbxVdb40
>>513
リレー形式とかもいいのかもね

DVD待ちなのでバレが怖くてゲキハロ関連のスレ見てないんだけど
今回面白いですか?誰か素直な感想を
DVDマガだけ先に見れたけど、DVDマガは初めてハズレだと思った……

お話は、今から集中してネタ作りに入ります
サボリ体質なので、逃げられないようにいつものように宣言してから

・雑魚寝ネタ
・栞菜の家出
・クリスマス

の順にやれたらいいなあ

515 :ねぇ、名乗って:2008/10/27(月) 08:04:08 ID:2tr00c800
1号さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!


516 :513:2008/10/27(月) 22:35:28 ID:66NmSUxP0
今回のゲキハロ、物語としてはびみょー。「寝るきゅー」とは、
作りというか方向性が違う感じ。でも、メンバーのあんな姿や
こんな姿が見られるので、楽しめるポイントはけっこうあり。

「夢野美鈴」っていうのが合同ペンネームで、メンバー7人が
掲示板に担当キャラのセリフを書いていってできた小説が、
大ヒットして、そこから先のお話。

517 :ねぇ、名乗って:2008/10/28(火) 10:17:33 ID:A+OVkv7wO
ぶっちゃけ脚本は面白くない。
ちゃんと終わってないし…
でも推しメンを見るだけなら「寝るキュー」よりいいかとw



518 :一号の人:2008/10/28(火) 23:21:10 ID:JjLrbTDP0
>>516
>>517
ありがとう
DVDマガの役者さんたち見て、今回何かすごく不安になってたんで・・・
あんまり期待しないでDVD待つことにします
せめてお米が入ると楽しめていいのになあ

>>515
そんなたいしたもんじゃないス・・

519 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/11/02(日) 00:59:09 ID:APqMh5yJ0
長らく沈没しておりましたが、スレがまだあってよかったです。w

 「今度はそっち」、面白かったです。私も舞美に惚れ直しまし
たw。作家1号さんの世界観はホントにマネできないですよ。
なんていうんでしょうね、メンバーそれぞれへの思い入れという
か、やはり愛情みたいなものを感じます。

 私はアクションや展開重視に走りやすいので、細かい心情の
変化を描写するのが…、なんというか面倒くさいんですよね。(^^;;;

 さて、いまごろひょっこりと出てきたのはナゼかというと、実は
前作「プレイス」からすでに1年たってるんですね。長いなあ。w

 で、実はまた10月末を迎えるにあたって、その続編というか
補完みたいなものを書こうとしていたんですが、結局まとまらず
に挫折してしまいました。いきなり申し訳ございません。

とりあえずお詫びのために現れたという次第でございます。
スイマセン。


520 :ねぇ、名乗って:2008/11/03(月) 01:26:14 ID:j8E8/HY80
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!

ってまとまらなかったんですか!是非保管なり新作なり待ってます

521 :ねぇ、名乗って:2008/11/24(月) 18:01:21 ID:gMBVKpLr0
まだかな

522 :ねぇ、名乗って:2008/12/08(月) 16:44:24 ID:42V0kyEf0
保全してみる。

523 :作B:2008/12/10(水) 14:59:05 ID:SWw3s8Mk0
 新作出てこないおわびに1本短いの書き下ろしますんで、誰を主人公にどんな題材がいいか、リクエストください。
 今日明日じゅうにリクエストあれば、年内完成をめざします。まあ出来映えのほうは期待しないでいただくとして…。w

524 :ねぇ、名乗って:2008/12/11(木) 15:06:37 ID:HprEAdZoO
愛理と舞美で希望します

525 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/12/12(金) 01:31:10 ID:5QWSfp3W0
 さすがにこのスレ頻繁に巡回してる人って少ないのかな。w
ということで、>>524 さんのリクエストでいきます。

 拙作「雨の日は」の続編みたいになるかな。二人には、
「イメージカラー」という曲もありますんで、これのエッセンスも
織りまぜてみようかと思います。

 ではまた、しばらく沈んでます。

526 :ねぇ、名乗って:2008/12/15(月) 14:19:51 ID:+zGswXxD0
がんばってくらさい

527 :ねぇ、名乗って:2008/12/18(木) 18:12:54 ID:uj7aBSMC0
>>523
しばらく来れなかったんですけど、こんなリクがあったとは…
楽しみにしてますので頑張ってくださいっ

528 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/12/20(土) 14:44:01 ID:1AzOl37R0
ども。ご意見募集です。

 舞美と愛理で書き始めましたが、ほぼ「イメージカラー」で、タイトルも
同じになるかと思います。℃メン以外のハロメンが出てきます。

 で、その「℃メン以外のハロメン」の恋人「っぽい」地方の大学生男子
が出てきます。愛理が「気になる」というその人と、「えっ!三角関係?」
とハラハラする舞美を中心に展開するラブコメになるかと思います。いま
んところね。w

 で、その「地方の大学生男子」の名前を募集します。また、他にもいい
アイデアがあったらコメントお願いします。

529 :名無し募集中。。。:2008/12/20(土) 17:34:06 ID:yZyHO2kXO
じゃあ鈴木亨で…w

530 :一号の人:2008/12/22(月) 23:02:38 ID:Gfh0Q4HS0

(※舞美の声で再生してください)

サンタさんが私たちにくれたプレゼント。

絵本におもちゃ。赤い長靴に入ったお菓子。
かわいいアクセサリーに、素敵なお洋服。

たくさんの歌と、ハンドベル。そして……………家族と、希望!


――だから、今度は……


 次回『キュートナサンタガヤッテキタ』お楽しみに。



自分も放置スイマセン
クリスマスに間にあわなくてもスイマセン・・・
新作やってます
>>519
ありやとやんす
お互い気長にやりましょう

531 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/12/23(火) 04:03:41 ID:PiBBb/aZ0
>>529
えーー。いいんですか、それで?w

イメージが別な方向にすっ飛んでいくような気もしますが…。
でも名前だけ「とおるくん」だったら使えそうだなあ。


>>530
楽しみに待ってますよーw

 こちらも半分くらいは書いたんですけど、イメージがどんどん
膨らんじゃって、全然まとまらなくって苦労してます。コンパクト
なものにするつもりなのに…。

532 :一号の人:2008/12/26(金) 21:50:50 ID:J4vQxu7R0
クリスマスに間に合わなかったよ・・・ パズルみたいな構成作業の真っ最中
またネタの季節がズレるorz でも書きます。今回真面目にやってます。
前に書いた栞菜ネタも季節モノとして春に

で気分転換のチラ裏カキコ
今年のキュートの日の寸劇が、今までで一番楽しかった
栞菜はああいう役が似合うねw

>>531
ちょっとモジって
観月 徹
とか

語感は似てるけどイメージはかなり変わって
少なくとも鈴木プロの顔は浮かばなくなりますw

533 :作B ◆SAKubqyuTo :2008/12/31(水) 21:13:39 ID:/RlT/sO/0
お待たせです。

 実はまだ完成していないので、とっても申し訳ないんですけど、
できあがっているところまで、アップしていこうかと思います。

 紅白見ながら、友人たちとチャットしながらですけど、どこまで
書き進められるか…。w


534 :イメージカラー(1):2008/12/31(水) 21:15:30 ID:/RlT/sO/0
●かえぴょん

 「舞美!、かえろっ!」

 かえぴょん(本名:大瀬楓)とは、高校に入ってからの友達。1年、2年と同じク
ラスが続いていて、もうすっかり大親友の領域。部活は新体操部をやっていて、わり
と練習とか忙しいはずなんだけど、彼女は部活をサボるのも好きみたい。だからこう
して一緒に早く帰ることが多い。

 私たちは教室を一番に飛び出し、廊下を足早に歩いて、昇降口でクツを履き替え、
学校をあとにした。別にこのあと何かがあるっていうわけではないけど、なんとなく
ルンルン気分で、帰り道を駅へとずんずん歩く。勉強が苦手っていうところぐらいが、
二人の共通点かな?

 かえぴょんとは、地元の駅までが一緒の帰り道。駅を出ると、そこから先は、かえ
ぴょんはバスに乗って、私は走って家へと帰る。

 だけど今日は、ちょっとだけいつもと違っていた…。

535 :イメージカラー(2):2008/12/31(水) 21:26:49 ID:/RlT/sO/0

 「舞美ぃ、今日の宿題だけどさあ…」

 改札を抜けたところで、後ろからかえぴょんが話し掛けてきた。二人だけでいると
きに勉強の話が出てくるなんて珍しい。私は歩いている人の流れから、ちょっとそれ
た場所に立ち止まり、振り返ってかえぴょんに答えた。

 「歴史の?」
 「そう、あのレポートだけどさあ、私、今晩やってる時間ないんだよねえ」
 「なんで?」
 「なんでって…、知りたい?」

 理由を聞かれたかったのかどうか知らないけど、かえぴょんはニンマリと私の顔を
見返した。私はわざと表情を変えずに言葉をつなげた。

 「いや、別に…」
 「えーーー、聞いてよぉ〜」

 やっぱり聞かれたかったのか。っていうか、話したかったのは宿題のことじゃなく
て、そっちなんだろうな。


536 :イメージカラー(3):2008/12/31(水) 21:30:52 ID:/RlT/sO/0

 「舞美ちゃんっ!」

 不意に、背後から私の肩に抱きついてきたのは、やはり学校帰りの愛理だった。

 「あら、愛理ちゃん、また会ったね」
 「楓さん、こんにちわ〜」

 ここ最近、愛理とはこうして駅で鉢合わせることが多い。だからときどき一緒に
いるかえぴょんにも、愛理のことは知れている。

 「で、なんの話だっけ?」
 「あそうそう、宿題の」

 愛理はカバンを背負ったまま私の肩にぶら下がっている。ちょ、ちょっと重いん
だけど…、こうやって意味なく絡んでいるのが愛理のスタイルだから、私はかまわず
にかえぴょんとの会話を続けた。かえぴょんも慣れたもので、このちょっと奇妙な
行動も軽くスルーしている。


537 :イメージカラー(4):2008/12/31(水) 21:33:44 ID:/RlT/sO/0

 「明日の朝、ノート見せてくんない?」
 「え?、私のを?!。って…、私のでいいの?」
 「ほんとは沢ちゃんにお願いしようと思ってたんだけど、声かけるの忘れちゃって
  さあ。だから舞美でいいや」
 「ちょっと、『いいや』ってなによう」
 「ハハハ、ごめんごめん。お願いしま〜す」

 私だって歴史に限らず、勉強全般が苦手なのはお互いに知っているはずなのに…。
お願いされるとイヤとは言えない性格は、こういうときに損だなあ。

 「かーちゃーーん!!」

 ん?、遠くからやたらにテンションの高い男の人の声がする。こんな駅の真ん中で、
大の大人が「かーちゃん」とは、一体どんな用なんだ?。私がその声のほうへと振り
返ろうとすると、なんと、かえぴょんがそっちに向かって手を振っているではないか!

 「とーちゃん!」
 「へ?」

 あっけにとられていると、その声の主もまた、かえぴょんに向かって手を振りなが
ら走って近づいてきた。背の高い、大学生風の男の人。


538 :イメージカラー(5):2008/12/31(水) 21:36:52 ID:/RlT/sO/0

 「とーちゃんじゃん!、どうしたの?」
 「かーちゃんこそ、なんでこんなとこにいんのぉ?!」
 「それ私のセリフだから。とーちゃんの家どこよ?!」
 「島根!」
 「あはははは!」

 あーなるほど、「かえで」だから「かーちゃん」なのか…。ということは、「とー
ちゃん」もそれらしい名前の人なのかな?、で、どうやらその人は島根から来たらし
い。

 それはそうと、急にテンションが5レベルくらい上がったかえぴょんの会話スピ
ードは、ものすごく速いぞ。「とーちゃん」がそのスピードにちゃんとついてきてる
のにも、ちょっと驚いた。

 「茨城のおじさんとこに墓参りでね、ホントはオヤジとオフクロだけで来る予定
  だったんだけど。ボクもたまたま授業が休みになったんでね。一緒に車に乗って
  来ちゃったんだ」
 「えー、じゃあ、おじさんとおばさんも一緒なの?」
 「うん、かーちゃんとこに置いてきた。かーちゃんがそろそろ帰ってくるっていう
  から、迎えに来たんだ」


539 :イメージカラー(6):2008/12/31(水) 21:40:36 ID:/RlT/sO/0
 「車で?」
 「そうだよ?」
 「ラッキー!、あそうだ、ついでに舞美たちも送ってあげてよ!」

 私があっけにとられて見とれていると、会話の矛先が急に私のほうに回ってきた
らしい。ちょっと慌ててしまった。

 「あ、え、えと…。矢島です!」

 私はペコリと頭を下げた。愛理も一緒に頭をさげたんだけど、そのあとすぐに私の
後ろに隠れてしまった。相変わらずの人見知りだ。見慣れない人が近くにいると、無
意識になにかの影に隠れてしまう。

 「同じクラスの舞美、と、舞美の妹の愛理ちゃん。今日はいっしょに帰って
  きたんだ」
 「えーと、舞美ちゃん?、かーちゃんの従兄弟で『とおる』と申します」

 ほう、かえぴょんの従兄弟なんだ。どうりでいきなり馴れ馴れしいわけだ。

 「島根の大学生なの!」
 「『島根』いうな!。多少はコンプレックスあるだから」
 「島根いいじゃあーん。超空気がおいしいし…」
 「はっきりと『田舎』と言えぇ!」


540 :ねぇ、名乗って:2009/01/01(木) 11:14:14 ID:l2fGo8ka0
あけましておめでとうございます。
つづき楽しみにしてます。
がんばってください。

541 :ねぇ、名乗って:2009/01/03(土) 13:45:29 ID:GCkxC4f8O
島根といったら鷹の爪団を思い出してしまうのは自分だけでしょうかw
続き楽しみにしてますw

542 :イメージカラー(7):2009/01/07(水) 03:04:49 ID:OqAqalmy0

 かえぴょんと「とおるくん」の会話はすでに漫才の領域に突入しているらしい。
愛理はあいかわらず私の背後から覗き込むようにして、かえぴょんと「とおるくん」
を交互に見つめている。

 「あの、いいんですか?、いきなり送ってもらうなんて…」
 「全然平気!、だいじょうぶ。送っていきますよ」

 そういった話の流れで結局、私と愛理は、かえぴょんの従兄弟の「とーちゃん」
こと、とおるさんが運転する車の、後部座席に乗せてもらって、家まで送ってもらう
ことになった。

 「っていうかぁ、とーちゃん眼鏡どしたの?」

 車が走り出してまもなく、かえぴょんが話しかける。さっきと変わらないテン
ションでだ。

 「今頃かよっ!普通すぐ気づくだろっ!」
 「いやあ、今、横顔見て気づいたわ」
 「あのねえ、それニブすぎだから。普通、俺っていえば眼鏡でしょ。それなのに
  さっき、よく分かったもんだわ」
 「だって、私のこと『かーちゃん』って呼ぶの、とーちゃんくらいだし、それに声
  ですぐ分かるし…」

 従兄弟同士なのに「とーちゃん」、「かーちゃん」と呼び合う仲って、なんかやや
こしい。

 「声で…?」
 「うん、すぐに分かったよ?」

543 :イメージカラー(8):2009/01/07(水) 03:05:35 ID:OqAqalmy0

 「…オレの声で?」
 「うん、…どしたの?」

 なんだかとおるさんのテンションがいきなり下がって、言葉がなくなった。とおる
さんはハンドルを握って、前を見つめたまま、しばらく考えているようだった。

 「ぶわっ!おぉ〜ん!」

 そうしたらいきなり泣き出したので、みんなビックリした。

 「ちょっとちょっと!いきなりどうしたのよ!」
 「とおるさん!、しっかりしてください」

 とおるさんは左腕でしきりに涙を拭うので、車が蛇行し始めた。後部座席にいる私
たちも一緒になって、必死にとおるさんをなだめた。こんなところで事故を起こして
もらっては大変だ。それにまだこんな若さで死にたくはない。

 「うわっ!いてててててっ!」

 今度は別の現象が起きたようだ。とおるさんは左目を押さえて、車を路肩に寄せて
止めた。

 「今度はなにっ?!」

 かえぴょんは半分切れている。こういう表情のかえぴょんを見るのは初めてかも。

544 :イメージカラー(9):2009/01/08(木) 02:13:46 ID:Il2GGfwX0

 車は止まったけど、とおるさんは、うずくまるようにして、なおも左目をおさえた
まま痛そうにしている。

 「いてててて…、かーちゃん、ダッシュボードから、コンタクトのケースを出して
  くれる?」
 「うん」

 かえぴょんはすかさず反応して、ダッシュボードを開いてコンタクトレンズ用の
ケースを探し出し、とおるさんに渡した。とおるさんは車のエンジンを止めてから、
ていねいに両方の目からコンタクトを外してケースに入れて、それから目薬をさし
た。

 「いやあ、死ぬかと思った。コンタクト慣れてないから、怖いのなんのって」
 「それはこっちのセリフだあ!!」

 激しいツッコミを入れるかえぴょん。でも、とおるさんは目をいじっている最中
だったから、言葉では言えても手を出せない。かえぴょんの右手はするどいチョップ
の形をして振り上げたままで止まっている。

 「ごめんごめん。これでよしっと。やっぱこっちのほうがラクだなあ」

 とおるさんは、黒ブチのごっついメガネをかけた。そして私たちにもアピールする
みたいに、後ろに振り向いてニコッと笑った。やっぱりメガネとコンタクトでは、ず
いぶんとイメージが変わるなあ。かえぴょんはその横顔を見て、あきれたというか安
心したようだった。

545 :イメージカラー(10):2009/01/08(木) 02:16:18 ID:Il2GGfwX0

 「おー、もと通りのとーちゃんになったねえ」
 「え?、かっこいいって?」
 「誰も言ってなーい!」

 今度は遠慮なくかえぴょんのツッコミが、とおるさんのわき腹に入った。とおるさ
んはもんどり打ってたけど、私と愛理は大声で笑ってしまった。本当に漫才を見てい
るようだったから。そんなこんなで、車はまた走り出す。

 「ところでさあ、とーちゃん?」
 「なに?」
 「さっき、なんでいきなり泣き出したの?」
 「あ、…」

 とおるさんは、ちょっとだけ言葉を詰まらせた。

 「なんかね、かーちゃんがオレの見た目じゃなくて、声で覚えててくれたんだ、
  とか思ったら、ちょっと感動しちゃったんだよ」
 「なんじゃそりゃ?!」

 「…」

 「かーちゃんって、耳がいいんだなあってさ」
 「そこかよ!」
 「うおっ!」

 再びかえぴょんのツッコミが、運転中の無防備なとおるさんの左脇腹に…。とおる
さんって、学習能力がないみたい。

546 :ねぇ、名乗って:2009/01/16(金) 00:58:42 ID:NqsbcLjn0


547 :作B ◆SAKubqyuTo :2009/01/26(月) 00:00:34 ID:EJ03168y0
途中で放置しちゃってすいません。
今週中に続きをアップします。完結するかどうかは分からないけど…。

548 :ねぇ、名乗って:2009/01/27(火) 13:02:32 ID:JW73GPtd0
作Bさん、無理しないで横アリに専念してくださいね(^^;;

549 :イメージカラー(11):2009/01/29(木) 21:19:09 ID:uc87WvUP0

 「あのっ!」
 「えっ?」

 愛理が身を乗り出して大きな声を出したものだから、かえぴょんはびっくりして振
り向いた。

 「楓さん、運転手さんにツッコミを入れるのはあぶないです!」
 「あ、そ、そうだね。危ないね…」

 クールな表情で鋭い指摘をする愛理。さすがのかえぴょんもタジタジだ。ちょっと
つまらなそうに唇をとがらせて、とおるさんに視線を送っている。

 「じゃあ、家帰ってからお仕置きにするわ」
 「ちょおおおっと!」

 あいかわらず漫才だ。そうこうしているうちに、車は私たちの家のそばまでやって
きた。

 「そこの交差点を右に曲がれば、もうすぐ見えてくるから」

 まだ1,2回しか遊びに来たことないのに、かえぴょんのナビゲーションは完璧だ。

 「ねえ、かーちゃん」
 「なあに?、とーちゃん」

 この二人の会話は、第3者がそばで聞いているとややこしい。私と愛理は黙ったま
ま、顔を見合わせて笑った。

550 :イメージカラー(12):2009/01/29(木) 21:21:04 ID:uc87WvUP0

 「お願いがあるんだけど…」
 「今度は急に改まって、なにさ?」

 車は矢島家の前で止まった。

 「よければ舞美チャンたちもなんだけど…」
 「だからなにさ?!」

 なんだか言い出しづらそうなとおるさんは、前を見たままで、かえぴょんと目を合
わせないままでいる。車はもう止まっているのに…。

 「明日の朝、ドライブ行かない?」
 「は?、ドライブ?」
 「そう、海でも山でもいいから」
 「なにそれ?」
 「だから『お願い』なんだけどさ」
 「だって、明日は普通に学校あるし…」

 かえぴょんは振り返って私と目を合わせた。そうだよ、歴史の宿題だってあるんだ
し、海にしろ山にしろ、朝から出かけてたんじゃ学校を休むことになってしまう。た
ぶん終わってからじゃ、今度は遅くなってしまうだろうし…。

 「あの!」

 急に愛理が私たちの間に入って身を乗り出した。

 「私も、一緒に行っていいですか?」
 「「ええっ!?」」

551 :イメージカラー(13):2009/01/29(木) 21:23:03 ID:uc87WvUP0

 かえぴょんはもちろん、私も、とおるさんも驚いた。だって、愛理だって明日は
普通に学校があるはずなのに…。

 「愛理ちゃん、学校は?」
 「そうだよ!、愛理も明日は普通に学校あるんでしょ?」
 「うん、でも行きたいの、楓さんと一緒にドライブ!」
 「私と?!」
 「そう!、楓さんと!!」

 なんだなんだ?!こんな積極的な愛理、今まで見たことないぞ。ついさっきまでと
おるさんに人見知りして、私の影に隠れていたのに…。それに、さっきの暴走でとお
るさんの運転だって不安になったんじゃないのか?…。いや、逆にさっきのショック
でおかしくなっちゃったのかぁ?

 「ちょっと愛理ぃ!、あなた本気ぃ?!」
 「本気。ほんとの本気」

 ずいぶんと落ち着き払った顔で愛理はいう。

 「なんで?!」
 「だって、楓さんとドライブ行きたいんだもん!」

 うわ、この愛理の目はマジだぞ。どうして?

 「あのー」

 運転している姿勢のままで、とおるさんが申し訳なさそうに話に割り込んできた。

 「私の運転なんですけど、よろしいんでしょうか?」

552 :イメージカラー(14):2009/01/29(木) 21:23:41 ID:uc87WvUP0

 逆にとおるさんが恐縮しているじゃないか。ただ、私もさりげなくそれを愛理に伝
えようとしていたんだけど…。

 「はい!、いいです!、行きましょう!!」
 「愛理!?」

 おいおい、きっぱりと言うな。それに行くか行かないかを決めるのは愛理じゃない
だろ。っていうか、なんだか気合に押されて助手席のかえぴょんまでタジタジだ。

 「あ、愛理ちゃんがそれほど言うなら、ねえ…」

 かえぴょんが振り向いて、今度は私の目をじっと見つめる。そうか…。

 「と、いうことは…、私…も?」
 「そりゃあそうでしょう!、舞美がいなくてどうするのよ。愛理ちゃんひとりだけ
  じゃ心配でしょ?!」

 愛理も愛理だけど、かえぴょんもかえぴょんだ…。

 「それに歴史の宿題、1日パスできるしね!」

 かえぴょん、そっちか…。

553 :ねぇ、名乗って:2009/02/10(火) 19:19:46 ID:CHCjkDSJO
続きまってます。
ゆっくりでもいいんで、書き終えてね(^_^;)

554 :イメージカラー(15):2009/02/12(木) 00:09:04 ID:gIf4tGVE0

 <コンコン…>

 「愛理、入るよー」
 「はいよー。あ、舞美ちゃん」

 ホントは今日は夕食作るの当番だったんだけど、えりにお願いして代わってもらっ
ちゃった。さっきのこと、愛理に聞きたいことがあるし、明日の計画も…。まあ、計
画っていう計画もないんだけどさ。

 部屋の中には愛理ひとりだった。机に勉強道具を広げて、宿題をやっていたみたい。
私は机に向かっている愛理の背後に立ち、その両方の肩に手を置いた。

 「ねえ、なんで愛理さっき…」
 「舞美ちゃん、『レーシック』って、知ってる?」
 「れーしっく???」
 「目の手術!?、あ、なんか聞いたことあるなあ。雑誌の裏とかに載っていたよう
  な…。なんか最新式のレーザーがなんとかかんとか…」

 「そう、それ。さっきね、とおるさんの車に乗せてもらったときに、助手席のうし
  ろのポケットに、そのレーシックの手術のパンフレットが入ってるのをね、見
  ちゃったの…」
 「ふーん…」
 「きっとね。たぶんだけど、とおるさんもそのレーシックの手術受けるのかな、と
  思ってさ…」
 「えっ?!」
 「なんかとおるさん『お墓参り』とか言ってたけど、ホントは手術を受けるために、
  島根から東京に来たんじゃないかなあと思って…」

555 :イメージカラー(16):2009/02/12(木) 00:11:13 ID:gIf4tGVE0

 そうか、あの分厚いメガネとか、慣れていないコンタクトとか、大変そうだったも
んなあ。確かに状況証拠は揃っている。愛理の推理って、すごい。

 「でもね…」

 私にはまだ、愛理が何を言おうとしているのかがつかめていなかった。愛理は空中
の一点を見つめている。

 「去年…、だったかな、今年だったかな?、クラスの友達のお母さんがね…」
 「うん」
 「その『レーシック』の手術を受けたの…」
 「へー」
 「近視を治すための手術をね。お医者さんからは、失敗はほとんどないって説明
  だったらしいんだけど…。その友達のお母さんの手術のときは失敗しちゃって…」
 「…」
 「失明までにはならなかったんだけど、強い光がダメで、サングラスをしないと
  外に出られなくなっちゃったの…」
 「えー!。それって怖いね!!」
 
 「だから…」

 愛理は私のほうに振り向いた。

 「とおるさんきっと、楓さんのこと、ちゃんと目に焼き付けておこうと思ったの
  かなって…、メガネでも、コンタクトでも、目がちゃんと見えるうちに、思い
  出を残しておこうと思ったのかなって…」
 「そうか…」

556 :イメージカラー(17):2009/02/12(木) 00:12:27 ID:gIf4tGVE0

 失敗はほとんどなくっても、可能性はゼロじゃない。最悪失明したりしたら、もう
かえぴょんのことを見られなくなってしまうもんね。結構重大な問題なんだな…。

 「それで愛理…」
 「うん、だから私、とおるさんのためっていうよりも、楓さんのために『ドライブ
  行きたい!』って言ったの。とおるさんに会って、楓さんあんな楽しそうにして
  いたし…」
 「かーっ!、なんて優しいんでしょう愛理は!」

 私は思わず愛理の首を抱きしめた。

 「ちょ、ちょっと苦しいよ舞美ちゃん」
 「じゃあさ、すごく楽しい思い出にしなくちゃね!」

 「うん、そうだね…」

 私はわざと明るく装ってみたけど、愛理の表情はあんまり晴れてなかった。

 「失敗することばかりを考えても仕方ないじゃん?。それよりも、今できるベスト
  のことを、愛理が機転よく進めてくれたってことが、お姉さんは嬉しいぞ(笑)」
 「舞美ちゃん…」

 愛理は、ちょっとだけ微笑んだ。

 「でさ、えりに江ノ島のガイドブック借りてきたんだけどさぁ…」
 「舞美ちゃん行く気満々じゃん!(笑)」

557 :イメージカラー(18):2009/02/19(木) 23:57:15 ID:G93oJQ/r0

−−翌朝−−

 ちょっとえりに協力してもらって、朝食からみんなが学校へ出発するまでのあいだ、
私と愛理はいつもの朝と同じように振る舞った。二人がかえぴょんたちと出かけるこ
とは、下の子たちには内緒のままにしておこうということで、ね。だって、ドライブ
に行きたいから学校を休むなんて、やっぱり教育上よろしくないもの。

 「舞美〜!、じゃあ私も行くよ〜!」
 「は〜い!、いってらっしゃ〜い!」

 「えり、協力さんきゅーね!」
 「いえいえ、どーいたしまして。気をつけて行ってきてね」
 「うん、えりも!」
 「ばいば〜い」
 「ばいば〜い」

 『学校へ行く組』の最後となったえりを玄関で送り出す。どうやらカモフラージュ
作戦は成功したみたい。私と愛理は(わざわざ着ていた)制服から、お出かけ用の服
に着替える。ちょっとだけ罪悪感が残るけど…(笑)。

 キッチンで火の元やポットの電源を確かめ、戸締りを見て、出かける前の最終確認。

 <タラタタタン タタタン♪ タラタタン タラタタン タララン♪>

 お!、かえぴょんからだ。

558 :イメージカラー(19):2009/02/19(木) 23:58:01 ID:G93oJQ/r0

 「もしもし〜」
 「<舞美ぃ?、いまからこっち出るけど、大丈夫?>」
 「うん大丈夫だよ、準備オッケー!」
 「<じゃ、またねー>」
 「うん、またねー」

 海へ行くこと自体、ちょー久しぶりだし、それに電車でしか行ったことがないから、
今日は車で行くっていうのもやっぱりテンションあがる。

 「愛理ー!、もうすぐかえぴょんたち来るよー!」
 「はーい!」

 さて、愛理はどんな気分なのかな…。

 「ちょっとぉ?、愛理ぃ?!」

 部屋から出てきた愛理は、薄いグリーンのワンピースのドレスを着てきた。まるで
ピアノの発表会にでも行くのかという、ずいぶんと気合の入った衣装だ。砂浜を走る
つもりで、動きやすい服を選んだ私とは正反対のファッション。

 「ど、どうしたの?!」
 「へへぇ〜。私ねえ、自分でもよくわかんないんだけど、今日はけっこう燃えてる
  んだぁ」
 「な、何に?」
 「それは…、言えない」

 愛理は不敵な笑いを浮かべて玄関の方へと行ってしまった。

559 :一号の人:2009/02/22(日) 20:16:59 ID:OO2zbnxl0
プロットほぼ完成したのでやっと堂々とスレが覗けます
現在「やべえ何だこりゃめちゃ泣けるじゃん!」と自画自賛中、バカですw
たぶん作Bさんのエピ終了と交代でやれそうです

イメージカラーをモチーフに先にやられちゃったんでちょっと悔しくもあり
あわてないで続き期待してますね

560 :イメージカラー(20):2009/02/26(木) 00:22:26 ID:ATD57u6e0

 「なにそれぇ?」

 言いながら、私もそのあとを追いかける。愛理は鼻歌交じりに、履いていくクツを
選んでいる。

 「ねえ。海、行くんだよ?」
 「うん、知ってるよん」
 「それで、そのカッコ?」
 「うん、このカッコ。かわいいでしょ?」
 「そ…、そりゃあ…」

 なんだろう、この愛理と私の見解の差は…。おっと、どうやらかえぴょんたちが
到着したみたいだ。

 あれ?、車に乗っているのはとおるさんだけ?、と思ったら、かえぴょんが後部座
席から降りてきた。なんで助手席に乗ってないの?

 「舞美ぃ、愛理ちゃん、おはよー!」
 「おっはよー」
 「おはよーございまーす」
 「おおっ!、愛理ちゃん、かわいいぃじゃぁん!」
 「へへーぇ」

 ちょっとオーバー気味に驚いてみせるかえぴょん。そりゃ私もさっき驚いたけどさ。
愛理はわざと見せびらかすようにして、スカートのすそを両手で持ち、くるっと一回
転した。私は腕を組んで、かえぴょんにささやくように話し掛けた。

561 :イメージカラー(21):2009/02/26(木) 00:23:36 ID:ATD57u6e0

 「ちょっとどう思う?、これ?」
 「これって…。えー、いいんじゃない?、愛理ちゃんかわいいし、そういえば制服
  姿じゃない愛理ちゃんって、見たことないもんね!」

 そうか、かえぴょんはまだ見たことないんだっけ。

 「いや、そうじゃなくてさ、これから海行くんでしょ?」
 「別にいいんじゃない?、まさか泳ぐわけじゃないしさ。舞美みたいに、砂浜を走
  るとか、愛理ちゃん、そんなキャラじゃないし…」

 う、図星…。

 「さぁ、行こうか!」
 「はい!」

 かえぴょんは愛理の手をとり、車に乗り込んだ。

 「あ、悪いんだけど舞美ぃ、助手席に乗ってくんない?」
 「えっ?!、なんで?」

 問い返す間もなく、二人が乗り込んだ後部座席のドアがパタンと閉まった。私は自
動的に助手席に乗るしかなくなってしまった。っていうか、な、なんで私が助手席な
のぉ?!

 「お、おじゃましまーす」
 「あ、おはよーございます」

562 :イメージカラー(22):2009/02/26(木) 00:24:17 ID:ATD57u6e0

 当然だけど運転席にはとおるさんがいて、私はそのとなりにおずおずと座る。助手
席に座るのはかえぴょん…って固定観念?、みたいなのがあったもんだから、いざ自
分が「座って」なんて言われたら、いきなり変に緊張してしまった。っていうか、今
さら気付いたんだけど、男の人のとなりに座るのって、私、あんまり経験ないんだよ
なあ。パパ以外では…。

 とおるさんはカーナビの画面をのぞき込んで、なにやら操作をしているけど、私の
そういう空気を感じ取ったのかどうか、黙々とナビの操作に集中している。なんか、
ちょっとぎこちなかったりして…。

 「ねぇかえぴょん、どうして…」

 振り向いてみたけど、かえぴょんは愛理とケータイをいじりながら、なにやら盛り
上がっている。

 「これ、いいと思いませんかぁ?」
 「そう!、これ!、これ見にいこうよ!」
 「ここのアイスおいしそうですよねぇ」
 「おー、愛理ちゃん、食べ物にめざといねぇ!」
 「いや〜ぁ、それほどでもぉ〜」
 「誉めてないけど…」
 「「アハハハハ!」」

 ありゃ?、この二人、こんなに仲良かったっけ?

 「あ、じゃあ出発してください。運転手さん」
 「あ、はい…、行きます」

 ん?、んんん?。今、かえぴょん、とおるさんのこと「運転手さん」って呼んだ?
なんかよそよそしくないか?。

563 :イメージカラー(23):2009/03/06(金) 00:07:47 ID:Ma0XUOHk0

 車が走り出す。とおるさんは、昨日のこともあってか、しっかりと前を向いて運転
に集中しているみたい。そして後ろの二人はというと、二人だけでなにか盛り上がっ
ちゃってて、なんだか私はその話の中に入れないみたい。

 なんで?、なんで私だけ?、ちょっとさびしくないか?

 「舞美ぃ、お菓子あげる!」

 ムスッとしながら腕を組んでいたら、不意に顔の横に手が伸びてきて、かえぴょん
が小さな袋に入ったクッキーをくれた。

 「あ、サンキュー!」
 「運転手さんにも『ごちそう』してあげて」
 「あ、うん」

 なんだろう?、なんでかえぴょんは昨日みたいに「とーちゃん」じゃなくって「運
転手さん」なんて呼ぶんだろう。あ、そういえばとおるさんのほうからかえぴょんに
は、まだ何も話しかけていないような…。

 「とおるさん、クッキー、食べます?」
 「あ、ありがとう…ございます」

 ずいぶんと運転に集中しているのか、全然横を向いてくれないや。

 「袋、開けてあげますね」
 「あ、すいません」

 袋のクチを半分あけて渡すと、とおるさんは左手でそれを受け取った。それでも
ずっと前を向いたままだった。

564 :イメージカラー(24):2009/03/06(金) 00:12:28 ID:Ma0XUOHk0

 なんとなく、空気が読めてきた気がするぞ?。かえぴょんととおるさん、ウチに来
る前にケンカでもしてきたんじゃないか?…。

 車はたいした渋滞にぶつかることもなく、スイスイと街中を通り抜けて、高速道路
に乗った。平日の朝、都心から海へと向かう車なんて、そうそうないもんね。とおる
さんもなんだか気分よさげに、よく分からない鼻歌を歌っていたりして…。

 「あそうだ、舞美」
 「ん?」
 「これ、セットしてくれる?」
 「はいよ」

 差し出されたのは、1枚のCDだった。かえぴょんがCDの穴に指をさしてよこし
たので、私はそのディスクの縁を手で挟むようにして受け取った。

 「お、これは?」
 「『℃-ute』!、最近のお気に入りなんだぁ」
 「へぇー」

 レーベルを見ながら、振り返って今度はダッシュボードのカーナビの周りを眺めて
みたけど、さてさて、どこが「CDの入り口」なんだか分からないぞ。私は機械にま
るっきり弱いからなあ。

 「ここここ」
 「あ、すいません…」

 とおるさんが運転しながらもチラチラとこっちを見て指差してくれたところにそれ
を差し込むと、ディスクはスーッと吸い込まれていった。おーすごい。

565 :一号の人:2009/03/18(水) 23:11:39 ID:nXNtzhfo0
ごめんなさい、お話途中ですけど割り込んじゃっていいですか?
ネタがクリスマスなんでこれ以上遅らせるのもアレかなあ、と・・・
今回は短いし、すぐ終わらせちゃいます


566 :キュートなサンタがやって来た 1:2009/03/18(水) 23:14:09 ID:nXNtzhfo0

サンタさんには、毎年いろんなプレゼントをもらった。
絵本やお菓子、おもちゃや、素敵なお洋服。

そして、ハンドベルと、たくさんの歌。家族と、希望。
だから、今年は私たちが……。

―――――――

12月24日、クリスマス・イブ。

「ねえ、みんないっぱい食べると思うから、もっとたくさん作らないと」

舞美が、みんなに激を飛ばすように言った。
喧騒に包まれたキッチンでは、早貴と栞菜を除く姉妹五人が、今夜のパーティーの準備のために
朝から忙しく働いている。
舞美とマイがカップケーキとクッキーを焼き、それを可愛くデコレーションしていく。

「この生チョコ、美味しそおー!」
「あー、コラ千聖、食べないでよー。足りなくなったらどうするのー」

クリスマスケーキを作るえりかのアシスタントに任命された千聖が、製作中のケーキの材料になる
生チョコをつまもうとして怒られた。
えりかは、今年は舞美のリクエストで、特製のチョコレートケーキを作っている。

「ねえねえねえねえ、パーティーまでに間に合わなかったらどうしよう?」

砂糖菓子のサンタ作りに立候補した愛理が、作りかけの小さいサンタとにらめっこをしながら
心配そうに言った。
市販のものはあるが、「今年のケーキはそれでは意味が無い」とインターネットで作り方を調べて、
今年はケーキの上に乗せるサンタさんもすべて手作りだ。

567 :キュートなサンタがやって来た 2:2009/03/18(水) 23:17:53 ID:nXNtzhfo0

「大丈夫だって、絶対完成させてみせるから」

料理上手でケーキ作りも大好きなえりかが、自信満々で言った。

「ごめんね、えり。むずかしいこと頼んじゃって」
「ううん、だってこれ、素晴らしいアイデアじゃん!」

申し訳なさそうに言う舞美に、えりかがテーブルの端に置いた葉書を指差して答えた。
葉書には、ある写真がプリントされていた。

「ねえ、ケーキが焼き上がるまで、こっちも手伝ってよー!」

キッチンと繋がったリビングから、早貴が大きな声を上げた。
早貴と栞菜は、今夜のパーティーで着るサンタの衣装を作っている。

「――もう、この忙しいのに、カンちゃん何してるのーー?」

作業中に突然いなくなった栞菜に、早貴がちょっと怒った口調で言うと、
マイが「しっ」と唇の前で人差し指を立て、そのまま可笑しそうに部屋の隅を指差した。

「……だから今日はダメなんだって。ウチはクリスマスは家族ですることになってんだから」

栞菜がケータイで誰かと話をしている。
栞菜は声をひそめているが、それでもみんな電話の相手が誰かは想像がついている。
その会話の成り行きに、みんな注目した。

568 :キュートなサンタがやって来た 3:2009/03/18(水) 23:19:25 ID:nXNtzhfo0

「もう、だからダメなんだってば!……だからぁ……ああ、もぅ!
 ……じゃあ本当のこと言ってやるわよ!クリスマスは違うオトコんとこでするの!
 そう、あんたなんかより全然大事なオトコなんだから。じゃあね、バイバイっ!!」

だんだん声が大きくなっていき、最後は強引にケータイを切った栞菜に「プッ……あはははは!」
と、みんなが一斉に笑った。

「栞菜ぁ、いいのお?」
「遠慮しなくていいんだよ、もうクリスマスは別々でもさあ」

えりかと舞美がいかにも楽しそうに茶化した。

「ちょっと、やめてよォ!向こうがしつこいだけで、ウチは何とも思ってないんだからね!」
「それにしても、大事なオトコってさあ……」

えりかが、まだ可笑しそうに言うと、「だって、ホントのことじゃん」と栞菜がムキになった。

「大事なオトコ、かあ……。まあ、それを言うなら大事なヒ・ト、だよね」

舞美が、テーブルの端の葉書を摘み上げ、それを見ながら言った。

569 :キュートなサンタがやって来た 4:2009/03/18(水) 23:20:11 ID:nXNtzhfo0

葉書にプリントされた写真には、素敵なレンガの家の前に立っている
おとうさん、おかあさん。まだまだ小さい小学生の私たちが七人。
そして、私たちがその時まで『先生』と呼んでいた男の人が写っていた。

「……さあ、頑張って、パーティーに間に合わせなくちゃね!」

舞美があらためて声を掛け、みんなが「うん」とうなずいた。

「でもさあ、ハンドベルの練習、本番前にもっかいちゃんとしときたかったな」

舞美を見上げ、少し不安気に言うマイに、舞美が自信ありげに胸を張った。

「――大丈夫。昔、あんなに練習したじゃん」


―――――――

「ラジオたいそう〜」カラン、カラン、カラン、
「じゃあ、こっちは除夜のカネ〜〜」カラカラカラカラ……、
「こらあ、遊ぶなあ」

ハンドベルの練習中にふざける千聖とマイに、先生が怒ってみせた。
けれども、優しい先生が精一杯に作って見せた、迫力のない、ちっとも怖くない顔に、
そばで見ていた舞美の、冬なのに日焼けをした顔がついほころんだ。

――2002年冬、
クリスマスまであと少し、となった12月の中頃。
舞美とえりかが小学五年生、早貴と栞菜が三年生、愛理と千聖が二年生、一番下のマイは
まだ一年生だった。

570 :キュートなサンタがやってきた 5:2009/03/20(金) 23:12:04 ID:5c1rIs3O0

そして先生は、この一年ほど前から、私たちの“おうち”に遊びに来るようになった。
ミュージシャンだという先生は「TVにも出たこともあるんだぞ」とちょっと自慢をする。
しかし、あまり忙しくなかったようで、度々遊びに来ては私たちに歌を教えてくれた。
私たちにとっては、ちょっと頼りなくて、優しい“音楽の家庭教師”の先生だ。

先生はこの日、楽譜を用意して、私たちにハンドベルを教えてくれていた。

「だってさあ先生、これやっぱりむずかしいよ」
「そうそう」

怒られても、ちっともこたえない千聖とマイに、先生が「うーん」と困った顔になった。

「でも、ちゃんと練習して、今年のクリスマスにはみんなで『きよしこの夜』を演奏するって
 言ったろう」

小さな銀色の鐘に、握り手が付いたハンドベルは、一つのベルで一つの音だけが鳴る。
『きよしこの夜』に必要なベルは十四個、ちょうど一人が片手に一つずつ持てばいい。
この年のクリスマスには、七人でハンドベルを演奏しようと前から決めていた。

「それに、いくら練習してもさあ、どうせ……」

早貴が、そう言ってカレンダーを見た。12月24日のところに黒い丸印が書いてある。
それを見て、みんなの気持ちが、急に深く落ち込んでいくのが舞美にはわかった。

「…………きっと大丈夫だよ!だから、さあ練習しよ!!」

舞美が努めて明るく声を掛けると、みんなが「うん!」と答えてくれた。

「何だよ、舞美の言うことならみんな聞くのか」

すねたような口調の先生に、みんな笑った。

571 :キュートなサンタがやってきた 6:2009/03/20(金) 23:13:02 ID:5c1rIs3O0

しばらく練習をしたあと、おかあさんがおやつを持ってきてくれた。
おかあさんも一緒に、それを食べながら休憩をすることにした。

「……でもさあ、なんでプレゼントにハンドベルなんだろうね」

お菓子をほおばった愛理が、目の前のテーブルに並んだハンドベルを眺めながら、
去年のクリスマスの朝と同じ台詞を口にした。

「あたしハンドベルが欲しいなんて頼んでなかったのになあ」
「うっ……」

先生が弱った顔になり、おかあさんがそれを見てくすっと笑った。
サンタクロースの存在を素直に信じられる年齢から、だんだんと離れていった舞美は、
先生とおかあさんの反応を見て、去年のサンタさんの正体に気付いて、また可笑しくなった。

去年の、クリスマスの朝を思い出した。
目が覚めたら、枕元には、かわいい小物、サンタさんの長靴に入ったお菓子、
そして持ち手にリボンを結んだハンドベルが三つ置かれていた。

みんなが目を覚まし、プレゼントに気付いて喜んで、朝ごはんを食べる部屋へそれを持ち寄ると、
ハンドベルは全部で二十一個になった。

「なんだこれ?」
「ハンドベルっていうんだよ」
「でもさあ、なんでハンドベル?」

舞美も不思議だったが、サンタさんだと思っている大人二人が目の前にいるので口にはしない。
文句を言うのは、主に下から三人のちびっ子たちだ。
愛理が素直な気持ちを口にした。

「あたしハンドベルが欲しいなんて頼んでないのになあ」

572 :キュートなサンタがやってきた 7:2009/03/22(日) 23:04:59 ID:y67G618y0

そういえば、昔、何かの本で読んだな。
舞美は、思い出したことを、みんなに話してみた。

「ねえ愛理。私、本で読んだんだけどね、サンタさんのプレゼントって、その時、
 その子にとって本当に必要だと思われるものをくれるんだって。
 だから、私たちにとって、これはきっと必要だったんだよ」
「ふーん、必要なのかあ」

不思議な顔でハンドベルを見つめる愛理に、「きっとそうだよ」といつものように
舞美が言い聞かせた。

「へえ、舞美も本なんか読むのか」

おとうさんが、感心したように横から言った。
……失礼な!
たしかにスポーツ大好き、外で遊ぶのが大好き、いつも真っ黒に日焼けをしていた舞美だったが、
本くらいは普通に読む。

「おとうさん、ひどーい!」
「ははは、ごめんごめん」

怒る舞美に、あの時、おとうさんは半分が白くなった頭を掻いて笑っていた。


「そうだ!ねえ先生、この前撮った写真がプリントできたんだよ。見たい?」

千聖が、一枚の写真を持ってきて見せた。
この前、先生が遊びに来たときに、お洒落なレンガ造りの、私たちの自慢の“おうち”の前で、
おとうさんとおかあさん、私たちと先生で、“最後の記念”にみんなで撮ったものだ。

573 :キュートなサンタがやってきた 8:2009/03/22(日) 23:25:05 ID:y67G618y0

「へー、奇麗に撮れてるじゃないか。この写真、先生にくれないか?」
「だめだよー、まだこれ一枚しかないんだから」

千聖が、先生から写真をとり上げた。「ちぇ、ケチだなあ」と、むくれる先生に、

「ねえ先生。先生は、おかあさんが写ってるからこれ欲しいんでしょ?」

突然、栞菜が言い出した。

「知ってるんだから。先生は、おかあさんに会いたいから、うちに遊びにくるんだよねー?」
「……ば、ばか!何言ってんだ!?」

慌てる先生を、みんなで「えー!?」「そうだったんだー!?」「先生、きゅんきゅん、だね!」と
みんなではやし立てた。実は、栞菜に言われるまでもなく、みんな気づいていたことだ。
おかあさんの顔を見ると、赤くなって照れている。

(もしも、おとうさんが今ここにいたら、どんな顔をするだろうな)
想像して、舞美は可笑しくなった。
でも、おとうさんは今日もいない。最近、忙しいおとうさんとは、あまり顔を会わせることも無い。

「せ、先生が好きなのは、おかあさんじゃなくて、おかあさんの歌声なんだからな」

先生が、誤魔化すように言った。

「そうだ、クリスマスには、おかあさんにも歌ってもらおう!
 あのピアノで、久しぶりに弾き語りをしてもらおうよ」

部屋に置かれた、白い紙が貼られたピアノを指差す先生に、「でも、それは……」おかあさんの顔が
曇った。

「……かまうものか」

574 :キュートなサンタがやってきた 9:2009/03/24(火) 23:11:26 ID:E4hLg96/0

先生が、『差押物件封印票』と書かれた紙が貼りつけられたピアノの蓋を開けたとき、

「こんにちは」

玄関の戸が開き、声が聴こえた。
(――また、あいつが来た)
その瞬間、みんなの顔に緊張が走り、そして身構えた。

 ―――――――

「できたよー!!」「完成ー!!」

キッチンとリビングから、ほぼ同時に声が上がった。
キッチンでは特製のチョコレートケーキと、たくさんのお菓子が、
リビングでは手製のサンタクロースの衣装が完成していた。
時計の針は、もう三時に近くなろうとしていた。

「よかった、間に合ってー!!」

早貴が、そのプレッシャーから開放されて喜びの声を上げた。
数日前から、みんなで手分けをして型紙を作り、生地を裁断したり準備はしていたが、
作業は遅れてクリスマス・イブ当日になってしまった。
当日はケーキとお菓子を作らなければいけないし、仕上げに使えるミシンは一台しかない。

「もう、間に合わなかったらどうしようかと思った。だってさあ、七着だよー、七着!」

そんな中、舞美に強引に“サンタのコスチューム製作担当リーダー”に任命されていた早貴の
プレッシャーは相当なものだったようだ。

「でも、これも、えりかちゃんのデザインのおかげだよ」

575 :一号の人:2009/03/24(火) 23:27:11 ID:E4hLg96/0
ミスが多いなあ。やっぱ書いたあと一日くらい置いて読み返さないと駄目だ・・・
なので次は三日後くらいに。お話は分割して20レスちょっとで終わらせる予定です。

イメージカラー続き、遠慮なく割り込んじゃって下さい。

576 :ねぇ、名乗って:2009/03/27(金) 21:53:26 ID:GuOrqe0h0


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